私がサイエンスワークショップに参加しようと思った理由は、2つある。

1つ目は、研究についてだ。このワークショップでは、最前線で研究をしていらっしゃる先生方から授業を受けることができる。学校の理科の授業の多くは、かなり昔に分かった真実を説明され、それを理解し、世の中の仕組みを学んでいくものになっている。そして自分の知識としていく。しかし、それらの知識が今何に、どうやって役立っているのか私は知らない。例え役立ち方を人から教えられても、身をもって感じることはできないだろう。やはりこの目で、この手で感じたい。ワークショップでは、最先端の研究を自分で見ることができる。自分がこれまでに蓄えた知識がどのように活かされてきたのか、知ることができる。また昨年の話を聞くと、一流大学ならではの精密で高性能の機械や部屋での実験があるらしい。それも楽しみだ。

2つ目は、英語力をつけたいからである。私はケンブリッジで行われるワークショップに参加する。そこには他に、英国人の生徒、京都からくる英語、理科が得意な生徒たちも参加する。自分の考えを英語で伝えることが苦手な私だが、知りたいという欲は強い。研究内容についても自分から多く質問したいと思うし、一緒に参加する生徒と交流を深めたいとも思っている。それらのことを通して、自分の英語を改善したい。

また目標の1つに、周りの人をよく見ることをあげたい。京都の子は、私たちと同じ教育を受けている同世代なので、見ることで立教生や自分の誇れるところやいいところ、逆に苦手なことを見つけたい。そしてこれからに生かしたい。
研究内容については、私は「遺伝」を選んだ。生物の授業が好きで楽しんでいる私に、一番合っているテーマだ。将来、医療や健康について学んでいきたいので、遺伝子の研究にはとても興味がある。質問したりして、貪欲に参加しようと思う。
これらのことを頭に入れて、ワークショップにのぞみたい。

(高等部2年生 女子)

立教英国学院に入学してから約1か月が経ちました。早速、英国人との関わりを持ちました。一つ目は、ジャパニーズ・イブニングです。立教の人はこれを略してジャパイブと呼びます。この行事では、日本の伝統的な遊び、日本特有のものを地域の英国人に紹介します、紹介するテーマごとに、全校から各学年2,3人ずつ集まり、高校2年生をリーダーとして、10種類のパートに分かれて行います。

今回、私が挑戦したのは福笑いです。合同の準備時間は、7限目に3時間ほどありました。私自身、福笑いの経験はあまりなく、ジャパニーズ・イブニングも初めてのことだったのでアイディアが出にくかったです。福笑いの顔にするキャラクターを決め、絵を描いたり、そのキャラクターの説明を英語で書くのも自分達で行いました。キャラクター決めでは、なるべくポピュラーな日本のものが良いと思い、ピカチュウやドラえもん、アンパンマン、ラインのキャラクターなど、英国人に楽しんで頂く工夫をしました。

当日は、7限目と8限目を使って開催されました。福笑いの説明の英語のシナリオを作ってありましたが、お客様を目の前にして緊張しながらも臨機応変に対応しなければならない為シナリオ通りにはいきませんでした。お客様が福笑いをやって、私が教える、というだけでなく、ちょっとした会話もしました。いつもの授業でECの先生方や音楽の先生方に話すように話してみても、小学生などの小さい子には理解されず、親に通訳されているのを見て、自分の発音や伝えたいのに伝わらないもどかしさを感じました。

ジャパイブの中で地域交流委員によるプレゼンテーションが行われました。舞台に立ち、日本の妖怪を英語で紹介するだけでなく、実物にそっくりな、なりきり妖怪も登場し、立教生もお客様も楽しめるプレゼンテーションでした。少し手が空き、他のグループのところをまわっていたら、立教生が夢中になっているものがありました。それは、竹とんぼです。私も今回のこのジャパイブで初めて飛ばしました。たとえ日本人でも、日本の昔遊びをやったことのある小中学生はだんだん少なくなってきている気がします。私もその一人でした。でも、外国人に日本のことを紹介するには、まず自分が知らなければならないと思いました。

二つ目は、ECの授業の一環で1限目から4限目の途中まで、近所にある現地の小学校へ行ったことです。この小学校とは以前から交流があり、私のことを覚えていてくれた子や、ジャパニーズ・イブニングに来てくれた子と再会しました。まず、学校にある小さな森でグループに分かれてゲームをやりました。最初は指示通りにやる為に落ち葉をみんなで拾ったりしましたが、一人の女の子が大きな木を持ってきました。その木を真ん中にツリーのようにさすという考えを伝えてくれました。与えられたものをやるだけでなく、発想を広げて自分の考えをプラスしているイギリス人の子どもはアイディアが日本人とはまた違うものだと思いました。他にもいくつかのゲームや、歌を歌ったり、体操を見せてくれたりと楽しい時間を過ごしました。

今年は今までと変わり、イギリスという新たな場所に来ました。英語力だけでなく、立教生との信頼関係や、他文化と触れ合うことにより、これからも自分の世界を広げていきたいです。

(中学部3年生 女子)

4月24日、5月1日、5月15日の3回にわたり、立教の中学1、2年生が、地元の小学校Pennthorpe Schoolの生徒達と、放課後に交流会をしました。
第1回はPennthorpeの生徒達が立教にやってきました。まずば、初対面同士少し緊張しながら、立教生は英語で、Pennthorpeの生徒達は日本語で、参加者全員と一人ひとり挨拶しました。それが済むと、立教生とイギリス人の生徒がペアになって座りました。立教生はみんな、覚えたての英語とジェスチャーでなんとかコミュニケーションを取りながら、イギリス人の子達に書道を教えました。まずは立教生がお手本に、日本らしい単語(さくら等)の書き方を教えてあげたり、イギリス人の子達の名前を片仮名で書いてあげたりしました。その後、Pennthorpeの生徒達も、見よう見まねで筆を持ち、書道に挑戦しました。みんななかなか上手に書けていました。イギリス人の生徒達はとても喜んでくれて、中には妹やお父さんの名前まで練習したペアも何組かいました。楽しい1時間はあっという間に過ぎて、Pennthorpeの生徒達は再会を約束して帰っていきました。
第2回は立教生達がPennthorpe Schoolを訪れました。小さなグループ毎に校内を案内してもらい、日本の学校とは違うイギリスの学校の雰囲気を感じたようです。イギリスに関するクイズは少し難しかったですが、イギリスのことが、また少しわかりました。
第3回はPennthorpeの生徒達が再び立教にやってきました。あやとり、独楽、剣玉、折り紙、福笑いの遊び方や、箸の使い方等、様々な日本文化を体験してもらいました。Japanese Evening のために覚えた英語の表現を使いながら、上手に紹介することができました。

私は親と離れて生活したいと思い、この学校に入学しました。年の離れた姉がいたため早く自立したいと思っていました。英国学院では小学5年生から高校3年生まで一緒に生活するので一人一人が協調性を必要とし、それと同時にお互いの気持ちを大切にすべき環境だと実際に入学してみて感じました。最初の一週間はとても長く感じ、日本ではささいな物事のようなことでも大きな経験をしている様でした。
最初は慣れない場で、食事のルールや、授業をこなすのは大変でした。しかし、先輩方やクラスメイトが親切に教えてくれたり、先生方のフォローもあり、少しずつですが立教生に近づけたような気がしました。入学してすぐに球技大会があるので、学年を問わず団結力が高まり、他の学年にもどんどん仲の良い関係が生まれて嬉しかったです。
一年間立教に在学して出来る限りのことを吸収したいです。球技大会も、オープンデーも、合唱コンクールなど、一度きりだと考えると寂しいですが、日々の生活も通して沢山のことを学びたいです。そして、高校生、大学生になってもこの学校に行って良かったと思える一年にしたいと思いました。

(中学部3年生 女子)

僕の在学する立教英国学院は毎年一学期の終わりに全校生徒でウィンブルドン観戦に行く。ウィンブルドンはロンドン市の南に位置する近郊の街で試合会場の周囲には広々とした公園がある。大勢の観客が早朝からこの公園に並んで開場を待つ。僕らもまた、その列に夜明け間もない頃から並び朝の寒さに耐えつつ芝の上に腰を下ろす。友人達とともに早朝の公園で長々と会話する機会などめったに無いが、毎年恒例のこの行事は自分にとって夏の訪れを感じさせるひとつの風物詩でもある。

並びはじめの頃は皆学生なので早朝といえど楽しく談笑したりしているのだが、日が高くなるにつれて睡眠不足の兆しが見られ始め、しまいにはレジャーシートの上で寝てしまう人が出てくる。最上級生になったものの、例年と変わらない友人達の姿を見ることはどこか落ち着くものがある。

11時を回りようやく会場の中に入ると疲れもいつの間にか無くなり、選手や観客達の熱気に圧倒される。この会場で興味深いと思うのは、試合はもちろんであるが、来場者の様子を観察するのもまた面白い。普通は20ポンドを払って中に入るのだが、それだけでは入れない場所もある。主要な試合がとり行われるコートは座席指定のチケットを買わなくてはならない。ここまでは日本の野球場などでも見受けられるので違和感はないが、独特の雰囲気を出しているのが会員制の建物である。入り口には古風な制服を着用した守衛が2人直立している。建物の中に入っていく人は皆一様にジャケットを羽織って正装している。高いところより観戦する彼らの姿は何とも羨ましいものではあるが、それと同時にイギリスの階級社会を垣間見るものとして滑稽に感じるのである。

僕は今年で最後のウィンブルドン観戦であったが、この様子は恐らく10年後、20年後もイギリスを象徴するものとして変わらずにあり続けるだろう。その変わらない姿をみるためにもまたいつか来ようと思う。その時だけは、仮に何年先の出来事であったとしても、きっと今の友人達の姿もまた思い出せるに違いない。そんなことを頭の片隅で考えながら、夕立に霞む丘よりウィンブルドンに別れを告げた。
(高等部3年生 男子)

私がサイエンスワークショップに期待することは、二つあります。

一つ目は、英人とのコミュニケーションによる、英語力の向上です。同じイギリス人の英語でも、同年代のイギリス人と、ECの先生方の英語は違います。私は、色々な年代の英国人と会話をし、リスニングや様々な表現を学んで行きたいのです。そのため、英国人高校生が参加するこのワークショップで、普段とは少し違う英語が聴けると期待しています。また、今年の夏は、二ヶ月という長い休みを日本で過ごすため、実際に英語を使ったり聴いたりする機会が少なくなってしまいます。休み中に、英語力が低下しないよう、日本にいる間もできるだけ英語を使いたいと思っています。

そしてもう一つ、サイエンス、という話題を通して、会話をしたいです。以前、英語を学びに留学するよりも、医療や文学など、語学以外を学びに留学したほうが、語学力が伸びるとききました。その教科を学ぶのに、英語など語学が必須になるからだそうです。ワークショップでは、英語をサイエンスを学ぶためのツールとして使っていけると考えています。

二つ目は、理科について知識を深めること。高2になり、私は文系のコースに進み、興味のある教科のほとんども文系科目です。しかし、それは理系科目をやらなくていいということとは、違うと思っています。文系、理系と分かれても、将来理系科目の知識が必要になってくるかもしれないし、私が将来なりたいと思っているものにも、生物の知識は必要です。サイエンスワークショップに参加し、将来への考え方が変わった生徒の話もききました。私は、このワークショップに参加して、サイエンスへの知識を深め、今までの考え方とは違う、新しい考え方をできたら、と思っています。

(高等部2年生 女子)

指が鍵盤から離れた途端、会場に拍手が鳴り響いた。ずっと想像していた光景が目の前にあった。

僕がピアノを始めたのは約12年前。母が小さい頃にやっていたこともあり、家にアップライトピアノがあった。わけも分からず、鍵盤を叩いていると、「ピアノを習ってみたらどう?」と母に勧められた。偶然、祖父の知り合いにピアノの講師がいたので、そこに通うことになった。初めてグランドピアノを見たときの衝撃は今でも覚えている。

それから十数年、何度もピアノをやめたいと思った。練習がつらい、先生のところへ行きたくない、部活との兼ね合いが…。実際に「やめます」と先生に伝えたことも数回あった。それでもずっと続けてこられたのは、曲が完成して思い通りに弾けたときのうれしさや楽しさが忘れられなかったからであると思う。

ピアノがある家から離れて数ヵ月後、立教で他人がピアノを弾いている姿を見て、またあの楽しさを思い出してしまった。そして生まれて初めて本当に「ピアノが弾きたい」と強く思った。次の学期からプライベートレッスンをとり始めたことは言うまでもない。

そして本番当日、緊張と興奮が織り交ざった不思議な気持ちでステージに向かった。弾いている間は、正直、頭の中が真っ白になってなにも覚えていない。が、弾き終えた瞬間の爽快感ははっきりと覚えている。ずっと練習してきたものが、100パーセント、いや120パーセント発揮できた瞬間だ。

次のコンサートでも、またステージの上に立ちたいと思う。拍手が鳴り響くあのステージに。

(高等部2年生 男子)

期末考査の答案返却が終了し、長い夏休みがやってきました。何年も立教で過ごしている生徒も、やっぱり帰宅は待ち遠しい様子。見送る側としては少しさみしい気持ちもありますが、はじけるような笑顔で空港へ向かう生徒たちを見ていると、また同じような笑顔で戻ってきてくれるといいな、という気持ちになります。

大部分の生徒が帰宅した7月6日の夜、立教には20名ほどの生徒が残っていました。7月7日から11日までの5日間、夏期補習に参加する高3の生徒たちです。あらかじめ希望する授業を選択し、1週間の集中講義に参加します。朝の8:45から90分の授業がはじまり、空き時間は図書館で自習をし、夜は12時に就寝をします。普段よりも長い授業は大変そうですが、生徒たちは集中力を切らすことなく真剣な眼差しで参加していました。主要5科目のみの補習ですが、同じ数学でも理系と文系は別々に授業を行っていたり、英語は和訳演習、語句の解釈、英作文、会話問題など細かく授業が組まれており、苦手を克服したり、受験に必要な授業を自ら選べるようになっています。日本の高校生よりも長い夏休みを有意義なものにしていくために、この1週間の夏期補習は高3生にとって夏休みのいいスタートダッシュとして機能しているようです。

5日間の集中補習も終了し、他の生徒から1週間遅れて本日高3生も全員帰宅しました。まずは1学期の疲れをしっかりと癒し、充実した夏休みを過ごせるよう願っています。

待ちに待った一学期最後の行事「ウィンブルドン」。テニス一筋で中学・高校と過ごしてきた僕にとってこの行事に込める思いは人一倍強かった。聖地ウィンブルドンに行くのは今年で3回目。色々な新しい体験をし、たくさんのことを感じた。

・日本テニス界のスーパースター錦織の試合を観戦し、握手をしてもらった。
・ウィンブルドン名物の「イチゴ」を食べた。
・王者ロジャー・フェデラーのサインも手に入れた。

まだまだ他にも貴重な体験をしたが、一番心に残った貴重な体験は「イギリス人の優しさ」を改めて実感したことだと思う。一つ目は、どちらかと言えば心の大らかさかも知れないが、雨が降ったときのイギリス人の態度にあった。試合観戦中、2回ほど2、30分雨が降ったのだが、彼らは何一つ文句を言わなかった。代わりに、”Finger crossed” と笑顔とともに言っていた。大会の雰囲気を盛り下げないように、という思いがこもっていたのか皆が雨を楽しんでいるようだった。

二つ目の出来事は試合を立って観戦している時だった。少し離れたテニスコートの観覧席から二人の女性がこちらを向いて手を振っていた。初めは見知らぬ人から手を振られたため、自分に対してなのかと迷ったが、一応その人達の所に行った。すると「ここの席空いてるわよ」とわざわざ教えてくれたのだった。それは、日本人の僕としては不思議な気持ちだった。しかし、彼らの行動はとても心温まるものだと感じた。その後も、その人達と会話をし、仲良くなり、なんだか「新しい友達」ができたような気がした。

どちらの体験も日本では決してできず、かつ海外で生きていくためには必須なことだと思った。立教英国学院で3年間過ごし、英語の実力もしっかり付いてきた今、「真の国際人」になるために、新たなことをまた一つ吸収できて良かったと思う。

(高等部3年生 男子)

7月5日、天気に恵まれた土曜日に私たちは終業礼拝の日を迎えました。4月から立教英国学院に来た生徒たちもすっかり「立教生」になって、入学式の時とは違うリラックスした表情で礼拝堂の椅子に座っていました。

1学期はとても忙しい、充実した学期でした。行事の面では球技大会、ジャパニーズ・イブニング、ロンドン外出、ウィンブルドン、ミュージックコンサート等があり、学習の面では日々の小テスト、朝から晩まである授業があり、更に模試や資格試験やクラブ活動、プライベートレッスンにも挑む、振り返ると本当に色々なことに精を出した学期だったのではないでしょうか。

立教英国学院に初めて来た生徒たちは、日々のテーブルマナーから新しく迫りくる行事までありとあらゆることに慣れるのが大変だったことでしょう。立教歴の長い生徒も、新しいクラスやドミトリーメンバーと出会い、楽しいことも苦労も両方あったかもしれません。

終業礼拝での林チャプレンのお説教の中で「vacationはもともと『空っぽにする』という意味がある。」というお話がありました。2学期には我が校のメイン行事であるオープンデーがあります。林チャプレンの言葉のように、疲れた体をよく休めて、夏休みに一度自分をからっぽにして(=リセットして)、それぞれが万全な状態で2学期を迎えられたらと思います。

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