次々に立ち上がる観客たち。その中でとまどいながらもスタンディングオベーションをする私。最後の最後までノリノリで一緒に踊りだしたくなるような気持ちで終えたマンマミーア。今回は私が立教に来てから一番最高だと思うアウティングだった。

中1で入ったこの学校。毎学期あるアウティングで数々の場所に行ってきた。どこも楽しかったが、私はこう思っていた。
「早くミュージカルが見たい。」
と。中1の頃から友達と早く見たいねと言い続けてきた。だから今回のアウティングは私にとって特別なアウティングだった。今回は大英博物館に行った後、夜にミュージカルを見るというスケジュールで、正直大英博物館に行けるのもうれしかったが、それ以上にミュージカルを楽しみにしていた。大英博物館を出た後はピカデリーでの夕食タイム。ここではジャパニーズセンターやM&Mワールドといったいつもなら行けるとうれしい所に行っても、そこまでテンションは上がらず、ただひたすらミュージカルを待ち望んでいた。

時間は経ち、集合時間。みんなで劇場まで歩いて行った。あの時、私はうれしすぎてテンションがおかしかったと思う。また劇場に着いてからはあっという間で、気づいたら終わっていたような感覚だった。映画でしか見たことのなかったマンマミーアの世界が目の前で繰り広げられていた。見られた感動や興奮のせいなのか、時間が遅いにもかかわらず帰りのバスの中でも眠くならず、疲れもあまりなくアウティングが終わった。

今回はマンマミーアだったが、次はレ・ミゼラブルやファントムを観るその時を楽しみにして立教生活を送っていこうと思う。
(中学部3年生 女子)

1月26日、27日に英検が実施されました。受験は希望制ですが、大学入試のために帰宅中の高等部3年生を除いた全校の3分の2以上の生徒たちが4級から1級の試験に挑戦しました。

試験前には、学校の授業の予習、復習と並行して、英検の問題集に向き合う生徒たちの姿が多く見られました。受験後の生徒たちは、とても疲れた様子。試験に集中し、全力を尽くした証でしょう。インターネットで解答が発表されると、すぐに自己採点を行い、「自己採点の結果だと合格しています」「あと2点だった」などの声があがりました。

3級以上の試験に合格した生徒たちには、約2週間後に二次試験の面接が待っています。日頃の英語やECの授業、プライベートレッスンなど立教英国学院での学びの成果を発揮し、万全な態勢を整えて二次試験にも合格できることを願っています。

今回英検を受験したのは、高等部2年生以下の生徒たちです。つまり、本学在学中に英検を受ける機会は来年度以降にもあります。惜しくも今回不合格となってしまった生徒たちも、これから新たな級に挑戦しようとする生徒たちも、それぞれ自分の目標とする級を取得して卒業してほしいと思います。

肌寒い冬のロンドン。赤いバスがとても似合う灰色の空。
元気な歌声が広がるバスに揺られて到着したロンドンでは、班でお昼ご飯を食べた後、まずは大英博物館を見学。ここではエジプト、古代ギリシャ、ローマ、アジア、中東等の人類の遺産を沢山見ることができます。壮大な博物館は大英帝国の偉大さや世界に対するかつての圧力を感じさせる趣がありました。館内には色々な国からの観光客が来ているようで、英語以外にもイタリア語やフランス語等の言語が飛び交っていました。

「なんて書いてあるの~?」
「3種類の文字が書いてあるね。」
「読めないや。」
ロゼッタストーンの前でアウティングのしおりとペンを手に多くの生徒が集まっていました。ロゼッタストーンはエジプト文字解読のきっかけになった石で、ヒエログリフ(象形文字)、デモティック(民衆文字)、ギリシア文字の3種類の文字で紀元前196年のエジプト王の戴冠式を知らせたものと言われています。その3種の文字の違いを石に張り付くように探し、ワークシートに書き込む生徒の姿も見られました。

ロゼッタストーンから少し離れたところにイラク南部で発掘された最古の都市”ウル”から発掘された像があります。その像の足元にはゲーム盤が彫られていました。これは”ウルゲーム”というものだそうです。昔、門番が暇な時間に像に彫りこみ遊んでいたと言われています。いつの時代も暇なとき、人は楽しいことを考えようという習性があるのでしょうか。アウティング前日、社会の先生を中心にこの”ウルゲーム”を皆で行いました。
「先生あったよ!見た?」と、興奮してやってくる生徒もいました。

その他にもエジプトのミイラ、日本の絵画など沢山の作品がありました。

大英博物館の次はブルーウォーター・ショッピングセンターに。ロンドン中心地から東に行ったケント州にある155,700 ㎡の広大なショッピングフロアをもつショッピングセンターで、年間2700万人のお客が来るそうです。
ショッピングセンター内は班行動。自由になった生徒達は、班でご飯を食べたり、カフェでくつろいだり、お店の中を歩きまわったりしていました。

女子に人気の「Accessorize」で髪留めや帽子などを見ている女子班や、和食チェーンレストランの「わさび」でサーモン寿司やヌードルを食べている男子班など様々でした。皆、日頃の規則正しい学校生活から解放され、校外での自由時間を満喫しているようでした。

19時45分。集合場所で全員の点呼を取った後、バスに揺られて学校に戻りました。バスの中では皆ぐっすり。行きのバスでの勢いは嘘のように、帰りはとても静かなバスでした。21時30分学校に到着。

「定価30ポンドの帽子をバーゲンで7ポンドで買ったの!」とドミトリーで帽子をかぶって踊っている女子もいました。大英博物館での感動や発見、ショッピングセンターで感じた日本とイギリスのお店の違いに対する違和感や驚き。多くのものに触れ合うことで自分の思っているものと違うものを受け入れ、視野を広くもつ力を養って欲しいものです。

ブレイク後、待っているのは期末試験です。今年度最後の期末試験。気合を入れて頑張りましょう。そして来年度は清々しい気持ちで新学期が送れるように自分の力を最大限に発揮し後悔しないようにしましょう。

中学部3年生にとっては、いよいよ中学校生活最後のアウティングです。これまでの学校生活の集大成として、また現在のメンバーで活動する最後のイベントとして、様々な意味を持ったアウティングです。向かった先はロンドン。今回の目玉は大英博物館の見学とミュージカルの観賞です。

先ずは大英博物館。限られた時間の中で最低限おさえておきたいのがロゼッタ・ストーン、ミイラ、そして日本館。生徒は各展示品を見ながら、真剣にワークシートにそれらの詳細などを記入し、有意義に時間を過ごしていました。少し残念だったのは、館内の工事により、ミイラなど一部重要な展示物を見ることができなかったことです。それでも生徒たちは気持を切り換え、各自で気に入った作品について入念に調べていました。

次はミュージカル。今回は『マンマ・ミーア』の観賞です。多くの生徒はロンドンでのミュージカルを初めて観るようで、伝統ある劇場を見ただけで相当感激していました。そして舞台。内容についての感想は、生徒によって様々ですが、本場の人たちの踊り、歌の技術、といったものにすっかり感動したようでした。

冒頭に述べたように、中学部としての大きなイベントはこれで全て終了です。今後立教英国学院の高等部に進学する生徒も、また日本に帰国する生徒も、どうかこれまでの経験を次の新たな舞台に活かしてほしいものです。

ブレイク期間最終日の2月4日、生徒会選挙が行われました。ブレイク期間はいつもよりも起床が1時間遅く授業もないので、いつもよりゆっくりとした時間が流れますが、この午後だけは少し緊張した空気が流れていました。立教英国学院の生徒会は生徒会長一名、高等部副会長二名、小中学部副会長二名で構成されますが、今年は複数の立候補者が出て、一票を争う本格的な選挙となりました。
立会演説会には全員が筆記用具とメモ帳を持って集まり、各候補者とその応援演説者の演説に耳を傾けました。時にはメモをとりながら、各候補者の公約、生徒会や学校への思いを聞きました。
候補者の演説はパワーポイントを使用したり、芝居のようなものだったり、各自の思いが聴衆に伝わるように工夫が凝らされたものでした。演説の内容、公約は様々ですが、どの候補者のものも、「学校をより良くしたい」という思いが込められており、何より「立教が好きだ」という気持ちが感じられました。演説の後には活発な質疑応答が行われ、今期の生徒会役員を務めた生徒から、また一般の生徒からも次々に鋭い質問がなされました。各候補者ともよく考え、自分の言葉で答え、語っていきます。
緊張の当選発表は夜。僅差の勝負で各当選者が決まりました。
候補者や応援者だけでなく、生徒全体で「これから学校をよくするためにはどうすればよいか」について真剣に考える機会となりました。新生徒会の活躍が楽しみです。

高等部2年生のブレイク期間の過ごし方はさまざま。日頃の疲れをとるためドミトリーでのんびりと過ごす、試合に向けて部活動に励む、受験勉強に打ち込む…。しかし、そんな生徒たちですが、共通して楽しみにしていることがありました。「明日はアウティングだね」「アウティング晴れるといいなー」。

ブレイク期間3日目の天気に恵まれた月曜日。朝10時に学校を出発し、ロンドンアウティングへと向かいました。ロンドンに到着して昼食後最初の目的地は、ビクトリア&アルバート博物館、自然史博物館、科学博物館です。それぞれ興味のある博物館一つを見学することになっています。博物館に入る前から建物に圧倒されました。広い博物館の中を限られた時間の中で、真剣にかつ楽しく回ることができたようです。「BIOLOGYの授業でやったところの展示があってとてもわかりやすかったです」と学校での学習を更に深められた様子もありました。

夕食を各班で楽しんだ後は、多くの生徒がこの日一番楽しみにしていたミュージカル、”レ・ミゼラブル”です。ミュージカルを楽しむために、しっかりと予習をしてきました。ブレイク期間に入ってからみんなで集まり映画を鑑賞したり、洋書を読んだり。劇場に到着すると、さっそくレ・ミゼラブルのTシャツやサウンドトラックを購入する生徒の姿もありました。ミュージカル終了後には、「99%理解できた」「深いなー」「今までで一番いい」と予習の成果が発揮され、感動した様子が伝わってきました。勉強で忙しくミュージカルを予習できなかった生徒も、「わかった!!すごいな!!」「感動した」と呟き、日頃の英語や世界史などの学習の成果を感じさせられました。

アウティングでは博物館やミュージカルはもちろん、ロンドンの街のいたるところで、生徒一人ひとりが多くのものを見て、感じ、考え、新たな視点を身につけられたことでしょう。イギリスならではの多くの本物に触れられた生徒たちは、「イギリスの学校に来てよかった」と改めて自分たちの幸せを言葉にしていました。アウティングで学んだこと、興味を持ったことを生かし、今後も真の国際人を目指し仲間と共に学び続けてくれることでしょう。

立教英国学院において、「ブレイク」とは二つの意味を持ちます。

ひとつは一日に3回のティー・ブレイク。2時間目と3時間目の間、6時間目の終了後、及び夜の授業の7時間目と8時間目の間にある休憩タイムのことです。この時間にはジュースや果物、お茶やビスケットが出ます。

もうひとつは、学期のちょうど真ん中辺りに設けられている授業のまったくない日々のことです。

さて、本日お伝えしたいのは後者のブレイク。
今学期のブレイク期間は、生徒の言葉を借りるならば「ブレイクなのにブレイクじゃない」。
授業がないのになぜか忙しいブレイク期間。
それもそのはず、部活の対外試合や、模擬試験、アウティングに生徒会選挙と盛りだくさんな期間なのです。

さて、高校一年生はこのブレイク期間の三日目に、ロンドンへアウティングへ出かけました。
一学期にもロンドンへアウティングに行っていますので、二度目のロンドンです。
一度目のロンドンは大英博物館、二度目の今回はナショナルギャラリーへ行きました。
いつもよりゆっくり起きた当日、高一の生徒は大きなバスに乗ってロンドンを目指しました。

ナショナルギャラリーの目玉は・・・と簡単に紹介できるほどの質と量ではありませんが、
この時期ならではの目玉が今回はありました。
それは、「ゴッホのひまわりを見比べる」ということ。
アムステルダムの美術館から、現在ゴッホの「ひまわり」がロンドンに来ていたのです。
ギャラリーでの見学前に、トラファルガースクエアを背景に先生からの解説を聞いて、いざ、本物へ!

ここで、海外生活経験者のいる立教生ならではのコメントを紹介しましょう。
「あ、夏休みに観た絵だ・・・・」
「ゴッホの跳ね橋本物みましたよ。周りに何もないんですよ。」
「ゴッホのひまわり、小さい頃みたことありますよ・・・。」
なんて贅沢な経験をしているのだと、一瞬あっけに取られました。
そして同時に、「また同じ絵を見るのか」という心の声が聞こえてきました。

約2時間半の鑑賞を経て、班毎に夕食を摂って、アウティングは夜の部へと続きます。
トラファルガースクエアに7時に集合し、約15分ほど歩いてミュージカル『マンマ・ミーア!』の劇場へ向かいました。
ビッグベンの夜景を遠目でみながら、ロンドンの街をゾロゾロと歩いていきました。
約40名の団体での行動のため、引率教員としては正直なところ徒歩移動は大変です。
しかし、その合間に彼らの食事事情や感想が聞けるので、彼らのテンションが伝わる時間でもあります。

さて問題の「ひまわり」二度目の鑑賞経験者の感想は?
「二枚のひまわりが並んでいるので比較ができた」
「前回とは照明が違うので、雰囲気が違ったようだ」
なるほど、二度目と言えどもしっかり何かを感じてくれたようでした。

最後に、夜の部の盛り上がり具合をお伝えしましょう。
『マンマ・ミーア!』は全てABBAの曲で構成されている、誰もが楽しめるミュージカルです。
ミュージカル初心者も多い高校一年生の反応はというと・・・最後には全員で立ち上がって手拍子、拍手、
そして「センキューーー!」の叫び。
観劇後、バスを待つ間の「アレが良かったコレが良かった」のおしゃべり具合から察するに、
満喫してくれたようでした。

絵画とミュージカル、この二つの本物に触れることの喜びを感じたアウティングでした。

「ミレーには帰りたくないです。」

ミレーの生徒たちは立教生活最後の食事後の挨拶でそう言った。その言葉からわかるとおり、彼女たちにとって、立教で過ごした一週間というのは本当に楽しいものだったのであろう。

立教ではほぼ週ごとにイベントがあるといっても過言ではない。短期間でイベントの準備を行うのでいつも時間に追われる忙しい学園生活を送っている。立教の生徒たちはそんな生活にもう慣れているが、他校の、しかもイギリスの生徒から見たらとても忙しい一週間だったに違いない。

立教について最初にしたのは、本校のスクールショップ(生徒会運営の購買部)での買い物。バディー(彼女たちの相手をする立教の生徒)と一緒に一週間分のお菓子を買った。翌日の昼には着物の着付を体験、そして夜には合唱コンクール。合唱コンクールではゲスト審査員をつとめた。月曜と火曜は、立教生と一緒に授業に参加。水曜はECで英会話の授業のお手伝い、木曜は、日本語で自分達のことについてのプレゼンテーションを行い、金曜には全校スポーツにも参加した。

放課後は、月曜にクッキングクラブで一緒に日本食づくりに挑戦、火曜はEnglish speaking clubの活動に参加、水曜は茶道部、金曜はフラワー・アレンジメント部で活動した。その他、現地校との対外試合で立教生の応援をしたり、ここでは書ききれないほどの沢山のことを一週間のうちに経験した。

立教の生徒にとっても、ミレーの生徒にとっても充実した一週間が終わった。今回、バディーだった生徒は春期休暇の一週間、相手をつとめたミレーの生徒の家に宿泊し、今度は彼女たちがミレー・スクールに短期留学をする。今回のミレーの生徒の短期留学は、立教の生徒にイギリス人と交流する機会と、積極的に交流する勇気を与えたことだろう。

合唱コンクール。それは、私が立教に来て初めて体験した行事だった。一年前、転校してきた私がクラスに馴染むことができたのは、合唱コンのおかげだった。優勝するため、成功させるために、クラスは団結した。

それから一年。私は今回の合唱コンで伴奏者となった。私は、この合唱コンを絶対に成功させたいと思っていた。しかし、冬休みが明けても、課題曲はおろか自由曲さえも決まらず、みんなの手に楽譜が届いたのは本番の10日前だった。16ページもある大曲で、その上何回も転調する難しい曲だった。私は礼拝オルガニストの仕事や勉強に追われながら何とか譜読みを終わらせ、そしてクラスで必死に練習した。

ゆったりとしたきれいな曲で、歌いやすい分ごまかしがきかない、なかなか大変な曲だった。「間に合わないかもしれない。」ふと気が緩んでそう思った私に、「頑張ろう。」とついてきてくれたのは、クラスのみんなだった。音程を取るためにピアノでメロディーを弾く時、私が間違えても、みんなはいつでも笑っていた。そして、積極的に「ここの音教えて。」「今のどうだった?」と聞いてきた。高2で、勉強や部活で忙しい人も多くいたけれど、みんなが合唱のことを一番に考えていたと思う。

私たち高等部2年2組は、最後までもめることが一度もなかった。常に合唱というものを楽しんでいた。そのことは、伴奏していて、歌声を聴くだけで十分伝わってきた。優勝できたのはこの10日間の努力の成果だけだったのではない。この1年、ずっと一緒に過ごしてきたかけがえのない仲間だったから。みんなが最後まで、笑顔で歌い切ったから。理由は数えきれないほどたくさんあったと思う。私は2組の伴奏をすることができて本当に幸せだった。ただ一言「ありがとう」という言葉をみんなに伝えたい。

(高等部2年生 女子)

独特なピアノの旋律がニューホールに流れはじめる。それに合わせてハーモニーを重ねていく。私のクラス、高2−1組がこの合唱コンクールに選んだのは「流浪の民」だ。ふるさとを離れ、故郷を想い旅をする民の心を描いた一曲。

舞台に立つと、足は震えるし頭も真っ白だ。それでも最後の合唱コンクール、悔いのないように、と全力で歌った。

練習を思い返すとたった二週間弱で本当にたくさんの事があった。

オープンデーなどを経て、一年近く共に過ごしたクラスだが、言ってしまえば一度も団結して全力で何かをやり遂げた事がないのだ。団結力に欠けるクラスではあったが、楽譜が配られるとみんな楽しそうに自分のパートの音をとり始め、一時間もすると一日目、とは思えないほどの出来にまでなった。

高三がいなくなってしまった今、来学期には本当の本当に最高学年になる、という大切な時期に果たしてみんなは練習に参加してくれるのか?私自身あまり乗り気ではなかったし、部活が忙しい人もたくさんいた。その結果、日に日に練習の出席率が減り、得に優勝をめざそうという雰囲気も薄れていった。

それでも学級委員やクワイヤーの人達があきらめずに指導してくれて、決められた時間のできる範囲で練習をしていくうちにみんなで一つの曲をつくることに夢中になっていった。失礼な言い方かもしれないが、”団結力のないクラス”でも、やっぱり心のどこかでは”最後くらい…”という気持ちがあったのではないか、と私は思っている。

諦めず”練習しよう”とみんなに呼びかけつづけてくれた人達がいたから、限られた時間の中でも楽しむ気持ちを忘れずみんなで練習したからこそ、自由曲優勝を勝ちとれたと思っている。総合優勝こそ逃したが、それでも本当に満足のいく合唱ができた。

音楽の先生の指導もなくて、忙しい寮生活の中で自分達だけで曲を作り上げる、だなんて、かなりの無茶ぶりだと私は思うが、それでもしっかりと合唱コンクールを成し遂げることは本当にすごい、と思うし、教えられたこともたくさんあった。
最後、と思うとなんだか寂しい気もするが、悔いなく楽しんで歌うことができて、本当によかった。

(高等部2年生 女子)

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