窓の外の景色を眺めていた。古いけれどどことなく威厳のある街並み。いや、古いからこそ、か。
これがあのテレビの画面越しでしか見たことなかったオックスフォード。
1年前フィリピンのソファーでゴロゴロしていた私には考えられないところまで来てしまったな、と改めてイギリスに住んでいることに実感がわいた。

ゆったりとした雰囲気を持つケンブリッジとは対照的に、大学と住居とお店がごちゃまぜになって、ぎゅうぎゅうに詰まっている感じ。それでいてしっかりと調和がとれている。じっくりと街を観察した後は、イギリス最古のコーヒーショップへと足を運んだ。めったにない機会だし、と少し背伸びをしてモカと蜂蜜バニラアイスクリームイチゴ添えをオーダーした。無論、どちらも絶品だった。

しかし今回のアウティングのハイライトは、やはり若い男性ガイドさんによるハリーポッターツアーであろう。実際映画に使われたロケ地や、モデルとなったオックスフォードのダイニングホールをこの目で見ることができた。特にダイニングホールは圧巻だった。ちょうど夕食の準備が行われていて、一直線にきれいにキャンドルが並べられていたのがとても印象的だった。今でもその幻想的な光景が目に焼きついていて離れない。

オックスフォードで見るもの全てが新鮮だった。また機会があればぜひこの歴史ある街を訪れたい。1122-3

「今年のビリビリ賞は・・・ビリビリビリビリ。」
ドラムロールではなく聞こえてきたのはドラムロールの代わりにビリビリという生徒会役員の先輩の声だった。

“Stimulate Your Imagination”

スローガンに掲げられたこの言葉から作られたビリビリ賞。張り詰めた空気を和らげ、会場が一気に温かくなった、そんな閉会式を私は覚えている。

教室の全ての机を片付け終えた直後、始まったオープンデー準備期間。練りに練られた計画をいざ実行する日がやってきたのだ。我ら高校1年2組のテーマ「ジブリ」。この世界を作りあげるという一心で臨んだこのオープンデー準備期間は私にとってとても印象的で素晴らしい思い出となった。やる気に満ちあふれた教室は一週の間にガラリと姿を変えていき、最後には天井ギリギリサイズのトトロまでもが出来上がっていた。

意見がぶつかる事や、少しのハプニングもあり、時にはそんな事も起きてしまう準備期間だが、最後にはクラス皆で力を合わせて為し遂げる事が出来るオープンデー。どんな事が起きようと目標があればなんでもこなせてしまう。そして最後には皆で笑っていられる。クラスの仲間と写真を最後に撮った時、ふとそう思ったのだ。トトロの大きな傘の下で笑っているあの写真は一生私の宝物だと思った。

ビリビリ1週間。こんなにも毎日が楽しく、刺激的な日々を過ごすことはもうきっとないだろう。クラスの皆、先生、先輩。そしてこの素晴らしいイベントをあたえてくれるこの立教にとても感謝している。20171122-1

「オープンデイ」それは今まで私が楽しみにしていた行事。立教に入学する前は、劇を見たり、クラス企画を見たり、食べ物を食べたりして楽しんでいた。けれど今回の「オープンデイ」は、私たちがクラス企画を準備する側なのだ。やってみて分かったけれど、クラス企画の準備は、見るのとはまた違った楽しさがあった。前までは、できあがったものを見るのを楽しく感じていたけれど、いざ準備を始めると、作業が楽しくて、できあがったものに達成感を味わうことができて、みんなで歌いながら紙を貼って、体育館で真剣に色を塗るのが楽しかった。
でも、みんなの意見をまとめるのは難しかった。そんな時、先生が助けてくれた。だから先生方にはとても感謝している。クラスをまとめてくださり、指示を出してくださり、アドバイスをしてくださったからだ。そして当日には、音楽を流してくださった。その時、私は改めて先生方を頼もしいと思った。

オープンデイ当日、私は親から荷物を受け取った後、小5の友だちとクラス企画を見に行った。どこのクラスも見るのが楽しかった。特に高1−2組の「となりの2組」、高2−1組の「ムショ暮らしのプリズッティ」と高2−2組の「俺高校生」が楽しかった。そして、オープンデイで一番楽しみにしていた高3が作ったチーズケーキを食べた。それはとてもおいしくていくらでも食べれるくらいだった。その後は、チャリティー企画のシフトと受付をした。たいくつな時もあったが意外と楽しかった。

次のオープンデイは、小5と一緒にできないと思うけれど、それでも私は全力でがんばりたい。

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「質問をしろよ。」

おそらく、このケンブリッジのワークショップで一番聞かされた言葉だろう。僕は普段、人の話を聞き、質問をするタイプではない。きっとどこかで、いや意識して「誰かがやってくれる。」と、人任せにしていただろう。もちろん今回もそのつもりだった。

だが、そんな簡単に事は進まなかった。最初にホールに集まったときに、主催者や関係者などの人のお話があった。その後には、お話の長さぐらいの質問の時間が設けられた。あげくの果てには、「日本人が質問するまで終わらない。」と、言い出した。その時は、違う人が質問をしてくれた。しかし、僕も流石に「いつか僕に回ってくるので、次は質問を考えておこう。」と、感じていた。それは、思っていた以上に難しいものだった。普段、そういった事をやらない僕にとって、随分の難問だった。質問をするかしないかには関係なく一つ質問を作る。これを繰り返した。それからは、何回か名指しで当てられる機会や、自分から手を挙げる事もあった。正直、そういった毎日にストレスを感じていた。しかし、悪いことだけではなかった。質問を考えながら話を聞くことによって、より内容を理解しようとするため、以前よりも人の話が興味深いと感じるようになった。そして、何より英国人がたくさんいる中で自分が口にした英語が皆に理解されることでさらなる自信や嬉しさが込み上げてきた。

今まで、「質問」とは、ただ分からない事をスピーカーに聞くだけの事かと思っていた。しかしこのワークショップに参加して、それは自分がスピーカーに「私は、あなたの話を聞いていますよ。」という意思表示をしている事と同じだ、と感じることができた。それと同時に、今まで自分は質問されることが嫌いだったが、質問されるということは、僕が伝えたい事に相手が興味を示してくれている、ということだと分かった。そう考えると、その人のためにも、質問の答えがわからなくても「わからないです。」ではなく、自分の予想だけでも答えるべきだと感じるようになった。20171114-2

11月11日(土)ニューホールにて、立教英国学院創立45周年記念コンサートを行いました。
演奏する児童生徒たちは、男子は蝶ネクタイ、女子はブラウスと、いつもより華やかな出で立ちです。
日頃お世話になっている地域の方々や、保護者の皆様、卒業生や本校旧職員など、様々な方々を招き、児童生徒たちが奏でる音色に、ともに耳を傾けました。
本コンサートは5年ごとに行われます。「音楽は国境を越える」といいますが、この日のコンサートはまさしくそれを感じさせるものでした。

今年は、約半世紀に迫る本校の歴史のひとつの節目の年です。いくつかのクラスの授業で、45年前、本校がどのように始まったのかという題で話しました。また、中学3年生は歴史の授業で、この学校の歴史について調べ学習をしました。

本校は、1972年に、縣康初代校長によって創設されました。
当時の日本は高度経済成長期で、事業が拡大し、海外赴任という働き方が増えていましたが、海外における日本人向けの教育体制は整っておらず、英国には日本人学校はひとつもありませんでした。
立教大学、立教高校で働いてきた縣初代校長は、海外で活躍する多くの日本人の子供たちが、現地の学校に通い、日本のことを知らずに大人になっていくことを憂い、海外でも日本の教育を受けられるように、と本校を創設しました。

当時、イギリスは外国人のための外国人学校を認めていませんでしたが、本校がイギリス国教会に則っていることが評価され、本校は例外として設置が許可されました。校舎は、もとは資産家の館、その後はホテルとしても使用されていたところを買い取ったので、ほんの数棟しかなく、現在のような教室棟は全くありませんでした。

そこから徐々に児童生徒が増え、建物が増え、グラウンドが整備され、現在の立教英国学院の姿になりました。各建物には設立時に司教から祝福を受けた証のプレートが貼られているので、完成した年を知ることができます。中学3年生の授業では、このプレートを辿りながら本校の歴史を整理していきました。

この日コンサートが行われたニューホールもまた、創立時には無かった建物になります。今でこそ伝統となっている、皆がニューホールにそろって食事をする風景ですが、初めてそのような食事ができるようになったことを、当時の児童生徒たちはさぞ喜んだことだろうと想像できます。

このように、本校の歴史は、「異国の中の日本」の歴史でもあります。こうして現在の形まで発展し、また新たな児童生徒を迎えることができるのも、国という枠を超えた多くの人々の協力と努力があったからこそです。また、現在も多くの方々の支えによって本校は成り立っています。この日のコンサートでは、そのような皆様に音楽を通して感謝を伝えることができました。

次のコンサートは5年後、今度は半世紀の歴史とともに催されることになります。その5年後も、また10年後、20年後も、立教英国学院が皆様と変わらない絆を持ち続けていけることを願っています。

20171114-1この夏、僕は新たな挑戦に足を踏み込んだ。それは、ケンブリッジカレッジのサイエンスワークショップに参加したことだ。僕は、キイロショウジョウバエの体細胞分裂について研究した。最初は、「楽しそう!」「この機会を逃がしたら、もったいない!」という前向きな気持ちだった。だが、始まる日が近づくにつれ、英語での研究に焦りを感じてきた。僕は日常会話がやっと形になってきたというところなのに、本当に大丈夫なのか、といった思いが頭の中で爆発していた。

想像通りだった。いや、想像以上だったかもしれない。専門用語が多すぎた。唯一の救いはゆっくり話してくれてる先生が1人、2人いてくれたことだ。もちろん、僕らのことはお構いなしに話す先生がほとんどだ。最初はとにかく専門用語を覚えて、聞き取ることが精一杯だった。立ったまま、約3時間ほどのあまり理解できない話を聞いた。最初の約3時間は「辛い。」の一言だった。
だが、辛いことばかりではなかった。光学顕微鏡、電子顕微鏡、ハエの瓶だけが並んでいる部屋などなど、今まで見たこともないようなものを見れたことはもちろん、それを使って実験までさせてもらった。その時は英語の悩みから開放され、視覚での作業だったからなのか、心の底から興奮していた覚えがある。後半からは先生が言ってることも大体わかるようになった。その頃には話を聞いてるだけで面白いと感じていた。先生の話をよく聞けるようになってからは、ぼんやりと理解していたハエの脳のことなどがより鮮明に理解することができ、まるで一つ一つのパーツが先生の話で「カチッ」っと、はまるような感覚で驚きと同時に嬉しさを感じることが多々あった。

英語だろうが日本語だろうが研究の難しさは変わらない。僕はケンブリッジでそう感じた。確かに、英語の分、周りから少し遅れをとる。しかし、それは決して埋められない遅れではないと思うからだ。僕は実際、英国人の子と授業の話をする、先生にもう一度質問をする、それでもわからない所は日本語で調べる、それだけでその遅れを埋められたからだ。今回に限ったことではなく、イギリスにいて何度も教えてもらっていることだが、他国語を喋る人と喋る時も、共に勉強する時も、共にサッカーなどで遊ぶ時も、研究する時も、伝えようという意志を持ち、失敗をおそれなければ、英語というものは怖くない。と、改めて感じさせられた。

夏休みに入ってすぐの7月12日、日本より東北地方の高校生(宮城県立古川黎明高校・福島県立磐城高校・福島県立福島高校)と立教池袋高校からの生徒たちを迎えて、2017 Cambridge UK-Japan Young Scientist Workshopがスタートしました。

7月12日から16日までは立教英国学院をホスト校として、セブンシスターズ、ギルフォード、ロンドンなどに観光に出かけました。セブンシスターズでは地層について学び、海辺でピクニックをしました。ロンドンではロイヤルソサエティ(王立協会)や植物や生物の分類をしたカール・フォン・リンネのリンネ学会を訪問しました。理系の生徒たちにとっては貴重な学びの機会となりました。

16日の午後からは会場をケンブリッジに移し、イギリスの高校生と合流してYoung Scientist Workshopが本格的にスタートしました。生徒たちは4つの研究グループ、2つのディスカッショングループ、もしくはScience Communicationを目的としたラジオ番組を制作するグループのいずれかに分かれ、1週間の密度の濃い学びの時を過ごしました。7つのグループは以下の通りです。

① 化学部:虹の研究
② 遺伝子工学部:ショウジョウバエの研究
③ 工学部:ジェットエンジンの研究
④ 地球温暖化やエネルギー問題、健康について考えるディスカッショングループ
⑤ 放射能問題と環境について考えるディスカッショングループ
⑥ アースサイエンス学部:化石や岩から気候変動をたどる研究グループ
⑦ サイエンスをわかりやすく伝える方法を考えるラジオ制作グループ

プロジェクトチームごとの研究の合間には、日本文化(書道や歌舞伎)の紹介や、参加校それぞれによる学校紹介、イギリスの生徒たちによる交流ゲームなど、多くの時間を一緒に過ごして、とてもよいフレンドシップを得ることもできました。

ワークショップ最終日の21日には、1週間の研究の成果を共有する4時間に渡るプレゼンテーションが行われました。基本は英語、時折日本語も交えながらバイリンガルでの研究発表の場となりました。最初は英語でのコミュニケーションに戸惑いのあった生徒たちも、この日は堂々と発表していました。プレゼンテーションに続いては、Cambridge Clare Collegeでの盛大なディナーパーティーが行われました。この場で一人一人が名前を呼ばれ、ワークショップの修了証を手にしました。

ケンブリッジという歴史ある、かつ最先端の研究を行っている大学で学べたことは、参加した生徒ひとりひとりにとって本当に貴重な学びの機会であり、特別な時間だったことと思います。
今回の体験が、夢を大きく育み、世界に羽ばたく第一歩となればと思います。

立教の一大イベントであるオープンデイが終わって1週間、例年より暖かかった陽気も少し冬らしくなり、折しもウィンタータイムに切り替わった日曜日の午後、軽音楽部のコンサートが開かれました。

オープンデイの執行学年が高校2年生であったのと同様、このコンサートを仕切るのも高校2年生です。夏休み中に練習してきたとはいえ、2学期が始まってからはひたすらオープンデイ準備に打ち込んできた彼らにとっては、少々ハードなスケジュールにも思えました。しかし、オープンデイ直後からしっかり気持ちを切り替えて行った連日の猛練習、そしていざコンサートの日となると、どこからともなく湧いてくる不思議なエネルギー、この2つで見事にコンサートの雰囲気を盛り上げてくれたのがその高校2年生でした。
勿論、高校1年生バンドがそれをしっかりと支え、更に、今回が初ステージとなる中学3年生バンドも初々しくデビュー。予想以上に聞き応えのある演奏で立派にアシストしてくれました。
例年は毎学期開かれるコンサートですが、今年は日程の都合で1学期のコンサートが開かれず、4月からの新入生達にとってはこれが初の軽音楽部コンサート。小学生から高校生まで沢山の人たちが聞きに来てくれて、コンサートは大いに盛り上がることになりました。

思えば、今年の高校2年生バンドもデビューは中学3年生の時。それまではずっと高校生だけが出演した軽音楽部のコンサートだったので、その時の彼らのデビューはかなり新鮮なものでした。それから早2年の月日が経ち、新しいメンバーが加わり、演奏技術も磨かれ、容姿もすっかり逞しくなった彼ら。いつのまにか昔のことを忘れていましたが、ふと気が付けばこの日の最後の曲は中3デビュー時の古参メンバーによる演奏でした。思わず当時のまだあどけない彼らの姿を思い出し、その成長ぶりに改めて感動したコンサートでもありました。

10月22日(日)、年に一度の行事、オープンデイが行われました。
オープンデイとは、文字通り、学校を開く1日という意味です。10時から16時まで、学校が開放され、地元の皆さんを含む多くのお客様が訪れます。立教英国学院や日本のことを知ってもらう重要な機会であるとともに、立教生が保護者の皆様や友達とともに楽しい時間を過ごす、文化祭としての一面も持っています。

今年度のオープンデイでは、「Stimulate Your Imagination」のスローガンのもと、以下のラインナップの催しがありました。

各クラスによるテーマ展示企画
楽器や歌の演奏会
茶道・剣道の日本文化紹介
ダンスを中心とするパフォーマンスと演劇の公演
ルービックキューブ、路上ライブ、EDM、マインクラフトの実演・展示
チャリティー企画、フラワーアレンジメント企画による小物販売のチャリティー
保護者の皆様との協力による模擬店、バザー

メインの催しとなる各クラスの展示企画は、この日のためにじっくりと時間をかけて準備してきたものです。テーマ設定の議論から始まり、模造紙に説明文を英語と日本語で書き、模型や背景を作成し、それらを組み合わせて自分たちの教室をアレンジしていきます。
児童生徒同士は、各クラスが何をするのか、互いに秘密にしています。当日をより楽しむための彼らなりの約束事のようです。
今年のクラス企画は下記のテーマで展示されました

小学生「ハリーポッターと忍者」
中学1年生「電車」
中学2年生「未来技術」
中学3年生「マリオ」
高校1年生「日本の昔話」「ジブリ」
高校2年生「刑務所」「日本の高校生」

どのクラスも特徴ある展示をしてくれました。各教室に入るごとに違った世界を味わえる、オープンデイの醍醐味です。地元のイギリスの方々に、とても面白かったよ、と褒められているシーンも見られました。

フリープロジェクトは、昨年より大幅にラインナップを増やしています。
パフォーマンス企画、演劇企画の見事な演技や、EDM企画、ルービックキューブ企画などお客様を巻き込んだ実演など、楽しみが盛りだくさんでした。

子供たちにとっての楽しみは模擬店です。和菓子や菓子パン、焼き鳥など、普段は食べられないものをこれでもかと買い込み、おいしそうに食べていました。その模擬店を仕切るのは高校3年生。受験勉強まっただ中ですが、この日だけは彼らも特別です。法被を着て煙をかぶりながら一生懸命焼き鳥を焼いている姿が印象的でした。

午後はクラシックコンサートがありました。お客様には落ち着いた雰囲気と良質な音楽を楽しんでもらい、16時にオープンデイは終了しました。

お客様と児童生徒たち、保護者の皆様、誰もが笑顔の1日となりました。

児童生徒たちにとっての楽しみはこの後も続きます。それは2日間にわたる後夜祭と閉会式です。日中はお客様対応で精一杯だった児童生徒が、クラス企画やフリープロジェクトをゆっくりと観ることのできる時間です。

終わってみればあっという間、でも、だからこそのよさにあふれたのオープンデイでした。

オープンデイ準備期間が始まりました。2学期の授業は小休止となり、22日のオープンデイに向けて、企画を完成させるための1週間です。

10月13日午後、オープンデイの各クラス企画を束ねる展示本部員の号令に合わせ、一斉に教室が模様替えされました。各教室から机やいすが運び出され、必要な数のロッカーや掲示板が搬入されます。すべてが完了するのにおよそ2時間。必要な数を間違いなく、手際よく運ぶために、展示本部員は何日もかけて作業表を作成していました。全校の児童生徒が協力しながら無事運び込みが完了し、展示本部長はほっとした様子でした。全体を指揮するのはとても難しいことですが、さすが高校2年生とあって、見事に統率していました。

続いて、体育館が作業場として開放されました。これは各企画の準備の中で展示物に塗装が必要なとき、その作業を行う場所を提供するためです。背景を塗るときは下書きが、模型に塗装をするにはできあがった模型そのものが必要なため、初日は児童生徒の利用は少ないのではないか、と思いきや、さっそく作業を始めるクラスがありました。塗装には時間がかかるので、この日に作業ができるよう、これまでの平日の放課後に準備してきたそうです。それを見守っている会計本部員は、体育館と塗料、そして様々な必要物品の管理を担当しています。本部長は、一生懸命な皆をサポートするのはとてもやりがいのあることだと言っていました。このような本部員の活躍がオープンデイを支えています。

クラスの作業の合間には、フリープロジェクトの活動時間もあります。フリープロジェクトは学年関係なく、同じ目的を持った有志が集まって行う企画です。剣道、茶道、パフォーマンス、劇、フラワーアレンジメント、チャリティーなど、毎年恒例の企画に加え、今年度はEDMやマインクラフト、ルービックキューブ、路上ライブなどの新企画も活動しており、過半数を超える児童生徒たちが何らかの企画に参加しています。フリープロジェクトの活動時間は1日1時間と決まっています。メンバーは時間を惜しんで真剣に活動しています。

立教英国学院のオープンデイは、たった1日のの開催です。その1日のために、どの児童生徒も一生懸命準備します。真剣だからこそ、活動を通じて彼らの絆が深まっていくのを感じます。ひとつの作品ができあがるごとに拍手する様子や、うまく行かない後輩に優しくアドバイスする先輩の様子がみられます。またアドバイスをしつつ、自分も作業に参加していく先生もいます。クラスメートどうしという横の関係だけでなく、縦の関係も深まり、立教全体が一体となってオープンデイに向かっていく様子には、毎年変わらぬ、立教ならではのよさがあります。

いよいよあと少しでオープンデイ本番です。立教生にとって、かけがえのない一日になることを願っています。

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