七分間で三失点。引き分けに終わった試合後のみんなの悔しそうで苦しい顔を見た時は後悔と申し訳なさのトゲが心に突き刺さった。ディフェンスリーダーとしての重責を背に負い臨んだこの一戦で流れを相手に完全に掌握されラスト七分で三失点。ディフェンダーとしての任務を果たせず、責任感の崩壊と自己のふがいなさに支配された自分を引き戻してくれたのは後輩の存在だった。試合後すぐに水を汲み手渡し、「お疲れ様です。先輩がいなかったら三失点じゃ済まなかったです。」と声をかけてくれた。何故だか分からないけれど涙が溢れそうになった。

僕らの守備に不満を持っていた仲間も間違いなくいた。声をかけてくれた仲間の中にももしかすると心の中では不満があった人もいたかもしれない。しかし、そういった事を理解した上でもこの一言は僕にとってとても大きな意味を成した。

後輩が今回、僕にかけてくれた言葉。何気ない一言にも感じられるかもしれないが間違いなくその言葉に救われた。今度は自分が、「人を救える言葉」をかけてあげられるような先輩になりたい。

(高等部2年生 男子)

【お知らせ】3月29日(土)に東京国際フォーラムで開催される中学高校進学相談会「よみうりGENKIフェスタ2014」に本校もブース参加します。詳しくはこちらをご覧下さい。

「百人一首大会」私はこの行事があると知った時、少し嫌だと思った。なぜなら、中学2年生の時に、1、2回国語の授業でしかしたことがなかったからだ。その時は、ほとんどの人が百人一首を覚えておらず、下の句対決だったので、私でも取ることができた。立教での百人一首大会はどのようなものなのか聞いてみたところ、「上の句で取れないと取れないかもしれない」と聞いた。私は2首しか覚えていなかったので、百人一首の小テストではあまり良い点数ではなかった。テスト前に勉強したものの、覚えられないと正直少し諦めかけていた。

そんな時、百人一首大会でのチームのペアがHさんだと決まった。Hさんは練習の時や、小テストでも上位にいる人だった。その時席が隣だったので、小テストの前に
「今日は10点中7点取ってね」
と言われた。私は6点しか取れなかった。それが悔しくて本格的に百人一首の勉強を始めた。次の日のテストで、勉強の成果があったせいか、スラスラ解けた。テスト返しの時、そこには「10」と書いてあった。私はそのテストをHさんに見せ、二人で大喜びした。そのおかげで、百人一首を覚えようと一生懸命頑張った。

当日。私は2回戦目で少し緊張していた。しかし、自分の番が回ってきた時には、「緊張」ではなく、「楽しみ」という思いがあった。私は百首は覚えていないので、自分が覚えた札を必死に探し、場所を把握した。すぐに取れるように。結果、そこそこ自分の中では枚数が取れたと思う。

今年度は、一週間前くらいから覚えたために、焦っていたが、来年度はたくさん覚えて挑戦したいと思う。何もせずに苦手意識を持ってはいけないと改めて感じることが出来た良い大会になったと思う。

(中学部3年生 女子)

3学期といえば1年で最も短い学期ではありますが、バレーボール部にとっては最も試合の多い学期となりました。試合相手は英国の現地校であり、相手校を立教に迎えるホームの試合と、立教側が相手校へ行くアウェイの試合のどちらも行われました。特にホームで行われた試合では、部員以外の沢山の生徒が応援に駆け付け、体育館が賑やかになりました。

3学期最後の対外試合は、Epsom Collegeで行われました。授業が終わると、部員は車に乗り込み相手校に向かいました。久しぶりのアウェイの試合ということで、生徒はわくわくしていて、車内はまるで遠足のようです。

今学期の戦績は上々で、男女ともにこれまでの試合は全勝していました。限られた時間の中で、体育館に足繁く通い練習した成果が出たようです。果たして今回の結果は……男子は3-0のストレート勝ちでしたが、女子は1-2と、惜しいところで負けてしまいました。
試合後はお茶を飲みながら、相手校の生徒と交流します。一年に何度か試合で顔を合わせるメンバーなので、中には名前も覚えて近況を話し合っている生徒も見受けられました。
「試合には負けちゃったけど、友だちに会えたし、楽しかった。」
そんな高校二年生の女子生徒の言葉が印象的なある日の放課後でした。

次々に立ち上がる観客たち。その中でとまどいながらもスタンディングオベーションをする私。最後の最後までノリノリで一緒に踊りだしたくなるような気持ちで終えたマンマミーア。今回は私が立教に来てから一番最高だと思うアウティングだった。

中1で入ったこの学校。毎学期あるアウティングで数々の場所に行ってきた。どこも楽しかったが、私はこう思っていた。
「早くミュージカルが見たい。」
と。中1の頃から友達と早く見たいねと言い続けてきた。だから今回のアウティングは私にとって特別なアウティングだった。今回は大英博物館に行った後、夜にミュージカルを見るというスケジュールで、正直大英博物館に行けるのもうれしかったが、それ以上にミュージカルを楽しみにしていた。大英博物館を出た後はピカデリーでの夕食タイム。ここではジャパニーズセンターやM&Mワールドといったいつもなら行けるとうれしい所に行っても、そこまでテンションは上がらず、ただひたすらミュージカルを待ち望んでいた。

時間は経ち、集合時間。みんなで劇場まで歩いて行った。あの時、私はうれしすぎてテンションがおかしかったと思う。また劇場に着いてからはあっという間で、気づいたら終わっていたような感覚だった。映画でしか見たことのなかったマンマミーアの世界が目の前で繰り広げられていた。見られた感動や興奮のせいなのか、時間が遅いにもかかわらず帰りのバスの中でも眠くならず、疲れもあまりなくアウティングが終わった。

今回はマンマミーアだったが、次はレ・ミゼラブルやファントムを観るその時を楽しみにして立教生活を送っていこうと思う。
(中学部3年生 女子)

1月26日、27日に英検が実施されました。受験は希望制ですが、大学入試のために帰宅中の高等部3年生を除いた全校の3分の2以上の生徒たちが4級から1級の試験に挑戦しました。

試験前には、学校の授業の予習、復習と並行して、英検の問題集に向き合う生徒たちの姿が多く見られました。受験後の生徒たちは、とても疲れた様子。試験に集中し、全力を尽くした証でしょう。インターネットで解答が発表されると、すぐに自己採点を行い、「自己採点の結果だと合格しています」「あと2点だった」などの声があがりました。

3級以上の試験に合格した生徒たちには、約2週間後に二次試験の面接が待っています。日頃の英語やECの授業、プライベートレッスンなど立教英国学院での学びの成果を発揮し、万全な態勢を整えて二次試験にも合格できることを願っています。

今回英検を受験したのは、高等部2年生以下の生徒たちです。つまり、本学在学中に英検を受ける機会は来年度以降にもあります。惜しくも今回不合格となってしまった生徒たちも、これから新たな級に挑戦しようとする生徒たちも、それぞれ自分の目標とする級を取得して卒業してほしいと思います。

肌寒い冬のロンドン。赤いバスがとても似合う灰色の空。
元気な歌声が広がるバスに揺られて到着したロンドンでは、班でお昼ご飯を食べた後、まずは大英博物館を見学。ここではエジプト、古代ギリシャ、ローマ、アジア、中東等の人類の遺産を沢山見ることができます。壮大な博物館は大英帝国の偉大さや世界に対するかつての圧力を感じさせる趣がありました。館内には色々な国からの観光客が来ているようで、英語以外にもイタリア語やフランス語等の言語が飛び交っていました。

「なんて書いてあるの~?」
「3種類の文字が書いてあるね。」
「読めないや。」
ロゼッタストーンの前でアウティングのしおりとペンを手に多くの生徒が集まっていました。ロゼッタストーンはエジプト文字解読のきっかけになった石で、ヒエログリフ(象形文字)、デモティック(民衆文字)、ギリシア文字の3種類の文字で紀元前196年のエジプト王の戴冠式を知らせたものと言われています。その3種の文字の違いを石に張り付くように探し、ワークシートに書き込む生徒の姿も見られました。

ロゼッタストーンから少し離れたところにイラク南部で発掘された最古の都市”ウル”から発掘された像があります。その像の足元にはゲーム盤が彫られていました。これは”ウルゲーム”というものだそうです。昔、門番が暇な時間に像に彫りこみ遊んでいたと言われています。いつの時代も暇なとき、人は楽しいことを考えようという習性があるのでしょうか。アウティング前日、社会の先生を中心にこの”ウルゲーム”を皆で行いました。
「先生あったよ!見た?」と、興奮してやってくる生徒もいました。

その他にもエジプトのミイラ、日本の絵画など沢山の作品がありました。

大英博物館の次はブルーウォーター・ショッピングセンターに。ロンドン中心地から東に行ったケント州にある155,700 ㎡の広大なショッピングフロアをもつショッピングセンターで、年間2700万人のお客が来るそうです。
ショッピングセンター内は班行動。自由になった生徒達は、班でご飯を食べたり、カフェでくつろいだり、お店の中を歩きまわったりしていました。

女子に人気の「Accessorize」で髪留めや帽子などを見ている女子班や、和食チェーンレストランの「わさび」でサーモン寿司やヌードルを食べている男子班など様々でした。皆、日頃の規則正しい学校生活から解放され、校外での自由時間を満喫しているようでした。

19時45分。集合場所で全員の点呼を取った後、バスに揺られて学校に戻りました。バスの中では皆ぐっすり。行きのバスでの勢いは嘘のように、帰りはとても静かなバスでした。21時30分学校に到着。

「定価30ポンドの帽子をバーゲンで7ポンドで買ったの!」とドミトリーで帽子をかぶって踊っている女子もいました。大英博物館での感動や発見、ショッピングセンターで感じた日本とイギリスのお店の違いに対する違和感や驚き。多くのものに触れ合うことで自分の思っているものと違うものを受け入れ、視野を広くもつ力を養って欲しいものです。

ブレイク後、待っているのは期末試験です。今年度最後の期末試験。気合を入れて頑張りましょう。そして来年度は清々しい気持ちで新学期が送れるように自分の力を最大限に発揮し後悔しないようにしましょう。

中学部3年生にとっては、いよいよ中学校生活最後のアウティングです。これまでの学校生活の集大成として、また現在のメンバーで活動する最後のイベントとして、様々な意味を持ったアウティングです。向かった先はロンドン。今回の目玉は大英博物館の見学とミュージカルの観賞です。

先ずは大英博物館。限られた時間の中で最低限おさえておきたいのがロゼッタ・ストーン、ミイラ、そして日本館。生徒は各展示品を見ながら、真剣にワークシートにそれらの詳細などを記入し、有意義に時間を過ごしていました。少し残念だったのは、館内の工事により、ミイラなど一部重要な展示物を見ることができなかったことです。それでも生徒たちは気持を切り換え、各自で気に入った作品について入念に調べていました。

次はミュージカル。今回は『マンマ・ミーア』の観賞です。多くの生徒はロンドンでのミュージカルを初めて観るようで、伝統ある劇場を見ただけで相当感激していました。そして舞台。内容についての感想は、生徒によって様々ですが、本場の人たちの踊り、歌の技術、といったものにすっかり感動したようでした。

冒頭に述べたように、中学部としての大きなイベントはこれで全て終了です。今後立教英国学院の高等部に進学する生徒も、また日本に帰国する生徒も、どうかこれまでの経験を次の新たな舞台に活かしてほしいものです。

ブレイク期間最終日の2月4日、生徒会選挙が行われました。ブレイク期間はいつもよりも起床が1時間遅く授業もないので、いつもよりゆっくりとした時間が流れますが、この午後だけは少し緊張した空気が流れていました。立教英国学院の生徒会は生徒会長一名、高等部副会長二名、小中学部副会長二名で構成されますが、今年は複数の立候補者が出て、一票を争う本格的な選挙となりました。
立会演説会には全員が筆記用具とメモ帳を持って集まり、各候補者とその応援演説者の演説に耳を傾けました。時にはメモをとりながら、各候補者の公約、生徒会や学校への思いを聞きました。
候補者の演説はパワーポイントを使用したり、芝居のようなものだったり、各自の思いが聴衆に伝わるように工夫が凝らされたものでした。演説の内容、公約は様々ですが、どの候補者のものも、「学校をより良くしたい」という思いが込められており、何より「立教が好きだ」という気持ちが感じられました。演説の後には活発な質疑応答が行われ、今期の生徒会役員を務めた生徒から、また一般の生徒からも次々に鋭い質問がなされました。各候補者ともよく考え、自分の言葉で答え、語っていきます。
緊張の当選発表は夜。僅差の勝負で各当選者が決まりました。
候補者や応援者だけでなく、生徒全体で「これから学校をよくするためにはどうすればよいか」について真剣に考える機会となりました。新生徒会の活躍が楽しみです。

高等部2年生のブレイク期間の過ごし方はさまざま。日頃の疲れをとるためドミトリーでのんびりと過ごす、試合に向けて部活動に励む、受験勉強に打ち込む…。しかし、そんな生徒たちですが、共通して楽しみにしていることがありました。「明日はアウティングだね」「アウティング晴れるといいなー」。

ブレイク期間3日目の天気に恵まれた月曜日。朝10時に学校を出発し、ロンドンアウティングへと向かいました。ロンドンに到着して昼食後最初の目的地は、ビクトリア&アルバート博物館、自然史博物館、科学博物館です。それぞれ興味のある博物館一つを見学することになっています。博物館に入る前から建物に圧倒されました。広い博物館の中を限られた時間の中で、真剣にかつ楽しく回ることができたようです。「BIOLOGYの授業でやったところの展示があってとてもわかりやすかったです」と学校での学習を更に深められた様子もありました。

夕食を各班で楽しんだ後は、多くの生徒がこの日一番楽しみにしていたミュージカル、”レ・ミゼラブル”です。ミュージカルを楽しむために、しっかりと予習をしてきました。ブレイク期間に入ってからみんなで集まり映画を鑑賞したり、洋書を読んだり。劇場に到着すると、さっそくレ・ミゼラブルのTシャツやサウンドトラックを購入する生徒の姿もありました。ミュージカル終了後には、「99%理解できた」「深いなー」「今までで一番いい」と予習の成果が発揮され、感動した様子が伝わってきました。勉強で忙しくミュージカルを予習できなかった生徒も、「わかった!!すごいな!!」「感動した」と呟き、日頃の英語や世界史などの学習の成果を感じさせられました。

アウティングでは博物館やミュージカルはもちろん、ロンドンの街のいたるところで、生徒一人ひとりが多くのものを見て、感じ、考え、新たな視点を身につけられたことでしょう。イギリスならではの多くの本物に触れられた生徒たちは、「イギリスの学校に来てよかった」と改めて自分たちの幸せを言葉にしていました。アウティングで学んだこと、興味を持ったことを生かし、今後も真の国際人を目指し仲間と共に学び続けてくれることでしょう。

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