12月4日に行われた本校生徒によるスクールコンサート。地元のイギリス人の方々がいつも楽しみにしていて下さる学期末恒例のコンサートです。今回も100名以上の方々が生徒達の演奏を聴きに来てくれました。その感動をわざわざ伝えてくださった方々からのメッセージをご紹介します。

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I wondered if you could pass on our grateful thanks for such a lovely end of term concert last night. Chris and I did so enjoy the both the range of music and the enthusiasm in which it was delivered. The Rikkyo School continues to have a good supply of very talented pupils. My husband Chris who managed to get reach UK Grade 8 in Piano, (a few decades ago) said that one has no idea of the amount of practice that is needed to reach the level of your Chopin & Rachmaninoff players. So three cheers to both the Rikkyo pupils, Alison Sutton and the other members of your music department!

A very Happy Christmas and New Year to you all.

Best regards

12月5日、終業式前日、ドミトリー整理やクリスマスカードの作成で多忙極まる中、クリスマスコンサートが開催された。これは生徒会が中心となって企画された、在校生が卒業生を送るための行事である。全寮制の立教では、受験などの関係から2学期が実質高校3年生の最後の学期である。目が回るように忙しい学期末、それでも何とか時間をつくってクリスマスコンサートをやるのは、何年も一緒に過ごしてきた先輩に伝えたい強い思いが、後輩にあるからだろう。
前半は3年生を中心とするパフォーマンスがあった。ダンスに歌に、これまでの行事を思い起こさせるものも多く、懐かしい気持ちになった。
後半は学年ごとに高校3年生へ感謝の気持ちをこめての出し物。若い学年から順番に漫才、歌、ダンス、劇に沢山笑ったのち、高校2年生の発表になると卒業ソングが流れだし、会場はしんみりとした雰囲気となった。高2は部活ごとに先輩への感謝の言葉を述べていった。
「先輩のおかげで精神的に鍛えられた。」「先輩がいなくなると思うと寂しくてたまらない。」
いかに高校2年生が高校3年生のことが大好きなのかが、伝わる言葉ばかりであった。
最後は高校3年生から後輩へのメッセージ。笑いも交えた呼びかけの後、最後に3年生の代表者から後輩への印象深いメッセージがあった。
「私たちはみんなを立教に残してはいきません。立教をみんなに残していきます。」
卒業生たちは行事や普段の生活の中で、積極的に自ら動き、立教を自分達色に染め、作りあげてきた。そんな先輩の姿を見てきた後輩は、先輩からバトンを受け取り、今度は自分たちが主体となって動いていく。彼らはこれからどんな立教を作っていくのだろう。
コンサートから3日経った今日、立教英国学院ではいつも通りに鐘が鳴り、太鼓の音が響く。いつも当たり前にいた高校3年生がもう帰ってこないと思うと、寂しい気持ちがこみあげてくる。しかし寂しがってばかりはいられない。この学校をよりよくしていくために、自分たちがやるべきこと、やれることは沢山ある。3学期、立教はどのような学校になるのか。これは残された一人一人にかかっている。ひたすら前を向いて歩んでいけたらと思う。

12月5日、2学期終業式の前日。この時期のイギリスは、午後4時にもなるとすっかり暗くなっています。
今日は全校行事のキャロリング。全校生徒皆で白い息を吐きながらELMBRIDGEまで移動すると、優しいクリスマスイルミネーションが迎えてくれました。ELMBRIDGEは、学校の近くにある、英人のお年寄りの方々が共同生活をしているコミュニティです。立教英国学院では、毎年この時期にこのコミュニティのホールでクリスマスを祝って合唱します。

この日のために、聖歌指導のメンバーを中心に一所懸命準備してきました。曲目は12曲もあり、英語の難しい歌も多くあります。練習ではその英語の歌のときにどうしても声が小さくなってしまい、生徒たちは聖歌指導メンバーに励まされながら、練習を繰り返してきました。

本番は、カルテットによる合唱から始まりました。前日に立教で行われたスクールコンサートに来てくださったELMBRIDGEの主催者の方が、この合唱をとても気に入ってくださったそうで、そのリクエストに応えました。静かな夜のホールに美しいハーモニーが響き渡ります。

続いて、小学生のハンドベル。緊張するものですが、先輩達が見守る中、見事に演奏しました。
場が温まったところで、全校生徒の合唱開始。ヨーロッパの聖夜にふさわしい厳かな曲や、クリスマスのワクワク感を歌ったポップな曲。
苦戦した英語の歌詞もスムーズに歌うことができ、ELMBRIDGEの皆さんから「年々英語が上手になっているね」とお褒めの言葉を頂きました。

曲目には日本語の歌も混ざっています。言葉のひとつひとつはわからなくても、気持ちは伝わったはず。
最後の12曲目は “The twelve days of Christmas”。なんと12番まであるという、明るい曲調ですがとても長い曲です。しかし曲が進むにつれ、生徒達の歌声は疲れるどころか力を増していきます。そのリズムに合わせ、会場の皆さんも体が自然と動いていました。最後まで歌いきると拍手喝采。会場がひとつになった瞬間でした。
最後は、ELMBRIDGEの皆さんから「あけましておめでとう!」と日本風の挨拶で締めくくりました。
期末テスト、学期末行事と忙しい12月でしたが、気づけば2015年はすぐそこまで来ています。
生徒達は再び静寂に包まれた夜のELMBRIDGEを後にし、行きよりも温まった心で学院に帰っていきました。

お〜。手を止めて中一の教室を見回した。そこはいつものようなあの殺風景ないすと机だけの世界ではなくて、まるで絵本の中に入ったようなあざやかな魔法の世界のようでした。
みんなで力を合わせてやったクラス企画、それは決してすぐに出来る物ではない。ということは分かっている。実質、僕だって頭がいたかったし、鼻血も出た。けれども、もっともっとがんばれるような気がしてしょうがなかった。ものたりないような心のザワザワがおさまらない。そこには後かいもあったと思う。もっとがんばれたはずなのに、サボってしまった自分がいた。このクラスは僕にもっときれいにしてとさけんでいた。もしかしたら、僕がこの教室にかけたのは、魔法ではなくて、呪いだったのかもしれないと思うと現実がこわくて、現実から逃れたくて、でも逃げられなくて、心が力士にのられたみたいにペチャンコになってなにも言葉が出なかった。
クラスの企画は、そのクラスを表している、とよく耳にするが、それは本当のことだと思った。がんばればがんばるほどすてきな物になる。みんなオープンデイという名前の一日のためにがんばって教室に魔法をかける。一人一人ががんばれば、それはとてもすごいものになるが、毎日のつらい作業から逃げてしまう人がいれば、とてもショボイものとなってしまう。それはまるで子供のようなものだと思う。今回のオープンデイは僕に大切なことを教えてくれたと思う。人間はどこで、誰から「サボり」というものを教えられたのだろうか?
(中学部1年生 男子)

冬休み前の木曜日、クリスマスチャリティーコンサートが行われました。7時30分のコンサート開始時間前には近隣の方や保護者の方、たくさんのお客様がいらっしゃいました。このコンサートは音楽のプライベートレッスン、コンサートバンド、クワイヤー、音楽の授業などの成果の発表の場でもあります。

バグパイプの音色で始まったコンサート。会場が暗くなるとニューホールには毎年高校3年生が飾る大きなクリスマスツリーのライトがきれいに輝き、会場からは「おー」っという声が聞こえます。
さまざまな曲にいろいろな楽器や歌で登場する生徒、普段の学校生活からは想像できないような演奏をする生徒、たくさんの驚きや感動がありました。

インターバル後は中学部のクラスアンサンブルです。小学部、中学部1年生は”JOY TO THE WORLD”、中学部2年生は”WINTER WONDERLAND”、中学部3年生は”ANGELS FROM THE REALMS OF GLORY”と”SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN”を発表しました。どの演奏も1学期末のコンサートよりも子どもたちの成長を感じられるものでした。

舞台上に飾られたクリスマスツリー、たくさんのお客様、仲間の演奏を聞く生徒、演奏者…どれが欠けてもクリスマスコンサートは成り立たなかったでしょう。コンサートが終わると心が温かくなり、そして、クリスマスがもうすぐのように感じられました。翌日のキャロリングで訪問するElmbridge villageからのお客様からは、このコンサートで聞いた”SING LULLABY”を翌日もう一度歌ってほしいとのリクエストがありました。お客様から会場で集まった募金はShooting Star Chase and Christopher’s Children’s Hospiceに寄付されます。たくさんの方にすてきなクリスマスが訪れますように。

12月6日。立教英国学院は第2学期終業礼拝の日を迎えました。
透き通るように冷たい朝の空気はやさしく、どこまでも見渡せるように澄み切っていて、冬のにおいが切ない気持ちにさせます。今日は高校3年生の”卒業の日”。いつも通りの時間に起き、いつも通りに規律正しい立教の一日の始まりです。卒業式だからといって浮き足立つことなく…。高校3年生にとっての、最後の「いつも」から一日は始まりました。

終業礼拝、高3生はみなきりっとした表情でまっすぐ前を向いていました。ぴんと張った背筋には、後輩に何かを残したい、そんなメッセージがこもっているようでした。その背中には、それぞれの立教生活の思い出が詰まっている。でもそれだけではなくて、チャペルの中は、今日から始まる新しい人生への期待の気持ちで、エネルギーに満ち溢れていました。そのエネルギーを感じて、後輩たちもまた、大きな背中をまっすぐ見つめています。

各担任からの祝辞では、高3生の立教生活が振り返られ、思い出に温かい気持ちになりました。ここにこれからもずっといたい。そんな気持ちがないといえば嘘になる。それでも、新しい人生に向かって、ここを飛び出していかなくてはいけない。そんな決意の最後の一押しをするようなメッセージに、気丈にふるまっていた高3生の多くの目から涙がこぼれていました。

4月には、いつもと違うネクタイの色に、自分も、周りも、違和感を覚えていたかもしれません。でもいつのまにか、立教生であることを毎日少しずつ実践していく中で、そのネクタイは自分の一部になっていく。いつの間にか、青ネクタイが似合わなくなっていく。そして今日、今までで一番似合う赤ネクタイを締めた高3が、それを外す時が来ました。

3学期からは、高校2年生がテーブルマスターやアコライトなど、高3生が務めていた仕事を引き継ぎます。ただし、最高学年だからといって、まだ赤ネクタイは付けられません。1学期間、高3生の意志を受け継ぎ、最高学年としての決意を固める”期間”が与えられます。

3学期の始まる日、新しい立教に帰ってきた生徒たちはどんな顔をしているのでしょうか。新しい立教がまたスタートします。

ハァ。行きのバスの中でため息をつく。サッカー部という理由で来てしまったサッカー観戦だが、プロ、ではないから、あまり見る気がしない。プロとアンダー21は違いすぎる。それはプレーというものもあるかもしれないが。まず施設、それからなんといっても観客数だ。なぜプロのサッカーは見ていて楽しいのか、それは、観客の数が物を言うと思っている。あの声、そしてあの盛り上がりは全部人がつくっている。だから”人”が少ないと当然賑わわないで、応援しているチームがシュートを決めても全然感動しない。と思っていた。

チェルシーのスタジアムに着くと、その大きさにびっくりした。チェルシーだから、すごいだろうなと思っていたが、実際に行ってみるとすごい。でっかい建物が適当に、ボン、ボン、と置いてあるようだ。そのスケールに僕は口が閉じなかった。そしていよいよアンダー21のチェルシーとマンチェスターユナイテッドの試合だ。観客は思っていたよりも少なく、僕が小学生のころにやっていた地元の少年サッカーのチームの練習試合のようだった。しかし、プレーがすごい。チャンスはのがさず、シュートをバンバン打ったり、しかしあまりハデなプレーではなくて、見ていてもあきなかった。

プロとは少し違っていたが、プロ同様に気付いたら応援していた。最初はあまり行きたくなかったが、行ってみるとやはり違った。なるべく文句を言う前にやるということを意識して冬休みを迎えたい。

(中学部2年生 男子)

人見知りな僕にとって、とても大きなチャレンジだった。突然会った人と一週間も一緒に過ごすなど、昔の自分では考えられなかった。
チャレンジしようと思ったきっかけは、イギリスの同じ年頃の生徒がどんな風なのかとても気になったから。人をみれば、これからの自分の将来を考えてゆく上でなにかヒントがえられるのではないかと思いこの交換留学に参加しようと決めたのである。
もちろん、語学の学習のためでもある。実際にネイティブスピーカーとコミュニケーションをとるということは自分の英語の習熟度を上げ、自分の体に英語というものを覚えさせる上でとても大きな役割を果たしたように思える。
交換留学において大切なこと、それは信頼関係の構築である。異文化の中で何もわからず生活するのだ。自分の相方への信頼は絶対的に必要不可欠となってくる。
しかし、人間、突然会ってもすぐにうまくゆくものでもない。流れをつくって、徐々に会話量を増やし、相手について情報を集める。
積み重ねてゆくことが大事なのである。
しかし、一つ気を付けねばならないこと、それは、相手の生活習慣、文化、違いを受け入れ、いかにこの普段と違う生活の中で困ることのないように暮らせるかに気をくばることである。
とても骨の折れる作業だが、改めて自分達の生活がどのようなものであるのか、再認識することができた。自分達が当たり前のようにやっていること、行動、考え方について自分自身を顧みる良い機会であった。
この交換留学を通して感じたことが一つある。今自分達のやっていること、そのすべてが正しいわけではないのかもしれないということだ。
バディの子に学校生活の違いをきいた。全く違ったものだと話していたのを覚えている。
それは国が違えばカリキュラムも、教育についての捉え方も違うかもしれない。だがどちらの方が正しいなどということはなく、それぞれにそれぞれのメリット、デメリットがあると思う。
したがってそれぞれの良いところを採り入れてゆくのがより良い方法ではないかと思った。
これはつまるところ、日本、イギリス両文化においても言えることである。
違いを理解し受け入れ、協力することによってより良いものへと昇華させてゆく。
今、世界各国の国際協調性が重視される時代である。
異文化を受け入れる、これこそがまさに必要とされているものではないだろうか。

(高等部2年生 男子)

今回のオープンデイでクラス企画は最後だということを念頭に置いて私は夏休み前のクラスの話し合いに参加しました。話し合いではクラス企画ができる最高学年としてお客様たちの印象に残るような奥の深いテーマがいいという意見が多数派で、「愛と生命について」という高2らしいテーマになりました。

「愛と生命」というテーマが少し広すぎるため、私たちは内容を「脳死について」「なぜ人を殺してはいけないのか」「デザイナーベービー」など具体的な5つのテーマに分け、班を作って夏休み中にある程度調べてくることにしました。

2学期に、班ごとに調べてきた内容をクラスに発表し、全員で話し合いをしました。なので、今回のオープンデイの模造紙はクラスみんなの意見の入ったすごく良いものになりました。テーマについて話し合っていると、生命の尊さや自分たちが今どれだけ恵まれた環境で育っているかを改めて感じることが出来ました。「生命」について話し合っていただけに時には重い話もありましたが、学級委員を中心に上手くクラスの意見がまとまったと思います。

オープンデイの準備の段階でちょっとしたトラブルはあったものの、立教では珍しい模造紙重視のちょっと斬新なクラス展示が出来上がりました。総合優勝には届かなかったけれど、お客様賞1位、模造紙賞2位と、欲しかった賞は取れたのではないかと思います。

当日クラス展示の出口の白板に設置した真っ白なマインドマップ。訪れたお客さんに自由に記入していってもらいましたが、それが徐々に埋まっていくように、クラスの団結が少しずつ感じられたオープンデイでした。

(高等部2年生 女子)

11月中旬に、今年から新たに交換留学提携校として加わったThomas Hardy School の生徒5名と引率のガラハー先生が本校に5日間滞在しました。本校の生徒5名がバディとしてペアを組み生活を共にした訳ですが、初めての日本人学校での体験は彼らにはとっても刺激的だったようです。
その一部始終を綴った「立教英国学院体験記」がThomas Hardy School のホームページに掲載されていますのでご紹介します。

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