イギリスの冬は夜が長く寒いので厳しい季節です。それだけに人々はこの冬の間をどのように楽しく過ごすか色々考え工夫しています。色々なマーケットが広場で催されたり、行事が次々に行われたりします。そしてその最大のものがクリスマスです。九月に入ると店では様々な美しいクリスマスカードが売られ、ガーデンセンターではモミの木やクリスマス用品が所狭しと並び、人々は今年どのようにお祝いしようか考えます。
中学生の頃からオープンデイの為に仕事をする本部・係というものに憧れていた。中学生の時はその中でも中心になる総本部、いわゆる生徒会になりたいと思っていた。しかし高校生になり、去年僕は総本部ではなく、会計本部という役職に就いた。生徒会に入る自信もあったし総本部として活躍したいとも思っていたが、自分でも気付かぬ間に会計本部に魅了され、会計本部に入り、そして会計本部員として働いていた。会計といっても予算などを計算するといった訳ではなく、各企画がオープンデイの為に必要とする材料や道具を管理するといった至ってシンプルな仕事だ。
今年で2回目を迎えるケンブリッジ大学での日英高校生のためのサイエンスワークショップに東日本大震災被災地域を代表して6校の学校より生徒15名教員6名を英国に特別に招待しました。このワークショップはクリフトン科学トラスト、アルボーン博士が主催し、共催団体としてケンブリッジ大学と立教英国学院が企画運営しました。
招待した学校は以下の6校です。
福島県立福島高等学校/福島県立相馬高等学校
宮城県仙台第二高等学校/宮城県宮城第一高等学校
宮城県仙台二華高等学校/茨城県立日立第一高等学校
日本より参加の立教池袋高等学校、立教新座高等学校、嘉悦有明高等学校、そして、現地英国より参加した立教英国学院高等部の生徒と合流し、7月21日より24日まで立教英国学院に宿泊し、プレワークショップとしてロンドン研修を行いました。また、7月24日より30日まで、ケンブリッジ大学学生寮に宿泊し、ケンブリッジ大学でのサイエンスワークショップに参加しました。
ケンブリッジ大学では最先端研究科学者の指導により、今回は9つのプロジェクトが企画されました。日英の高校生が協力をして、物理、化学、動物生態学、植物学、地震、放射能、天文学、生命医学の幅広い分野で実験、調査、討論を行ないました。特に放射能プロジェクトでは福島高校の生徒が校庭で測定した放射能データを持ち込み、活発な論議が日英高校生の間で交わされました。
マリーエドワードカレッジ、コーパスクリスティーカレッジ、トリニティーカレッジ、ロンドン大学ユニバーシティーカレッジ、嘉悦ケンブリッジ教育文化センター、キャベンディッシュ研究所、ケンブリッジ大学物理学部、ケンブリッジ大学化学学部、日本化学会、ケンブリッジ大学天文学研究所、ケンブリッジ免疫分類学研究所、ベイブラハム生命医学研究所、日立ケンブリッジ研究所、オックスフォード大学物理学部等、多くの研究機関より協力を得てこのワークショップは行われました。
また、経済的支援を戴いた団体は以下の通りです。ご支援協力を戴いた関係団体の皆様に厚くお礼を申し上げます。
国際交流基金、日英大和基金、グレイトブリテン笹川財団、英国化学会、
ロールス・ロイスジャパン、バークレイキャピタル、三菱電機ヨーロッパ
本校からも参加者のための基金へ寄付を致しました。
※ケンブリッジサイエンスワークショップ特集ページはこちらをご覧ください。
そして本番。去年とは打って変わり例年よりずっと暖かい日でした。コーチとミニバス5台に分乗し訪れたELMBRIDGE VILLAGE。高齢者の方々が暮らす広い敷地内から次々とご老人たちが集まって来ました。練習通りスムーズにホールのステージに全員が上り、さっそく中学生のハンドベルの演奏からスタート。1曲毎に暖かい拍手を頂きました。曲と曲の合間に、カードを見ながらVILLAGEの方々が「こんにちは」「ありがとう」と皆で声を合わせて日本語で言って下さると、生徒たちの緊張した顔もほころび始め、リラックスして歌い続けることができました。そして全曲歌い終わると、VILLAGEの代表の方々がキャンディーやチョコレートをプレゼントして下さいました。
ステージのこちら側と向こう側。クリスマスキャロルを介して、若い生徒たちが歌いかけ、何十年という生活をして来たご老人たちが拍手を送りながら微笑み返す… その間に通い合う、何か不思議な暖かさを感じることができたキャロリングでした。
期末試験が終わるとすぐにキャンパスはクリスマス一色になります。ホールには大きなクリスマスツリーが飾られ、金曜日の昼食にはキッチンスタッフ特製のクリスマスディナーが用意されます。教員室入口には生徒会がクリスマスカードを交換する為のボックスを設置し、今学期の感謝と思いを込めて先輩や後輩、友達や先生方にクリスマスカードを書いてカードの交換ができるようになります。
期末試験中は勉強で忙しかった生徒たちですが、実はこの最後の数日も目の回るようなスケジュールが続きます。水曜日の夜に生徒会主催の映画鑑賞会、翌日木曜日の夜はスクールコンサート、昼間はその為の練習やリハーサル、金曜日にはキャロリングやクリスマス礼拝があります。そして土曜日の帰宅に向けて教室やドミトリーを片付け、パッキングもしなければなりません。そんなに忙しい中で更にもう一つ、生徒会の企画する「クリスマスコンサート」があります。
音楽やダンスを通して高校3年生との別れを惜しむこの「クリスマスコンサート」、いつどこで練習をしたの?と唸らせるようなパフォーマンスの数々が続きます。来学期は日本での大学受験のため学校に戻らない高校3年生の思いが随所に感じられる心温まるコンサートでした。
その後は各学年から高校3年生へのメッセージパーフォーマンス。皆で歌を歌ったり、’贈る言葉’で思いを伝えたり、小学生から高校2年生までがそれぞれ工夫を凝らしてユニークな形でその思いをステージの上から先輩達に伝えました。
そして最後は高校3年生全員がステージに上り、コブクロの「エール」を熱唱しました。歌うにつれ、歌詞の言葉ひとつひとつがこれまでの学校の思い出と重なり、後輩への、仲間への、先生方への思いが次々と込み上げてきました。そして美しく飾られたクリスマスツリーの横で歌い続ける高3の姿を見つめながら、後輩達の目にもいつのまに涙が溢れていました。
「みんなに会えて本当に良かった。いろいろ辛いこともあったけど、みんながいたから乗り越えられた。みんなにも高3になった時にそう思えるように楽しい立教生活を送ってほしいと思います。これまで本当にどうもありがとうございました。」
高校3年生を代表して前生徒会長が後輩達へメッセージを贈って今年のクリスマスコンサートが終わりました。
インターバルを挟んで、前半10曲、後半14曲の計24曲。コンサートバンドやバイオリングループの演奏から、ピアノ、ギター、バイオリン、サクソフォーンやハープにいたるまで様々な楽器演奏がありました。前半最後の曲は、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲。中学校2年生の巧みな演奏が終わると何人もの方々が立ち上がって盛大な拍手を送りました。
プログラム後半は中学生各クラスによるグループアンサンブルから始まり、微笑ましくもしっかりとした演奏で観客を引きつけました。中学校2年生がハンドベルで “WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS” を奏でるとホールはすっかりクリスマスの雰囲気。最後は上級生の演奏が続き、クライマックスへと導いてくれました。リストの “SOIREE DE VIENNE” を演奏した高校生は数日前に足を痛めてしまい、リハーサルぎりぎりまでピアノのペダルが上手く踏めるかどうかで出場を迷っていましたが、結局思い切って弾くことを決意。ロンドンからわざわざ演奏を聴きにいらっしゃったご両親の前で立派な演奏を披露しました。
コンサート最後の曲はクワイヤーによる”HAPPY CHRISTMAS”。数名の生徒の独唱を織り交ぜながらジョン・レノンのこの曲を合唱、コンサートを聴きに来て下さった方々にクリスマスのメッセージを送りました。
まずは数名の男子生徒でホール内に大きなもみの木を運び込み、それを直径1メートル以上もある樽の中に立てた後、幹の根元にレンガをたくさん詰め込んで固定します。そして枝を束ねていたひもを解くとスーッとツリーが広がって大きなクリスマスツリーの出来上がり。でも実際はこれからが大変です。家庭のツリーとは違って4メートルもの高さがあるので、長いはしごをいくつも用意してライトや飾りを付けていかなくてはなりません。今回もこの作業が一番大変でした。はしごの上の生徒達とステージの下から全体のバランスを見て飾りの位置を指示する生徒達のやりとりが何度も続いた後、やっと今年のクリスマスツリーが完成。約2時間弱の作業でした。それぞれの年の高3らしさが出るというこのクリスマスツリー、今年の出来映えはいかがでしょうか?
最後は皆でツリーの前で記念撮影をしました。翌日からこのツリーの横で、今学期最後のイベント、スクールコンサートや送別会、クリスマスコンサート等が開かれることになります。
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