アウティングで行く場所を先生から聞いた時の歓声と、実際に行って見た時の感動が忘れられない。私達M3とM3以下一同はワーナー・ブラザーズ・メイキング・オブ・ハリーポッターに行った。ここにはハリー・ポッターの映画を撮影した時に使われたセットや衣装などが展示してある。新聞でその記事を読み、いつか行ってみたいと思っていた矢先、アウティングで行くことになり、行く前日は嬉しすぎて他の事が考えられなかった程である。

 

 アウティング当日。朝、バスに乗り込み、10時過ぎにはスタジオに到着。スタジオの前でその雰囲気に感動し、中に入ってハリー・ポッターの世界に再び感動した。でも、その感動はまだ序の口。スタジオ・ツアーで通されたシネマ。その先には展示室。展示には衣装、セット、小道具、何から何まですべてハリー・ポッター。その世界にどっぷり漬かって見ることができる。校長、ダンブルドアの部屋、学校の絵画、とにかく全てがハリー・ポッターの為だけにスタッフによって、一枚一枚描かれ、造られ、そこにあった。私はハリー・ポッターの世界が本当にある様に思えてならなかった。この映画に携わった一人一人が全身全霊をかけて造り上げている物一つ一つが力強く、繊細で美しく、映画の為に造られた物として、どうしても見れないのである。

 

 映画の世界の裏には、綿密な設計と、技術があることも知った。ホグワーツ魔法学校の内装図、外装図、そして模型。全てが精密で、出てくるのは感嘆の声だけだった。
 現実の世界に引き戻されるはずのショップでも、感動は絶えなかった。魔法の杖、制服、箒。見て回るだけで楽しかった。いるだけでわくわくして、幸せだった。もっといたい。そう思える楽しさがあった。

 

 今回、ワーナー・ブラザーズに行って、私は初めて映画を、「世界」として見た。その世界を創るには、スタッフ一人一人のパッションと、団結力が必要なこと、そしてそこに、スタッフのやりがいを見出しているんだ、と感じた。ハリー・ポッターという世界に魅せられたからこそ、ワーナー・ブラザーズはハリー・ポッターを映画にし、私達に見せてくれた。それに魅せられた私達は、ハリー・ポッターという世界に魔法をかけられた、といえるかもしれない。その魔法は気付かない内に消えてしまう。この魔法、感動をずっととっておきたい、そして、分かち合いたい、そう思う。

 

フライデースポーツでお世話になっているステーブル(乗馬場)はゴダルミンという町の向こうにある。
イギリス南部の丘陵が広がり、羊がのんびりと草を食み、春になると農地がきれいにならされて、夏を終えると豊かな実りが馬の上から臨める。

 

夏になると、このステーブル前で毎年見るのがサクランボだ。
ステーブルに入る小道の脇のかわいらしい家から桜の木が広がっており、小道の上にたわわに実ったさくらんぼたれさがり、とてもおいしそうだ。

 

一人一人、今日乗る馬をリクエストし、フィールドに出ると眼前に広がるのはトウモロコシの畑。
それはそれは広くて、畑の傍をゆったりと散歩したり走ったりする。
2学期になるとトウモロコシの実が大きく育っている。
残念ながらこのトウモロコシ、私たちの食べるためのものではないようだ。
おそらく家畜の飼料である。
なぜなら11月までそのままであるから。

 

そうそう、夏の終わりからブラックベリーも食べられる。
ブラックベリーは実のない時期にはただのイバラの茂みにすぎないが、
夏の終わりから実がつきはじめ、赤かった実が紫紺色にかわってくると、急に印象がかわる。
散歩道を歩く人々がちょっとしたおやつにつまんで舌を楽しませてゆく。
乗馬の散歩道の入り口にはこの茂みがあり、馬の上からベリーをつまむのも生徒たちの楽しみ。
高いところに生っていて、馬の上からでないと取れないのも楽しいのだ。
立教騎手たちは、なぜか行きには食べない。必ず帰りにつまんでゆく。
1時間の散歩を終えて、ほっとする気持ちの表れなんだろうか。

 

騒がしいバスに2時間以上揺られて着いたのは長閑で古風な大学都市ケンブリッジだった。
英国の誇るべき「ケンブリッジ大学」は一体どれほど豪華なのだろう、と思っていたところ、31の「学寮(College)」の集合がいわゆる「ケンブリッジ大学」だったので、少し切なかった。堂々と構えていて欲しかった……。
それはさておき、ケンブリッジの町を回って印象に残っていることが3つある。

 

1つ目は、やはりその長い歴史である。13世紀まで遡るケンブリッジの成り立ちを知ると、歩いた道、目にした建物にも貫禄を感じた。今日まで何百年も学生が過ごしてきた地は、いろんな過去が積み重なってそこに存在するようで、人間くさかった。

 

2つ目もこの地の歴史から深く考えさせられることだが、人間の可能性というものを感じた。というのは、黒死病の話を聞いた時にその病が猛威を振るった地に自分たちがいることが衝撃的だったのだ。最近は戦争もなければ、不治の病も少ないのが当たり前になっているが、昔は常に死と隣り合っていた。今の安心できる世の中を構築するために大役を買っているケンブリッジでも、その疫病は身近な死であった。そう考えると、医療分野に限らず、ここまでの社会、いや世界を作った人間は、計り知れない可能性を秘めているんだと思った。

 

しかしこんなお堅い大学都市にも、憩いの場というのがある。それは、水の上、舟の上である。これが今回3つ目に印象深かったパンティングだ。もしかすると、一番ケンブリッジ生の感覚に近づいた時だったかも知れない。有名な化学者、物理学者が過ごした学寮を川からゆっくり眺めるのは本当に心地良かった。立教での慌ただしい生活に思わず「疲れたね。」と言ってしまうこともあるけれど、もう一踏ん張り気合を入れていこうと思えた。ケンブリッジの学生たち、あるいは教職員たちも、暖かい日差しを受けながら、パンティングで和んでいるはずだ。彼らも、気合を入れて歴史的な発見や発明に行き着いたのだ。

 

今回のアウティングでは、英会話のみならず、あらゆることに刺激を受けた。人の考え方、歴史の伝わり方、土産屋の作戦。パンティング料金の値切り術はあと一歩だったけれど、とても貴重な体験の数々であった。この経験を次に活かし、さらに知識や人間性を高めていきたいと思う。
(高等部1年生 女子)

 

来る11月17日(土)午後3時より、ロンドンの ST.JOHN’S SMITH SQUARE にて、創立40周年記念コンサートを開催いたします。

 

本校では、創立以来、5年毎の節目の年に、ロンドンにて記念コンサートを行なっております。
今までウィグモア・ホール、パーセル・ルーム、クイーンエリザベス・ホールなど、ロンドンの著名なコンサートホールを会場として参りました。
今回は、ビッグベン(国会議事堂)に程近い、ST.JOHN’S SMITH SQUARE での開催となります。1728年に建てられた壮麗なバロック建築のホールです。

 

このコンサートのために練習を重ねてきた生徒たちの演奏をお聴きいただければ幸いです。

 

入場ご希望の方は、こちらのフォームにご記入の上、ファックス/メール/郵送のいずれかでお申込ください。チケットを郵送させていただきます。

 

毎学期恒例の社会科・英語科フィールドワーク、中学2年生から
「先生〜今学期はどこに行くんですか?楽しみです!」
などと聞かれはじめたころ、行き先が発表されました。行き先は、生徒にとってもおなじみの街HORSHAMです。

 

今回は経済の勉強をしました。
HORSHAMの街にある3軒のスーパーを回り、「バナナ」「卵」「チップス」「コーラ」の4つの商品について、
値段、売られ方の工夫などを比較・検討しようというプロジェクト。
前日のうちに、それぞれに値段の差があるかないかを予想します。
「うーん・・・バナナは産地によって値段が違いそう」
「卵は大きさで値段が変わるかもしれない」
また、
「チップスとコーラはどこでも値段が同じだろう!」という予想が多い中、
「店によって上乗せしている利益が違うかもしれない」という鋭い予想もいくつか出ました。

 

10月4日(水)、ミニバスにゆられてHORSHAMへいざ出発!
4グループにわかれ、各店を回ります。
ある班は初めにWHSMITH、次にMARKS&SPENSERというスーパーを訪れました。チップスとコーラを探します。
「あった!」
WHSMITHでは・・・
「3FOR2で売ってる。」
「ダイエットコーラとか、チェリー味とか色々あるけど、値段は一緒だね。」
MARKS&SPENSERでは・・・
「WHSMITHより安い!」
「コカコーラ社の商品じゃない、コーラがある。これは安い!」自社製品を発見しました。
「あ!このチップスおいしそう!!」日本にはない味のチップスを見つけ、はしゃぐ声も・・・
続いて、SAINSBURYSというスーパーへ向かいます。
バナナのコーナーで商品をみていると、すべてが「Fair Trade商品」であることがわかりました。
また、「Organic」と書かれたバナナは、他のバナナに比べて高いことがわかりました。
次に、卵を探します。日本のスーパーよりも、たくさんの種類の卵がズラーっと並ぶ光景にまずびっくりします。
目についたのは「free range」というパッケージに書かれた文字。
先生の解説が入り、放し飼いで自由に育った鶏が産んだ卵と、そうでない卵は質も価格もぜんぜん違うということがわかりました。

 

スーパーでの価格調査を終え、4グループはそれぞれ街のカフェに入って調査結果をつきあわせます。
店ごとに価格の差があったり、バナナや卵はおなじ数、大きさのものでも価格の差があったりしたことから、これらの差はなぜ生まれるんだろう?
お茶を飲みながらみんなで意見を出し合います。そばで先生も助言をします。
生産地の違い、流通過程の違い、ブランドの違いなど、多くの推測が出ました。

 

帰校後、この日の価格調査をレポートにまとめます。
身近なものを扱いながらも、いつもとは少し違った視点でのスーパー探検、生徒たちはとても生き生きと取り組むことができました。

 

2012年の今年は、立教英国学院40周年の年。
フラワーアレンジメント部も、この大きな節目の年を華やかに祝おうと、新たな試みをはじめました。
今年は11月4日(日)のOPEN DAYでクリスマス用品を販売いたしました。

 

今年度の中心学年である高校2年生の部員は男子4名という珍しいケース。
彼らを中心に、総勢18名の部員たちは現在、
活動日である金曜日以外にも、放課後や休み時間を利用して、一生懸命に商品や展示品を作っています。

 

いつもは生きている花をアレンジしている部員たちですが、
今回は造花、リボン、フルーツやシナモンのモチーフを使っての初めての作業です。
はじめは、「難しい!」「上手に出来ない!」と苦戦していましたが、
いつの間にか作業にも慣れ、商品がクリスマスの日に飾られることを想像しながら、丁寧に製作しています。

 

さて、どんな商品が完成するのでしょうか?とても楽しみです。
完成した商品は次回、ご紹介いたします。

 

ふっと足下を見ると花があったり、ぱっと空を見上げると虹があったりすることがある。
いつも何気なく見ている景色から少し目をそらすと思いがけない発見があったりしておもしろい。また、そんな発見をすると少し幸せな気持になる人もいると思う。

 

今回のアウティングで体験したパンティングはまさにその小さな幸せを与えてくれるものだった。
橋から見ているとほんの数メートル下にある川をパントで進んでいっているだけで、最初は乗る気なんて全くなかった。だが、そんなに買いたい物もなく、天気も良かったため他のグループの人を誘って暇潰しで乗ってみた。

 

パントに足を踏み入れて座った瞬間に、さっきまで見ていた景色ががらっと変わってビックリした。今まで足をついていた場所が目線の高さに変わり、少し前は見下ろしていた川がすぐ横に広がっていて、それだけで何だかワクワクしてしまった。

 

そんな気持の私を乗せて進み出したパントがさらに私をワクワクさせたのは橋を通る瞬間だ。橋を抜ける度に新しい世界が待っているような気がして楽しかった。また、途中で出会う人々との触れ合いも印象深い。ただ街中を歩いていても、一言も言葉を交わすことなくすれ違っていくであろう人たちが、パンティングをしている最中は手を振ってくれたり、微笑みかけてくれたり、挨拶までしてくれたりしてくれて、とても嬉しかった。

 

最初はパンティングなんて何がおもしろいのかと思っていた私だが、乗り終えた頃にはすっかりパンティングに魅了されていた。機会があれば、是非もう一度乗ってみたい。
(高等部1年生 女子)
昨年春に始まった、社会のフィールドワーク。
1学期に1回、中2以下を対象に行われます。
まだまだ英語力の伸びる過程にある学年ですが、
様々な題材をもとに、2時間程度の時間をつかってたくさんのものを見て体験しようという取り組み。
今までに地図づくり、農業博物館、貴族のおやしき見学などを行ってきました。
2学期の今回、P5・M1は立教から30分くらい離れたところにあるおやしきを訪れました。
POLESDEN LACEY(ポールスデン・レイシー)という名前の、貴族のおやしきと敷地です。
現在はナショナル・トラストという団体が管理し、保護しています。

 

ポールスデン・レイシーは17世紀ごろに建てられ、所有主がかわるたびに建てかえたり、建て増したり、など改造を繰り返し、
20世紀初頭にグレヴィル夫妻という方たちが新たな住人となったとき、現在のおやしきになりました。
外観はやわらかな白と黄色を基調としたアール・デコ調、室内は磨きこまれた木材と重厚な絨毯、豪華な調度品にいろどられています。
おやしきの前に臨めるなだらかな丘、白く点々とみえる羊たちの風景も、じつはおやしきの敷地の一部。
広大な敷地の中には丘や森を縫って散歩道がととのえられており、
美しい庭園は夏にはすばらしいバラ園となります。

 

このお城はいまのイギリス女王エリザベス2世とちょっと関わりがあります。
エリザベス女王のご両親(ジョージ6世とエリザベス妃)がハネムーンを過ごしたおやしきなのです。
あるじのグレヴィル夫妻は王族と親しく、英国王が訪ねるおやしきであったことも有名です。

 

今回の訪問のテーマは、『おやしきを見よう』です。
天井の高い玄関ホール、豪華できらきらした室内、落ちついた書斎などを見て、生徒たちは大喜び。
彼らは何を発見したのでしょう?
 ◆ディナーホールでは、あたたかい料理をキッチンからすぐ運びこめるよう隠し扉がありました。
 ◆グレヴィル夫人専用のエレベーターを発見。
  2階の寝室と1階の書斎をつないでいました。
 ◆紳士だけが入り、楽しむことができるビリヤードルーム。
  ウィスキーのグラスがかっこよく置かれており、タバコの白いけむりが目に浮かぶようです。
  もちろん女生徒もはいって、ビリヤードを教えてもらいました。
 ◆2階で流れた、古い音楽。
  21世紀生まれの彼らにはあまりなじみのない、年代物の蓄音機でした。
  必死に動画を撮る生徒たち。
  「どうやって音が出るの?」 -レコード盤に針を落とすことが珍しい様子です。
 ◆「What is that?」ボランティアのガイドさんに尋ねると、「It’s a tapestry.」
  各部屋で簡単ですが様々な英語問答も用意され、学んだ英語をつかって知ることもできました。

 

学校に帰ってくると、1つ気に入った部屋を選んで紹介しました。
「すごいおやしきだった!」
立教のまわりにはまだまだおやしきやお城がたくさんあります。
社会の先生たちは見せたくてウズウズしていますよ。

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