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1回戦目、4回裏、5点差。この回で5点を入れなければ負けてしまう。どうしよう。そんな時、キャプテンが言った。
「絶対大丈夫だから。みんな打てるから自信持っていこう!!」
私は、そんなキャプテンの言葉に救われた。確実にチームのみんなが塁へと進んでいく。私はその時三塁にいた。ホームには、
「小夏、帰っておいで!待ってるから。」
そう言ってくれる仲間がいる。そして次のバッターが打った。私はそんな仲間のために、ホームに帰って点を入れたい一心で走った。
「セーフ」
その言葉が聞こえた時、ホームで待ってくれていた仲間にハイタッチした。そして次は、私が塁にいる仲間たちにエールを送った。結局この試合は同点で終えることができ、引き分けだった。

2回戦目、4回裏、2点差。私たちのチームは守備についていた。1アウト、満塁。ここで止めなければ逆転されてしまう。そんな時も私はキャプテンの言葉に励まされた。相手チームが打った。ボールは空高く飛んでいき、3点入ってしまった。試合終了。9ー10でピンクの勝ち。だが私たちは全力でやり切ることができた。こんな接戦ができたのは、練習試合の悔しさをバネに、一生懸命練習したおかげだと思う。練習試合では、ボロボロに負けてしまった。だが、本番では、とても良い試合ができた。後輩たちが、試合が終わった後、
「勝たせてあげられなくてごめんなさい。」
と泣いてくれた。負けちゃったけど、それだけで満足だった。こんなにも、みんなで一生懸命戦ったこの2週間の最高の思い出を、これからも私はずっと忘れない。

(高等部3年生 女子)

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今年で12年目を迎えるJapanese Eveningが5/6(金)に行われました。
今年も130名を超える地元の方々が会場に足を運んでくださり、この日のために準備してきた生徒たちもとてもうれしそうです。
今回は和をイメージしたダンス同好会による創作ダンスでJapanese Eveningの幕開けとなり、着物をアレンジした衣装に、日本の楽曲、流れるような優雅な動きでお客様を魅了しました。

続いて地域交流委員会の日本の文化についてのプレゼンテーションでは寿司、コンビニエンスストア、日本の進んだトイレ、100円ショップ、温泉についての発表が行われましたが、日本に来た際に役立つ情報が盛りだくさんだったので、英国人の方々も楽しんでくださったのではないでしょうか。

プレゼンテーション後は各企画の発表、展示です。特にお琴の演奏では、滅多に英国では聞くことができない音色に多くの人が聞き入っていました。そして立教のお宝、古書、絵巻物、浮世絵などの展示もご好評いただきました。

剣道場でのデモンストレーション、茶室での茶道、折り紙、昔あそび、書道、あやとり、アニメ・漫画の各企画でも生徒が一生懸命英語で説明をしている姿が印象的でした。

楽しい時間はあっという間で、多くのお客様が笑顔で会場を後にしましたが、生徒も達成感に満ち溢れた表情をしていました。
英語で自分の国の文化を発信するということは、立教英国学院にいるからこそできることでもあります。この機会を生かして、異国の文化を理解し、自分の国の文化を発信できる、グローバル人材に成長してほしいと願っています。

 

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「ねえ諒子。この子はとてもアニメが好きなんだよ!」
ミレーからの留学生であるエリーが英語で私にベラという女の子を紹介してくれたのはクラスルームに初めて入ってすぐのことだった。エリーとは立教で交流したときに『アニメ』という共通の趣味があって仲良くなった。イギリスに日本のアニメがそんなに普及しているとは知らなくて驚いたのを覚えている。とにかく私はその時とても緊張していて、彼女が何を言っているのか全く聞き取れず、日本語で「ベラは アニメを すきです。」と説明を受けて初めて理解した。そして、とても嬉しかった。
最初は何を話して良いのか分からず、ベラとは二人でニコニコしているだけだったが、お昼ご飯の時に思い切ってお気に入りのキャラクターカードを見せると、目をきらきらさせて
「これ知ってる!!!」 「かっこいい!」とはしゃいでいた。ベラの好きなアニメは完全に私と同じで、好きなキャラクターについて語っているときは、あるはずの言語の壁なんて無くなっていた。

次の日からはお弁当も、パートナーとの授業もベラと一緒だった。ベラだけに限らず、もちろんクラスの子達とも沢山交流した。昼休みには、今流行しているという『スナップチャット』というスマホのアプリで写真を撮った。見ているとイギリスの子供は暇さえあればこれをやっている。日本で言うLINEのようなものなのだと思う。あとはスプラットゲームをした。イギリスのゲームで、ルールはけっこうややこしく説明するのは難しいがとても楽しかった。

こうして一週間の留学期間を終えてみると、友達という関係になるのに日本語も英語も関係ないなと思った。一緒に笑って、一緒に遊んで、そうしたらもう掛け替えのない友達だった。けど会話はやはり英語だから、聞き取れる文章が増えて、英語力も上がったなと実感した。
最後に、私にここまで仲の良い友達を作る手伝いをしてくれたエリーと、大好きなベラと、ミレーのみんなのことは絶対に忘れない。ここまで良い経験が出来て本当に良かったし感謝している。もう来学期からは日本の学校に戻ってイギリスに来る機会も少なくなるけれど、もしこれから、留学やホームステイが出来る企画があったら積極的に参加して、自分に刺激的な出会いが出来る時間を増やしていきたい。

(中学部3年生 女子)

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今年度初めてのガールガイズはキャンプ場での活動でした。最初にリーダーから、今日の活動内容が発表されました。ガールガイズは地元の活動ですので、すべて英語で行われます。「今日は最初に小屋の中、トイレ、芝生の上の枝を拾いきれいにします。それが終わったら、Fire Buildingをしてマシュマロを焼き、S’moresをつくりましょう」というような内容の話をリーダーがしてくれましたが、生徒たちは「これから一体何が始まるのだろう」という様子。

立教英国学院からの参加生徒は中学1年生3名、Patrolと呼ばれる班は3つに分かれていましたので、各グループに一人ずつ入りました。この4月から中学生になったばかりの生徒たちの表情は不安そのものでしたが、すぐに同じ班の子たちが名前を覚えてくれました。

最初に始まったのは、グループごとに小屋、トイレの掃除、その後みんなで芝生の上にある枝を拾い集めました。何をしたらよいのか、何を話しているのかもよくわからない状態で、周りの様子をよく見て自分のできることを必死に行う様子は英国での修行の始まりであるかのようです。みんなで協力すると30分ほどでキャンプ場はきれいになりました。

掃除が終わるとFire Buildingの活動に移りました。自分たちで拾った木の枝をきれいにならべ、その上に綿を置き、火を起こすFire Strikerという道具を使い、綿に火をつけます。マッチを使用するよりも安全ですが、使うのは難しそうです。協力して火を起こすことができました。最後にはマシュマロをFire Buildingで焼きそれをクッキーではさみ、S’moresをおいしく食べました。

初めての活動でしたが、現地の子たちとたくさんのコミュニケーションをとることができました。活動中に地元の子から木の実をもらい「What’s this?」で聞いてみたら、「I don’t know」って言われた。同じ班の子が重そうな荷物を持っていたので、手伝う?とジェスチャーで伝え、協力して荷物を運ぶことが出来た生徒、火をおこすときに使用する道具は角度が大切だと気付いた生徒は周りの子が言っている「angle」という単語の意味を知ることができました。綿に火をつけるときには「Catch catch catch ……」、catchってこういうつかい方もあるのですね。

活動する班は毎週同じです。今日は同じ班の何人かの子の名前を覚えることができました。来週は同じ班の子全員の名前を覚えられると良いですね。英語やジェスチャーをつかいながら、お互いの思いや考えを伝え合うことが少しずつ増えていくことを願っています。今後も前向きな姿勢で多くのことに挑戦していきましょう。

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ヨーロッパ各国の日本人学校で説明会を実施します。

当該校の生徒・保護者以外で参加をご希望の方はイギリス本校までお問い合わせ下さい。

6月1日(水)      ロンドン日本人学校
6月15日(水)    デュッセルドルフ日本人学校
6月17日(金)    パリ日本人学校
7月6日(水)     ミュンヘン日本人学校
7月12日(火)   ブラッセル日本人学校

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ベネッセ進学フェアに本校もブース参加します。

英国から本校教員が参加し、個別面談にも対応いたします。

場所:東京国際フォーラム B2F 展示ホール1・2(東京都千代田区丸の内3-5-1)

日時:5月29日(日)  10:00 – 16:00

→詳細はこちらをご覧下さい

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「あっけないな。」
高校3年生である僕にとって最後の球技大会、思っていた終わり方とは、少し違っていた。

高校1年で立教に入ってきて、まず初めの行事が球技大会。球技種目には、小学校からやっていたバスケットボールを選んだ。鮮明に覚えているのが、先輩の後ろ姿である。自分のチームの高校3年の先輩が、残り2秒で逆転スリーポイントを決めた時だ。僕はその時、先輩の背中が、僕に何かを訴えかけているような感じがした。

高校2年になり、その年もバスケットボールを選んだ。このときの球技大会で僕は、去年の先輩の背中が言ったことをはっきりと理解できた。
この年の試合も接戦だった。残り10秒、僕らのチームは、2点差で勝っていた。残り10秒、相手の高校3年のキャプテンがゴールに向かって切れ込んできた。マークしていた僕は、相手の動きを完全に読んでいた。よし、抑えた。思った通り、放ったシュートはリングにきらわれ、リバウンドを取ろうと思った瞬間、目の前が黒くなった。僕はその黒いものに空中であたり、コートに着地した。
「ピー。」
ホイッスルが体育館に鳴り響いた。目の前が明るくなった僕の目に映ったのは、ボールがゴールに吸い込まれているところだった。
バスケットカウント。つまり3点プレイだった。フリースローをしっかり決められ逆転。その時だった。フリースローを打った先輩の姿と去年の先輩の姿が重なった。
その時、僕は、先輩の強さ、自覚というものを先輩の背中から感じとった。

今年の球技大会、高校3年生となり、バスケットボールのキャプテンとなった。試合は、2試合とも勝った。そしてMVPも取った。結果としては、最高のものだったと思う。だが、球技大会が終わって落ち着くと、ふと2人の先輩の背中を思い出す。
「背中で語れる先輩か。」
後輩からどう自分が映ったかは分からない。しかし、自分は、背中では何も語ることができなかったと思っている。自分自身で一杯だった。
試合には勝った。しかし、先輩としての自覚という壁には勝てなかったということだ。
最上級生となり早1ヵ月。なんとなくだが自覚は芽生えてきた。背中で語れる先輩、そして、最終的には背中で語れる学年ができればと思う。
残り少ない立教生活、先輩として後輩に何を残していけるか考えていきたい。

(高等部3年生 男子)

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中学部では、iPadを利用して英語の学習が出来るようにしています。
本校では、中学部2年生以下を対象に、英語の音読練習を行ってきましたが、長い間Oxford Owlシリーズの絵本を使ってきました。今年度から中学部1年生はこのアプリをiPadにインストールし、アルファベット学習や本読みの練習に役立てています。

このアプリでは、アルファベットをなぞっての練習に加えて、特定のアルファベットから始まる単語のシンプルな学習ができます。お話になっている絵本では、読み方の聞き取りができますし、単語をタッチしながら一語一語の読み方学習も可能です。BGMもついており、絵の部分をタッチすると、お話の文章以上のリスニング学習もできます。楽しくて遊んでいるうちに、英語が耳に入ってくる優れものです。

これを、それぞれの自主学習の中で楽しみながら取り組み、読めるようになったら先生方に聞いてもらいます。

新年度開始2週目から、いよいよ中学部1年生で使用スタート。
Oxford Owlシリーズの英語学習用の絵本は、非常によく出来ています。
絵本の絵が、よく文章を表す構成になっており、読む内容がイラストで理解に結びつくように配慮されているのが感じられます。

使い方のレクチャーを受けた生徒たちは、タブレット慣れをしているせいか、耳で説明を聞きながら、コッソリ画面を操作して次々に英語絵本を開いていました。すっかり面白がっている様子でしたので、これからの学習が楽しみです。

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「皆、空を見ろ!」
キャプテンの声がした。皆いっせいに空を見上げた。ひきづられていた綱引きの綱がグンッと自分達の方へ引き寄せられる。
「あ。転びそう。」
あまりの勢いの強さに体勢をくずし、後ろに倒れそうになった。「ピーッ」と笛の音がする。自分のチームから大きな歓声が聞こえてきた。あわてて崩れて倒れそうになっていた体勢を立て直し、チームの人達と勝利を喜びあった。

自分の選んだ球技種目は、ポートボール。初めてのポートボールで緊張していた私を勇気づけてくれた先輩、全員を笑顔にしてくれるチームのキャプテン。試合前にキャプテンからの一言。
「皆、今日は性格悪くいこう。」
この一言に全員が笑ってしまった。緊張をほぐすためなのか、それとも真剣に言っているのか。円陣を組み、いざ試合となった。

パスがどんどん回り、シュート。そしてまたボールがとびかいまたシュート。
「桜子ちゃんパス」
飛んできたボールをキャッチし、そしてまた先輩にパス。そしてシュート。午前、午後とあっという間に試合が終わり、勝つことが出来た。試合前のキャプテンの一言が全員に伝わったのか、とても嬉しかった。そしてそれと同時に終わってしまったことがとても悲しかった。

まだ終わってほしくないという気持ちの方が強かった。学年バラバラでこんなに毎日楽しく練習して。まだこの先輩達と一緒にこれをやりたい。そう思わせてくれた先輩達がすごくかっこよく思えた。いつかこんな先輩になりたい。私はこの球技大会を通して強く思った。そして私はこんな機会を与えてくれるこの学校が大好きだ。

(中学部3年生 女子)

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「バシッ」
先輩のサーブがきれいに決まった。「あと1点で25点」と勝利を祈った。ピンクがカットした次の瞬間に勝敗が決まった。ピンクのミスで、水色に1点が入ったのだ。水色が勝ったのだ。

球技大会の競技の希望用紙に、第一希望としてドッジボールに印をつけた。でも人数制限のためバレーになったのだ。それから私のバレーに熱中する毎日が始まった。
練習の初日、パスの練習をしてまず驚いたことがあった。それは、ボールが硬いということだ。硬すぎてびっくりした。以前の学校で体育の授業時に一度バレーを行った。そのときのボールはもっとやわらかかったはずなのに……。痛くてまともにパスの練習ができなかった。その翌日、ボールを打った腕はあざだらけだった。

次の日もそして次の日も練習は続いた。痛くてまともにバレーができない日もあった。でも練習は楽しくて、嫌と思った日は一日もなかった。一番苦戦したのはサーブの練習だ。練習では入ったとしても、練習試合になると大抵入ることはない。失敗するととっても落ち込んだ。出来ない自分が嫌になることもあった。そんな辛い時に、優しく声をかけてくれたのは先輩方だった。いつもにこやかに、そして丁寧にバレーについて教えてくれた。私はそんな素敵な先輩方が大好きだった。

そして迎えた球技大会本番。午前の全体競技が終わり、いよいよバレーの試合が始まった。私たち水色は緊張していたのか、今までできた良いプレーができずにいた。笑顔もなかった。最後まで頑張ったが、二セットとも負けてしまった。試合中、悔しくて涙が滲んだ時もあった。落ち込む私たちに、
「大丈夫、午後があるから!」
そう高校三年生の先輩の一人が言って下さった。その声を聞いて、「そうだ!今は落ち込んでいる場合じゃないんだ。」と気持ちを改めることができた。

いよいよ午後の試合時間がやってきた。体もウォーミングアップで暖まったし、テンションも午前のどんよりとした雰囲気を覆すくらい、高まっていた。みんな燃えていた。一セット目、見事に勝利。続いて二セット目はかなり苦戦した試合だった。あと一点で水色の勝利になるとき、水色団長の丸山先輩が、
「楽しんで、そして落ち着いてね!」
と応援して下さった。最後の瞬間は、本当に楽しむことができた。点が入った時、水色全員で泣きながら喜んだ。バレーを球技大会でできて良かったと心から思うことができた。また、これからバレー部に入り、好きになったバレーを頑張ろうと心に決めた。そして、来年の球技大会では憧れの先輩のように輝きたい。

(中学部3年生 女子)

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