僕は中学生になり、初めての夏休みを迎えた。家に帰る事ができるし、しかも夏休みだという事もあり、とてもワクワクした。でも帰ったのは七月上旬。妹も友達も学校。父も母も仕事。かなり残念な気持ちがした。「よし、この間に宿題を終わらせよう。」と決心したものの、なかなかはかどらなかった。これまでの3ヶ月、必ず誰かが傍にいて、一人になることなんてなかった状況から、毎日朝から夕方まで、一人で留守番するという事態に陥った。この時ほど、一人が退屈でつまらないと感じた事はなかった。

ようやく周囲も夏休みモードに入り、僕が毎年楽しみにしている祖父母の家への外泊が近づいてきた。どこかへ旅行に行くというより、これが一番の楽しみだ。今年は、ラブラドールレトリバーが4月に13歳で亡くなってしまったし、昨年末に曾祖母が亡くなったので初盆だった。ラブラドールのブレンディーはとても大人しくて利口な犬だった。でも僕がイギリスへ行く前から少しずつ弱々しくなり、心配していたのだ。僕の入学式が済んで亡くなった。お盆の体験は初めてで、立派な盆棚で初盆を行った。そのような中、心配な出来事が起きた。祖父が初期の心筋梗塞で2回も救急車で運ばれ、カテーテル手術を3回行った。幸いすぐに退院でき、元気になったので、祖父母の家で一緒に僕の誕生日を祝ったり、花火をしたりして楽しむ事ができた。今の医療はすごいと感じた。祖母とは一緒に買い物に行き、あっという間に外泊は終わってしまった。

帰ってきた時は、日本のものすごい湿気と暑さに堪えられず、身体が変になってしまうかと思った。でもセミの鳴き声やこの暑さも日本の夏だなと心地良く感じるようになってきた。夜空にきれいに広がる花火もたくさん見ることができた。そして食べ物がおいしい。イギリスで皆と食べるのも楽しく、おいしいが、やはり家での食事はありがたいと、あらためて感じた。

そして何年かぶりに妹と母とで、広い草地に行く機会があり、虫捕り網を使って、バッタやこおろぎをたくさん捕まえた。と言っても、僕は昆虫があまり好きではなく、足を踏み入れるたびに、ぴょんぴょんはねてくるのが、とても嫌だったが、しばらくすると、小さい頃を思い出し、少し楽しくなった。そこで、かぶと虫の卵をもらったのだが、土の中の様子はなぞである。

あっという間の2カ月だったが、これで、2学期も頑張れそうだ。

30年ぶりに母校を訪れ、懐かしさでいっぱいになりました。
立教で過ごした3年間は、今の私の大きな基礎になっています。
先生方に心から感謝しています。
今度は当時の仲間と、ぜひブルーベルの花の季節に訪れたいと思います。
遠く日本より立教英国学院のますますのご発展をお祈りしております。

7月にイギリス人高校生と先生方を立教にお呼びして、Science Workshopの準備をするBriefing Weekendが行われた。彼らと3日間、一緒に寮で過ごし、日本での活動に備えるためだ。私はイギリスに3年ほど住んでいるが、同年代のイギリス人とこのように寮で過ごしたことなどなく、始まる前は楽しみな気持ちがある反面、どのように接したら良いのか、どんな話をすれば良いのかなど不安もたくさんあった。
しかし、実際に過ごしてみるとそんな心配は無用だった。自分の部屋は自分と英国人2人で、はじめのうちは2人が話しているのを聞いているだけ、という事もあったが2日目には日本のこと、自分たちの学校や家族、その日の活動のこと、また共通の話題としてはサッカーのことなど話すことは色々あった。話していくうちにとても楽しくなっていき、長い時間話すことができた。当然、言語の壁は高く、自分の意思を伝えるのには苦労したが、ゆっくり、丁寧に話すことを心がけた。しっかり意思疎通ができ、とてもうれしかった。

しかし、反省点もある。1つ目に、他のイギリス人生徒と話すことが少なかったことだ。ルームメイトとは話せても、イギリス人が複数人、話しているところに参加するのはとても難しかった。テレビの話や芸能人の話ともなるとまったくついていけない。そうでなくても聞き役になりがちであった。今後、積極的に一言でもいいから言葉を発する訓練が必要だなと感じた。
2つ目に自分の考えを持ち、そしてそれを英語にして伝えるということだ。日本についてのプレゼンを行った時や、イギリス人の原子力の専門家の方にお話を伺った際、自分の持つ意見や質問を伝えたい、と思う機会が何度かあった。しかし、なんと表現すればいいのかわからず言いたいことがはっきりと言えなかった。「日本語なら言えるのに!」という場面が多くとても悔しかった。そのようなことに陥らないためにも、英語の力をこれから伸ばして、自分の主張を展開できるようにしたい。

この3日間で様々な体験をしてとても楽しく、また自分の未熟さを痛感することにもなった。この貴重な経験を無駄にすることなく、更なる高みを目指して日々の生活を送ろうと思う。

(高等部2年生 男子)

夏休みが始まって一週間ほど経った頃、学校に残っていた私は東北で行われるワークショップの事前研修会に参加した。東北の方でも、日本人の高校生で事前研修会を行っていたようだが、私が参加したのは立教英国学院で行われた英国人との研修会だった。
Briefing Weekendの日の午後になると、学校ごとに続々とイギリスの高校生が集まってきた。6時の夕食時には、20名以上のイギリス人がニューホールの席に座っていた。一足先に席についていた私は、次々と現れるイギリス人たちに圧倒されてしまった。彼らは同い年とは思えないくらいに背が高く、大人びていたからだ。そして、学校の食堂で何十人もの英国人との食事は初めてだったので、更に緊張してしまった。だが、そんな緊張を全く関係ないものにしてしまうほど、彼らはフレンドリーだった。事前研修の三日間は、初対面の生徒たちと同じ部屋に泊まったのだが、初対面とは思えないほど彼女たちの話は続いていて、楽しそうだった。自分は人見知りで、国際交流をしても、会話が続かないことがほとんどだ。私は、初対面でも人見知りせずに会話を楽しめる彼女たちがとても羨ましかった。
この三日間、英国人とそれなりに話すことはできても、彼らの輪の中に入るのは難しかった。東北では、英国人と一度顔を合わせたというアドバンテージを使って、東北の高校生よりも積極的に英語を使っていきたい。そして、今度は英国人の輪に入り、彼らとの会話を楽しみたい。

(高等部2年生 女子)

6日(土)に、空港から、またイギリス国内の自宅から生徒たちが学校へ戻ってきました。教員が、戻ってきた生徒へかける挨拶。それは「お帰り」という言葉です。この光景は、共に学び、生活している立教英国学院の雰囲気の温かさを象徴するものの一つであるように改めて思えます。

7日(日)、英国はすっかり秋の陽気で、少し肌寒く柔らかい日差しの中、始業礼拝が行われました。今学期は新たに7名の新入生を迎えました。(後に入学する生徒2名を除く)
生徒たちは長い夏休みに、いろんな友達と会ったり、旅行をしたようで、1学期の慌ただしさや疲れをすっかり忘れ、明るく爽やかな笑顔がたくさん見られました。
2学期は年間で一番長い学期であり、またオープンデイという1年で最も大きなイベントのある学期でもあります。長くてつらい学期ではあるけれども、その長い時間を生かして、勉強にもしっかり腰を入れ、また部活動やいろんなことにチャレンジし、友情をも深め、実のある学期となってくれることを願っています。

※当該校の生徒・保護者以外で参加をご希望の方はイギリス本校までお問い合わせ下さい。

 

9月16日(火)   アムステルダム日本人学校
9月19日(金)   デュッセルドルフ日本人学校
9月23日(火)   フランクフルト日本人学校

この夏休み、南米ペルーの山奥にあるインカ帝国の遺跡、マチュピチュを訪れた。
遺跡の入り口から急斜面の山道を登っていくと、写真で見たことのある同じ景色が目の前に広がった。
標高2400メートルの山頂に築かれ、ふもとからは全く見えないので、謎の空中都市として、新・世界七不思議の一つに数えられている。
マチュピチュの遺跡はそれぞれの石がきれいに合致するように切り出されている。
これは、見た目の美しさだけではないらしい。
ペルーは、地震が起きやすい国で地震の時にわずかに振動しながら動き、その後、元の位置にしっかりと戻るという。
また遺跡内には星を映して天体観測をしていたとされる水盤や、
冬至や夏至の太陽の位置を意識して作られたものがたくさんあり、
インカの人々の知恵と技術の高さに驚いた。
僕は今までヨーロッパや南米の世界遺産をたくさん見てきたが、このマチュピチュの遺跡を目の当たりにした時の感動は格別だった。
空に近いところへ都市を築いたのは、スペインの征服者から逃れるためだったのか。
それとも、太陽の神に近づくためだったのか。
文字を使う文化のなかったインカ帝国の遺跡は多くの謎を残し、そこがまた人々を魅了するのかもしれない。

(高等部2年生 男子 ブラジル在住)

7月11日、英国の高校生と先生方、約30名が私達の学校にやってきた。東北でのScience Workshopの事前研修を行うためだ。この日から3日間、私は彼らと寮生活を共にした。これほど多くの英国人と一緒に生活するのは初めてで、戸惑うこともあったが、この3日間を通して感じたことも多くあった。

1つは、自分から会話を始めることだ。初日に英国の高校生が立教に到着し、寮や校内を案内していたときのこと。私は自分から話しかけることが出来なかった。話しかけようと努力はするのだが、どうしても言葉が詰まってしまう。打ち解けた後は、会話を続けることが出来るのに、初対面だと上手く話せない。このギャップがもどかしく感じると同時に悔しかった。英語でのコミュニケーション不足というのもあるが、一番の原因は、最初に何から話していいのか分からないからだと思う。つい難しく考えてしまうのが私の癖である。しかし、簡単な文のほうが尋ねやすく、相手も答えやすい。「兄弟はいるの?」「得意な科目は何?」など中学一年生で習うような文章でも十分会話は弾むのだ。これは、相手が日本人であっても同じことである。そのことに気づき、Science Workshop本番では同じ後悔は繰り返さないと決めた。

もう1つは、日本についての知識だ。今回の事前研修のために、私たちは日本について紹介するパンフレットとパワーポイントを作った。その際、私は意外と日本について知らないと実感した。インターネットで調べて、初めて分かったことも多い。普段、当たり前に感じている”日本人は会話のときのジェスチャーが少ない””「すみません」には様々な意味がある”など、英国人に尋ねられてから意識するようになった日本の文化もある。日本について教えるよりも、気付かされたことの方が多かったかもしれない。もう少し自分の住む国や地域のことを知ろう、と思う良いきっかけとなった。

そして最も大切だと思ったこと。それは、意見を持ち発言することだ。英国の高校生のディベートに参加する機会があったのだが、皆、途切れることなく発言をし、自分の意見を伝えていた。これは私にとって新鮮だった。よく日本人は『意見を言わない』というイメージを持たれている。私も「〇〇と××、どっちにする?」と聞かれたら「どっちでもいいよ」と答えることが多い。しかし、彼らのディベートを見ていると、曖昧な返事をしている人は1人もいなかった。私には、皆、自分の意見や発言に自信と責任を持っているように思え、その姿がやけに眩しく見えた。今後は、物事をしっかりと捉え考える、自分の意見を相手に伝える、この2つを心がけようと思う。

新たな気付きをすることができた3日間は、私自身を大きく成長させ、とても貴重で充実したものになった。Science Workshop本番で、どれくらい力を発揮できるか楽しみだ。

(高等部2年生 女子)

14年ぶりに娘二人(7才、3才)を連れて立教に”帰って”来ました。
在学時と雰囲気の変わらない本館のドミトリーに足を踏み入れた途端中学時代の思い出が一気によみがえりました。
夏休み中で、制服を着た生徒の姿を見られなかったのが残念です。
お休みの日にあたたかく迎えていただき有難うございました。
立教英国学院の益々のご発展を祈念いたします。

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