昨年は「花は咲く」を歌った。2回目になる今年の合唱コンクールでは、「少年時代」を歌うことになった。昨年のこともあって、伴奏をやらなければいけないことは分かっていたけど、なかなかやる気が出なかった。昨年は、冬休み前に楽譜を配られたのに、今年は1週間前だったからだ。そんな中でも人数の少ない中、2つにパートを分けて、いやだと言いながらも頑張ってくれている歌を歌う人達と、指揮者が僕のやる気を出させてくれた。昨年もそうだが、ただ弾くだけでいいと思っていた。今年も最初はそう思っていたが、違った。聴く人のためというのも10%あるが、90%は指揮者があって伴奏があって歌う、1人と8人のためだ。それに気づいてからは、練習をしまくった。なかなか、下のパートと上のパートが合わず、みんな苦労していた。リハーサルの時も、「ピアノが頑張っているのに」とみんなが言われているとき、みんな頑張っているのにと思った。胸が痛く、悲しかったけど、それからのみんなはすごかった。

発表当日、順番は先生方の後の2番目だった。みんなすごく緊張していたが、僕もすごく緊張した。オープンデイの時もスクールコンサートの時も失敗したからまた失敗すると思っていた。入場するのは意外と早く、すぐに出番が来てしまった。歌詞の出だし、リハーサルの時ぐらい良かった。間奏が終わって2番、1番目の倍良かった。声も大きくなったし、指揮者の顔にも笑みがあったからすこし緊張がほぐれた感じだった。歌も伴奏も順調にすすみ、いよいよ最後あとは、伴奏と指揮だけという時にやってしまった。最後の最後でミスをした。その時にたくさんの事を感じた。伴奏の音がいつもより出ていなかった事、そして、みんなのためだというのに本気を出せなかった自分。それと一音間違えたことを僕はずっと後悔すると思う。

後悔しながらも、来年また任されたら、その時は、120%を出し切りたい。(と思います)

(中学部2年生 男子)

正直、合唱コンクールが嫌いです。嫌いなんです。
でもいつも負けてから後悔します。
これがいつもの流れです。今回も相変わらずこの流れなんです。

いつものように男子のやる気はゼロ。女子のやる気は充分。
この男子と女子のやる気の差がその間に亀裂を入れる。
こんなことをつづけながら時間のない三学期の日々の中の限られた時間が
どんどん過ぎていってしまっていた。

まったく練習をしていない男子は全体で合わせても、うまくいくはずもなく
クラスで討論となった。それにも時間がかかる。
一時間を越える討論の中で下されたジャッジは「二番は歌わない。」
中学時代、学校自体がやる気に満ちていた僕には信じられなかった。
こういったことがおこるから「合唱」というものは
僕から遠ざかっていくのか、ということを思い知らされる出来事だった。

ぐだぐだ言っている間に合唱コンクール当日。
準備はまったくの不充分。この時点で後悔その1が僕を襲う。
「下手な歌を歌うのは恥ずかしい。」
なんて思ってももう手遅れなのだ。でも歌うしかない。
本番でどんなに大きな声を出しても練習の足りない僕らには美しいハーモニーは生まれない。

高校2年生の合唱を聴くと「うまい」の一言。ここで後悔その2がやってくるのだ。
本気でやっていれば越えられた「かも」しれなかった。
この「かも」にかけて本気を出せなかった僕にとっては悔しすぎる敗戦。

ここで1つのことに気付いた。僕が嫌いなのは合唱コンクールではなく、
「弱い自分」なのではないかと。
本気で取り組めなくて負けるからつまらない。だから嫌い。
本気を出して勝てばきっと好きになるのだろう。と気付かされた良い機会だった。

(高等部1年生 男子)

昨日は百人一首大会だった。

私は去年の百人一首大会では4枚か5枚しか取れず、来年はもう少し取れるように頑張りたいと作文にかいてホームページに載った記憶がある。今年の結果は9枚。そして、学年対抗の団体では平均7.6枚で我々中学2年生が優勝することが出来た。1学期に新入生が2人、2学期にも2人の新入生が入って合計10人となった中学2年生。その中に、強豪のHさん。今回はその子が18枚とってくれて、とても良い結果にすることが出来た。

最初は就寝準備10分前に、一日ずつ1〜20、21〜40……という形で練習を重ねていった。ほぼやる気なし、面倒くさいと言う雰囲気の中で始まった練習だったが、日が近づくごとに
「百人一首やろう」
授業でも
「先生、百人一首!」
と言う声が響くようになった。私も、最初はそこまで本気でやるつもりはなかったけれど、去年よりは多い枚数を取りたいという思いからか、やっていくうちにやる気が出た。

そして、当日。私は2回戦目の座「葵」で強豪Hさんと一緒に、高校1年生2人、高校2年生3人の中で戦った。読まれた40枚のうち、5枚ほど覚えている句が読まれ下の句で取った句を合わせると9枚。私としては中々の結果だった。

そして、今日。表彰が行われ、結果は個人は高校1年生のOさんが22枚で優勝、団体では我々中学2年生が優勝という良い結果になった。来年は15枚を目指して頑張りたい。

3学期が始まり、ちょうど1週間経った。児童生徒もだんだんと落ち着き、いつもの光景が学校に戻ってきたように思える。毎年、そうしたタイミングで学校行事の「全校センター英語受験」が実施される。日本で本番を受験している高校3年生を除き、小学生から高校2年生までの全校生徒がセンター試験の英語問題に挑戦する。

毎年、嬉しく思うのは、小中学生の中からも、
「あの問題正解していた!」
「問○の答って△だよね?」
という会話がちらほら聞こえてくることだ。正解した喜びはもちろん、日常の授業の成果が手に取って感じられた瞬間なのだと思う。

一方で、高校生は、
「昨年に比べ○点得点が上昇した。」
「今年は△点だった。」
など現実的な話が多い。受験生としての意識が芽生え始めているのだとすると、これも喜ばしい話である。

今年の最高点は高校1年生の194点。115点を取った中学1年生もいた。日ごろ、日本の学校より「英語」に触れる機会が多い立教英国学院の生徒たち。近年、社会的にも英語の必要性が声高に叫ばれ続け、国際化を推進していく流れは益々加速している。この地で体得したツールを将来様々な場所で存分に発揮してもらいたい。

私は、今回の冬休みに東京芸術劇場へコンサートを聴きに行った。このコンサートは、私にとって初めての少年合唱団のクリスマスコンサートであった。私はクリスマスコンサートと言えば、ベートーベンの交響曲第九番とかシャンパルティエの真夜中のミサをオーケストラで演奏しているイメージを持っていたので、演奏を聴くまでは合唱と音楽が少しおとなしすぎるのではないかと思っていた。

でも、イタリアの有名な作曲家ジュリオ・ガッチーニ作のアヴェ・マリアを聞いたとき、私はさっきまでの考えを恥ずかしいと思った。なぜならば、その高声が本当に天に昇りそうなほど高く、そして美しかったからだ。そのほかにもフランスで十六世紀に作られたとされる有名な曲「荒野の果てに」や、この少年合唱団芸術監督であり、名誉オルガニストでもあるユーゴ・ギュラティエレスが編曲した「クリスマスは来たれり」などもふんわりとやさしいオルガンの音と、厚い高らかなボーイズ・ソプラノがあわさって、まさしく「芸術」であった。

そんな芸術を生みだした合唱団を少し知りたくなって家に帰って調べてみたら、なんと彼らは”パリの十字架少年合唱団”又は平和の使者と呼ばれている、世界で最もすばらしい少年合唱団なのだということが分かった。そして、80ヶ国以上を飛びまわる彼らたちとは、少しにている気分を立教では味わえる気がした。

(中学部2年生 女子)

主にイギリス在住組は昼頃から帰寮し、
日本を中心とする飛行機便は夕方に学校に到着。
久しぶりの友人や先生との再会に、どこか新鮮な空気が漂います。
しかし、新鮮なことはこれだけではありません。
高3が受験のため帰寮しないので、実質高2が最上級生となり、
学校内には新しい風が吹き、新鮮な雰囲気があります。
そんな高2の早速の仕事は、始業礼拝を執り行うアコライトの仕事。
まだ見慣れない衣装や、ぎこちない仕事ぶりが初々しさを感じます。
そして始まった始業礼拝。
立教英国学院理事長のお話があり、理事長ご自身も寮生活をした体験も交えながら
寮生活で育んだ友人は一生の付き合いになるであろうことや
立教英国学院というすばらしい環境の中で
来てよかったと思うような学校生活を送れるように日々を過ごしてほしいことをお話されました。
今学期の新入生は中1が一人、中3が一人、高1が一人の計3名が増え、
立教生の証であるバッジが手渡されました。
高3がいなくなった後、どのように新たな立教を作っていくのか。
それは高2以下後輩たちにかかっています。
短い学期でありながら、行事の多い3学期。
その3学期をどのように活躍していくのか、今後に期待が高まります。

7月18日、ケンブリッジ大学でのサイエンス・ワークショップ初日は、Welcome and Orientationで始まりました。まだ生徒は緊張した面持ちでしたが、昼食をきっかけに少しずつ打ち解けていくのがわかりました。夕食後には日本の生徒たちが主催で、日本語講座や学校紹介、書道体験を行いました。英語で話すことに緊張しましたが、準備の甲斐あってとても盛り上がって終わりました。

翌日から各グループに分かれての専門的なプロジェクトがスタート。活動場所はそれぞれ異なり、遠くのラボまで暑い中歩いていくグループ、タクシーで移動するグループなどさまざま。立教生はそれぞれ、航空機エンジンのブレードデザイン、放射線、ナノ粒子(金を見つける)の3つのプロジェクトに参加しました。講義はもちろん英語、作業は最新の実験装置を使うなど、終始全力で集中しなければなりません。夕方には「先生、大変です。予想以上に難しいです。グループに立教生がいないのも辛いです。」なんて弱音も聞きました。大変なのはどの生徒も一緒、弱音を吐いている場合ではありません。「自分で希望してこの場にいるのだからがんばりなさい。」と叱咤激励。

落ち込んでいても、夜の交流の時間にはあっという間に笑顔になりました。それもそのはず、ダンスにゲーム、プレゼント交換で盛り上がらないわけがありません。プロジェクトに取り組むときとは全く別の表情で和気あいあいと楽しい時間を過ごしました。

プロジェクト三日目、今日どれだけ作業できるかが成果を左右する重要な日です。どのプロジェクトも朝から気合が入っています。イギリスの夏は比較的涼しいのですが、今日の日差しは強く、東京と同じくらい暑い日でした。夕方からは運動着になって公園に出かけ、言語の壁を超えて皆笑顔でスポーツを楽しみました。

プロジェクト四日目、次第に終わりが近づいてきます。午前中はケンブリッジ大学の学生のプレゼンテーションを聞きました。明日の自分たちの発表の参考に、さらには自分の将来の参考になるように、皆、熱心に聞いていました。午後はケンブリッジの市内観光。予約していたパンティングもケンブリッジならではの体験です。楽しい時間はあっという間に過ぎて、夜にはいよいよ最終プレゼンテーションの準備の時間となりました。どのグループも予定どおりに作業が進まず、焦っています。夜中まで作業を続けるグループもありました。

そんな中迎えた発表当日は、天気にも恵まれ、明るい雰囲気と思いきや、皆、硬く険しい表情です。本番前のリハーサルではワークショップのオーガナイザーであるグレース先生のチェックが入ります。「ふらふらしない!はっきりしゃべる!画面を見ない!棒読みをしない!」次々に厳しい言葉が飛びます。立教生の一人はあまりの緊張で顔面蒼白。これが本番前のプレッシャーであり、完成度が高いものを求められるときに味わう苦労です。何度も入念に確認をして、迎えた本番ではどの生徒も堂々と発表を終えることができました。「発表後の質問にも自信を持って答えられました!」と弱音を吐いていた生徒も安心と達成感の笑顔で一杯でした。

ワークショップを締めくくるケンブリッジ最後の夜は、Clare Collegeのホールにて晩餐会です。日本の生徒たちはそのハリー・ポッターのような厳かな雰囲気に大興奮。長いテーブル、コース料理、歴史ある格調高いホール、すべてが初めての経験です。がんばった後のご馳走はより一層おいしかったのではないでしょうか。翌朝4時半出発にも関わらず、晩餐会は夜遅くまで続きました。

7月23日早朝、4時半に出発する日本の生徒たちの見送りに、英国の生徒たちも早起きをしてくれました。この一週間で国籍を問わず、たくさんの友人ができました。涙のお別れをして、ヒースロー空港に向かいます。立教生は空港で皆とお別れ。このワークショップを通して、立教生が寮生活に慣れていること、また人とのコミュニケーションに長けていること、思いやりがあることなど、良い面がたくさん見られました。もちろん英語や科学の勉強など課題もありますが、このワークショップが人としての成長の機会になったことが何よりです。今後の彼らの一層の成長に期待しています。

主にイギリス在住組は昼頃から帰寮し、
日本を中心とする飛行機便は夕方に学校に到着。
久しぶりの友人や先生との再会に、どこか新鮮な空気が漂います。
しかし、新鮮なことはこれだけではありません。
高3が受験のため帰寮しないので、実質高2が最上級生となり、
学校内には新しい風が吹き、新鮮な雰囲気があります。
そんな高2の早速の仕事は、始業礼拝を執り行うアコライトの仕事。
まだ見慣れない衣装や、ぎこちない仕事ぶりが初々しさを感じます。

そして始まった始業礼拝。
立教英国学院理事長のお話があり、理事長ご自身も寮生活をした体験も交えながら
寮生活で育んだ友人は一生の付き合いになるであろうことや
立教英国学院というすばらしい環境の中で
来てよかったと思うような学校生活を送れるように日々を過ごしてほしいことをお話されました。

今学期の新入生は中1が一人、中3が一人、高1が一人の計3名が増え、
立教生の証であるバッジが手渡されました。

高3がいなくなった後、どのように新たな立教を作っていくのか。
それは高2以下後輩たちにかかっています。
短い学期でありながら、行事の多い3学期。
その3学期をどのように活躍していくのか、今後に期待が高まります。

ケンブリッジ大学にて行われるサイエンス・ワークショップに、今年の夏も三名の生徒が立教英国学院を代表して参加しました。世界の最先端の科学を学び、日英の交流を深める役割を担います。日本からは京都教育大学附属高等学校、京都府立洛北高等学校、京都聖母学院高等学校、立命館守山高等学校、立命館宇治高等学校、京都大学ELCASから、それぞれ選抜された生徒が参加しました。まず最初にプレ・ワークショップを本校で行い、その後活動の拠点となるケンブリッジ大学に移動し、一週間のワークショップが始まります。

7月14日の夜、日本からの参加生徒が立教に到着、時差ぼけがある中で夕食を共にして、互いに自己紹介をしました。翌日は朝8時出発でロンドンに向かうという、日本からきた生徒にはハードスケジュールです。コーチに揺られ、ロンドン中心部へ向かいます。まずはUniversity College Londonにて大沼教授の講義を受講、午後はリンネ学会を訪問し、一般非公開の貴重な標本を見せていただきました。その後はRoyal Institutionでファラデーの自作電磁誘導コイルなどを見学、各グループで夕食をとりました。ロンドンに慣れていない日本の生徒に立教の生徒が案内を買ってでます。まだ出会ったばかりですが、夕食時には徐々に打ち解けて笑顔で会話する様子が見られました。

翌7月16日はロンドン二日目。コーチに乗って、Natural History Museumに向かいます。夏休みということもあり、入口には長蛇の列。とても大きな博物館なので、限られた時間の中でどこを回るかをよく考えなくてはなりません。館内は四つのゾーンに分かれており、地質学と鉱物のレッドゾーン、恐竜化石、動物、植物のグリーンゾーン、魚類、両生類、鯨の骨格標本、生命の多様性が展示されているブルーゾーン、そしてダーウィン・センターがあるオレンジゾーンです。各自で見て回るうちにあっという間に時間が過ぎていきました。午後はBritish Museumの見学。1759年に開館した歴史あるMuseumです。最後はTower Bridgeにて夕食を済ませ、ロンドンを満喫して帰宅の途につきました。

立教最後の7月17日の朝は、いつも通りダイニングホールで朝食を済ませ、学校を出発。まずはルイス・キャロルゆかりの地であるGuildfordへ。日本から来た生徒もこの街を気に入った様子で、各々お土産を購入し、観光を楽しみました。昼食は各自好きなレストランで腹ごしらえをしてからコーチに乗り込み、いざケンブリッジへ。この日からMurray Edward Collegeの嘉悦センターに宿泊します。ここで初めて、日本の生徒と英国の生徒が顔を合わせました。

この時にはまだ誰も、これから一週間どれだけハードで忙しくなるかということを理解していませんでした。

(後編に続く)

終業式が終わり高校3年生との別れをひとしきり惜しんだあと、生徒たちがぞくぞくと家族のもとへ帰っていくなか、中学3年の生徒たちだけが学校に残ります。高等部入学試験受験に向けた1週間の補習期間が始まったのです。

補習期間中は中3にとって初めてのことでいっぱいです。朝の当直も、体操も、行進のためのパーカッションも、礼拝のオルガン演奏も自分たちでやります。食事の時間を知らせる鐘も鳴らさなければいけません。全て、今まで先輩たちがやってくれていたことです。今までは先輩たちの指示通りにただ動いていればよかった。それが、補習期間中は自分たちで指示出しを行い、周りを動かしていかなければいけません。

この補習期間は入試に向けて勉強面での準備をしっかり行う期間であると同時に、これから高校生になるに向けて、自分たちが先輩として周りを引っ張っていくことができるよう心の準備をする期間でもあります。この補習期間が終わったとき、勉強面でも精神面でも大きく成長した皆の姿が見られることを期待しています。

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