例年よりもすこし長めの卒業式が終ると、私は真っ先にニューホールへと向かいました。お腹がとっても減っていたからではなく、ランチョン中にピアノを演奏しなくてはならなかったからでした。卒業式が終ってから約30分でその日から1週間ほどお世話になる現地の学校へ出発しなければならなかったため、本来ならば3曲弾く予定だったものを一曲に減らしました。そして美味しいランチョンの食事を一気に食べてスーツケースを持ってミニバスに駆け込みました。
バスに揺られること約20分、窓の外にミレースクールと書いてある看板が目に入ってきました。学校に到着するとそこには既に前に立教へ来てく れた6人の生徒たちとそのお母さん達が待っていました。他の立教生達に別れを告げパートナーの子の車へ乗り、緊張しながらも自己紹介などの軽い会話を交わしました。すぐにお家に着き、家族のほかのメンバー達とお茶を飲みながらお話をしました。
その日の夜、私はこれから1週間どのようなことをするのだろうと期待に胸を膨らませながらベッドに入りました。

週末が終わりいよいよ学校へ通う5日間が始まりました。朝ごはんを食べ終わると、パートナーの子の友達がドアをノックしに来ます。学校へ愉しくおしゃべりしながら、歩いて登校しホームルームで他の立教生達と顔を合わせます。ミレースクールは生徒達が自分の希望する授業をとる形式なので、全ての授業がかぶっている生徒はほと んどおらず、どの授業へ行っても新しい生徒に会う形になっていました。化学や、物理などの授業はこれから彼女達がGCSEと呼ばれる試験を受けるため、そのテストへ向けて準備をするような難しい授業でした。一日の流れは、立教と似ていましたが学校の終る時間がすこし早かったためいつも私達が学校で過ごしている放課後よりもすこし放課後が長かったのがとてもうれしかったです。
初日の月曜日の放課後からパートナーの子達みんなでたくさん予定を組んでくれていて、ショッピングへ行ったり、ボーリングへ行ったり、レーザークエストという私達がしたことのない不思議なゲームをしたり、ホームシックになる時間がないくらい毎日が充実していました。
本当に毎日が充実していて、気がつくともう 交換留学の最後の日になっていました。その日の放課後は、他の生徒のパートナーの子が家へ招待してくれてパーティーをしました。そこで、集まったミレーの生徒達から今回このプログラムに参加した生徒たち全員分のハートのついているかわいいブレスレットをもらいました。彼女達はもしもこれからこの交換プログラムのことを思い出したらこのブレスレットを見て楽しかった時間を思い出してくださいという思いをこめて私達にプレゼントをしてくれました。たとえ離れていても決して忘れることのできない、そんなすばらしい想い出をこのプログラムを通して心に刻めたと私はそのとき深く思いました。

もともと、このミレースクールと立教英国学院との間に企画された短期交換留学プログラムをや ってみたいという参加希望者は募集人数をはるかに上回っていました。その中で選ばれたからには、何があってもこのプログラムを通してなにかを吸収しなければという気持ちがすごくありました。そして交換留学の終った今、私がもっとも学んだことは、国境を越えた友情などの関係を築いていくことの大切さでした。育ってきた環境や文化の違いがあろうとも、同年代の女の子であることにはかわりがなかったのです。立教での友達と話をする感覚でミレーの子たちともたくさん話せたし、また彼女達の日常生活や日々感じていることを肌で感じることもできました。日本にある普通の学校ではなかなか経験ができない、イギリスにあるこの立教英国学院でしか味わえない、そんな貴重な経験だったと私は思いま す。

(中学部3年生 女子)

 私は、春休みの一週間、オリビアという子の家にホームステイをしながらミレースクールを体験しました。私はずっと日本だったので、現地の学校に一週間行くという体験ができて本当によかったと思います。私はこの体験を経て、英語を使う度胸が前より付いたと思います。初めは、あまり話しかけられなかったけど、少しずつ会話ができるようになれたと思います。英語が苦手な私が英人の子とメールをしたり、話したりできるようになったのはミレースクールの交換留学を体験したおかげだと思います。

初日、私は、1月にオリビアが立教に来た時とは違う緊張をしていました。「一人でホームステイ。そんなことが私にでき るのだろうか。」と思っていました。1月の1週間は思うようにオリビアと話せず、すごく悔しかったです。だから、そんな自分が一人でホームステイなんてしていいのかと思っていました。でも、そうではないと思いました。一人だったからこそ、話さなければならないし、誰にも助けてもらえないから、自分一人で頑張れたのだと思います。私は自分が英語ができないことを知っているので、他の人がいるとすぐに頼ってしまいます。だから、一人でホームステイできて本当に自分のためになったと思います。

日曜日、英国式の朝食を食べに行きました。そこで、家族の人とたくさん話をし、わからない単語を説明して通じた時、すごい喜びを感じました。また、ブライトンに行き、みんなとイギリスのゲ ームセンターにも行きました。今のイギリスの中高生の生活を肌で感じることができてよかったです。その後、家族とアフタヌーンティーに行ったり、買い物をしたりしました。この時間も家族の人とたくさん会話ができ、様々なことを聞け、冗談を言ったりして自分も家族の一員になれた気分でした。

ミレースクールでは、今のイギリスの学校の雰囲気や、授業を体験しました。日本の学校とは違い、クラスというクラスがなく、授業ごとに移動していて大学みたいだと思いました。授業中は全員集中していて、GCSEの試験のための授業なのだとひしひしと感じました。休み時間はすごく短くて移動するだけで時間を使ってしまって大変だなと思いました。ペアの子以外とも話したりでき、とても面白く 明るく過ごせました。

放課後は、映画を見たり、他の交換留学生の家に行ったり、ホーシャムに行ったり、オリビアの習い事に行ったりしました。他の子の家に行った時、オリビア以外の子とも一緒にいて、たくさん話せたので他の子とも仲良くなれ、すごく充実した時間が過ごせました。

習い事は、ダンスとピアノをやっていて両方ついていきました。この時思ったのは、何事も真剣にやっていて、自分とは違うということです。今まで、私は、すぐに無理だと諦めてしまい、何事も中途半端にやってきてしまったなと思いました。私は、今までなりたい、行きたいと思っても、自分にはそんな能力はないと勝手に諦めていたなと思いました。オリビアは医者になりたいと言っていました。これを聞いて 、すごい!と思いました。15歳でなりたいものがあること、それを自信を持って言えるということがすごいなと思いました。

私にとってこの1週間は本当に充実していたと思います。英語の力だけでなく、何かを得ることができたと思います。二度とない経験ができてよかったです。でも、自分は英語がまだまだ弱いので、この経験を活かして英語を好きになり、どんどん使えるようになっていきたいです。
[ English ]

I did a student exchange and a homestay during this spring holiday. I was paired with Olivia. I have lived in Japan since I was born. So this was the first experience for me. I think I got the courage to speak English. I couldn’t speak well in English to people at first. I got able to have a conversation in English as the time went by. I became able to e-mail with English friends. I think I owe it to this experience.

On the first day, I was very nervous. When Olivia came to Rikkyo I couldn’t talk to her well. I lost my confidence. So I thought that I would not be able to do a homestay alone. However, this was for me. I had to speak English because I was alone.

On Sunday, I went to eat English breakfast at a restaurant with my host family. I talked with them there. I explained words that I didn’t know how to say. When it was understood, I was very happy. In the afternoon, we met other exchange students in Brighton. We went to an amusement arcade on the pier. We also had afternoon tea and then went shopping.

In Millais, I attended lessons and enjoyed atmosphere of local English school. Millais school was different from Japanese school. I talked with Millais students and heard their conversations. I haven’t heard English teenager’s conversation before, so it was very interesting.

After school, I saw Harry Potter films and went into Horsham. We often gathered at the houses of other Millais exchange students. When I went to other Millais student’s house, we would watch films and eat supper together. It was a really wonderful time.

I followed Olivia’s piano lesson and dance lesson. She does everything earnestly.
I often give up on things too soon. I often limited myself. But she is always serious. She said, “I want to be a doctor.” When I heard this, I thought she was amazing. She has a dream and is able to say it with confidence. I think I couldn’t say it like this.

I really enjoyed this week not just because I was able to improve my ability in English, but also because I was able to obtain something greater which I can’t just put into words. I am very glad to be given an opportunity to have such a good experience. But I don’t have enough English ability yet. So I will try to do my best with my English starting with this experience.

(高等部1年生 女子)

2014年 立教英国学院学校説明会

予約は不要です。イギリスから担当教員が参ります。スライド・ビデオによる説明があります。説明会の後、個別相談も受け付けます。

 

8月22日(金)
14:00 – 15:45 大阪(梅田センタービル)
8月23日(土)
14:00 – 16:00 名古屋(IMYホール)
8月24日(日)
14:00 – 16:00 東京(立教大学太刀川記念館多目的ホール)
10月25日(土)
15:00 – 17:00 大阪(梅田センタービル)
10月25日(日)
10:00 – 12:00 名古屋(IMYホール)
10月26日(日)
14:00 – 16:00 東京(立教大学太刀川記念館多目的ホール)
12月13日(土)
14:00 – 16:00 東京(立教大学〈予定〉)

国公立 :筑波大学 1 、 横浜国立大学 1、 北見工業大学 1、 金沢大学(薬学部) 1、

私立 :立教大学 15、 早稲田大学 4、 青山学院大学 3、 中央大学 2、 関西学院大学 2 …etc.

詳細はこちらをご覧下さい。

(卒業者数32名)

準備が思ったように終わらず、慌ただしくミニバスに乗り込んだ。私は南英のすこし見慣れたどこまでも広がる空の青と草木の緑に思いを寄せつつ、いったいどんなことが起こるのか予想もつかないこれからの出来事に心を弾ませていた。

待ち合わせ場所では、私たちと同じように久しぶりの再会に笑顔を見せる彼女たちがいた。
再会のハグを交わし、私たちはそれぞれの1週間の「自 宅」へと向かった。その「自宅」へと向かう車中、私とフィービーとの間には久しぶりの再会に対する緊張と期待が織りなす妙な時間が流れていた。そんなどことなく歯がゆい間をうめてくれたのはおしゃべりな彼女のお母さん、サリーだった。しばらくして日に照らされた木々がやわらかに影を落とす並木を抜け、彼女の家に着いた。

この一週間はあっという間の時間だった。その一つ一つを何度でも鮮明に思い返すことができるほど。一週間の経験はすべてが貴重なものばかりで書ききれないが、この交換留学を通して私が学べたことをいくつか紹介したい。

まずは学校でのこと。学校で過ごす時間はとても早く感じられた。それは充実していたという何よりの証拠だろう。異文化を体感し、理解しよ うとこの学校に入学し、この交換留学に臨んだ。しかしこの学校での日々が、異文化を学ぶということが決していいことだけではないということ、そしてそれらを含めたそのすべてを受け入れ自らもその文化の一員になろうと理解し努力することなのだ、ということをわからせてくれたのだった。

私たちはバディたちのホームルーム、いわば教室に案内された。イギリスは多国籍国家だからなのか、それとも他の言語でも交換留学を頻繁に行っているからなのかはわからなかったが、私たちの登場はたいして驚かれるわけでもなく受け入れられるわけでもなく…といった感じだった。授業は、たくさんの知識を吸収しようとすればするほど矢のごとく早く過ぎていった。昼食は彼女たちのホームルームである美 術室で食べた。そこはGCSEに向け、みんな粘土で造形をしていた。その粘土が直にこねられ、のばされ、粘土がまだ残る机での昼食…。驚いた。まず日本ではありえないことだ。しかし、これも貴重な体験だ!と自らに喝を入れ私もみなと同じように颯爽とランチボックスを開けた。周りはアルミホイルから出した生セロリ、食パン丸かじり、ポテトチップス…。と日本のお弁当文化が”bento”とそのまま外国に受け入れられ、賞賛される理由が分かった気がした。

初日から目が飛び出そうな体験をたくさんしたが、日がたつにつれ私にも余裕が生まれ、粘土がべっとりついた机もなんのその、なにも気にせず大口を開けてミレーの生徒との会話で笑い、サンドイッチを頬張るほどに。たとえ机に絵具がこぼれて いようと何事もないようにサッと拭き取り楽しいランチタイムを過ごすまでになった。慣れてしまえばどうってことない。相手の文化を知るためには今までの固定概念を捨て去り、彼女らをまねて、それを楽しむことが大切だと気づいた。郷に入っては郷に従えとはよく言ったものだと思う。そしてはじめは興味がなさそうに見えた子たちが話しかけてくれるようになった。好きな歌手の話題で盛り上がったり、互いの学校生活のことを話したりと、話題が尽きることはなかった。

そしてやはりこの交換留学で一番心に残っているのはフィービーの家で過ごした時間だろう。日曜日はお父さんのベーカリー教室。水曜日は学校が終わり車に乗り込むと、座席に小さなつつみがあり、サリーが”Happy Wednesday present for you!!”とかわいいプレゼントをくれた。木曜日は朝起きるなりみんながPorridge Thursday!と言いオートミールを食べた。放課後、フィービーとBritish Bake Offという料理番組を見てケーキを焼き学校でみんなに配る。夜ご飯の準備の間に私はキッチンの隅に座りサリーの英会話上達レッスン。彼女は街に出ると子供たちに囲まれる小学校の先生。彼らのテキストを使ってすぐに使える日常会話をたくさんトレーニングしてくれた。日本とイギリスの早口言葉を紹介しあい、日英早口言葉大会もした。すべての時間がいとおしく思えて仕方なかった。時はいたずらに早く過ぎてしまったのだけど、フィービーの家に流れる時間はとても穏やかで温かかった。それは異文化を体験し、理解するとともに忘れていた日々の大切さを思い出させてくれたようだった。

放課後には誰かの家に行って映画をみたり、ご飯を食べたり、ボーリングをしたり、公園で皆が童心に帰り 思いっきり走り回ったり、話をしたりした。特に何をしたわけじゃないし、私たちは生まれた場所も育った環境もまるで違う。しかし会話は弾むということを越し、思いが通じ合った喜びでハグしあい、わけもなく騒ぎ、短い時間だったけれどお互いを分かり合えた気がした。気が付いたら最後の夜になっていた。フィッシュ&チップスを食べつつ、みんな今日で最後だという現実から目を背けるかのようにくだらぬことで大声をあげて笑った。そしていつか、必ず再会しようと約束を交わした。場所は彼ら全員の希望で、日本ということになった。「私のお母さん日本語しゃべれるから手続きはお願いするわ!」「東京タワーに行きたい!!」「浅草に!!」「原宿に行きたい!!」「日本食を食べる!!」みん なが願う近い未来の話は尽きなかった。もう少し、もう少し一緒にいたい。全員がそう思い、願っていた。
しかし時間は待ってはくれない。泣き出す子もいた。立教に一緒に戻りたいと言い出す子もいた。私は背も低いし髪の色も暗めだから日本人として生きていけるかもしれない、と私に話しかけてきた子もいた。明日朝に会えるから!と強がる子もいた。

別れの朝。どうしてもフィービーの顔を見ることが出来なかった。泣いて別れを告げたくなかった。私たちのバスが待つところへ向かう車中、私はフィービーとの間に流れる彼女と別れることの寂しさとこの一週間の楽しかった思い出たちが織りなす妙な間をもどかしく肌で感じていた。そしてサリーがこの間をうめようとこの一週間の出来事の感 想を求めてきた。私が答えるとサリーが「一度も止まらずにしゃべれるようになったわね!一週間だけだったけどすごいわ!」と褒めてくれた。その時まで気が付かなかったが、どうも伝えたいことを伝えるのに、今までのようなもどかしさは感じなくなっていた。英語でしゃべるほかなく、それ以外選択の余地がないという窮地に追いやられると人間は自らの気持ちを表現しようと言葉を手探りで掴み、ものにし、今までの何倍ものスピードで周りにころがるたくさんの言葉を吸収しようと努力するのだ。いくら勉強したってこうして実践の場をもって自分で言葉の壁を切り開いていくほか語学を習得する道はないのだな、そうはっきりと実感した。

待ち合わせ場所にはすでに迎えのバスが来ているにも関わ らず、何度してもしたりないハグをし、今を少しでも引き留めたい、と共に幾枚も写真を撮った。そうして最大限まで別れの時間を引き伸ばし、別れを惜しみつつバスに乗り、彼らに手を振り続けた。バスの中ではこの一週間のかけがえのない思い出を、それぞれが名残惜しそうに語りあった。そして私は、このどこまでも広がる空の青と草木の緑に、きっと来るであろう彼らとの日本で過ごす目まぐるしい日々を夢見た。

(高等部1年生 女子)

大きなトランクケースと、これから始まる立教英国学院での新しい生活への大きな期待と少しの不安を抱えて、未知の世界に飛び込んできた日の事を今でも鮮明に覚えています。
その日からあっけないくらいの早さで2年という年月が過ぎてしまいました。

立教での生活は、新しい何かに飛び込んで行くチャンスが多くありました。GCSEやECの授業、ホームステイ、ミレースクールとの交換留学、英語を使う機会があれば迷わず挑戦してました。それらの 経験を通して分かったことは、英語を使って意思疎通をすることはとても難しい、だからこそ、間違いを恐れずに勇気を出して相手に伝えようと努力をすることが大切だということです。その結果として、英国人と意思疎通ができた時の喜びがもっともっと話せるようになりたい。という私の向上心を掻き立てて行きました。いつしか緊張せずに英国人と話せるようになり、日本と異なった文化を持つ英国人と話すのが楽しいと感じられるようになりました。日本人学校なので、流石に流暢な英語を話せるようにはなりませんでしたが、英語を話す楽しさや、話す勇気を持つ大切さを知ることが出来ただけでも、得たものは大きかったと思います。

イギリス人との交流をしていく中で、「国際人」というの はどれほど英語を上手に話せるかではなく、何を話すか、その中身が大事なのだということ、国際人である前にまず一人の人でなくてはならないと身を持って実感しました。

イギリスにあるということ以外で立教の他の学校と大きく違うところ、それは寮の学校であるということです。朝起きてから、夜寝るまで、四六時中友達と一緒に生活する日々。いつも側に友達がいるのは本当に楽しかったし、立教生たちとの交流が、淡々と繰り返される日々の生活を彩ってくれました。また、学年の隔たりを越えた立教生同士の仲の良さはまさに大家族のようでした。特に食事での和気あいあいとした雰囲気が大好きでした。四六時中友達と一緒に生活していれば、時には、お互いに衝突をすることもあるし、お互い の良いところも、悪いところも分かってきます。そこでどれだけ、相手を許し、受けいれることが出来るかが大切なのだということを学びました。

面白いことに、様々な人との共同生活の中で、自分と他の人の違いを知り、普段家で生活しているときよりも、自分という人間を深く見つめて、理解することが出来たように思います。
日々の生活の中で自分とはどのような人間であって、一人の人としてどうあるべきか、少し分かったような気がします。

この2年間の中で 私の中で何よりも大きかったのは立教生の存在です。楽しい時も、辛い時もいつも一番側にいて、喜びや悲しみを共有してきました。また、日々、努力し成長していく仲間の姿は私にいい刺激を与えてくれました。お互いに切磋琢磨し合える存在でもありました。彼らの存在が私にとって大きな原動力でした。努力することの大切さ、自分の限界を決めないこと、可能性は無限大なんだということ、本当に多くのことを学びました。

立教英国学院で過ごした2年間は、いままで16年間生きてきて、最も濃く、充実した2年間だったと思います。多くの素敵な思い出や、何よりも立教生のみんなや、先生方と出会えたことはわたしにとって大切な宝物です。
立教で学んだ多くのことを胸に、私は立教英国学院で2年 間学んだのだという自信を持って、これからも努力して行きたいと思います。

2年間本当にありがとうございました。

毎年本校の卒業式では、その年にイギリス社会との交流に最も貢献した生徒に対して、地元ホーシャム市の市議会議長より「アンバサダー賞」が授与されます。今年 は、多くの対外試合を通して現地校の生徒たちとの交流に積極的に関わったバスケットボール部の部長がこの栄光に与りました。それに先立って市議会議長から頂いたお話を以下にご紹介します。

*   *   *   *   *
When I arrived this morning with my wife, I realised that although this would be an enjoyable morning, it was also likely to be an expensive morning. This is because coming here today has re-awakened my wife’s interest in visiting Japan.

Speaking to the Headmaster before this graduation ceremony, he asked me whether I would mind the fact that the speeches this morning would be in Japanese. I told him I didn’t mind and that I am sure, even in Japanese, the speeches would be more intelligible than some of the speeches I have to listen to in the Council Chamber!

This has been an interesting weekend for me from the point of view of international relations. Last night, I chaired the annual meeting of the Horsham District Twinning Association in my role as their President. In my speech to them, I welcomed what they did in terms of increasing international understanding, albeit in a small way, and made the point that the answer to many of the problems in the world was not simplistic, bellicose statements that we so often hear from politicians, but an attempt to meet people in a genuine attempt to understand people’s culture, traditions and viewpoint.

This need to work together in a spirit of mutual understanding is the only way forward and is summed up in one of my favourite quotations – being a quote from Thomas Jefferson – ‘We must all hang together, or most assuredly we will all hang separately.’

All of which brings me to the Ambassador prize which is a cup awarded to the student who has made a significant contribution towards improving relations between the UK and Japan. It is my pleasure to announce that the winner is Shinsuke. Shinsuke has been Captain of the Boys’ Basketball team and over the last year has led the team in ten basketball matches against a number of schools in Surrey and Sussex, both home and away. For the school, it’s not just the game that matters, but also the experience of mixing culturally with students during matches as well as socialising following a match. Shinsuke has worked hard to establish lasting friendships with local schools. He is therefore a most fitting candidate for the award.

Councillor Philip Circus
Chairman – Horsham District Council

2年前の4月、この立教英国学院に入学した私はとても緊張していました。初めてイギリスに来たということ、それから、小学5年生から高校3年生までがいる中で、親元を離れて2・3ヶ月生活しないといけないということに不安を感じていました。そんな不安ばかりの私でしたが、そのうち立教生活にだんだん慣れてきて、今は不安どころか、この立教生活をとても楽しく送ることができています。

こうして今、私たちが楽しく立教生活を送れているのは、中学生・高校生の先輩方のおかげです。入学したとき、重いトランクケースを運んでいた私に「大丈夫?」と心配して声をかけてくれて、一緒に荷物を運んでくれた先輩、何も知らない私にテーブルマナーや食事の当番の仕方を教えてくれた先輩。そんな先輩たちがたくさんいて、みんな、不安だった私を励ましてくれているように感じました。とても嬉しかったです。

私が立教英国学院にきて一番印象に残っていることはオープンデーです。5年生の時は、初めは何もわかりませんでしたが、オープンデーに向けてどんな企画をやるのかなど、クラスの意見をまとめてくれた学級委員の先輩や、初めてオープンデー準備期間を迎えた私に、これはどうやればいいのかなど、作業について丁寧に教えてくれた先輩方は、とても優しくて印象的でした。私もいつかこんな風に立派な先輩になりたいと思いました。
6年生のオープンデーでは、チームワークを学ぶことができました。私は背景を担当しましたが、初めはなかなかうまくいきませんでした。大きな紙に思い通りに絵が描けるのか、不安が大きかったです。意見がぶつかることも、やる気がなくなることもありました。そんな時もチームワークがあったから、周りの友だちや先輩とがんばろうと思えたから、いつまでも立ちどまらずに前に進め、素晴らしい企画を作ろうと思えたんだと思います。チームワークを学べた6年生のオープンデーは印象深い思い出になりました。

オープンデーの次に印象に残っているのは合唱コンクールです。合唱コンクールの練習中に、「ここはこんな風に、楽しそうな感じで歌おう。」など、色んな意見を出し合いました。そんなふうに、クラス全員でいい作品ができるように話し合うことに、私はわくわくし、本番に対するモチベーションも上がっていきました。当日もうまく歌うことが出来て、とても楽しく合唱コンクールに参加することができました。

そんな風に過ごしてきた小学校の2年間は、あっという間に過ぎていこうとしています。
来学期からは、小学校を卒業して中学生になります。中学生になると今までとは違った新しい事がたくさん増えて、するべきことが多くなると思います。そうした新しい事に挑戦し、なんでも積極的に参加して、きちんとした中学校生活を送りたいと思っています。
また、中学生になればクラスのメンバーも増えるので、同学年の新入生が入学してきたら、先輩方が私たちにしてくれたように、この立教生活に早く慣れ、新入生が気持ちよくここで生活していけるように新入生の力になりたいと思います。

最後に、2年間という短い期間でしたが、私たちに授業をしてくださった先生方、ありがとうございました。中学生になってもよろしくお願いします。そして、この2年間にお世話になった先輩方、何も知らなかった私にたくさんいろんなことを教えてくださってとても助かりました。ありがとうございました。まだまだ先輩方や先生方に頼ることはたくさんあると思いますが、小学校を卒業して中学生になる私たちを、これからもよろしくお願いします。

 2011年の4月、東北の大震災から1ヵ月後、私は立教英国学院に入学しました。初めて、12時間かけてイギリスにわたり、緊張しつつもウキウキとした気持ちで、立教英国学院の正門をくぐりました。どんなところかは知ってはいたものの、いざ来てみると、雄大な自然、校内に広がるテニスコートと陸上トラックそして、レンガ造りの校舎―全ての景色に家族そろって感動したのを今でも覚えています。中学1年だった私は、寛大な先生と生徒に迎えられ、この立教英国学院での生活をスタートさせました。親がいなくなった時には少し不安な気持ちになりましたが、すぐ同級生の友達ともなじめるようになり、楽しく過ごすことができました。

最初の1週間は、毎日初めてのことばかりでとても大変で、時の流れがすごく遅く感じましたが、徐々にそんな生活にもなれていきました。そんな矢先、私の中学校での初めての行事「球技大会」の練習が始まりました。私は、バスケットボールを選択し、毎日練習に励みました。当時のバスケットボール未経験だった私は、高校生たちの練習についていくのが、すごくつらく、バスケットボールを選択したことを後悔した時もありました。でも、やさしい高校生や中学生の先輩たちに1から教えてもらい、少しずつ出来るようになっていきました。本番も試合に出ることができて、とても楽しかったです。そしてこれが、私がバスケットボール部に入ろうと思ったきっかけになる出来事でもありました。また、中学3年生での球技大会ではバスケットボールの経験を生かし、なんとポートボールのMVPを取ることもできました。そういった意味で、この試合は私の中学校生活の中で心に残る思い出の1つになりました。

2学期に入っての一番の行事はオープンデイでした。中1のときはディズニーとジブリをテーマとした作品、「トトロ・イン・ワンダーランド」でした。オープンデイはみな初体験で戸惑いながらも協力し、なんとか背景を完成させたり、立体的な大きい模型を作ることができました。
中2では、ブラジルのセラードで起きている環境破壊を題材とし、昨年より8人メンバーが増えた20人でスタートを切りました。しかし、始めてみたものの、なかなかみな思い通りにいかず、ぶつかることも少なくありませんでした。一番の見せ場である模型が当日の3日前にこわれたりなど、アクシデントも多く、時に泣き出す友達もいました。しかし、私たちはそういった困難も乗り越えていきました。そうして自己最高となる賞を3つ取ることができ、クラスみなが納得するような作品に仕上げることができました。私はこのオープンデイでクラスが初めて1つにまとまったと感じました。
そして、約1年後、中学校3年になった私たちは、昨年よりも人数が9人増え28人になりました。人数が増えたせいか、テーマがなかなか決まらず、もめることも多くてとても苦労をしました。しかし、テーマの「宇宙」が決まるとみな素早く動き、一人で黙々と作業をしている人や大勢で体育館で背景を描いている人、はりがねで自分の体を傷だらけになるまでがんばって模型を作っている人など、それぞれの役割の仕事を果たすことができていました。また自分の仕事以外の事も手伝い、なんとか本番前日にある程度宇宙空間を完成させることができました。そして当日、たくさんの人に私たちの幻想的な作品を見てもらうことができました。賞は、前回より少ない2つだったものの、クラスの団結力は、今まで以上に大きいものになりました。
またオープンデイの企画で、私は中2の時からダンス企画に入りました。理由は、もともとダンスが得意だったわけではなく、ただ単純に踊ることが好きだったからです。初めはついていくのだけで大変でしたが、やさしい先輩方のおかげで踊れるようになり、本番は2年間ともすごく楽しかったのを今でも覚えています。ダンス企画は、私にとってオープンデイがより良いものになった1つの思い出にもなりました。

私が中2の時の3学期には、「合唱コンクール」が実施されました。私が中学校生活の中で忘れることのできない思い出となったのは、中3の時の合唱コンクールです。私が受験帰国している中、クラスの友達は、練習を進めていました。そのため、ついていくのが大変で、焦りを感じていましたが、クラスの協力もあり、私は完璧に歌うことができるようになりました。
そして本番。舞台下に並んだみんなの顔は緊張でこわばっていました。しかし、ステージの上ではみなが声を出し、今までで一番良い発表ができました。中2の時より10人増え、声量が増し、男子と女子できれいなハーモニーを奏でることができました。先輩や先生からの評価も多く寄せられ、賞も取ることができたので、大成功を収められたと思います。私にとって最後の合唱コンクールをこのように終わることができて本当に良かったです。

他にも百人一首大会では2年連続で1位をとることができました。
私が今まで3年間共に過ごしてきた中3は、にぎやかで個性豊かで、でもやる時はすごく真剣になって何事もこなす、すごく良いクラスでした。男子9人、女子20人という、女子が圧倒的に多い学年でしたが、みな仲良く生活することができました。毎回ホームルームの時には、必ず何かしら注意されたり、たまにとんでもなく授業中うるさかったり、しかし一方で、担任や副担任の先生が大好きな生徒がたくさんいたり、みんながみんなに対して親切で、29人全員、誰と話しても楽しくて笑顔になれる、新入生が来るたびにどんどんにぎやかさが増していく、そんな中3が私は大好きです。このクラスで卒業できてとてもうれしく思います。

私は、中学1年生から3年間立教英国学院で生活してきました。そして学び、色々な経験ができました。中1の時は、英語の授業で外へ出て町の人にインタビューを積極的に行い、英国人の方々と話す恐怖が消えました。週4日のECでも生きた英語を学び、ホームステイも経験し、イギリスを十分に堪能できました。中2の時は、40周年記念コンサートでトランペット奏者として演奏させていただくことができました。改めてこうして振り返ると、この3年間とても充実した日々を過ごすことができたように思います。また、勉強だけではなく、友達の大切さや目上の人への接し方、テーブルマナー、限られた時間で物事をこなしていくこと、時間の使い方などたくさんのことを学ぶことができました。
この立教英国学院での貴重な経験を、高校生になっても生かせるように頑張りたいと思います。私にとってこの中学校3年間の生活は一生忘れられない大切な思い出となりました。中3のみんな、優しい先輩や後輩、そして先生方に感謝を伝えたいと思います。
3年間ありがとうございました。

Hello everyone.

Now, I feel a bit nervous standing in front of such a lot of people and making a speech. But also, I’m proud of myself to be chosen as a representative of High School 3 students.

Today, I’m going to be talking about my experience during my three years here.

First of all, when I came to this school, I was just a 15 year-old boy. At that time, I was filled with hopes and expectations for the future. However, there were lots of things that I had never imagined. For instance, the boys’ dormitory was crazy, and there were teachers as strict as prison guards. This was my first impression of this school. Frankly speaking, I don’t know how many times I wished I had gone to a high school in Japan.

Do you know it is often said that the Japanese are people with no individuality? However, I found, there were many interesting students here. Every student had individual ways of expressing themselves and they tried to demonstrate this. Honestly, due to my selfish and troublesome characteristics, I had many people who were hard for me to deal with; the seniors tended to tease me every time I got into some trouble, the juniors had no respect to the seniors, and my classmates would not be quiet, so sometimes they really annoyed me.

But now, I am deeply grateful to them and this is why: in a big community like a high school in Japan, I wouldn’t need to communicate with everyone; I would be only with people I really like, whereas in a smaller community like Rikkyo School, I have to get involved with everyone including the people that I did not like and, thanks to this, I could expand my point of view and look at myself more objectively. Therefore, I would like to say thank you to everyone that I have been working with in these last three years.

Secondly, this is not about this school, but it is what I’d like to say the most in my speech.
As you know, while we are in this school, we don’t have enough information about what is happening in the outside world. If you go into the world just as you are, you will face serious problems. I had an experience of going to an English school in Wimbledon for 2 months. And there, I had lots of opportunities to discuss customs, politics, economy and so on. I had thought it would be easy at that school until I started; but it wasn’t. In addition, I couldn’t say anything. It was not because of my lack of ability to speak English, but it was simply due to lack of knowledge. Then, I felt a sort of disappointment in myself because I had regarded myself as a person who had extensive knowledge of the world. But I was obviously mistaken. So I thought: I have to study harder to build up sophisticated knowledge and opinion. But this is not only me; you can have the same problem when you go into the outside world.

Finally, I’m going to talk directly to the juniors here. What I want you to do is work hard and play hard. In my case, I have a lot of regrets from the past here because I was lazy. So I don’t want you to make the same mistake. I know you are very busy studying for exams just as I was. However, sometimes it will be useful and enjoyable to study other subjects that you are not interested in. Also, I know many students here who would say “it is boring.” So, why don’t you make it more exciting? It doesn’t matter if you are a bit naughty. You only live once. It is a waste of time not to enjoy yourself.
To sum it all up, I just want you to work as hard as you can and have fun so that you don’t regret anything.

This is all I would like to say in my speech. So, all that remains is for me to thank you for listening.

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