僕は今年の1学期に立教に入学したので、今回が最初で最後となるOPEN DAYでした。準備期間になる1週間前までは、全く実感が湧かなかったけれど、準備期間に近づくにつれてクラスでの話し合いが増えたり、「清書原稿の提出期限が!」なんて声をクラスのあちこちで聞くようになったので否応なしにOPEN DAYが近づいているんだと感じました。
準備期間に入って初日、どんなことをするのか全く分からず、立ち往生してしまうこともあったけれど、日が経つにつれて、徐々に自分が今何をすればいいかということが分かるようになりました。日々の作業を通じて、普段あまり関わりのない級友と話す機会が増え、今まで表面でしかわからなかった人の性格や長所を知ることができたので良かったと思います。また、久しく体を動かしていなかったので、体を動かすことの良さを再認識できました。準備期間に入る前の週は勉強面でもやる気が落ちてきて、小テストの点数なども悲惨なものでしたが、この準備期間はそういう意味でもいいリフレッシュの機会になりました。
OPEN DAYを通じて、今まで学校で習った数学の公式や雑学を使って作業することがあり、これまであまりそういった機会がなかったので新鮮でした。それだけでなく、みんなで一つのものに向かって動く中で、これから社会に出るまでに身につけておかなければならないことが少し見えた気がしました。

(高等部2年生 男子)

僕は英語で上手くコミュニケーションが取れない。発音が悪くて何回も聞き直されると、言語の壁を感じて、少しむなしくなり、英語で話す自信がなくなる。そんな自分を少しでも前向きに変えるために、と親が考えてくれたのが「語学学校に行って外国人との交流をもっと深める」ということだった。僕は親の考えに即座に賛成して、夏休みの最初の二週間に語学学校に行くことになった。行く日が近づくにつれ楽しみだという気持ちの反面、ちゃんとコミュニケーションが取れるのかなという不安もあった。

そしてとうとうその日が来た。ちょっとしたテストを受け、案内された教室に入る。そこには既に十数人の生徒が授業を受けていたが、全員手を止めて笑顔で「ハロー」と手を振ってくれた。その瞬間僕は強張っていた表情がほぐれ、「ハロー」と笑顔で返すことができた。日本人はクラスの中に僕一人だけで、あとは全員フレンチやスパニッシュなどのヨーロッパ圏の人たちだった。僕ははじめの方はそのことに不満を感じていたが、みんなが親切に話しかけてくれるから日本人が他にいるかどうかなんていうことは二日目辺りからほとんど気にならなくなった。

しかし僕の恐れていたことが起こった。やはり通じないのだ。紙に書いて見せれば通じるので文は間違っていないのだろうが、それでも伝わらないことが悔しかった。しかし、こんな思いをしていたのは僕だけではなく、話している友達もだったのだ。友達も僕に何かを伝えたいのだろうが、なにしろ発音が独特なのでなかなか聞き取れなかった。それでも友達はめげることなく僕に話しかけ続けた。そして、やっと聞き取れたのだ。僕は聞き取れて嬉しかったのと同時に、友達があんなにがんばっていたのだから、僕もがんばろうという勇気を持つことができた。

僕は、今回の語学学校を通じて、英語だけではなく、へこたれない心というものを学んだ。何回つまづいたって立ち上がって、何回でもいろいろな事にこれから挑戦したい。

(高等部1年生 男子)

ガタゴトと電車にゆられて、千葉の東端の銚子に向かっているはずなのにまだ着かない。もう1時間も立たされている、そもそも、なぜ落花生を見に行くのに、こんなに苦労しなければいけないのか、僕には良く分からない、インターネットで検さくすればすぐに見れるのに、と思っていた。しかも、一人で行くならまだしも、弟と妹をつれて行動をすればとても大変だということは、よく身にしみている。なのに、この後自分がどのような場面に出くわすかは、分からなかった。

祖父母の家に着くと、相変わらず自室でテレビを見ながら寝ている祖父に思わず笑ってしまった。この日は、旅のつかれと手のかかる弟と妹のせいか、すぐに寝てしまった。翌日は意外と大変だった。まずは、祖母の草ぬきの手伝いで、ぐう然ぬいた草の根本に付いていた毛虫の大群におどろかされ、しりもちをついてしまったり、雨が降っている中、畑へ行って落花生を盗撮する任務?があたったり、けい帯の充電がなくなってしまい、充電器を忘れたために、親との連絡がとれなくなって困ったり、色々とハプニングの連続だった。そして3日目、いわいる最終日を向かえた。この時も、けい帯の充電がなかったので、祖母が借してくれた電話がとても有り難く思えた。そして一大事が起きた。弟が隣の家とのせまいすき間に2階からあみ戸を落としてしまったのだ。しかも落とした場所には運悪くハチの巣があり、祖母がハチと闘わなければいけなかった。祖母には悪いが、「泣きっ面にハチ」とはこのことを指すのだろうか。しかしどうやったらあんなに2階からあみ戸を簡単に落とせるのか、今でも疑問に思う。

こんな感じに、落花生の撮影という宿題によって、さまざまなハプニングが起きた。ここから僕は、どんなにつまらない様な物でも実際にやってみると意外と面白いんだな、と思った。要するに、落花生みたいなものだ。つまらなさそうな種でも、まいてみると不思議なハプニングという柄が長く延びてきて、人生の土台に埋まり、何かになっていく。皆、実る実は違う。なぜならそれは、人生で一回だけの出来事であり、それと同時に人生の一つの思い出だからだと思う。

(中学部1年生 男子)

交換留学プログラムで5日間にわたり本校に滞在していたThomas Hardye Schoolの生徒達。その引率をしていらっしゃったGallagher先生も、この5日間を本校生徒と一緒に過ごしました。そして水曜日の朝の礼拝で立教生にお話をして下さったので以下にご紹介します。

*   *   *   *   *

Good morning.
I am going to tell you a little story. I would also like to give you two messages today. One is to be positive. And the second is to have a balance in your life between work and play. I hope that my story will help you understand why I believe these two things are very important.

Once upon a time a young man went to Japan, that young man was me.
Yes once, nearly 20 years ago I was young…
After university I wanted to travel, and wanted to visit Japan.
I was lucky and got a place on the JET programme – as assistant English teacher in a Junior High School in Gunma-ken.
It was a fantastic experience and I stayed for 2 years, learning Japanese and starting to learn a little about Japan.

When I left Japan, I travelled some more, visiting China, Tibet, Pakistan, Morocco, America, France, Italy, Spain and India. I did lots of different jobs, including tour guide, travel manager, farmer, gardener and builder. I changed job to live in different places and to travel.
4 years ago I was living in Corsica, an island in the Mediterranean, with my wife and 3 children, and we talked about moving to England.
I wanted a change for my family, and a change for me – so I decided to become a teacher!

When I lived in Japan, I remember thinking that a teacher can have such a positive impact on children’s lives, and I had a lot of respect for the teachers in Japan. I learnt a lot of things, and I still think about lessons I learnt in Japan. I am still learning from that experience almost twenty years ago.
Now I am a teacher. I teach languages, because I can speak different languages – I love speaking different languages – French, Spanish, Italian, Japanese. I am very happy to be able to teach a little Japanese, and that is why I am here now – with some of my students who are starting to learn Japanese.

I love teaching – I love helping students learn new things. I love helping children become adults, helping them discover what they want to do in their life.
If I can have a positive effect on one student – then I am making a difference. Sometimes that difference is not exam grades or university entrance, it is not success in sports or music. Sometimes that positive effect is just being there to listen to someone, sometimes it is a little encouragement for someone who needs it. Sometimes it is a smile or a hello, or time to talk.

When I came to the Rikkyo School in England, I thought that you work too much. I saw teachers and students working until 12 o’clock at night, at the weekend! I saw students working at their desks, or in the library, during their free time. I saw teachers spending 16 hours of their day at the school.
I thought this is crazy!

But now I have been here for a few days, I have talked to students and to teachers, and I have seen many positive things here. There is a wonderful atmosphere of calm here, and a sense that students and teachers have time to talk, to help each other. In my school, we spend less time at school, but teachers are always busy and often stressed. They do not always have time to talk to students. Students work hard, and often spend many hours at home doing homework. Students live with their families, but often do not have time to eat together or do activities together. There is no perfect answer, it is not possible to say one system, one school is better than another.

So the two messages I would like to give you are these:

One – Remember the positive. Be positive. We are very lucky, and if you are not sure, compare your life and your school to:
an orphanage in India, where the children have no family and no chance of a good job;
a school under a tree in Pakistan because the Taliban have destroyed the school;
a school in Nigeria where girls do not go to school because they are afraid of being kidnapped and sold as slaves;
a school in Sierra Leone, closed and empty because of Ebola and the fear of infection.

Two – Remember to have a balance in your life. Work hard, play hard, and relax as well! You must have time for you, to be yourself.

All I can say is that this is a happy school, where teachers and students respect each other, where people care about each other, where they help each other. You are lucky to have a warm and calm environment here, to eat together, to share food and to share time spent together. We sang to you about finding a balance between working hard and having fun. We hope you liked our song, but I think that we have more to learn from you. We will smile more, we will talk to each other more, we will make more effort in our work, and also be happy together when we are not working.

Minna san. Honto ni arigatou gozaimashita.

11月8日(土)〜12日(水)までの5日間、Thomas Hardye Schoolとの短期交換留学が立教英国学院で行われました。
短期交換留学では、留学生1名につき立教英国学院の生徒が1名ついてバディ(パートナー)を務めます。今回は5名の男子生徒が来校し、高等部2年の生徒3名、高等部1年の生徒2名がバディとなり、5日間生活を共にしました。

到着してその日は、スクールショップ(学校内で週に1回開かれる生徒会主催の購買部)で1週間のお菓子を買った後、茶道部のTea Celemonyに参加。日曜は剣道部に参加し、夕食後は留学生による自己紹介がありました。この自己紹介の際に手作りの歌を披露してくれましたが、最後に歌ってくれた日本語の歌詞は立教生のバディと協力して作ったそうです。

月曜日はバディと一緒に授業に参加しました。中には現代文や漢文といった授業も含まれていましたが、その時はバディがストーリーを英語で説明するなど、留学生を手助けする姿が見られました。火曜日はEC(英国人教員によるEnglish Communicationの授業)への参加、書道体験、日本語教室等を行いました。

このように忙しく過ぎる毎日でしたが、食事の時間は毎日会話が尽きることなく盛り上がっていました。この5日間、留学生とバディが一緒に昼食と夕食をとっており、食事の場はお互いの言語を教えあう場となっていました。食事でよく使う、「水」や「パン」、「分ける」などの日本語は留学生もいち早く覚え、積極的に使っており、その他、「今日のメニューは好き?」「いつもどんなものを食べているの?」など、食事を通してお互いのことをより深く知っていく機会になりました。毎晩夕食後は映画鑑賞やスポーツを通して留学生とバディが交流する時間でした。「今日の夕食後は何しようか?」と、予定を立てるために話し合うことも食事中の楽しみの一つだったようです。

めまぐるしい毎日を過ごしている間に、短期交換留学はあっという間に過ぎてしまいました。立教生のバディたちは普段以上に英語を使う日々で疲れもありましたが、それ以上に同年代の英国人と話題を共有し交流することが楽しそうに見えました。

次は来年3月に、今度は立教生がThomas Hardye Schoolを訪れ、約1週間短期留学を行います。また1月には、Millais Schoolから10名の女子生徒が来校する予定です。今回の交流以上に、さらにさまざまなことを経験して実りある留学になってくれることを期待しています。

当日の天気はあいにくの雨。みんなの期待を裏切るかのようにしとしと降っていた。そんな中、開始から目に入るお客さんの姿。それは時間が経つと次第に増えていき、いつもとはまた違った活気と笑顔をこの学院にもたらした。

いつものことだが、ここまで来るにはあまりに短い準備期間だった。決して時間が十分にあったわけではなかった。よく考えてみればその「時間」に見合うクウォリティの作品を仕上げようとする一種の妥協案もあっていいはず。だが誰も口にはしなかったし、きっと思いもつかなかったのであろう。それは、頑張れば、出来ること以上のことをしたいと思えば、その思いに答えてくれる仲間がいる、先生方がいる、そして長い月日と心の交流で結びついた地域の方々がいて支えてくれている、何よりも楽しみにしていてくれることを分かっているからなのだろう。

私は本部という立場でみんなをサポートする役目だったので、みんながどれほどの思いで、何を目指してやっているのかをよく感じ取ることができた。時間はない。人手はない。十分な材料もない。しかしやる気と、ある物で最大限に魅せようというアイデアはある。決して恵まれた「何かを作る」環境ではないことは皆知っている。でも大切なことはそうじゃない。気持ちと工夫。文句を言ったって始まらない。みんな黙々と作業に打ち込んでいた。

オープンデイ当日。日本の学園祭などに比べたら華やかさはないのかもしれない。しかしみんなの心には人一倍の達成感があったはずだ。一から手で、熱い思いで作り上げてきただけのものが。他国からたくさんの保護者の方がやって来て手伝って下さった。そこら中で家族との再会を喜ぶ笑顔、ホストファミリーとの再会を喜ぶ笑顔、交換留学生との再会を喜ぶ笑顔が広がり、そして何より雨の中わざわざ訪れてきて下さった地域の方々の愛に包まれていた。普段お世話になっている事務の方々、英会話の先生方、日本人の先生方が、家族を連れたくさん来て下さっていた。みんなこの学院を、ここで頑張っている私達を誇りに思って来て下さっているんだなぁ、そんな風に思い、心が温かくなった。

閉会式で成績発表が行われた。もちろん一番になりたいとみんな思っているけれど、全員、ここまで来る大変さ、辛さを味わっているからこそ、誰もが心からの拍手をみんなに送っていた。
みんな笑っていた。やりきったぞ!あふれんばかりの笑顔。ステキな笑顔が優しい愛に包まれて今年も無事オープンデイを終えることができたのだなぁ。ありがとう。

たくさんの方に感謝の気持ちをこめて。

(高等部2年生 女子)

「高3といえば?」
「立教の大黒柱!!」
全員で叫んだその声は、どの学年にも負けていなかったと思う。受験生である私たちは後輩がオープンデイ準備で胸を弾ませている横で補習に取り組んだ。かつて一年前は自分たちも同じことをしていたはずなのに、一緒に参加できない悔しさに、心が折れそうになった人もいた。それを乗り越えて、オープンデイ二日前から高3は準備に合流し、それぞれの係ごとに活動を始めた。

私たちは、後輩に負けないくらい、準備に力を注いだ。廊下は自分の担当のポスターを貼る場所で取り合いになり、教室の内装はどこが一番豪華にできるかで燃え上がった。焼き鳥と唐揚げの係は雨の中ブースを設置したり、ソーラン節の練習をしたり。キッチン係はチーズケーキ作りとエプロン作り、そして会場設営と忙しかった。

私たち高3がしていたことは、クラス企画やフリープロジェクトなどのメインに比べれば、地味な脇役だったかもしれない。その通りだと思う。私たちはあくまで裏方であり、主役は後輩。

でも、私たちはそれだけでは終わらない。裏方は裏方なりに、全力を尽くす。なぜなら、全員が誰よりも負けず嫌いで、誰よりも立教が大好きだから。この思いはきっと、あと一ヶ月の立教での生活の終わりを迎えても、ずっと、永遠に、持ち続けていくのだろう。

(高等部3年生 女子)

ロンドンのランドマーク、ビッグベン。何度見ても飽きない美しい建物だ。中三のときにも国会議事堂を見学する機会があった。当時の私は世界史を習っておらず、英語の説明もわからず、退屈だと思いながらツアーに参加した。もったいないことである。高校生になり、世界史を習い始めるとヨーロッパ史に興味が出てきた。ロンドンには大英博物館やナショナルギャラリーといった博物館や美術館が多数あり、授業で習った人物の肖像画や美術作品、遺跡などを実際に見ることができる。国会議事堂もその一つだ。あの時もっと真剣に話を聞けばよかったと後悔していたため、今回また見学する機会ができてとても嬉しかった。

一言も漏らさず説明を聞こうと思い、ガイドさんの横にはりついて見学した。ガイドさんの説明はとても詳しく、わかりやすかった。中三のときは素通りした肖像画や絵画も一つ一つじっくり見た。知っている人名をいくつも見つけた。国会議事堂はこんなに面白い所だったのかと思うぐらい楽しかった。また、建物の内装にも感動した。外見も美しいが、中も豪華な装飾やたくさんの絵や彫像があり、まるで美術館のような部屋もあった。

ビッグベンもそうだが、イギリスには長い歴史を持つ建築が本当に多いと感じる。もちろん日本にも歴史的名所はたくさんあるが、都会の外観は今と昔とではずいぶんと違うだろう。しかし大都市といわれるロンドンには、ビッグベンやウエストミンスター寺院など、昔から変わらず存在する建築物が多く存在する。私が大人になってからイギリスを訪れる機会があっても、今と変わらぬロンドンの街を見ることができるのだろうと思う。

(高等部3年生 女子)

11月2日はOpen Day。学校外からお客様をお招きし、Rikkyo Schoolを知っていただく、立教の一年間で最も大きなイベントです。天候はあいにく雨でのスタートでしたが、今年も近隣に住む英人の方々を中心に多くの方にご来場いただき、校内は大賑わいでした。バザーや古本市をはじめ、和菓子、焼き鳥、手作りパンなど、キッチンや店舗を支えていたのは父母の会の方々と高校3年生です。高校3年生は、短い期間で店舗の設営をしてくれました。忙しい中本当にお疲れ様でした。

Open Dayはたった一日で終わってしまうのはもったいないと思えるほど、生徒たちの思いと情熱が詰まっているイベントです。この1日の為に、1学期や夏休みから構想を練り、何度も話し合いを重ね、そして当日1週間前からは朝から晩まで一日中を準備に費やします。完成した展示を目の前に、達成感で言葉にならない生徒も多かった様子。ここで、各クラスの企画を紹介いたします。

小学生「みんな大好きドラえもん」
日本を代表するアニメ「ドラえもん」を紹介する企画です。少人数にもかかわらず、私たち日本人も知らなかったドラえもんの魅力がたっぷり詰まった展示でした。紙粘土で作った「ひみつ道具」にはイギリス人のお客様も興味津々の様子でした。

中学部1年「猿蟹合戦」
日本の民話「猿蟹合戦」のストーリーを、モザイクと模型で紹介。名前を聞いたことはあっても、どんなストーリーだったのかを知らない生徒もいた様子。壁いっぱいに書かれた背景と、紙粘土で作られた模型で、教室に入るとまるで絵本の中にいるような気持ちになりました。難しかったであろう英訳もきちんと書かれており、イギリス人のお客様も楽しめるように工夫されていました。

中学部2年「ゲゲゲの鬼太郎」
中学2年生はゲゲゲの鬼太郎を紹介しました。教室の中では照明をうまく調節し、鬼太郎独特の不気味な雰囲気を上手に表現していました。展示の最後では実際に日本で売られている鬼太郎のキャラクターグッズを展示し、日本で長い間親しまれてきたアニメを上手に紹介していました。全校投票では看板部門に入賞しました。

中学部3年「自然からのメッセージ~The message from the nature~」
2011年の東日本大震災を扱った展示です。事実をただ記述するだけではなく、「震災を忘れてはいけない」というメッセージがこめられた力作でした。新聞紙を背景に使ったり、背景の中を覗くと被災地の様子が映し出される工夫は高校生も顔負けです。当時の映像など、視覚的な効果を上手に使っていました。投票では模造紙部門で高校生を抑えて1位入賞。難しいテーマに果敢に挑戦していく姿に感動しました。

高等部1年1組「The mystery hidden in the deep sea~残された手紙~」
クラスで考えたオリジナルのストーリーに沿って、深海の中を旅する展示です。祖父が残した「手紙」を入り口で受け取り、進んでいくにつれて、まるで主人公になったような気持ちにさせられます。1年1組の魅力は、なんといってもその模型です。海底に沈む遺跡や、深海に住む生物はまるで本物のようでした。大きなストーリーと細部にこだわった模型によって、非常に完成度の高い展示となっていました。準備期間中は学級委員を中心に学校の備品や道具を効率よく使用し、4部門で入賞しました。

高等部1年2組「WE LOVE YU」
タイトルからも想像できるように、1年2組は日本の「銭湯」を紹介するという一風変わった企画で先生特別賞をはじめとする多くの部門で入賞。立体的に作られた「ゆ」の文字をあしらった看板は1位を獲得しました。模型は湯船をはじめ、富士山の絵や洗面器、そして牛乳瓶の冷蔵庫まで! スペースをうまく使い、日本のお風呂がもつ「癒し」を上手に表現した、わくわくする展示でした。

高等部2年1組「LIFE」
クラス企画最高学年としてふさわしい「命の大切さ」を様々な視点から考える展示です。生まれてくる赤ちゃんを思い通りにデザインできる「デザイナーベイビー」の是非、世界各国で発表されている「幸福指数」を立教で測ってみたら何%になるか、臓器提供の技術に伴う倫理的問題、そして、「なぜ人を殺してはいけないのか」についてとことん考えてみる、など。展示の方向性で何度も悩み、たくさんの話し合いを重ねた結果、「17歳の、今の、私たちはこう思う」ということを表現することにしました。それは説得力のあるメッセージとしてお客様に伝わった様子。来場者アンケートでお客様賞を受賞しました。

高等部2年2組「Villains~The journey through villains~」
多くの部門で入賞し、総合優勝を果たしたのは2年2組。いつもは疎まれる「悪役」を主人公に置いた異色のテーマで人々の心を奪いました。準備期間中から、いったい何がテーマなのか、全く想像がつかず、たくさんの生徒の注目を集めていました。展示は、背景と模型の完成度が非常に高く、独特の世界観を表現し、Impact部門も受賞しました。

クラス企画とは別に、多くの生徒は、剣道、ドミノ&エレクトロニクス、チャリティー、ダンス、エンターテイメント、ダブルダッチ、茶道、フラワーアレンジメント、劇の9つの企画からなるフリープロジェクトを一つ選んで参加します。各企画はステージや教室で発表をしたり、作った作品を展示、販売します。Open Dayは日曜日の夕方に終了しますが、係の仕事で忙しかった生徒たちの為に、後夜祭でもう一度フリープロジェクトの発表が行われます。今年は生徒の投票によりダンス企画が優勝を果たしました。

立教生のOpen Dayは翌日一日を使って校内をきれいにし、次の日から通常通りの授業が行えるようになるまで続きます。各係の生徒を中心に、効率よく解体・設営作業を進める姿には感動しました。

Open Dayを通じて見えた、立教の生徒の素晴らしいところ。それは、人を受け入れ、人に受け入れられる自分になる努力を生徒みんなが自然にできるところです。Open Dayの準備は、そんなに簡単なものではありません。話し合えば意見の対立や衝突が起こります。思い通りにならない時に、泣いてしまったり、自分が言ってしまったことを後悔したり、反省したり、そんな毎日だったかもしれません。しかし、立教の生徒は「話し合うこと」が上手です。自分の意見を言いつつ、他人の意見もしっかりと聞き、誰かを退けるのではなくて、最もいい方法を探そうと努力をする。それは決して効率がいい方法ではないかもしれない。でもそれは、海外で暮らし、海外で活躍していくために最も大切な「技術」でもあります。Open Dayは1年に1度の特別なイベントであると同時に、毎日の生活で少しずつ培われている「立教生らしさ」の集大成でもあるのだと感じました。生徒の皆さん、本当にお疲れ様でした。
遠くから来校し、お手伝いをしてくださった皆様、本当にありがとうございました。

卒業後、25年ぶりに訪問させて頂きました。
今も変わらない風景を見て懐かしい気持ちで一杯になりました。
そして改めて素晴らしい環境で学生時代を送っていたのだと感慨にふけっています。
このまま、いつまでも変わらない英国立教であり続けて欲しいです。
ありがとうございました。

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