待ちに待った一学期最後の行事「ウィンブルドン」。テニス一筋で中学・高校と過ごしてきた僕にとってこの行事に込める思いは人一倍強かった。聖地ウィンブルドンに行くのは今年で3回目。色々な新しい体験をし、たくさんのことを感じた。

・日本テニス界のスーパースター錦織の試合を観戦し、握手をしてもらった。
・ウィンブルドン名物の「イチゴ」を食べた。
・王者ロジャー・フェデラーのサインも手に入れた。

まだまだ他にも貴重な体験をしたが、一番心に残った貴重な体験は「イギリス人の優しさ」を改めて実感したことだと思う。一つ目は、どちらかと言えば心の大らかさかも知れないが、雨が降ったときのイギリス人の態度にあった。試合観戦中、2回ほど2、30分雨が降ったのだが、彼らは何一つ文句を言わなかった。代わりに、”Finger crossed” と笑顔とともに言っていた。大会の雰囲気を盛り下げないように、という思いがこもっていたのか皆が雨を楽しんでいるようだった。

二つ目の出来事は試合を立って観戦している時だった。少し離れたテニスコートの観覧席から二人の女性がこちらを向いて手を振っていた。初めは見知らぬ人から手を振られたため、自分に対してなのかと迷ったが、一応その人達の所に行った。すると「ここの席空いてるわよ」とわざわざ教えてくれたのだった。それは、日本人の僕としては不思議な気持ちだった。しかし、彼らの行動はとても心温まるものだと感じた。その後も、その人達と会話をし、仲良くなり、なんだか「新しい友達」ができたような気がした。

どちらの体験も日本では決してできず、かつ海外で生きていくためには必須なことだと思った。立教英国学院で3年間過ごし、英語の実力もしっかり付いてきた今、「真の国際人」になるために、新たなことをまた一つ吸収できて良かったと思う。

(高等部3年生 男子)

7月5日、天気に恵まれた土曜日に私たちは終業礼拝の日を迎えました。4月から立教英国学院に来た生徒たちもすっかり「立教生」になって、入学式の時とは違うリラックスした表情で礼拝堂の椅子に座っていました。

1学期はとても忙しい、充実した学期でした。行事の面では球技大会、ジャパニーズ・イブニング、ロンドン外出、ウィンブルドン、ミュージックコンサート等があり、学習の面では日々の小テスト、朝から晩まである授業があり、更に模試や資格試験やクラブ活動、プライベートレッスンにも挑む、振り返ると本当に色々なことに精を出した学期だったのではないでしょうか。

立教英国学院に初めて来た生徒たちは、日々のテーブルマナーから新しく迫りくる行事までありとあらゆることに慣れるのが大変だったことでしょう。立教歴の長い生徒も、新しいクラスやドミトリーメンバーと出会い、楽しいことも苦労も両方あったかもしれません。

終業礼拝での林チャプレンのお説教の中で「vacationはもともと『空っぽにする』という意味がある。」というお話がありました。2学期には我が校のメイン行事であるオープンデーがあります。林チャプレンの言葉のように、疲れた体をよく休めて、夏休みに一度自分をからっぽにして(=リセットして)、それぞれが万全な状態で2学期を迎えられたらと思います。

7月3日(木)夜、校内ホールにて恒例の学期末スクールコンサートが催されました。
勉強詰めだった期末期間が終わり、授業も部活も終了した後の、つかの間の休息の時。
ピアノ、フルート、ヴァイオリン、コーラスなど多彩な演目があり、
順に登壇する友の奏でる美しい音色に、皆が心を満たされていました。

このスクールコンサートは、普段の音楽活動の成果を示す場でもあります。
発表する生徒達は皆、忙しい学校生活の中、部活動とレッスンを両立させてきました。
レッスンが無い日でも、放課後や空き時間に練習する姿をよく見かけます。
ある生徒は、ピアノが無かったらこんなに勉強に集中できてない、
と笑って話してくれたことがあります。彼らにとって、
音楽は立教の生活になくてはならないものになっています。

このような立教のスクールコンサートの完成度はとても高いです。
特に高校3年生は最後のコンサートとあって、これまでの数年間の集大成を
見事に表現してくれました。
コンサートを鑑賞するため、毎回外部から100名以上のお客様がいらっしゃいます。
会場は一曲終わるごとに大きな拍手に包まれていました。

期末試験終了後の月曜日、立教英国学院の生徒たちは朝4時30分に起床しました。例年は期末試験期間に行っているウィンブルドン観戦ですが、今年は期末試験が終了してからです。前日の夜はいつもよりも早い時間の就寝でしたが、朝のホームルームに集まる生徒たちは「さすがに4時台に起きるのは辛いですよ」とまだまだ眠たそうです。

学院から約1時間バスに乗り到着した会場の前には、長蛇の列ができあがっていました。チケットを買って会場に入るためにはこの列に長い時間並ばなくてはなりません。長時間並ぶというとなんだか退屈そうですが、「列に並んでいる間が一番楽しい」と楽しみにしている生徒もいます。ウィンブルドンの列に並ぶ人達は、お話をしたり、寝そべったり、キャッチボールをしたり、思い思いの時間を過ごしているのです。今年は4時間程の待ち時間で入場することができました。「もっと並びたかった」という生徒もいたほどです。

この日は2日前に日没順延となった錦織圭選手の試合も行われました。入場して、帰りの集合場所を確認した後は、多くの生徒たちが錦織選手の試合が行われるコートへと向かいました。しかし、ここはイギリス、コートの周囲で試合を待つ人たちの背が高いのです。その様子を見てあきらめてしまう生徒もたくさんいましたが、あきらめずに観戦した生徒たちは錦織選手の勝利を観ることができました。低学年の子の中には、親切な方に「前に入っていいよ」と譲ってもらい、前列から試合を観戦できた生徒もいました。

午後からは雨が降り試合が一時中断となることもありました。審判が試合中断を判断するとスタッフたちはコートにすばやくカバーを掛けます。こんな様子を見られるのもウィンブルドンでの貴重な経験の一つです。雨が降ったり晴れたり、イギリスらしい天候の変化の激しい一日でした。

学校に帰ってからは、この日のもう一つのお楽しみ、日本食メニューのうどんをいただきながら、いつもの食卓で「○○くんは○○選手にサインもらったよ」「選手に握手をしてもらった」「いちご10パック以上食べた」などとウィンブルドン話に花を咲かせます。期末試験に向けて毎日一所懸命に勉強した生徒たちにとって、仲間との楽しい一日でした。

私がこの学校へ留学しなければ一生でウィンブルドンへ行く機会はなかったと思います。前日の就寝は9時前、そして起床は4時半という立教生だけでなく学校全体が力を入れている気合が入っている行事なんだと実感しました。私もここに来る前からテニス好きの友達にウィンブルドンのことは聞いていたので、まさか私がその場に行けるとは思ってもいなかったので、とても楽しみでした。
いつもだったらまだ起床すらしていない時間から、長い列に小5から高3の先輩までがそろって並び、前日に高2の先輩が詰めて下さったパックドランチを食べたり、アイスを買いに行ったりなど、並んでいる時間は思ったよりも早く過ぎてゆきました。
校長先生がおっしゃったように今回は雨の影響で日程がずれ、見ることができないはずだった錦織の試合が延長され、私たちが行った日に見ることができました。いつもテレビで見ている錦織選手を間近で見ることができ感動しました。昼食は芝生で食べ、天気が良かったのでとても気持ち良かったです。
午後は天気が崩れ、試合が中止になったりと予想外なことが起こりましたが、全然知らなかったテニスのことを知る良い機会になりました。期末試験が終わり日本へ帰る日が近づいてきました。日本にいる家族や友達に良いお土産話ができそうです。

(中学部3年生 女子)

今年もサイエンスワークショップの季節がやって来ました。年を重ねる毎に内容も充実し、今年は7月6日(土)〜11日(金)まで、立教からの参加者(高校2年生男女7名)のための事前準備学習会が、立教英国学院で開かれました。それに加え、7月11日(金)〜13日(日)には、東北大学日英サイエンスワークショップに参加する英国人高校生とその引率教員による事前研修会が、立教英国学院で行われます。主催は日英の文化交流に長年にわたり尽力されているMary-Grace Browning先生 (Country Upper School; Clifton Science Trust)で、生徒と引率教員、ゲストスピーカーMr&Mrs Purvis (Japan Society)、Prof R. Cashmore(UK Atomic Energy Authority)、Dr E. Albone (Clifton Scientific Trust) を含め合計32名のイギリス人が立教英国学院へ来校し、立教生と一緒に寮に滞在しながら3日間のプログラムに参加します。

今回の事前研修会の目的の一つは、東北大学日英サイエンスワークショップに参加するため日本へ行くイギリス人生徒達に、出発前に少しでも日本のことを知ってもらい、ワークショップをより実りあるものにすることです。Mary-Grace Browning先生によるアイスブレイクや、立教生による日本の文化紹介のプレゼンテーションの他、Mr & Mrs PurvisによるGanbare! What real help has there been? Tohoku and its recoveryと題したプレゼンテーション等が行われます。

そしてもちろん、サイエンスワークショップ主催のDr E. Alboneからのお話や、英国原子力エネルギー機構会長で英国王立協会シニアフェローのProf R. Cashmoreのプレゼンテーション等、未来のサイエンティスト達にとっては大変貴重な機会の数々が詰まった3日間となりそうです。

 

ウィンブルドンのテニス選手権は毎年6月の、立教のメダマ行事の1つです。
入場券は当日券を買いますので、起床は早朝4:30。7時頃には現地に着いて、長い当日券の列に並びます。起床はとっても早い上、バスにも乗るので朝ごはんは朝食パックを持ってゆき、列に並びながら、のんびりと友達とお喋りしつつ朝ごはんを摂ります。

この朝食パックを作るのは高校2年の女子生徒たち。ずいぶんと長い間、その年の高2女子たちが前夜に時間を割いて用意し続けてきています。毎年毎年の、立教のならいのひとつです。
用意といっても、サンドイッチやおにぎりを一から作るほど難しいことはしません。パンやドーナツを1つ1つナプキンに包み、数種類のパンとフルーツジュース、ミネラルウォーターのペットボトル、蜜柑や林檎といった果物などと、個別のセットを作ります。
作ったものは、翌朝ウィンブルドンへ向かうコーチごとの人数に合わせて振り分けます。どのように詰めてゆくか、流れ作業だの、やり方の工夫だの、それぞれがパッパと判断し、互いに声を掛けて協力し合いながら行います。高校生らしい機知と行動力に富み、ビニルやダンボール箱の片づけまでも、彼女達自身でどんどんと進めてくれる姿は頼もしい限りです。

立教にはこういったシステムが少しずつあります。
翌日の朝食のナイフやフォーク、皿、シリアルやパンなどをテーブルにセッティングするのは生徒の仕事。生徒会が学期始めに、学年ごとの当番日程を決めて毎日の準備がなされ、朝食が気持ちよく食べられます。
スクールコンサートや学期末のランチョンなど、行事ごとに食堂にあたるニューホールのテーブル・椅子を並べ替え、目的に合わせて使えるようにするのは、毎年の高校1年生の仕事です。
毎朝の起床や食事を知らせる鐘鳴らしは高2生の仕事。
さり気なく、学校生活がスムースに流れてゆくよう、あちこちで生徒達が少しずつ役割分担を持っています。

ふだん何気ないことも、お互いの役割分担のお陰。
どこかで必ず自分自身が支える側になります。自らの裏方仕事への誇りと、それを行ってくれている学年への感謝の気持ちも少しずつ育っているものと思います。

指定校推薦枠一覧(2014年度現在 高等部3年在籍数 43名)

立教大学(20名)
関西学院大学(5名)
立命館アジア太平洋大学(3名)
同志社大学(2名)
千葉工業大学(2名)
聖心女子大学(2名)
立教女学院短期大学(2名)
早稲田大学(1名)
東京理科大学(1名)
*南山大学(1名)
*法政大学(1名)
桃山学院大学(1名)
聖路加国際大学(1名)
上智短期大学(1名)

( *は昨年度実績)

小学生の授業では、昨年から小学5年・6年合同で、週に1時間、自由テーマの社会の授業をおこなっている。去年は世界史の先生がイギリスについて教えてくれた。今年もイギリスについて学んでいる。

といっても、授業時間の4分の1くらいは、都道府県と県庁所在地の教養を身につけるべく、毎回小テストに臨んでいる。はじめは文句を言っていた小学生たちも、1学期が終わる今は、すっかり頭に入ってしまったようだ。2学期は何をしようかな。世界の国名だね。先生は計画を立てている。

4分の3を使ってイギリスについて学んでいる。
最初は「イギリスのイメージって何?」から始めた。フィッシュ&チップス、ビッグベン、エリザベス女王…様々な意見が出た。それぞれ小さい紙に1つずつ書いてもらってから、みんなで見せ合って種類分けをした。「観光」「食事」「地理」「歴史」イメージは様々だ。

これをもとに、いろいろなことを調べてもらおうと思ったが、最初に国名や人口、地域、日本との関係などの基礎事項を学んでいると、たくさんたくさん質問とコメントが出て、様々な話をし合っているうちに1学期の終わりが見えてしまった。小学生でもいろいろ知っている。知っていることを新しいことに繋げてゆく。プリントを使いながら学んでいるけれど、合い間合い間に交わした話の方が貴重だ。教科書はないけれど、ちょっと違った、その場で出たテーマをもとに知識を広げている。学校の中やイギリスの街の中で見かける何気ないできごとやものごとを、理解とともに知識にかえてゆきたい。

6月15日(日)、今日は学校から車で30分ほどのところにあるギルフォードという街へショッピングに行きました。天気は生憎の曇り空でしたが、いつもの制服から私服に着替えてコーチに乗り込む生徒たちの顔は晴れやかです。
12時半頃ギルフォードに到着。班ごとに分かれて自由行動です。「お昼何食べるー?」マクドナルド、日本食、タイ料理にバーガーキング。皆にとっては久しぶりの外食なので、色々な食べ物に目移りして、入るお店を決めるのも大変です。
お昼のあとはいよいよショッピング。洋服や靴、お菓子など、買いたいものを求めてあっちに行ったりこっちに行ったり・・・。皆両手に袋をいっぱい抱えて集合場所へ帰ってきました。
期末テストに向けて毎日遅くまで勉強に励んでいる生徒たちですが、今日だけは良い息抜きとなりました。もちろん、夜は気分を切り替えてテスト勉強。今学期も残り僅かとなりました。夏休みに向けてのラストスパート、皆さん頑張ってくださいね!

ページ
TOP