いよいよ立教生活最後の行事。オープンデイ準備期間、僕たちは記述・マーク模試と補習授業があった。ふと考えると昨年の高校3年生も同じように、旧教室に移動し、僕らがクラス企画に取り組んでいる中、黙々と勉強をしていた。にもかかわらず高3の補習期間が終わり、オープンデイ屋台などの準備になると、別のスイッチに切り替わり、メインとして活動しているわけではなく影で働いているはずなのに、僕から見ると、そんな先輩はとてつもなくクールで輝いて見えた。それから早くも1年が経った。僕達の姿は後輩の目にどのように映ったのだろうか。

「クリスマスコンサートで泣かれる先輩になれ。」
僕らが高校3年になってホームルームで先生が話した言葉だ。「そうなりたい。」と思った。どうすればそんな先輩になれるのか考えた時に、僕が尊敬していた先輩達を思い出した。
それから僕はそんな先輩を思い出しながら、自分なりに真似してきた。今回の高3のオープンデイ参加においても、一番尊敬していた先輩と同じ「焼鳥」を選んだ。真似しただけでなく、はっぴを着たかった、やりがいのある仕事がしたい、そういう考えがあったからだった。

その屋台準備はとても忙しかった。立教に来てくれるお客様に喜んでもらえるような接客ができるように当日まで色んな準備をした。とても疲れた。でも、当日、約千本もあった焼鳥が正午過ぎに完売し、当日に向けて練習していたソーラン節も「すごくかっこ良かった!」と言ってくれる人も多く、達成感がものすごかった。大成功だった。

そんなオープンデイからもう1週間。もう行事は一つもない。いや、最後のクリスマスコンサートがある。それまであと1ヶ月。この1ヶ月、ものすごく大事な期間だと思う。この期間で「僕らが後輩にとってどんな存在だったか。」が決まるのだ。期末という障害もあるがそれを乗り越えつつ、後輩、それから立教と過ごす最後の時間をとことん楽しみたいと思う。尊敬される先輩になってみせよう。

(高等部3年生 男子)

「オープンデイの準備期間、長いね。」
オープンデイがくるまではそう思っていたのに、オープンデイが終わってしまった今となっては、とても短い時間だったな、と思うようになった。

今年の中学1年生の企画は「空に描く夢」。飛行機についての企画である。この企画の中には、最新の飛行機、紙飛行機、ジブリに登場する飛行機、飛行機の歴史という4つのブースがある。私はその中の飛行機の歴史のブースを担当した。飛行機の歴史は他のブースと違い、模造紙にまとめず、双六のようにしてまとめた。最初、先生からこの案を聞いた時、とてもおどろいたが、今思えばそれが一番良い方法だったと思う。この作業は意外と大変なものだった。
まず最初に、台紙となる空の絵を描くため、裏紙ロールというものにペンキで絵を描く。次に、その台紙の上にはるものをつくる。これは、飛行機の形に切り抜いた画用紙の上に文章が書いてあるカードをはったのだ。最後に、それを台紙にはって完成だ。私はそれを先生と二人でつくったから、どんどん完成していくのを見るのは楽しいものであった。

一生懸命に物事に取り組むと、時間が過ぎるのがとても早く感じる。オープンデイ準備期間の私は、自分達の企画を作り上げるのに、また、よりよい企画にするのに、一生懸命だったから、こんなにも時間が過ぎるのが速く感じたのではないだろうか。でも、その私にとっては短い時間の中で、多くの事を学ぶことができた。例えば、努力は絶対に実るという事、何事も丁寧に行えば、全てが悪循環にならずにすむという事、などだ。また、その作業が終わった後の達成感も大きかった。オープンデイ当日も、先生方から褒めて頂き、とても嬉しかった。
私がオープンデイを通して特に大切だと思った事は「努力する」事だ。なぜなら、努力なしでは良い企画、充実した企画はつくれないと分かったからだ。でもこれはオープンデイだけに言える事ではない。努力をしないと何も始まらないという事も同時に分かった。だから、約一カ月後にある期末テストに向けて、「努力」してみようと思う。

最後に、この「努力」の大切さを改めて知る良い機会となった、このオープンデイに感謝する。そして、より良い生活を送れるようになれれば良いと思う。

(中学部1年生 女子)

僕は、オープンデイのクラス企画で最新の飛行機を紹介しました。
今まで三年ほどかけて世界中でとりつづけた写真の評判がかなり良く、けっこううれしかったです。
最新の飛行機は、かなりあるので、場所があれば全て説明したかったのですが、場所が取れなかったので、それはとても残念でした。
エアバス社とボーイング社ならば、世界中の人が知っていると思ったので、ボーイング社から四つ、エアバスからも四つを選びました。

オープンデイ当日、真剣な表情で見ていた方がいて、話したところ、イギリスの人はロールスロイス・エンジンと、エアバスの飛行機に興味を持っている人が多いと教えられたので、かなり勉強になりました。
エアバスもロールスロイスもイギリス製の部分が多いので、とてもふさわしかったと思いました。
それから、最近のボーイングはロールスロイスのエンジンではなく、ゼネラル・エレクトリック社のエンジンだと言われたので、エアバスの方がイギリス人のイメージが良い、ということがわかり、とても勉強になりました。
ロールスロイスのエンジンが人気だということがわかったので、スペースがあったら、最新の飛行機と合わせてロールスロイスのエンジンについて説明したかったです。特に、エアバス380に搭載しているトレント900エンジンは、絶対に説明したかったので、やはりもう少しスペースがほしかったです。

クラス企画は、残念ながら展示本部賞しかもらえませんでしたが、アイデアの賞に入選したかったです。模型は残念ながら作っていなかったので入選できませんでしたが、模型があったら入選したなあと少し後悔しました。来年は、こういったことをふまえて模型があるものを作りたいです。有毒ガスや放射能などのもう少し難しく科学的なものをやりたいです。
あるいは、ステージを作って何かを演じたいです。コーヒーなども提供したいです。小学生が日本茶を提供するくらいなのだから、コーヒーを提供しても特に問題はないからやりたいところですが、賞を取るためにはそれではいけないと思いました。
来年は五つくらい賞を取りたいので、どんな人が来ても楽しんでもらえるような面白い事をしたいです。

(中学部1年生 男子)

私は、OPEN DAYのフリープロジェクトで演劇に参加した。劇の名は「UP TO YOU」二人の少女が入れかわるストーリーだ。私は、この劇でさまざまな事を教えられた。

小学校の時に劇をやったことは何度もあるが、どの劇も一つの役につき数人いたので、セリフは短くて覚えるのも簡単だった。しかし、中学生として初めてやるこの劇は、一つの役につき一人なので、覚えなければならないセリフがみんなたくさんあった。私の役は少ししか出番がなかったのに、今までやってきた劇の中で、一番セリフが多かった。主役の場合は、とてつもない量のセリフを覚えなければいけないのだ。けれど、先輩たちはそれをスラスラと覚えたのだ。もちろん、最初はてこずっていたが、そんなのはつかの間。すぐに覚えてセリフに演技をつけていき、少しずつ調節し始めたのだ。私はその時、先輩達みたいに早くセリフを覚えるには、毎日寝る前や放課後に台本をみればいいのかなと思った。

次に、私が学んだ事は、小さな小さなしぐさだ。私はまだあまりちゃんとした劇をしたことがないから、小さなしぐさをどういうふうにすればいいのか分からない。しかし、先輩は違う。顔の表情、手の動き、セリフがないときの動きをすべてやっているのだ。例えば、イラついている時は、みけんにしわをよせて、腕組みをして、片足を何度も床にパタパタしたり、悲しい時は、肩をねこぜぎみにして、顔をうかない表情にしたり、うれしい時は笑ってガッツポーズをしたりなど、小さなしぐさがたくさん入っていることで、演技をみている側を楽しませることができるんだなと私は思った。私は、先輩達の小さなしぐさを見て、自分の役に生かそうと思った。

練習の時以外にも、先輩達から学ばせてもらった事がある。それは、本番の時だ。「何か失敗するかもしれない。失敗したらどうしよう。」と、いろいろ考えるため、ものすごくきんちょうする。私は、きんちょうのせいで上手く自分の演技ができないのではないか、ととても心配しながら演技をしていた。でも、先輩達は違った。きんちょうはしていたと思うが、そんなことに動じないでいつも通り落ち着いて演技をしていた。客からのひやかしの時だって笑ったりせず、演技に集中していた。私は、演技に集中するためには落ち着くことが必要なんだなと思った。そして、私が一番すごいと思ったのが、先輩達の演技でお客さんが泣いたのだ。人を泣かせるほどの演技をするのは、相当難しいと思う。私は、まず最初に役になりきることが大切で、そこからどんどん修正していくことで、少しずつ先輩達の演技に近づいていけるんだなと思った。

私は、これからどんどんいろんな事を学んで、すてきな演技ができるようになりたい。

(中学部1年生 女子)

高校3年生が引退し、メンバーも新しくなったバレーボール部。
今学期の対外試合は、オープンデイ終了後、立て続けに2試合がありました。

メインはBede’s Cup。全5チームがリーグ形式で戦い、順位を競います。
意気込むメンバーですが、ひとつ問題が。Bede’s Cupは男女ミックスのチームでの出場がルールです。日頃男子チーム、女子チームそれぞれが別々に練習しているバレーボール部としては、ミックスは不慣れ。加えて、3年生が抜けたことでチームの戦力は大幅ダウン。メンバーには中学生も多くいます。新メンバーでスタートしたばかりでのミックスは、練習からなかなか足並みが揃わず、男女両キャプテンは頭を抱えていました。それでも、頑張っている生徒たちをできるだけ多く出したいと、なんとか2チームを作り、参加することになりました。

午後2時、試合開始。やはり慣れていない選手たちは緊張し、足が動かず、サーブも決まらず、思うようにプレーできません。自然と声も小さくなり、試合はほとんどがシーソーゲームとなりました。しかし、キャプテンを始め、昨年からのメンバーが中心となり、穴をカバー。時には動けない選手をかばうかのように、広い範囲を縦横無尽に走り回り、ボールを拾い、攻撃につなげていきました。

結果は、見事1位と3位。新戦力の中で、結果を残せたことは大きな収穫です。しかしそれ以上に、自分たちの試合に満足していない選手たちを見ることができたのも、顧問の私にとっては収穫でした。
「自分たちのバレーをする」
試合では、必ず伝えていることです。相手に関係なく、自分たちのやってきたことを出し切ることに集中する。それがとても大切です。新メンバーで初めての試合では、それができなかった。だから、次の試合に向けてもう一度練習する。その姿勢が、バレーボール部を成長させていきます。

新生バレーボール部は、まだまだこれから。来学期はたくさん試合を組み、彼らの成長を観ていきたいとおもいます。

後輩たちの楽しそうな声が聞こえる。OPEN DAY準備期間が始まったそうだ。その光景を横目で見ながら勉強する私達。ふと昨年の思い出が蘇る。今年は、準備期間の残り3日から参加する。それを楽しみに、図書館で必死に勉強した。

OPEN DAY準備期間。私は、キッチンの係を選んだ。思った以上にハードワークで、インスタグラムの模型を作ったり、内装をしたりと忙しい日々が続いた。準備期間の思い出といえば、みんなで夜ブレイクに星を見に行ったことだ。サッカーグラウンドは、光があまりなく、数え切れないくらいの星があった。キレイだった。ふと、このような立教生活も残りわずかと考えてしまった。

OPEN DAY当日。忙しいの一言。キッチンは、ほぼ休む時間がなかった。チーズケーキ担当だった私は、ずっと笑顔で接客しなければいけなかった。そんな中でも、嬉しかったことがあった。それは、私たちが作ったチーズケーキを食べてくれた人が、「今までで一番美味しかった。」と笑顔で伝えてくれたことだ。これを言ってくれたのは、立教生だったが、外国人の方も何人も、感想をくれた。その度に、にやけが止まらなかった。

さらに、OPEN DAYの当日には、多くの英国人の友達が来た。UCLロンドン大学のプログラムや、サイエンスワークショップで出会った人達だ。数ヶ月ぶりに会ったが、夏休みの楽しい思い出が蘇った。久しぶりに会っても、緊張することなく話せて、良い友達を持ったなと思った。

こんな感じで、今年のOPEN DAYは、立教生より英国人の友達と過ごす時間が多かった。2年前、初めてのOPEN DAYを体験した時、2年後の自分の周りに英国人の友達がいるなんて考えてもなかった。立教英国学院に入って、このような貴重な体験ができて良かった。
OPEN DAYに立教生とあまり関わらなかった代わりに、あと1ヶ月は、悔いのないように、学年を問わず色々な立教生と話したい。

(高等部3年生 女子)

今年のオープンデイは特に思い出も作れず終わっていくんだろうな、と図書館で後輩のはしゃいでいる声を聞いて思っていた。去年とは違って自分には関係ないイベントに感じた。

補習期間が終わって、高校3年生がオープンデイ活動をするのはたったの2日間。しかし、この2日間はとても思い出深いものになった。正直オープンデイ準備が始まった時には、進路の事とかで、高校3年生の間に温度差が出てしまうのではないかと不安に思ったりもした。しかし、そんな不安は役職決めの時にはすっかり無くなっていた。準備が始まると、やっぱり今までのオープンデイや合唱コンクール・体育祭の時のように全員が盛り上がって積極的に行事に参加した。私はそんな高3の姿が好きだ。だから、皆の久々の楽しそうな笑顔が見れて、とても嬉しくなった。そんな笑顔で過ごした2日間もあっという間に終わり、オープンデイ当日も大成功だった。

きっと今回のオープンデイ準備期間中、受験の不安いっぱいで作業している人もいたと思う。そんな中、こんなにも良い思い出を作ってくれた高3全員に感謝している。
また、この補習期間やオープンデイ準備では、普段よりも人の頑張りをたくさん知った気がする。よく考えたら、24時間、毎日、人の頑張っている姿を見れるこの学校で、自分は良い刺激をもらえたと思う。

人が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと思える。そんな環境が自然とできるこの学校は、素敵な学校だと思った。

(高等部3年生 女子)

両手にタレの付いた軍手。背中には青地に「祭」と書かれた赤の文字。耳からは僕が好きなRADWIMPSの曲が聴こえる。目の前には銀の金網にのった串刺しの肉とネギ。さらに顔を上げると、こっちを見てくる人、横を見れば自分と同じような青い職人。

思った以上に忙しかった。職人を離れられたのはラッフル(福引)に行った時と、先生にドラヤキをおごってもらいに行った時くらい。ラッフルは5年間やってもB賞すら取れない。人におごってもらったからか、ここで食べるのが最後だからか知らないが、そのドラヤキは妙に美味しかった。食券のパンや和菓子や飲物は全部人に頼んで買ってきてもらった。これもまた頼んだ女の子が可愛かったからか、ここで食べるのが最後だからか知らないが、どれも妙に美味しく感じた。大好きな「彩しらべ」を大嫌いな「抹茶せんべい」と間違えられたのはさすがに頭にきたが…

思った以上に、いや予想通りだったかもしれないが、楽しかった。焼くと、「今年は美味しい」、「ベリーナイス」、「ネギ美味しい」などの声が聞こえる。素直に嬉しかった。また、そんな風に思われる職人になったことも楽しかった。でも、この職人になれることが今回で最初で最後と思うと悲しい気持ちもした。

「職人」。良い響きだ。僕らには肉を焼く職人、ハケでタレを塗る職人、肉をお客さんに配る職人がいた。どれも良い職人。まさに縁の下の力持ちという職人だ。お客さんの為に、千本売り切るためにという皆の思いは、大きな団結力を生んだ。それは僕が久しく目にしていないものだったからか、眩しいものだった。

結局、僕たち職人はヤキトリを全部売り切った。しばらくして、経緯は忘れたが僕は手に唐揚げ棒を持って、白いテントの下の椅子に座っていた。さっきまで賑やかだった中庭も人が減った。もうこんな団結力を感じたり、オープンデイを経験したり、この賑やかだった中庭に人がいなくなって空虚な思いをしたりすることはない。何よりこんな風にヤキトリを焼くことはないし、この学年で何かをすることはない。唐揚げを一口食べた。美味しくなかった。少し冷めていたからか、少し水で濡れていたからか、美味しくなかった。こんなものいくらでも日本で食べられるのになぁ。もうこれからこの職人になることはない、僕はそう思っていた。

(高等部3年生 男子)

中学部1年の女子生徒は地元のガールガイズの活動に参加しています。さまざまな活動を通して、回数を重ねるごとに地元の子たちとの英語でのコミュニケーションも増えています。今回はガールガイズの友だちが出演するミュージカル「Annie」を見に外出しました。

シアターへ行くまでの車の中では、アニーのあらすじを読む、内容を知っている子の話を聞く、「最近あの子はガールガイズを休んでいるからミュージカルの練習を頑張っているのだと思う」という話をしたり、アニーの「tomorrow」を歌ったり、ミュージカル鑑賞の準備は万端です。ミュージカルが始まるとすぐに友だちの姿を舞台に見つけました。いつもとは違う友だちの姿に感動すると同時に、良い刺激を受けることができたことでしょう。英語でのミュージカル鑑賞は中学部1年生には難しすぎるのではないかと心配もありましたが、普段の英語学習や予習のお陰か、内容を理解しミュージカルを楽しむことができました。

公演は地元のアマチュア団体によるものでしたが、歌やダンス、セット、音楽などは、流石は演劇の本場イギリス、プロさながらのものでした。生徒たちは2時間以上の英語でのミュージカルに最後まで集中していました。イギリスでのミュージカル鑑賞はとても良い経験になったことでしょう。今後も英国の文化や社会に直接触れ合う機会を大切にしていきたいと思います。

皿並べが終わって、New Hallから出た瞬間、ぶるりと体を震わせた。寒い。風は微かながらも冷たく頬を撫でた。こんなに寒かったっけ。そう思いながら白板を見ると11月と書いてある。えっ、もうあと1ヶ月なのか。この学校から居なくなるまで。

2年前。高校1年生だった私。髪が短く、ネクタイも結ぶことが出来なかった頃。初めての事だらけでまごまごしていた。その時の自分を見る事が出来たのなら、きっと吹き出してしまうだろう。当時の、未来の事なんて微塵も考えていなかった、青い私だったから。

1年前。高校2年生だった私。髪は伸び、ネクタイも時間はかかるけれどなんとか結べるようになった頃。1年の差で思い出せることはかなり多くなる不思議。真ん中(高校生の中で)というのはひどく気が楽だ。慣れた私はいろんなことをした。楽しいことは今でも口元が緩んで、心が明るくなるし、愚かなことはナイフで切られたような感じがして、顔をしかめる。実に生々しく、私の中で生きている。いつでもほんのり熱を帯びていた私だった。

そして、今。髪は長く、他学年とは違う色のネクタイをしっかり締めている現在(いま)。本当に早かった。ほんとうに。大きい机でこれを書きながら、痛感する。これも最後、あれも最後。この作文だってそうなのだ。私は思う。こうやって書いているから思い出すことだって沢山あるけれど、これから先思い出すのだろうか… いや、きっとふとした、本当に何気ない瞬間に思い出すのだ。切ないような、安心したようなそんな心の中。

これから、したいこと。皆で星を見に行きたい。去年とても感動したのを思い出す。今回はまた違うように見えるのかな。きらきら光る星達の中で、今までの思い出、記憶達はより一層あざやかに、煌々と輝くだろう。そして時が経って、私が青くなくなったってそれは常に心で輝き続けることだろう。
そんな風に思いながら、冷たい頬に手を当てた。手はもう冷たくなくて、ほんのりと温かくなっていた。

(高等部3年生 女子)

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