高校1年生はアウティングでケンブリッジに出かけました。直前のHRではケンブリッジについての予習をし、アウティングに向けての準備は万端です。待ちに待ったアウティングの当日、目的地まではコーチで約2時間半と長めのドライブです。ケンブリッジはすっかり秋の装いで、樹々は色づき、街路の落ち葉はかさかさと音を立て、少し肌寒さを感じるほどでした。生徒たちは長時間のドライブや寒さもよそに、とても元気な様子で秋のケンブリッジを闊歩していました。

グループ別に昼食を取ったあとは、ガイドの方の案内に従ってカレッジツアーに出かけます。ツアーはもちろん英語で行われます。生徒たちはガイドの方の説明に熱心に耳を傾けながら「ケンブリッジのカレッジの総数はいくつか?」「トリニティカレッジ出身で、重力を発見した有名人は?」といった質問にも英語で答え、またガイドの方に積極的に質問をする場面も見られました。キングスカレッジにあるチャペルのステンドグラスやルーベンスの絵の美しさ、ケム川のパンティングののどかな風景や街にある書店の趣などを味わいながら、予習の効果も十分に発揮された充実の1時間半となりました。

古きものと新しきものが融合したケンブリッジの街やキャンパスを楽しみ、アウティングの帰り道には「楽しかったね」「もう少しいたかったね」という声が聞かれます。帰りのコーチの中も遠足の興奮そのままに、学校に到着するまでにぎやかでした。そして、満足の1日を終えて帰ってきた子供たちは、早くも来学期のアウティングの話題で盛り上がっていました。

2学期のアウティング、高等部2年生はオックスフォードを訪れました。
オックスフォードは、多数のカレッジ、図書館、学術施設などからなるオックスフォード大学を中心とする歴史ある学園都市です。
大学の卒業生には、物理学で有名なホーキング博士をはじめ、メイ現英国首相にキャメロン前英国首相、人気俳優のヒュー・グラントや『不思議の国のアリス』を著したルイス・キャロル、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズを著したJ.R.R.トールキンなど、世界的な著名人が多くいます。
本校で英会話を教えているホップウッド先生もオックスフォード大学の出身で、訪問前に授業の中で生徒たちに大学にまつわる様々な話を教えてくれました。

現地に到着すると、歴史を感じさせる重厚なカレッジと、その間にショッピング街や飲食店などのお店が立ち並ぶ、街と大学が一体となった独特の風景が広がりました。まずは班行動で昼食。先輩や先生から訊いたおすすめポイントに向かいます。食べ歩きが好きな男子グループが向かったのはアジア料理の屋台が並ぶマーケットです。
あつあつの餃子や肉まんなどを楽しそうに食べ比べしていました。

お腹を満足させ、午後は現地のガイドさんにオックスフォード大学の中を案内していただきました。
学生寮、大聖堂や図書館などをめぐりながら、大学の歴史や、カリキュラム、学生生活の様子などを説明していただきました。

特に皆が興奮したのは、映画「ハリーポッター」のモデルにになったChrist Churchの食堂です。
ずらりと縦長に並んだテーブルに、火の付いたろうそく。壁一面には肖像画が飾られ、厳かな雰囲気を醸し出しています。
食堂にあるステンドグラスには、『不思議の国のアリス』のモデルとなった少女や、絵本に出てくるうさぎやハートの女王などのキャラクター、アインシュタインも描かれるなど、現実と空想が重なる不思議な場所でした。

見学中に、生徒の様子を横から見ると、ガイドの方の話をほとんど聞き取れているようでした。大半の生徒がガイドの方の質問に答えたり、反応したりしている姿を見て、昨年のケンブリッジのツアーよりも聞き取る力がつき、この1年間で、彼らの英語力はかなり進歩したのだな、と感心しました。

その後は自由時間。若者の街オックスフォードを十分満喫しました。
有名なクッキー屋に並んで大きなクッキーを何枚も買ったり、若者向けの服屋でウインドウショッピングを楽しんだり、イギリスで最も古いコーヒーショップでくつろぎながら談笑したりする生徒たち。日々忙しくしている立教生とはまたちがった、ごく普通の高校生の楽しむ様子を垣間見ることができました。
2度の集合時間をきちんと守り、オックスフォードを十分に満喫した私たちは、笑顔とともに帰路につきました。

次のイベントは学校の中心として頑張らなければならないオープンデイ。2年生は準備のために毎日忙しく過ごしています。今日は現実からしばし離れて、思い切り羽根を伸ばすことができました。

小学生の秋のアウティングの目的地は、世界遺産のストーンヘンジとハリーポッターの撮影場所としても有名なレイコック修道院です。そして1日の終わりは、学校近くの村まで戻ってパブレストランの豪華なディナーで締めくくりました。2学期も早一ヶ月が過ぎようとする頃、毎週末外出して「イギリス」を満喫していた小学生たちではありますが、丸一日コーチで南英を大移動したこの日の体験は更に刺激的だったようです。

「ワーッ、見てー、ストーンヘンジ!!」
学校から出発して2時間程経った頃、突然誰かがそう叫ぶと、皆の視線が一斉に右手前方に集まります。少し離れた小高い丘の上に、写真でよく見る、いくつもの大きな石が不思議なバランスで立っている光景がありました。子供たちの感動の声に反応してか、コーチはゆっくりと速度を下げ、窓越しに記念撮影が始まりました。が、それも束の間、コーチはどんどんその巨石群から離れ、気がつくと、まるで何事もなかったかのように再びイギリスの平和な田園風景が広がっていました…

「さ、そろそろ着きますからねー。用意を始めて下さーい!」
今日は、制服で出かけた上級生たちとは違って、小学生はカジュアルウェアに運動靴といういでたちです。そう、これからウォーキングの始まりです。さっき通り過ぎたストーンヘンジまで、数千年前の人々の気持ちになって丘の上をずっと歩いてあの巨石群に再びアプローチをするという計画です。アスファルトの道からフィールドを横切るフットパスに入り、いくつかのゲートを通り抜けて大きな牛たちが放牧されている牧草地まで来ると、遠くの方にさっき見たのとはまた趣の違うストーンヘンジが見えてきました。でも今度はそれが少しずつ近づいて来る面白さ! 牛の落し物を踏まないように注意しながら、時々鬼ごっこをしたり、小さな花を観察したり、色々な思いを巡らせて大きな大きな石の造形物に近づいて行きました。そして遂に辿りついたストーンヘンジ! コーチの車窓から見たのとはまた違った顔で、子供たちを迎えてくれたのでした。

本や映画で見たことのある「本物」に出会えたのはストーンヘンジだけではありません。その後に訪れたレイコック修道院でも「ハリーポッター」のシーンに使われたという「本物」をいくつも目の当たりにしました。そして締めくくりのパブレストランでも、映画に出て来るようなイギリス然としたお洒落な空間で「本物の英国」を体験することができました。

11月3日(金・祝)には名古屋、大阪で単独説明会を実施致します。

10:00 – 12:00 名古屋(名古屋会議室プライムセントラルタワー名古屋駅前店 )

15:00 – 17:00 大阪(梅田センタービル)
本校に関心のある方はぜひご参加ください。

その他、学校説明会・進学フェア等についての詳細はこちらをご覧下さい。

「ハロー!」
次は何と話そうか必死に考えながらホストファミリーと挨拶をかわしていました。今回のホームステイは私にとって初めてでした。ホームステイの手引きで色々注意することなどを見ていたけれど、正直、不安でしかたがなかったです。私があいさつをしたら、ホストファミリーは、にっこり笑ってあいさつを返してくれたので、私の心配事はふきとびました。ステイ先は、とても大きな家でした。マークさんとジェーンさんとデナーリーという大きな犬が住んでいました。
次の日からいろいろ活動をしました。動物園やボウリング、セブンシスターズにもまた行くことが出来ました。家では、パズルをしたり、フェアリーケーキやバタフライケーキを教えてもらったりしました。英語でコミュニケーションをとるために知っている言葉を使って伝えようとがんばりました。少しでも私の言ったことが伝わった時は喜びで心があたたかくなりました。ステイ中に、マークさんのお誕生日会がありました。たくさんの親せきの方が来ていました。イギリスの生活習慣を知ることができたし、本当に家族の一員になったようでうれしかったです。
お礼の気持ちをこめて、私は折り紙を折ってプレゼントしました。ジェーンさんが、
「ありがとう。これは大事に箱の中に入れておくからね。」
と言ってくれてほっとしました。
今回のホームステイでは、イギリスのいろいろな生活を体験できて楽しかったです。次回は、もっと英語でコミュニケーションをとれるようにしたいです。

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夏休みもいよいよ終わりを迎えようとしていた。この前、久しぶりに家族に会ったのに…。時が流れるのは早いなと実感した夏休みだった。夏休みの思い出を友達とSNSを使って会話する。二日後には会えるはずなのに、なぜ皆わざわざSNSで思い出話をするのだろう。立教に来て一年以上もたっているのにまだ謎は解けない。ソファの上で犬をなでながら兄や母と会話する。私はそんな普通でささいなことが幸せに感じた。会話といっても、くだらない話しかしない。ゲームをクリアしたとか犬の散歩に誰が行くかで揉めたとかその程度。みごと犬の散歩に行けるようになった兄と私はブラブラと散歩を始めた。私と兄が犬の散歩に行くときは、あまり話さない。仲が悪いからという理由ではなく、むしろ安心できる相手だからこそ話さないのかもしれない。夕日を見ながらポトポトと一歩ずつ前に進んでいく。一時間ほど歩いていたのになぜか疲れはあまりなかった。その日は私が新潟から出ていく前日であるのにいつも通りのご飯だった。友達がSNSに高そうな肉の写真をあげていた。友達が高い肉を食べている時に私が切り干し大根を食べていたと思うと笑えてくる。でも不思議と羨ましいという気持ちはなかった。むしろ私に合っている気がして嬉しかった。そんな思いを頭で思い出し、ニヤニヤしながら飛行機に乗っていた。窓から雲を見ると入道雲がみえた。中学生最後の入道雲かと思うと、こころなしか悲しかった。私の夏休みの思い出は皆とは違う。旅行に行ったとかではない。日本にいると当たり前の日常、一日一日が全て思い出になる。立教にいて学べることはたくさんあったけれど、一日一日を大切に思えるようになったことも私の中で大きく変化したことの一つかもしれない。そして長いフライトを終えヒースロー空港についた。これから長い二学期が始まると思うと楽しみと同時に不安がよぎる。けれど一日一日を大切にがんばろうと思えた。

「今年の夏休みではどんなことは起こるかな」と立教生になって初めての長期休み故か浮かれながら羽田へと向かう飛行機に乗った。
難事はすぐそこまで迫っていた。
着陸、入国審査、荷物の受け取り、税関といつもの要領で到着ロビーへ出ると私を迎える者は一人もいなかった。私はたった一人なのだと実感した。両親も知人もいない。「どうしよう」とその一言が脳を占領する。そんな不安を抱えながら私は歩き出した。
不安が失せたのは母からのメール。そのメールは私を心配する内容だった。その時やっと暗い闇が晴れた。自力で辿り着けた嬉しさを実感した瞬間でもあった。
羽田を発ち、中部に着くと空はもう暗い青に染まっていた。その青はどこか不吉に思えた。それは外れていなかった。両親が焦りを見せながら足早に病院へ向かい、病室で見たのは見たこともない、瘦せ細った祖父の姿だった。私は悲しく、また悔しかった。悲しかったのは立教にいる時は一度もその類の話がされなかったから、悔しかったのはそれがやさしさで自分は何も気づかなかったから。他人にさえ思える祖父は私を見ると僅かに微笑んだ。でも私は反対に涙を流した。知らされないままだった事実と気づけなかった事実はずっと悔しさとして胸につかえた。
祖父は二日後に亡くなった。祖母は最期に会えて良かったと私に言った。でも私は立教の出来事を話したかった。祖父はもういないのに、その実感は結局得られないままである。そして乗り継ぎで改めて感じた家族の存在の大きさ。離れた場所にいても家族はいつも私のすぐ傍にいると感じられた。最後に祖父の死。命の尊さや儚さだけでなく、無力だった自分の後悔。私はたった数日でも沢山のことを改めて感じられた。なにより「過去はやり直せない」と感じた。だから「やり直せない」なら「やり直さない」過去をこれから作りたい、そう望んだ夏休みだった。

9月26日(火)、全校で写真撮影がありました。
立教英国学院の全校写真は、児童生徒と教員だけでなく、イギリス人のスタッフも集合して撮影します。立教での生活をともにする全員での写真ということになります。

実はこの写真撮影は、この立教英国学院が創立された初期のころから行われている伝統行事です(以前は隔年で撮影されていました)。教室棟3階にある剣道場入口の横の壁一面に、歴代の写真が飾られています。初期のころのものは経年のため色あせており、また髪型や格好などに時代の違いを感じますが、必ず全員で撮影するのは当時から変わっていません。
小学生も、中学生も、高校生も、皆が親元を離れて寮で生活し、勉強しているというこの学校では、全員がもう一つの家族のような存在です。
家族と一緒に撮った写真をだれもが持っていると思います。立教生にとっては、まさにこの写真が家族写真なのです。

手前に飾ってある最近のものを見ると、1年で立教がどれだけ変化しているか、その様子ががよく分かり、また同時に時の経つことの早さを感じます。
写真の中のメンバーは毎年少しずつ入れ替わっていきます。最上級生が旅立ち、新入生が立教の一員となります。そして今いる児童生徒たちは少しずつ大人に成長していきます。数年前の小学生、今はもう中学生や高校生となっている彼らを探し、当時と比べるのはとても楽しいものです。また、彼らが成長していくとともに、私たち教員もやはり少しずつ年を重ねてゆきます。そんな1年を繰り返しながら、立教英国学院の歴史が積み重なっていきます。

今年は昨年以上の大所帯となり、総勢200名以上の大家族が顔を揃えた写真となりました。この写真がいつまでも皆の思い出とともに大切にされることを願っています。

9月24日(日)、中学生以上を対象に因数分解コンクールを行いました。
立教英国学院では、毎年度、1、3学期に漢字書き取りコンクール、2学期に因数分解コンクールを行なっています。誰でも得意不得意はあるものです。漢字書き取りコンクールで力を発揮できなかった生徒が、因数分解コンクールにおいてまた違った一面を見せてくれます。

高校2年生からはコース別カリキュラムとなるため、数学の勉強にはご無沙汰となっている生徒もいます。コンクールに向けて、毎日のホームルームを使って少しずつ問題に挑戦するように導いてきました。ある日のホームルーム、初めは諦めていた文系コースのある男子生徒が「俺、今回完璧だ」と自信満々に小テストを提出してきました。採点すると、確かに満点です。その生徒はさっそく皆に見せびらかします。するとそれが火を点けたのか、皆が徐々に真剣モードに切り替わっていきました。「私は関係ないことはやりませんから」と言っていた女子生徒が、回収の合図をしているのに「もうちょっとだけ」と食い下がるようになったり、わからなかったところを隣の生徒に聞いて悔しがっている生徒がいたり・・・。ホームルームが終わっても教室で問題を解きあっている生徒たちもいました。

中学生は、3年生になるまで因数分解は授業では扱いません。しかし、1年生のころから希望者に対する特別レクチャーを行っている現中学2年生の中には、夏休みも使ってコンクールのために準備してきたという生徒もいました。

本番の試験は、60分で100題です。後半になるにつれて難易度が上がっていきます。相当ペースよくやらないと最後までたどり着きません。生徒たちは開始の合図とともに勢いよく計算を始めました。
その教室に、もう一人、飛び入りの参加者がいました。たまたまこの日、久しぶりの母校を訪れた、3年前の卒業生です。とても優秀な理系の生徒で、現在は光合成の研究をしているとのこと。せっかくだから一緒にやっていきなさいと言うと、「因数分解なんて忘れてますよ」と言いながらも、参加してくれることになりました。座席も生徒たちの間にしました。後輩たちに混じって、かつてのように最後まで全力で解いていました。

この因数分解コンクールでは、立教生らしい、よい勉強のスタイルを垣間見ることができました。皆で全力で取り組み、切磋琢磨しあう。そうやって成長し、自信が生まれるから本番が楽しみなものになる。このようなよい循環が、同学年だけでなく全校規模で起こるのが立教らしいところです。一緒に取り組んだ卒業生も、きっと変わらない立教らしさに触れ、高校時代を思い出したことでしょう。

結果の優秀だった生徒は、速報で伝えられます。自力で挑戦した中学2年生の中にも、速報に載る生徒がいました。できるから楽しくなり、好きになるというよい流れが生まれていることを感じます。このコンクールをきっかけに、数学が好きになる生徒が増えてくれると何よりです。

参加した全ての生徒も、私たち教員も、結果をとても楽しみにしています。

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