私が立教英国学院に入学し最初に思った事は、先生方や先輩達がとても優しいという事です。始めて建物に入った時、とても親切に色々案内して下さって安心しました。またドミトリー等を案内して下さった先輩もとても優しく嬉しかったです。
夕食の時は、隣に先輩がいたので安心して夕食をとることが出来ました。わからない事は丁寧に教えて下さったり、夕食が終わった後一緒にドミトリーの前まで付き添って下さったりと、感謝しなければいけないことが入学して間もないですがたくさんあります。いつかその恩を返せるよう、早くここの生活に慣れたいと思います。
色々とわからず困っていた時に先生方がいらっしゃるのでだいぶ心が救われました。
次に思った事は、元から立教生である同級生がとてもフレンドリーだということです。新入生である私達を優しく受け入れてくれました。ドミトリー内での過ごし方から色々と教えてくれて本当に感謝しています。
結果、立教英国学院にいる皆さんはとても優しいという事が分かりました。それに加え、ここに来てからというもの、感謝ばかりしているという事も分かりました。今度は、逆に私が感謝されるよう一生懸命色々と学校に奉仕していきたいと思います。そして、先輩達のように今度新入生が入ってきたら優しく接することができるよう、今から努力していきたいと思います。
(高等部1年新入生 女子)

 

球技大会が終わって息つく暇もなく行われた次なるイベントは「スポーツテスト」。1週間ほど前からダイニングホール入口には「立教1のトップアスリートは誰だ!」という見出しの表が貼り出され、過去のスポーツテストの記録が紹介されていました。2週間に及ぶ球技大会の練習で鍛えられた身体を試すスポーツテストのメニューは… 50m走、上体起こし、握力、長座体前屈、反復横とび、ハンドボール投げ、立幅跳び、持久走の8種目。小学生から高校3年生まで全校生徒が校内の体育施設を利用して午後一杯自分の体力と向き合います。先輩達が残した立教記録の塗替えに意欲を燃やす人、自己記録の更新を目指す人、密かにトップアスリートを目指す新入生など… どこも笑顔爽やかな活気に溢れていました。立教生の良いところは何でも皆で頑張ってお祭り騒ぎにしてしまうこと。もちろん先生方も測定/記録係としてフル出場。もう何週間も続いている相変わらずの冴えない天気でしたが、皆の笑顔がとっても眩しい午後でした。
全ての測定が終わると全員が400m陸上トラックに集合。最後の締めくくりは持久走でした。女子1000m、男子1500m。4つのグループに分かれて測定しました。どのグループでも走者がゴールする度に歓声が上がり、スポーツテストがいつの間にか陸上競技大会に昇華したような盛り上がりで幕を閉じました。最後の男子持久走のトップアスリートはどちらも高校3年生。既に本格的な受験体制に入っていながら、流石の貫禄でした。
昼間にこれだけ体力を使い切った夕食後、今度は来たる金曜日に開かれるJapanese Eveningの練習と準備です。生徒会と地域交流委員を中心に準備を開始し、この週末は3日連続で毎晩練習と準備にあたりました。ロンドンのビクトリア&アルバートミュージアムから譲り受けた本格的な茶室を今回初めて使用する茶道企画を始め、折り紙、剣玉、独楽に書道、剣道、今年から始まった新企画の日本語企画やカルタ企画まで、様々な日本の文化を紹介して実際にイギリス人に体験してもらいます。毎年恒例のこのイベントには地元の学校の生徒や先生方、ご家族の方々が訪れ、好評を得ています。4月に入学した新入生達にとっては初めてのイギリス人との交流イベントですが、球技大会、スポーツテストと続いてすっかり立教生らしくなった彼らーーきっと金曜日の本番も大活躍してくれることと思います。

 

僕は7年間ドイツで暮らしてきた。小3から中3までずっと住んでいたので、日本よりも僕にとっては感慨深い場所だ。日本と比べてみると様々な場面で違って見えてくる。
1つは目上の人への礼儀正しさだと思う。普段はいろいろなところでルーズなドイツ人だが、年上の人が話し始めると腕を後ろで組み、静かに聞いている。切り替えの早さは日本よりも早い。僕はそこが格好いいと思った。
2つ目は、1つ1つの親切だと思う。信号のない横断歩道。ドイツでは、人が待っていると必ず止まってくれる。また、ドアの開閉や道をゆずるなど、当たり前と思っていることを平然とできることがすごいと思う。日本人も武士の時代のように初心に戻るべきだと思う。
ドイツという国の良さは別のところにもあると思う。
例えば、近所との付き合いや、外遊びをしているところなど、健康的な生活だ。ゲームやパソコンなど機械ばかりの不健康な生活とは違う。
また、休みは休みでしっかりととる。勤務時間を守るなど、とても律儀であると思う。
ドイツという国は規則が厳しいが、国民同士が信頼関係で結ばれているのだ。
僕は今、ドイツに7年住めたことを誇りに思い、嬉しく思う。今度はイギリスという地で新しい生活を楽しみたいと思う。

 

2002年卒業までの高3は覚えていることでしょう。校長先生のお宅の隣にあったイーストハウス&ウェストハウス。隣接するS教室(自由教室)はお屋敷時代の馬小屋(ステーブル)でしたが、イースト&ウエストハウスはその世話役である馬丁さんや召使たちの住まいだったところです。白い馬の彫像を覚えている方もあるでしょう。
生徒数の多かったバブルの時代には寮として使用されていましたが、2003年からは先生方の寮となり、今まで多くの教員が学内の生徒たちと共に起居を共にしてきました。
あれから10年。2012年の今春、イーストハウスが女子寮として再開されることになりました。生徒数が増加し、本館のみでは部屋もベッドも足りなくなったからです。先学期までイーストハウスに住んでいた先生方は春休み中にロッジ(校門の横にある昔のゲートハウス)へ引越し、生徒が帰寮する直前まで、内部の細々としたものに至るまで急ピッチで整えられました。同時に本館の中も部屋が増えました。ずっと靴置き場として使用されていたドミトリーDがきれいになって改めてドミトリーDとして生徒の部屋に変身。3階の階段脇の養護教員用のフラットも家庭的な雰囲気のかわいらしいドミトリーになりました。
今度の新イーストハウスに居住するのは高等部3年生、最上級生の女子生徒たちです。英国のボーディングスクールの形態にならって、最上級生として独立した寮に住み、宿直の先生はいますが起床から就寝に至るまで大体のことは彼女ら自身で行っています。教室棟までちょっとした散歩になるものの、高3だけあってなんのその。本館生徒と同じ時間に起床して、早め早めの行動できちんと時間に間に合って生活しています。
心なしか、今までにも増して表情がたくましくなった高3女生徒たちです。

 

4月16日(月)、我が立教英国学院では、健康診断とオリエンテーションが行われました。日頃から「健康」であることに感謝し、「自分の体を大切にする」ことが忙しい学校のカリキュラムをこなしていくのには必要です。オリエンテーションではこれからの学校生活において重要になることを生徒と教員が共に確認し合いました。全寮制の学校では、一日中、空間と時間を仲間と共有することになります。そのような学校生活では、他人に対する「思いやり」の気持ちが何よりも大事です。居心地の良い空間を作り上げるためにも、生徒たちが皆それぞれ相手を思いやり、行動することが求められます。常に相手のことを考えて動くことが、すなわち自分が生活しやすくなることでもあります。生徒たちはこれからの寮生活を続けていく中で、「思いやり」を身につけ、協調性に富んだ人間になっていくことでしょう。

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。そして在校生諸君、進学おめでとう。
この学校は1972年、初代校長をつとめた縣康(あがたやすし)先生によって創設されました。世界で最初に海外にできた私立の全寮制日本人学校です。
このあと新入生の皆さんにお渡しする胸のバッジには、この1972の数字が記されています。今年は2012年、ちょうどこの4月で創立40周年を迎えました。今学期の最後、7月7日には創立記念礼拝を行なうことになっています。
40年前、本校がスタートしたときには、生徒は小学生19名のみ、寮も教室も食堂もすべて、現在女子寮になっている本館だけで成り立っていました。今、本館の前には、創設者縣先生のレリーフが立っています。今から40年前の時代というと、日本がまだバブルの時代を迎えるはるか前、日本人がやっと海外に出て活躍を始めたばかり、そういう時代に、イギリスに日本人のための学校を創るという、おそらく当時誰も考えなかったであろうことを実現させてしまった、そのことに驚嘆の念を覚えます。同時に、70年代、80年代へと続いていく、日本人の海外進出という時代の要請に対する先見性に驚きます。それから40年、わずか19名でのスタートから、今ではもう2000名以上の校友が世界中で活躍するまでになりました。
さて今年、2012年、今の時代はどうでしょうか。先日、バークレイ銀行で投資部門のマネージャーをしているある卒業生が、ロンドン出張の合間を縫って学校を訪問してくれました。そのときの彼の話です。日本は今、不況、不況だと言われているが、10年後にはもっと大変なことになっているかもしれない。日本は長い間ずっと根本的な問題の解決をすべて先送りにして、その場限りで済ませてきた。その為に国の借金もどんどん膨らみ続けている。分かっている人は、あぶないことにとっくに気付いている。いつか近い将来、皆が気付くときがくる。その時は大変なことになるかもしれない。今は円高だが、10年後には円の価値はずっと下がってしまうかもしれない。そのときどうしたらいいか。そのとき必要になるのは、国際社会の中で生き残っていくことのできる力。日本という枠にとらわれず、外国の人たちと仕事をしていくことのできる力。外国人が部下かもしれないし、ボスかもしれない。そのとき、他の人たちと協力して、協調して、助け合っていくことができる力。自分は今既に、そういう職場で働いている。今回のロンドン出張は、世界中からバークレイのマネージャーが集まる会議に出席するため。そこには色んな国の人がいる。そこで今自分が活躍できるのも、立教があったからだと思っている。単に英語ができるというだけではなく、寮生活を経験することで、他の人たちと一緒にうまくやっていく力を得ることができたと思う。そういう話をしてくれました。
もう1つ。昨年の東日本大震災のあと、大勢の地元のイギリス人から励ましの言葉をいただいたり、募金に進んで協力していただいたこと。大震災後にいち早く中国・韓国から、そしてイギリスから、アメリカから、ニュージーランドから救援に来てくれたこと。この学校でも去年のJapanese evening のときに、イギリスから救援に駆けつけてくれた消防士さんに来ていただいてお話を聞きました。日本では原発の問題のためにかすれてしまいがちのような気がしますが、海外にいる私達はこのことをしっかりと覚えておく必要があると思います。
国際人になるということ、色々な人と仲良くやっていくということ。最初から僕は国際人になるぞ、と思って国際人になれるわけではありません。それは毎日の生活を積み重ねていく中で、知らず知らずのうちに自然に身についていく、朝起きた後のベッドメイク、すれ違う人との挨拶、食事の席でのテーブルマナー、隣の人への思いやり、同じ部屋の人との距離のとり方、そういうものすべてが、いつか君達の、未来を生きる力につながっていくのだと思います。
ここには146人の個性にあふれた生徒がいます。君達はよく、「うちのクラスって濃いよねー」という話をします。皆自分のクラスが一番個性的だと感じると思います。それだけお互いのことをよく知っている証拠です。インドからミャンマーに来て、今回ベトナムに引っ越した人もいます。実はこの学校で一番国際的なところは、イギリスにあるということではなくて、君達自身です。
そんな個性的な仲間たちと、今日から新しい生活がスタートします。
上級生は今まで先輩から色々教えてもらった、そのことを忘れずに、今度は自分が下級生の面倒をみてあげてください。下級生は先輩が優しいからといって甘えすぎないように。礼儀を守る、けじめをつける、言葉遣いに気をつける、そういうところをきちんとできなければいけない。そういう下級生の上に、初めて優しい上級生という存在が成り立っていくのです。それを忘れないでください。
「受けるよりは与える方が幸いである」
という聖句を先学期の礼拝で聞きました。使徒言行録でパウロが伝えるイエスの言葉です。
「受けるよりは与える方が幸いである」
人からあれをしてほしい、これをしてもらいたい、そんなことばかり考えて生活するのではなくて、君たち自身が、学校をよくしていくためには何ができるのか、後輩のため、友達のために何をしてあげられるのか、いつもそういうことを考えながら、これからの立教生活を送っていってほしいと思います。
君たち1人1人の成長を祈って、本日の入学・始業礼拝式の式辞とさせていただきます。

 

4月15日(日)、チャペルにて入学・始業礼拝が執り行われました。
前日より続々と生徒が帰寮し、「お帰りなさ~い」「久しぶり!元気だった?」とあちこちで久しぶりに会う仲間との再会を楽しむ立教生たち。
入学・始業礼拝当日は、最高学年の証である「赤ネクタイ」を締めた高校3年生が、今年から新入生の案内を担当しました。入寮した生徒の受付、寮内や教室の案内など、何もわからない新入生に優しく丁寧に教える高校3年生の活躍は大変素晴らしいものでした。
今学期は男女合わせて48名、全校生徒の約3分の1を占めるほどの新入生を迎え、新たな年度がスタート。
これからどんな「国際人」になるのか、一人一人目的意識を持って立教生活を送っていってほしいものです。

 

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