道行くイギリス人に英語でインタビューをする中学部1年生の英語校外学習。今学期は更に大きな町でのインタビューに挑戦。それぞれの町で行ったインタビューの集計結果をまとめ、レポートにしました。
私達のグループは2つの班に分かれて次の質問を道行く人にしました。
質問内容
1 How often do you come to Horsham?
どのくらいホーシャムに来ますか?
2 What is the main reason to come to Horsham?
どうしてホーシャムに来ますか?
3 Where is your favorite place in Horsham?
ホーシャムでお気に入りの場所はどこですか?
結果は以下の通りです。
【A班】
1の答え 毎日来ている  住んでいる  2週間に1回 2年に一回 1年に一回 1ヶ月に一回
2の答え 友達と買い物 レストラン Marks & Spencer
3の答え 夫が働いてるレストラン 教会 カフェ コーヒーハウス
質問に答えてくれた人   10人
答えてくれなかった人    10人
私たち3人の感想
先学期の校外学習より多くの人に質問できて私も周りの友達も慣れてきたかなと思います。
しかしまだまだ全然質問できなかった人もいたので次回こそグループのみんながたくさんの人に質問できたらいいと思います。
そしていろいろなことを発見したいと思っています。
【B班】
私たちは合計で16人の人にアンケートをしました。
(すべての人がすべての質問に答えてくれたわけではないので人数に多少ずれがあります。)
答えてくれた人:12人
1の質問に答えた人の回答
・1ヶ月に4回ぐらい 7人
・1週間に1回ぐらい 5人
2の質問に答えた人の回答
・Food Shopping 2人
・Shopping 8人
・Walking 1人
3の質問に答えた人の回答
・ローラアシュレイ Laura Ashley
・スターバックス Starbucks
・コスタ 2人 Costa
・TKMAX TK Maxx
・CarFax Carfax
・M&S Marks & Spencer
答えてくれなかった人:4人

1学期、2学期と学校から近くの町に出て街頭インタビューに挑戦してきた中学部1年生のメンバーたち。最終学期は2時間続きの授業を利用して更に大きな町へ行き、より沢山の人たちにインタビューをしています。
これまで訪れたのは立教をよく知っている人たちが多い地元の町でしたが、今学期訪れるのはその何倍も大きな町ばかり。学校から車で30分近くかかるところですから、立教のことを知っている人たちも当然少なくなってきます。
今回はそんな町でのインタビューに挑戦するとあって、先生方も3人が引率につき、それぞれ小さなグループを作って数カ所に分散してインタビューを行いました。忙しそうに闊歩する人で溢れた町の様子にいささか戸惑いを感じながらも、少しずつ先学期の感覚を取り戻して「体当たり」インタビューをする生徒たちのレポートは【各教科レポート】に順次掲載していく予定です。
第1回目は1月19日(木)、Horshamという町に行きました。第1弾は倉品先生の引率したグループのレポートです。【各教科レポート】のこちらのページでご覧下さい。

 

立教には『ブレイク』がたくさんあります。『朝ブレイク』『午後ブレイク』『夜ブレイク』 ただの『ブレイク』。聞き慣れない単語かもしれませんが、要はティーブレイクと同じ、『お休み』『休憩』の意味で使われます。朝ブレイクや夜ブレイクは立教生活ではお馴染みの、授業や自習の合間の、ビスケットや果物とお茶やジュースの休憩時間ですが、昨年から始まった3学期の『ブレイク』は、学期半ばの4日間のお休みのことです。
今年のブレイクは、立春を迎えた2月4日(土)に始まりました。前日の金曜日の夜、夕食後にも1時間だけある授業が終わった高校生からは「さあブレイクだー!」と喜びの声。文系理系に分かれた勉強に、部活に、個人レッスンに多忙な高2、G.C.S.E.の実験レポート作成に奔走している高1など、それぞれ毎日忙しい3学期を過ごしています。授業のない4日間は、オアシスのようなお休みです。ブレイク期間中は起床は8時で朝もゆっくり。日中の自由でゆったりとした時間と共に、たっぷり睡眠をとり、体調を整えることができます。
初日の土曜日は礼拝が終わると、自由な時間が目の前に広がっていました。
「先生、この間授業で使ったDVDを貸してくれませんか?」
「テニス部はテニスコート集合!テニス大会をするぞ!」
あちこちでブレイク企画が立てられていました。日直の先生が校内を回ると、ベッドで本を読む者、ここぞとばかりに楽器の練習をする者、運動を楽しむ者、おしゃべりをして過ごす者…様々でした。
この日の朝はマイナス5度。夕方から雪が降り始め、夕食時には校内がうっすらと雪化粧していました。気になるテニス大会は?--部長が優勝してフィニッシュ。部長が自分のおやつ代を使って用意した景品のお菓子は彼に返ってしまったようです。
ブレイク期間は遅れていた勉強に追いつく機会でもあります。すでに受験へ意識が向かっている高2は夜の自習時間になると机に向かって勉強。窓から見える外は、真っ白な綿雪がしんしんと降り積もって「蛍の光、窓の雪」のよう。
思わぬ雪に翌朝は、雪合戦や雪だるまづくり、カマクラづくりを楽しみました。暖かい女子寮では、午後一杯ラウンジで、小学生から高校生まで映画鑑賞を楽しむ姿も見られました。
月曜日はロンドンへ遠足。
小中学生はサイエンス・ミュージアムへ。中3と高1はナショナル・ギャラリーで絵画鑑賞。高2は大英博物館で大英帝国誇る展示品を堪能しました。今年は、情報の授業やクラスの取組みを通して、見学場所の下調べを行い、掲示板で全校に紹介したり、高2が薦める絵画を中3や高1でプレゼンしたり、一層関心をもってイギリスを見ることができたと思います。
あけて火曜日は、昼食後に生徒会選挙が行われました。高1、中1からそれぞれに立候補者が立ち、立ち会い演説会と共に質疑応答が行われ、生徒一人一人が一票を投じました。当日夜に結果が開票され、翌朝の礼拝時に任命式。昼食の前に、旧生徒会長が最後のスピーチを行いました。校内意見のとりまとめ、行事の立案と進行、毎朝の鐘鳴らし、1年を通して行ってきた彼らの頑張りを思うと、感慨深い気持ちに。挨拶を終えると、だれからともなく大きな拍手が起こり、食堂は彼らを労う雰囲気に包まれました。
生徒会選挙を手始めに、当直、各クラブ部長、委員長など高2が1年間負ってきた役割がこれから高1へと引き継がれようとしています。3学期のブレイクは、高1が次の執行学年として自覚を求められ、また先輩から立教の精神を引き継ぐ時でもあるのです。

 

一昨日の夜に降り積もった雪がまだキャンパスのあちこちに残っているブレイク3日目。予定通り全校でロンドンに出掛けました。中学部の目的地はロンドンはサウスケンジントンにあるScience Museum。隣接するNatural History Museumとともに広大な敷地に建つ荘厳な建物です。
今回は中学校2年生のメンバーが情報の授業で予めトピックを絞った案内冊子を作ってくれていました。あまりにも大きなMuseumなので2時間や3時間ではとても回りきれません。彼らの作った冊子が他学年の生徒達にも、とても重宝したのではないかと思います。人類史上初めて月面に着陸したイーグル船の実物大模型、イギリスが誇る垂直離着陸ジェット機ハリアーなどの航空関係特別展示、船の歴史や医学の歴史、物理学を体で体験出来るコーナーなど、手作りの案内冊子を見るだけでワクワクしてくる展示物を各班に分かれて見学しました。現地の学校やフランス語を話すヨーロッパからきた生徒たちも沢山いました。流石ロンドン! これだけの規模の展示物を無料で一般公開しているイギリスという国の懐の深さを改めて実感できました。
昼食後はIMAXと呼ばれる大きなシネマホールで3Dドキュメンタリーを見ました。ホールに入るのに長いエスカレーターを昇り、その後もいくつも階段を昇ります。
「どうしてこんなに階段ばかりなんですかー??」
たまりかねてそう聞いた生徒、息を切らせて階段を昇り切った瞬間に自分でその答えを見つけたようでした。目の前にプールを縦に立てたよりもさらに高い大スクリーンが現れたのでした。
数分の宣伝ムービーが終わると画面がスーッと広がり「3D」の文字が。入口で配っていた3Dグラスをかけた瞬間、画面に写っていた動物達の姿が急に目の前に現れ、思わずシートの背もたれにのけぞってしまうほどの大迫力!思い切りバスの効いたサウンドは、まるでホール全体が揺れ動くような臨場感でした。
この後は中学部3年生と別れ、コーチでロンドンの北にあるショッピングモールへ移動。見えてきたのはこの夏ロンドンで開催されるオリンピックのメインスタジアム!今日最後の目的地はそのスタジアムに隣接する、ヨーロッパ最大級の大きさを誇るStratford Cityショッピングモールでした。
「4ポンドのイヤホン見つけたよー」
「先生、アクセサリーのお店どこですか?広すぎてわからなーい」
節分が過ぎて暦の上では春になったとは言え、点呼で集まる頃にはすっかり外も暗くなり、巨大なモールの中は綺麗なイルミネーションがあちこちで灯り始めてとてもロマンチックな空間に早変わり。
点呼をとるや否や、
「じゃ、先生、1時間半後ですね、集合は。」と次の目的地に走って行く女の子達。
点呼の時間ぎりぎりに走って来た男子の班は、
「君達が最後だな。もうみんな他のところへいってしまったよ。」
と担任の先生にたしなめられていました。
最後の集合も皆時間通りに無事集合。手に手にショッピング袋を持って皆満足気な顔でした。
「ほら見て、いいトレーナーあったの。」
「私はTシャツ!」
しばし今日の収穫を楽しそうに見せあったあと再びコーチに乗り帰路につきました。
5ヶ月後には世界中から何万人という人々が訪れるこの場所で、一足先に楽しい思い出が作れたようでした。

 

アウティングに向けて、中学3年生は2週間ほど前から準備を始めました。
今学期のアウティングでは、中学2年生以下と一緒にScience Museumを見学した後、他学年と別れてNational Galleryを見学します。
この美術館には各年代の絵画が多数集められており、全てを見て周ることは到底できません。
そこで前もって2人一組で絵を一点選び、その絵について、作者について、描かれているものやエピソード、自分達の印象やオススメのポイントなどをまとめて、他のクラスメートへ紹介するという作業をしました。
作業を開始した当日は、
「めんどうくさい~。」「本から丸写しすればよいですよね?」
などというネガティブな声も聞こえたのですが、いざ絵を選び、調べ作業に入り始めると様子はガラリと変わります。
指定された用紙の枠内で、どうやってその絵の魅力を伝えようか…。
自分たちで選んだ一枚、少しずつ思い入れも強くなりました。
生徒たちが工夫してまとめあげた絵画紹介のページは、それぞれの個性をのせて、きれいにアウティングのしおりに出来上がりました。
当日は、そのしおりを参考にしながら、美術館内を回りました。思ったよりも、絵が大きかったり、小さかったり、色遣いが鮮やかだったり、暗かったり。
いつもなら「きれいな絵だなあ。」で通り過ぎてしまう一枚も、その作者の生涯に思いを馳せながら鑑賞し、忘れられない一枚となったよう。鑑賞後にはそれぞれの紹介を担当した人に簡単な感想を書きました。
National Galleryを後にしてロンドンの町を班毎に行動して夕食をとった後、今回のアウティングを締めくくるのはミュージカル “MAMMA MIA”。全世界に一大ブームを巻き起こしたABBAの数々のヒット曲とともに進んでいくこの舞台は、世代ごとの友情と母親の娘に対する愛の物語。ダンス、歌を中心に楽しく展開されていくステージに生徒達はすっかり魅了されていました。最後には他の観客と一緒に立ち上がって舞台と観客席が一体となって歌とダンスを楽しんでいました。
朝から夜まで盛りだくさんの内容で、充実したロンドンへのアウティングでした。

 

H1のアウティング。ロンドンで班ごとに昼食をとった後に向かった先は、トラファルガー広場にあるナショナルギャラリー。美術の教科書に載っているような有名な作品に出会える夢のような美術館です。アウティング前日には、社会科教員によるナショナルギャラリーについての予習授業も行われています。そして、アウティング恒例のワークシート。生徒たちは大変だと言いながらも、絵の横に書かれている説明を読んだり、展示室にいるスタッフに英語で質問したりと、それぞれが懸命にワークシートに取り組んでいました。
次に向かったのは、世界最大の肖像画コレクションを誇るナショナルポートレートギャラリー。歴史上の世界の偉人達と対面できる美術館です。美術館の要所には世界史教員が待機して、生徒たちに次々と質問を与えます。「この部屋からヘンリー8世を2つ探してください。」などの質問に答えながら鑑賞していきます。生徒たちは世界の歴史を動かしてきた人物の顔をしっかり頭に刻み込んだようです。
班ごとに夕食をとった後はミュージカル「ウィキッド」の鑑賞です。劇場までは皆で地下鉄で移動。「ウィキッド」といえば緑が特徴的な作品で、主人公は緑色の肌を持って生まれてきた少女です。照明や舞台装置、衣装にいたるまで全てが「緑」を基調としており、そのセンスの良さに「緑」色の美しさを再発見できる素晴らしい作品でした。また、今回が初めてのミュージカル鑑賞だった生徒も多数いました。彼らは迫力のある歌声とダンスに魅了されたことでしょう。
帰りはロンドンの素敵な夜景に見送られて、バスで学校へと戻りました。明日から始まる学校生活の中で大変なことがあれば、今回のアウティングを思い出して乗り切ってほしいと思います。

 

土曜日から始まったブレイク。部活動、ラウンジで映画鑑賞、TOEIC受験などそれぞれに過ごす学期の中休みだが、月曜日は全校で遠足に出掛けた。高2の行き先は毎年決まっている。大英博物館の見学と、夜はミュージカル「レ・ミゼラブル」の鑑賞。決まっている、というと味気ない気もするが、先輩たちから様々な話を聞かされ、ワクワク感も大きい。レ・ミゼラブルはロンドンのミュージカルの中でも一、二を争う人気ミュージカル。高2で見る機会が訪れるのを楽しみにしている生徒も多い。
さて、これとは別に今年の高2は2012年だからと或る所へ行った。ストラトフォードに新しく出来た、大規模なショッピングセンターである。ストラトフォードといえば、今夏開催されるロンドンオリンピックの競技場が建設されたところ。周囲の施設はまだ準備中だ。オリンピック競技場に付属して出来たショッピングセンターには、衣類、靴屋、書店、駄菓子屋、アップルストア、グロセリー、百貨店、高級ブランド店、銀行、ファストフード・日本食など各国レストラン、映画館、等々なんでも揃っている。イギリスのショッピングセンターはどこもこんな感じではあるが、一段と綺麗でお洒落な様相に生徒たちはとても楽しそうであった。目の前の競技場を眺めていると、オリンピック開催都市にいるくすぐったさがわき上がってくる。競技場前に建設された、ジェットコースター風の赤い鉄骨は開会式の演出の一つだろうか。
メインの大英博物館は英国の誇る世界有数の博物館。帝国主義の時代を含めて世界各国から収集した、盗賊博物館とよばれることもあるこの場所を訪れるのは、初めての生徒ばかりではない。小中学部から在籍の生徒たちは既に何度か見学に来ている。全て見るにはゆうに1週間はかかるだろう。何度来ても新しい発見があり、年齢を経て新しい感じ方がある。
今回は情報の授業で下調べをし、各自でまとめた資料があるので、予習はバッチリである。すっかり恒例となったワークシートをピンポイントに広い館内のハイライトを回り、その多様さ、面白さ、いわれの複雑さを学んで、それぞれが様々なことを感じる。
ロゼッタストーンを見て「DEMOTICって何?」「デモクラシーが民衆運動だよ」「つまり民衆文字?」 英語の発想の勉強になっただろうか?
「これがハリー・ポッターの映画で見たチェスなんだね!」とルイス島のチェスを見て新たな発見を知る。おかしみのあるポーンの表情が楽しい。
パチンコ玉ぐらいのボールを使ったからくり時計は一見の価値あり。そのからくりを説明するのがワークの課題だったが…「溝に沿って玉が動くと30秒で、かちっと針が180度回ってるよ」「針って、どれが回るの?」「この3つの円形のうち左が時間で、中が分で、右が秒を表しているんじゃないの?」「すごいよねえ、これでずっと動いているの?溝にほこりがついたりしないのかな」「埃がついたら時間がずれるでしょう」……腕時計や壁時計の時間がずれる当たり前の理由が腑に落ちる。
「やっぱり大英博物館は面白い!」1時間半の見学時間はあっという間だった。
遠足の〆はミュージカルですっかり熱くなってしまった。ビクトル・ユゴーの名作は骨太。明るく笑った昨年のマンマ・ミーアとはまた別の重々しく深い感動があった。ジャン・バルジャンとジャベール警部の激しいやり取り。フォンティーヌやエポニーヌの深く切ない思い。スタンディングオベーションの大拍手で「暑い暑い!」と外に出ると、気温はマイナス1度。そういえば、一昨日雪が降ったばかりだった。

立教英国学院では、中学部3年生も、外部から高等部入学を志願する受験生と同様に、入試を受験し高等部へ進学します。筆記試験は12月A日程で受験。面接試験は2月上旬に行われます。
2月の面接試験で大切なのは、今までの立教生活を振り返ること、そして高等部への進学にあたって高校生活の展望を持つことです。特に24時間共に生活をしていると、学校生活において求められることだけでなく、一個の人間として目標とすることも次々と出て来、それを掘り下げ実践して生活することが求められます。学校は社会の縮図の一部である…・寮生活を通して学ぶことは学習に留まらないのです。もちろん高等部進学ともなりますと、勉学が厳しくなりますので、きちんとした心構えが必要です。学校生活の中では、いつでも先生と勉強について話すことができ、担任の先生との面談の機会も設けられていますが、高校進学にあたり、この機会に面接官からもアドバイスを受けられます。
立教の中学部3年生にとっても冬は受験シーズン。それぞれ残りの中学校生活を大切に過ごし、新たな高校生活に向けて身を引き締めてゆきます。
前日の夜から降り始めた雪がキャンパスを真っ白に覆った日曜日の朝。ブレイク2日目のこの日は、日曜日なのに生徒も先生も朝から大忙しの1日でした。
いつもより早く身支度を整えてドミトリーから出てきたのはバトミントン部の生徒たち。朝食後にトーナメント出場のためミニバスと学校車で15名の生徒が外出する事になっていました。
「先生、雪はどう?試合、行けそうですか?」
「随分積もっているけど、朝方には止んだし、気温も少しは上がったから大丈夫じゃないかなぁ。」
「良かった!」
引率の先生方も8時過ぎには出勤。屋根に10cmくらいの雪が積もったミニバスのエンジンをかけて出掛ける準備をしていました。日直の先生方は日曜8時の起床に合わせてこれよりさらに早く学校に来ましたが、そこここにウサギが駆け抜けた跡があるのを除けばキャンパスはどこも真っ白、踝まで埋まるくらいの雪の絨毯が広がっていました。宿直明けの先生が遠くの方で白い息を吐きながら、ドミトリーから食堂まで雪かきをしているのが見えました。
その手作りの細い小径が開通する頃、まずは小中学生の男の子たちがドミトリーから出てきました。早速雪を丸めて投げてみたり、先生が今作ったばかりの小径を嬉しそうにスキップしたり… その後に出てきた上級生達の顔も気のせいかいつもの眠そうな顔とはちょっと違って見えました。
案の上、朝食後は早速雪合戦の始まり。小中学校の男の子達ばかりではありません。高校生や女の子達も手に手に雪をもってキャンパスを駈け回っていました。彼らの楽しそうな声は礼拝が始まる10時近くまで低いライトグレーの雲の下で響き渡っていました。
バトミントン部の生徒たちが出発した後、今度はミュージックフェスティバルに行く生徒たちが先生の運転する学校車で出発。海沿いの町で毎年開かれるこのギターミュージックフェスティバルは本校でギターのプライベートレッスンをしているロシア人の先生がオーガナイズしているフェスティバルです。この日は更に午後から出発する生徒もいて、合計3人の生徒が出場しました。
「雪は大丈夫でしたよ。海の方は全然降らなかったようですね。」
午前の引率の先生から午後の引率の先生に学校車の鍵が手渡され、午後の部に出場する生徒を乗せた車が出発していきました。
その間、キャンパスの雪はどんどん除かれていきます。天気が良くなって溶けた訳ではありません。学校専属の庭師、ピーターさんが日曜日にもかかわらず、早朝から小型ブルドーザーで除雪してくれていました。日直の先生方も仕事の合間にスコップを使って、真っ白なキャンパスに描かれた幾何学模様のような小径の幅を少しずつ広くしていきます。何人かの生徒たちが先生からスコップを借りてジョイント。すぐに飽きるどころか黙々と作業を続け、50cm、また50cmと小径の幅は少しずつ広がっていきました。
ニコニコ顔の生徒たちに混じって、この日は少々顔のこわばった生徒たちも何人か…。実はこの日、本校を会場に、午後からTOEICとTOEIC Bridgeの英語資格試験が行われました。先学期から正式なセンターとしてTOEIC/TOEIC Bridge試験を校内で実施できるようになりました。雪のキャンパスを大きなCDデッキを持って教室棟に向かう監督の先生。この日は、TOEIC試験監督の特別講習を受けた先生方が合計で4時間近くに及ぶ試験を交代で監督しました。生きた英語を実際に体験するだけではなく、客観的な英語能力を試すことも忘れないようにと始まったこのTOEIC、従来から校内で実施されていたケンブリッジ大学英語検定や日本英語検定協会の英検に加えて行われるようになった、生徒たちの更なる「やる気」を喚起するための先生方の工夫です。
生徒達ばかりか先生方も大忙しの日曜日となりました。キャンパスに降り積もった真っ白な雪は一日中生徒たちと戯れた後少しだけ茶色くなりましたが、今晩はまた少し冷え込んで明朝には再び真っ白な姿で生徒達を迎えるのかも知れません。明日はブレイク3日目、全校でロンドンへアウティングです。
バレーボール部は1月28日(土)にLancing collegeと、その三日後にEpsom collegeと、男女どちらもHomeで練習試合を行いました。
Lancing collegeとの対戦は今学期になって初めての試合。久しぶりの実戦のため、はじめは体の動きが悪く、なかなか思うように攻撃ができませんでしたが、相手のミスに助けられたり、男子では途中から今まで練習してきたブロックが決まりだし相手に自由に攻撃させず、男女ともにセットカウント2-0で勝利しました。
Epsom collegeは先学期に新チームになったばかりですが、その後しっかり練習を重ねてきています。また、本校のほうはというと他の部活動の試合などのために今回出られないメンバーが数名いるという状況で、不安だらけでした。試合では、経験のある部員がまだバレーボールを始めて間もない部員にひとつのプレーごとに細かく指示を出し、カバーをしながらなんとか試合を続け、終わってみればこちらも男女ともセットカウント2-0で勝利しました。
勝利はしましたが、相手のミスによる得点も多く、自分たちの課題が再確認できた試合ともなりました。
どちらの試合でも、試合後に初心者を少しずつ入れながらのトレーニングマッチを行いました。

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