2010年度から始まった短期交換留学。 現在、男子の留学提携校はDorsetのThomas Hardye Schoolで高校1,2年生を対象に、 女子はHorshamのMillais Schoolで中学3年生と高校1年生を対象に実施しています。

この交換留学では、相手校生徒1名につき立教生が1名つき、 バディ(パートナー)を務めます。 バディの生徒は一緒に授業を受けたり、 放課後の時間を過ごしたりし、交流の中心となります。 最初にまず相手校の生徒たちが本校に1週間滞在し、その後春休みに入った最初の週に本校生徒が相手校に行きバディの生徒宅にそれぞれホームステイをしながら、 バディの通う学校の授業や学校生活を体験します。

立教でもECの授業やプライベートレッスン、 ハーフタームや長期休暇のホームステイなど、 英語を使う機会はたくさんありますが、 この短期交換留学では、 同じ世代のイギリスの若者達と交流することができます。 文化や言葉の壁を越えて心が通じ合ったときの感動は、 言葉では言い表せないものです。

このページでは同世代のイギリス人と寝食を共にし貴重な異文化体験をした生徒たちのエッセイをまとめました。立教生と過ごしたイギリス人生徒たちのエッセイも掲載していきますのでどうぞご覧下さい。

★★★ ホームページに掲載された短期交換留学関係の記事、作文はこちらから★★★

〈2003〜2013年度〉 〈2014年度〉卒業者数43名
大 学 名       合格者数 大 学 名       合格者数
国公立 東京工業大学 4 国公立 一橋大学 1
国公立 東京外国語大学 4 国公立 東北大学 1
国公立 筑波大学(うち医学部1) 4 国公立 筑波大学 1
国公立 横浜国立大学 3 国公立 東京農工大学 1
国公立 一橋大学 2 国公立 横浜市立大学 1
国公立 埼玉大学 2 私立 立教大学 19
国公立 大阪府立大学 2 私立 上智大学 6
国公立 横浜市立大学 2 (1は医) 私立 慶応大学 5
国公立 東京大学 1 私立 法政大学 4
国公立 東京医科歯科大学(医学部) 1 私立 早稲田大学 3
国公立 山形大学(医学部) 1 私立 明治大学 3
国公立 東京海洋大学 1 私立 青山学院大学 3
国公立 国際教養大学 1 私立 千葉工業大学 3
国公立 首都大学東京 1 私立 津田塾大学 2
国公立 山口大学 1 私立 関西学院大学 2
国公立 広島市立大学 1 私立 中央大学 1
国公立 愛媛大学 1 私立 国際基督教大学 1
国公立 富山大学 1 私立 東京薬科大学 1
国公立 金沢大学(薬学部) 1 私立 明治薬科大学 1
国公立 北見工業大学 1 私立 聖心女子大学 1
防衛医科大学校 1 私立 フェリス女学院大学 1
私立 立教大学 139 私立 東海大学 1
私立 早稲田大学 53 私立 東邦大学 1
私立 慶應義塾大学 24 私立 桜美林大学 1
私立 青山学院大学 24 イギリス LIVERPOOL UNIVERSITY 1
私立 東京理科大学 20 イギリス SURREY UNIVERSITY 1
私立 明治大学 19 イギリス MANCHESTER UNIVERSITY 1
私立 上智大学 16 イギリス UNIVERSITY OF BIRMINGHAM 1
私立 中央大学 16 イギリス CITY UNIVERSITY LONDON 1
私立 日本大学 11 イギリス UNIVERSITY OF EAST ANGLIA 1
私立 成蹊大学 7 アメリカ MASSACHUSSETTS LOWEL 1
私立 法政大学 7  その他
私立 東京農業大学 7
私立 北里大学 6
私立 南山大学 6
私立 明治学院大学 6
私立 学習院大学 5
私立 立命館大学 5
私立 東京薬科大学 5
私立 フェリス女学院大学 5
私立 関西大学 4
私立 関西学院大学 4
私立 立教女学院短期大学 4
私立 日本女子大学 4
私立 武蔵工業大学 4
私立 津田塾大学 3
私立 国際基督教大学 3
私立 成城大学 3
私立 東洋大学 3
私立 立命館アジア太平洋大学 2
私立 玉川大学 1
私立 獨協大学 1
私立 東京慈恵会医科大学 1
私立 日本医科大学 1
私立 日本歯科大学 1
私立 同志社大学 1
私立 聖心女子大学 1
私立 東京家政大学 1
私立 京都女子大学 1
私立 近畿大学(薬学部) 1
私立 聖隷クリストファー大学 1
私立 LEHIGH UNIVERSITY 1
その他

Thomas Hardye Schoolに交換留学した4名の生徒たちが、地元DorchesterのPeter Mann市長を訪問しました。

交換留学の生徒達は、立教から車で3時間ほど離れたDorchesterにあるThomas Hardye Schoolの生徒の家庭にホームステイしながら、自分のパートナーと一緒に授業に参加し、様々な課目を英語で勉強しました。一週間という短い間ですが、ホストファミリーやクラスの生徒達とも打ち解けることができ、前向きに勉強に取り組みました。

今日のプログラムは校外活動です。Thomas Hardye SchoolがあるDorchesterの市長との会談をセッティングしてくれました。
4人は、選挙で選ばれたDorchesterの長に会う、またとないチャンスと意気込む一方、失敗や失礼がないかと緊張気味の様子でした。コミュニケーションに日本語が全く使えないので、不安になるのも無理がありません。

しかし、約束の時間にホールに着くと、迎えてくれたのは市長のあたたかい歓迎の握手でした。わざわざ入り口のところで待っていてくれた市長に、感激しきりの4人。市長は、日本からイギリスに来て学んでいる生徒はどのような子たちだろうかと、
楽しみにしてくださっていたそうです。

生徒達が簡単に自己紹介をすると、「英語が上手だね」とお褒めの言葉をいただき、生徒達の心配はすっかり消えました。市長は昔教員をなさっていたそうで、ホールの中を案内しながら、Dorchesterの歴史や普段の仕事について、とてもわかりやすく説明してくださいました。

議会に使われている部屋を見せてもらった後、さらに光栄なことに、議員さんたちが議会の際に着用しているコスチュームを、市長自らが生徒1人1人に着せてくださいました。コスチュームは見かけによらずとても重く、生徒達は責任と伝統の重さも感じているように見えました。

最後は質問コーナー。自分たちが培ってきた英語力を駆使してあれこれと質問すると、
「良い質問だね」といって答えてくださいました。市長との会談の時間は、市長の心のあたたかさが伝わり、生徒達の心が動かされるという、単なる英語のやりとりを超えたコミュニケーションでした。

この経験は生徒達にとって、とても大きなものになったに違いありません。「会話ができた」ことが自信になった一方、「自分のことをもっと上手に伝えたい」という気持ちが芽生えていました。それは、彼らがさらに英語を勉強していくモチベーションに繋がります。

別れ際に市長がくださったDorchesterのバッジを誇らしげに付けた4人は、残りの留学期間、さらに気合いを入れて臨んだことでしょう。

私がここ立教英国学院に入学したのは、中学二年生の時でした。一学期のハーフターム後という中途半端な時期に入ってきた私は、元からの人見知りがたたって、自分から生徒の輪に入ることができませんでした。そんな私を、生徒の輪の中に引っ張ってくれたのは、先輩方と四人の同級生でした。そのお陰で、私はだんだん他学年の生徒とも接することに慣れていき、自分から輪の中に入れるようになっていきました。中学三年に進学して、同級生の人数が一気に増え、一日に笑う回数も増えていき、毎日がキラキラ輝いていました。

けれど、外部進学を選択した同級生と、高三生との別れの悲しみから、私の日々は色あせていきました。そんな私を変えてくれたのは、新入生を迎えて、よりパワフルになった同級生たちでした。いい意味で、何をやらかすか分からない同級生と過ごす生活は目まぐるしく、あっというまに二年が過ぎ、私は高校三年生になりました。皆と過ごす生活の、別れのカウントダウンが始まりました。

いつまでもこの生活が続いていくと勘違いしていたせいか、皆との別れを自覚した頃には、もう終業式当日でした。自分の気持ちを整理できぬまま皆とお別れしたせいか、家に戻ってからふとした時に同級生のこと、後輩のこと、先生方のことを考えるようになり、止まらなくて眠れない日が何日も続きました。在学中、先生方に不満を言って反抗したり、後輩をないがしろにしていたのに、思い出すことは楽しかった日々ばかりで、自分が後輩のことが好きだったこと、先生方に見守られて、大切にされてきたことをやっと自覚しました。お別れしてから気付くなんて、私は馬鹿だなあと思いました。だから、「立教生活はつまらない。はやく家にかえりたい」と思っている子たちには、ここでの生活は決して窮屈でつまらないことばかりじゃないことを知っておいて欲しい。つまらないと思うなら、何をしても無駄だと最初から諦めないで、楽しいと思えるようになるにはどうしたら良いのかを周りをよくみて考えてみて。自分ひとりで駄目なら、周りの友達や先生方を頼って一緒に考えてみて。それだけの信頼関係を、皆は築いているでしょう。たとえ今はまだ築けていなくても、これからの時間を無駄にせずにいけば大丈夫。そして、限られた時間の中でめいっぱいここでの生活を楽しんで欲しい。どんな小さなことでも、それまでと違っていることなら、それは大切な思い出になると、私は思っています。現に、いまの私にとって、ここでのちょっとした楽しかったことも辛かったことも、大切な思い出です。

そろそろ、私のスピーチも、終わりが近づいてきました。先生方。反抗ばかりして、口では中々伝えることができませんでしたが、私は、先生方のことが大好きでした。迷惑ばかり掛けていましたが、今まで本当にありがとうございました。後輩たち。私に「先輩」として何が大切なのかを教えてくれてありがとう。皆には、さっきも言ったとおり、ここでの生活をつまらないものだと思わず、何事も最初から諦めないで、互いに思いやりながら、最後まで笑って過ごしていってほしいです。これからも続く皆の立教生活が、実りのあるものになるよう、祈っています。そして、今日私と一緒にこの学校を卒業する同級生たち。私は今日まで皆に支えられてきました。皆は私のことを「優しい」というけど、私が皆に優しくすることができたのは、皆が私にそうしてくれたからなんだよ。皆には、感謝の言葉をどんなにならべても伝えきれないくらい感謝しています。今まで、本当にありがとう。皆と一緒にこの学校で過ごせて、私は幸せでした。

これからも皆が笑って過ごせることを、私は祈っています。今日をもって、私たちはこの学校を卒業します。今日まで、私たちを支えてくださった、先生方、後輩たち、ありがとうございました。皆と過ごした日々を胸に、私たちはこれからも前に進んでいきます。それでは、さようなら。

(高等部3年生 女子)

二〇一二年四月私はここ立教英国学院に来ました。ここへ来るまで私は、ただ「立教」という学校が好きで立教英国学院のDVDを見たりしていました。
そんな私は、勉強が嫌いで地理なんかの宿題は一つも出していないくらいだったので、イギリスがどんなところかも分からないまま、ここ立教英国学院へ飛び込んできました。
入学式の日は、冷たい風で灰色の雲、どうもここは私を快くは迎え入れてはくれないようだと思いました。しかしそんな天候とはうって変わってやさしく迎え入れてくれた先輩や同級生、嬉しくてたまらなかったです。しかし私は、自分のことを語ることや表すことが苦手で、立教にすぐには打ち解けられませんでした。そんな私がここに立って自分のことを語っている理由は、この中学三年間で私は変わったと思ったからです。ここ立教でいくつもの私に出された課題を乗り越えてきたからそう思いました。また、今ここでこうしてスピーチをすること自体も私への課題であり、挑戦だと思ったからでもあります。
突然ですが、皆さんは大きな目標を持っていますか。私は持っています。他の人にとっては小さいことに感じられるかもしれないですが私にとっては大きな望みです。それは、人から求められる人になりたいということです。ここ立教では、先生と生徒、みんなが互いを求め合い、支え合って生活していると思います。ここへ来る前の私は、自己中心的で求めるばかりの人、求められることがあまり無かった人でした。でもここへ来て、私は変わることができました。一番のきっかけは、中学二年の時のオープン・デイでした。絵を書くのが得意な私は、背景・看板という仕事を任されました。迫ってくる締切に苦戦している学級委員、私はクラスメイトから助けを求められました。
そこまで大したことだとは最初は思っていませんでした。でも小さなことでもクラスの役に立つ、人の役に立つというのは私の心をきれいにしてくれるのだと思いました。

2015年3月22日現在の状況

★★最新の情報はこちらからご確認ください★★

 

〈2003〜2013年度〉

〈2014年度〉卒業者数43名
大 学 名       合格者数 大 学 名       合格者数
国公立 東京工業大学 4 国公立 一橋大学 1
国公立 東京外国語大学 4 国公立 東北大学 1
国公立 筑波大学(うち医学部1) 4 国公立 筑波大学 1
国公立 横浜国立大学 3 国公立 東京農工大学 1
国公立 一橋大学 2 国公立 横浜市立大学 1
国公立 埼玉大学 2 私立 立教大学 19
国公立 大阪府立大学 2 私立 上智大学 6
国公立 横浜市立大学 2 (1は医) 私立 慶応大学 4
国公立 東京大学 1 私立 法政大学 4
国公立 東京医科歯科大学(医学部) 1 私立 早稲田大学 3
国公立 山形大学(医学部) 1 私立 明治大学 3
国公立 東京海洋大学 1 私立 青山学院大学 3
国公立 国際教養大学 1 私立 千葉工業大学 3
国公立 首都大学東京 1 私立 津田塾大学 2
国公立 山口大学 1 私立 関西学院大学 2
国公立 広島市立大学 1 私立 中央大学 1
国公立 愛媛大学 1 私立 国際基督教大学 1
国公立 富山大学 1 私立 東京薬科大学 1
国公立 金沢大学(薬学部) 1 私立 明治薬科大学 1
国公立 北見工業大学 1 私立 聖心女子大学 1
防衛医科大学校 1 私立 フェリス女学院大学 1
私立 立教大学 139 私立 東海大学 1
私立 早稲田大学 53 私立 東邦大学 1
私立 慶應義塾大学 24 私立 桜美林大学 1
私立 青山学院大学 24 イギリス LIVERPOOL UNIVERSITY 1
私立 東京理科大学 20 イギリス SURREY UNIVERSITY 1
私立 明治大学 19 イギリス MANCHESTER UNIVERSITY 1
私立 上智大学 16 アメリカ MASSACHUSSETTS LOWEL 1
私立 中央大学 16
私立 日本大学 11
私立 成蹊大学 7
私立 法政大学 7
私立 東京農業大学 7
私立 北里大学 6
私立 南山大学 6
私立 明治学院大学 6
私立 学習院大学 5
私立 立命館大学 5
私立 東京薬科大学 5
私立 フェリス女学院大学 5
私立 関西大学 4
私立 関西学院大学 4
私立 立教女学院短期大学 4
私立 日本女子大学 4
私立 武蔵工業大学 4
私立 津田塾大学 3
私立 国際基督教大学 3
私立 成城大学 3
私立 東洋大学 3
私立 立命館アジア太平洋大学 2
私立 玉川大学 1
私立 獨協大学 1
私立 東京慈恵会医科大学 1
私立 日本医科大学 1
私立 日本歯科大学 1
私立 同志社大学 1
私立 聖心女子大学 1
私立 東京家政大学 1
私立 京都女子大学 1
私立 近畿大学(薬学部) 1
私立 聖隷クリストファー大学 1
私立 LEHIGH UNIVERSITY 1
その他

今から二年前、五年生に進級するときに、私は、立教英国学院の小学部に入学しました。入学する前、初めて全寮制の学校だと聞いたとき、私は少し戸惑ってしまいました。なぜなら私はそれまで、家族から離れて生活したことがほとんどなかったからです。そして実際に立教に来てみると、本当に分からないことばかりでした。そんな私を温かく迎え、生活の仕方を優しく教えてくださったのは先輩方でした。食事の席では、テーブルマナーや当番のときの仕事の行い方、ドミトリーでは、シャワーの場所や洗濯日、そしてリネンチェンジの仕方を教えてもらいました。
初めは、自分だけでできないことがたくさんありましたが、少しずつできることが増え、だんだんと立教での生活に慣れていくことができました。まだ十分ではありませんが、今では自分のことだけでなく、他の人のことにも、気を配ることができるようになりました。

この二年間の立教での生活を通して、学び、経験し、身につけてきたことを生かして、私には、中学部へ進んだら頑張りたいと思っていることが三つあります。
一つ目は、来学期に入ってくる新入生の力になろうということです。四月から始まる一学期は、球技大会やジャパニーズイブニング、漢字コンクールやウィンブルドン観戦など、たくさんの行事があります。慣れないことやわからないことがいっぱいの新入生の生活について、私が先輩方からしていただいたように、しっかりとサポートし、一緒に良い思い出をたくさん作りたいと思います。
二つ目は、今まで以上に勉強に真剣に取り組む、ということです。中学生になると、小学校の算数が数学に変わり、地理の勉強も始まります。今までとは違う教科が始まり、学習する内容も増えると思うので、計画的に物事を考え、時間の使い方も工夫して、より効率的に勉強できるようにしていきたいです。
三つ目は、続けてきた部活動を、これからも頑張ろう、ということです。私は立教に入学してすぐ茶道部に入りました。部活動紹介で、上手にお点前をしている先輩方がとても素晴らしくて、私もやってみたいと思ったからです。でも、いざ入部してみると、作法や道具の名前など、覚えなくてはいけないことがたくさんあって、くじけそうになったこともありました。そんな時にも、私を支えてくださったのはやはり先輩方でした。私も、先輩のように、茶道の素晴らしさを伝えることができるように、中学部に進んでも、しっかり活動していきたいと思います。

最後に、この二年間温かく見守ってくださった先生方、毎日食事を作ってくださった方々、校内をいつもきれいにしてくださった方々、本当にありがとうございました。中学生になっても頑張りますので、これからもよろしくお願いします。

(小学部6年生 女子)

二学期の終業式、高三に別れを告げた。
私にとって高三との別れはとても辛く虚しいものだ。この学校に入学した当初から、私は今の高三にとてもお世話になっていた。部活、休み時間、食事の席、イベントごと、何をするのも高三と一緒だった。いつの間にか、高三のみなさんも自分を後輩というよりも、友達としてみてくれる方が多くなっていたと思う。私は高三のみなさんを兄のように慕い、尊敬していた。そんな高三が来学期からいなくなってしまう。そして今度は私自身が先輩とならなくてはいけない。特別仲のいい後輩もおらず、ましてや怖がられているという噂も聞くほどだ。やっていける自信がない。

私は冬休み、何人かの高三と会うことができた。一緒に笑って馬鹿騒ぎして、学校じゃなくてもこうやって会ってくれる。こんな先輩たちが大好きだ。辛い時、うれしい時、いつでも話をきいてくれる先輩たちが大好きで仕方なかった。ある一人の先輩が
「俺たちといる時はおもいっきり甘えていいから、学校に行ったら甘えられる存在になりなさい。お前なら、絶対ついてきてくれる後輩がいるから。」
と私の背中を押してくれた。

残り一年、この学校で私ができること。それは上の代から与えられたものを、下の代に与えることなのではないのか。それが先輩になるということではないのか。私の目標、それは先輩たちの思いを受け継ぎ、私自身が今の高三のようになることである。今度は私が後輩の背中を押せるよう、頑張っていきたいと思う。

(高等部2年生 男子)

今回、スペイン旅行に行き、たくさんのピカソの絵を見てきました。

最初に行ったのはピカソ美術館。その名の通り、ピカソの絵がたくさん鑑賞できる美術館です。そこでは、ピカソの絵が時系列に並んでおり、ピカソの絵の作風の変化が目に見えて分かるようになっています。
ピカソは美術の先生の父を持ち、小さいころから美術とずっと関わっていました。そして十代の頃には、既に大きなキャンパスに絵を描いたり、大人用の大会に出場できるレベルの腕前を持っていました。その頃の絵は、写真のように上手で、私たちのイメージするピカソとはかけ離れた表情の細かさ、色づかいがありました。十八でパリへと出たピカソは、いろいろな人に出会い、学び、徐々に私たちの知るピカソのイメージへと近づいていきます。ピカソは時を経るにつれ、作風が変わっていくことが有名な画家です。例えば、友人の自殺により大きな衝撃を受け、青を基調とした絵ばかりを描いていた「青の時代」、恋人を得て明るい色調の絵ばかりを描いていた「ばらの時代」など。区切りごとに色やタッチが変わっていく様子はとても面白く、よくわからなくてピカソが嫌いだった私でも引き込まれていきました。

ピカソの作風に目を慣らした後、ソフィア美術館に「ゲルニカ」を見に行きました。有名なことは知っていたし、教科書で見たこともありましたが、怖いし暗いし、嫌いな絵の代表格でした。この絵には無差別に行われ、住民を大変苦しめたゲルニカ空襲の様子が描かれています。

実際に見て思ったことは、とにかく大きい!ということでした。人がまわりに群がっていても迫力を十分に放つ大きさからは、小さい頃に教科書で見た絵よりも、切迫した様子がよくわかりました。そしてモノクロで描かれていることに、私は希望の色の無さを感じました。死んだ子供を抱いて泣き叫ぶ女の人、暴れる馬、ナイフを持った腕…。本物の現場とは程遠い形なのに、実際の悲しい現場の想像ができました。ピカソは前もって決めていたデザインを、期限ギリギリで変えてこの絵を描いたそうです。ピカソは戦争の悲惨さを見る人に伝えたかったのでしょう。そしてそのためには、見る人に大きな衝撃を与える必要がありました。その結果、暗くて、怖くて、空襲をそのまま見てきたかのような絵を描いたのでしょう。

そんな絵が私はずっと嫌いでした。美術の教科書で見つけてしまうたびに、不快な気持ちになりました。いまになって思うことは、それがピカソの作戦なのでは、ということです。綺麗な絵しか見たがらない平和ボケした私のような若者に、現実であったことをわからせるため、心の隅に残させるために、嫌わせるために過激に描く作戦。私はまんまとその作戦にかかっていたようです。

今回の旅行を通してピカソが二十世紀最大の画家といわれる所以がわかった気がします。まだまだ理解できない絵もたくさんありましたが、これから時間をかけてゆっくりと自己解釈し、他にもしかけた作品がないか、見抜いていきたいです。

(高等部2年生 女子)

卒業終業礼拝も終了し、大部分の生徒が帰国してすっかり静かになった立教英国学院で、33名の生徒が引き続き生活をしています。春期休暇の特別補習に参加している高校二年生の生徒です。この補習は、大学受験に向けた基礎力を固めることを目標にしており、生徒は主要5科目15種類の授業から、自分に必要なものを自由に選択して履修することができます。たとえば英語は文法やアクセント、英文読解など分野ごとに細かく授業が分かれており、苦手分野が克服できるようになっています。授業は90分。午前中に2時間、午後に2時間授業があり、夜は12時まで全員で図書館で自習をします。受験勉強が本格的に始まるこの時期、一人で勉強に向かうのはなかなか難しいもの。でも集中している同級生が隣にいるだけで、自分も頑張らなくちゃ、という気持ちになってきます。高校二年生はこれから、大学受験に向けた長い一年が始まります。この春期講習で勉強の習慣をつけ、苦手を克服することで、いいスタートダッシュがきれるよう願っています。

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