僕は、もう今年で高校一年生になりました。高校一年生と言えばオープンデイの係・本部の中心学年です。やっと僕たちも、後輩を率いる側の人たちになったわけです。そして、僕はその中でも一番責任の重い、展示本部に入りました。僕が展示本部に入ろうとおもった理由は、最初はただ、お兄ちゃんが一応展示本部だったからという軽い理由だったのですが、今回のオープンデイ準備期間で、この考えが一変しました。

 まず、この期間に入って最初に抱いた疑問は、「展示本部って何故このように雑用しかしないのだろう」というものでした。展示本部は、他の本部と違い、原稿をチェックしたり、模造紙を切ったり、他の生徒たちがオープンデイでのそれぞれの企画を成功させるために、彼らに頼まれたことをすべてこなす役職です。僕は、おそらくこの準備期間の一週間に、様々な学年の生徒から「模造紙カット、模造紙カット」と何回も何回も言われました。

 しかし、出来上がっていくそれぞれのクラスの展示会場を見て回っていたら、僕らの仕事は、雑用のような仕事だけれど、このオープンデイというイベントで一番大事な仕事だということを確信しました。

 そして、だんだんと自分自身の役割がわかってきた時点から、あっという間に時が過ぎ、気が付いたらオープンデイ二日前でした。この日は、最大で夜の1時まで就寝が延長できる日です。そのため、僕は立教人生で初の経験が出来るかもしれないと、朝からウキウキでした。しかし、実際に1時まで就寝の延長をし、クラス企画の手伝いをしてみると、辛くて辛くて、去年よりも人数の多い今のクラス全員で、力を合わせて一つの企画を作り上げる辛さを思い知りました。さらに、クラスの実行委員や学級委員がこれまで、どれほど苦悩してきたかが良くわかりました。

 しかし、このような辛い経験を乗り越え、やっと完成したクラス企画の展示、そして始まったらすぐに終わってしまうオープンデイ当日。僕にとって、今年のオープンデイは、何もかもが新しく、良い思い出になったと思います。

(高等部1年生 男子)

                                    

本格的に焦りを感じ始めたのは、三日前。クラス企画に加えて掲示女子、ダンス企画の仕事や練習があったからでした。それまでの日々はあっという間に過ぎ去っていき、ふと気が付くと三日前。どれもあいまいで未完成な状態。「もしかしたら、間に合わないかもしれない」という不安と、「自分は何をやっていたのだろう」という後悔で、気持ちが本当にいっぱいでした。

 特に、ダンス企画。オープンデイ準備期間になってから、ダンス企画の参加者全員で踊る曲を練習し始めたので、毎日の練習の疲れから、なかなか集中できず、振り付けも覚えられませんでした。三日後にひかえた本番、そして後夜祭への恐怖がピークに達し、「もうあきらめたい」と思い、泣きたくなる時もありました。しかし、私と同じようにフリープロジェクト企画と係の両方に参加し、時間と戦っている人たちを見ると、「負けたくない」という気持ちが再びわきあがりました。

 オープンデイが終わりを告げた今の私は、達成感に満ちています。しかし、クラスの企画へももっと積極的に関われば良かったな、ととても思いました。あわただしく、このオープンデイ準備期間を走り続けていたクラスメイトの表情には、私とはまた違った「全てやり切った」という達成感に満ち、とても輝いていました。それを見ると、「うらやましい」と純粋に思え、「絶対に来年は、私もこのような表情で最後のオープンデイを終えたい」と決意しました。

 オープンデイ準備期間に入る前、「このクラスがまとまるのかな?」と思っていたけれど、最後はとてもまとまり、クラスが一つになっていたような気がします。

 結果は、総合三位と賞を取ることができました。先生がおっしゃっていた通り、私も結果が全てではないと思います。しかし、まだ入学して約半年しか経っていないみんながまとまり、最後まで成し遂げたことに関して賞を頂けた、と私なりに解釈すると、大変嬉しい結果です。

 ほかの学年の企画もとても感動しました。それらを参考にして、来年の企画を今年とは比べものにならないほどの素晴らしい企画にしたいと思います。

(高等部1年生 女子)

                       
           
 わたしの学校はイギリスにあるキリスト教の学校で、先輩と後輩の仲が良く、とても温かい雰囲気がある。わたしはこの学校がとても好きである。
学校は自然が豊かで、校内にはシカやリスがいる。寮で生活しているが、友だちがいつもそばにいるので寂しいと感じたことがない。また、他学年の人も家族のような感覚がある。
イギリスにあるので、イギリス人の先生もいる。その先生のE.C.(イングリッシュ・コミュニケーション)という英会話の授業の時のことだ。
英語の教科書で英語を学ぶ。初めての時は何を言っているのかまったくわからず、毎日パニック状態だった。しかし慣れてくるにつれて大体の意味が聞き取れるようになってきて、自分のボキャブラリーの少なさを痛感した。
1学期に2回程度外出する機会があり、周りが英語の中で過ごす。自分で話すには絶好のチャンスである。
習った英語を使って近くの村や町の人にインタビューする授業もある。初めは緊張してなかなか話しかけられなかったが、思い切って話しかけると快く答えてくれる人が多く、とてもうれしい。まだペラペラ話せないが、上達できるすばらしい環境があるのが、この学校の特徴の1つである。
わたしは今、自分が日々少しでも成長したいと思うことの楽しさを感じている。そう思えることは、とても幸せなことだと思う。
(中学部2年生 女子)
               

安らかに意識がフェードアウトしていく様な心地良い疲れ。今回の疲れは前年までの単なる「疲労」とは異なり、大変気持ちの良いものだった。ベッドに潜った瞬間に身体がスーッと奥底へ沈んでいく様な感覚さえ得られた。劇企画、コンサートなどで多忙を極めていた為もあって、前年度までのオープンデイはクラス企画の出来はどうであれ、正直なところ苦痛でしかたなかったが、今回は適度に楽しめ、外人の方とも話し、仕事をしっかりこなした。この三拍子が揃っていたからこそ最高の疲れが得られたのだと思う。

 ここで僕はふと思った。社会に出たら、この様な心地良い疲れを得られる仕事に就きたいと。そのためには先程の三拍子を言い換えた、つまり自分の興味のある分野で、能力をあますところなく発揮し、何かの役に立つという条件が必要となる。今まで僕は、楽で給料の高そうな仕事なら良いではないかと考えていたがそうではない。心地良い疲れを感じ、一日を充実したものにできる仕事こそが大切だ。そんな素晴らしい事を気付かせてくれたオープンデイというものは、大変に価値あるものだったと思う。充実した生活を続ける、今回芽生えたそんな決意をただの夢物語にしないよう、目標を掲げ、これからの人生を過ごしていくとここに僕は決意する。
(高等部3年生 男子)

                       
わたしは2006年から今年まで4年半、ロンドンから電車で30分くらいの場所にあるクロイドンという地区に住んでいました。大きなショッピングモールがあり、そこには衣類から本までさまざまな商品が売られています。
クロイドンには路面電車があります。路面電車はロンドン南部のウィンブルドンまで通っていて、とても便利でしたが、とても汚かったです。
イギリスで印象に残るのは、治安の良いところと悪いところのちがいが大きいことです。治安がよいところは家がきれいで落書きはないですが、治安の悪いところはとても汚く、貧しい人が多く生活しています。日本ではあり得ないと思いました。
イギリス人は日本人に比べると、のんびりとしていると思います。なぜなら公共交通機関が遅れても、日本みたいに文句を言わず普通に待っているからです。
もう1つおもしろいちがいは、花火大会が11月に行われることです。その理由は、夏だと夜10時くらいまで空が明るいことや、17世紀にジェームス1世(イギリス国王)を火薬を使って殺そうとした事件が11月に起きたことにちなんだガイ ・ フォークスデーに合わせているからです。
イギリスも日本もどちらも独特の特徴があります。これからもそれを見つけて楽しんでいきたいです。
(中学部2年生 男子)
                 
高校3年になってから今まで、行事がある度何回これが最後と言ってきた事か。しかし、高3生徒全員でやる大きなイベントは、このオープンデイが正真正銘の最後だ。高3は縁の下の力持ちとよく先生方から言われる。確かにその通りだ。影ながら売店を開くなどオープンデイがより活気溢れるものにしていくのが高3の役目だ。しかし、高3にできることはそれだけではないと僕は思う。オープンデイにおけるやりがいやどうすればもっと効率良くいい物が仕上がるのかを後輩に伝えてあげることもまた高3の役目だと思う。

ある日食事の席で一人の後輩が「オープンデイは時間も取られるし、学年同士で意見が割れたりするし、正直きつい」と言っていた。僕はその時その後輩に、オープンデイがいかにその学年にとって良いものになるか、そして、本気でやった後の達成感がどれ程のものかを伝えた。これは正直やり終えた後にしか分からない事だから仕方がないのも分かる。しかし、当日直前になると、後輩たちの廊下の方から急ぎ足の音や、声を張り上げて準備をしているのが聞こえてきて嬉しかった。
 
そして当日。どのクラスもそれぞれに頑張って展示を作り上げたのがよく分かる仕上がりだった。嬉しそうに展示物を説明する後輩を見て微笑ましかった。結果発表の時、会長が言っていた。「大事なのは結果じゃなくて、これまでにクラスが一丸となって積み上げてきた努力ややりがいだ」と。本当にその通りだと思う。僕は過去に一回も優勝したことはなかった。でもこの学校で一番心に残っている行事だ。後輩もこのオープンデイで何か心の中に残るものがあったらいいなと純粋にそう思った。僕は当日焼き鳥の当番だったが、その二日間の準備に全力をかけてしまった。きっとまだどこかにオープンデイへの熱意が残っていたのかもしれない。
やはりオープンデイは偉大だ。
(高等部3年生 男子)

                     
高校2年生の生徒が保健の授業でFIRST AIDの講習を受けることになりました。
今までFIRST AIDの講習を受ける機会がありませんでしたが、クラブ活動で下級生を指導することも多い高2の生徒を対象に、外部講師の方をお呼びし、トレーニングを受けることができました。
1グループ14名を2グループ作り、それぞれ2時間みっちり英国人のエリックさんからFIRST AIDの基本を学びます。エリックさんは、元々警察官で自分の知人に起こった悲しい事故をきっかけに、St John Ambulanceや警察署でFIRST AIDのトレーニングを始めました。現在は様々な学校で積極的にFIRST AIDを教えているそうです。
そして今回、立教英国学院の生徒にも丁寧にわかりやすくノーハウを教えて下さいました。まずは、応急処置の優先順位として知られている「DRS ABC」から始まります。
道端で倒れている人を見かけたら、
D=Danger(回りに危険なものがないか確認)
R=Response(倒れている人が応答するか)
S=Shout(助けを呼ぶ)
A=Airway(気道確保)
B=Breathing(呼吸をしているか10秒間確かめる)
C=Circulation(心臓マッサージ)
呼吸と心拍が確認されなかった場合にCPR(心肺蘇生)を行います。
生徒は6~7体のマネキンを前に心臓マッサージを30回、人工呼吸を2回、繰り返し何セットも行いました。初めは楽しそうに行っていましたが、想像以上に大変な作業に「少し休憩。」と言って座り込んでしまう生徒もいました。人の命を救うということがどれほど大変なことなのかをこの実習を通して体験できた瞬間でした。
 他にもリカバリーポジション、マネキンを使用しのどに物を詰まらせたときの対処法、手足の外傷時に三角巾を使用して固定する方法など、たった2時間の間に身近で起こり得ることを中心にどのように対処するのかを学んでいき、充実した時間を過ごした生徒たち。時々エリックさんの生徒を楽しませてくれる言動に自然に笑いがわき起こり、楽しみながらFIRST AIDの基本的知識や技能を習得することが出来ました。ただ話を聞いて応急処置について学ぶのではなく、実際に様々な道具を使って”自分でやってみる”という体験が出来たことは、いざという時に役に立つのではないでしょうか。
最後に一人一人名前の記載された修了証を受け取り、和やかな雰囲気で講習を終えました。
                               
わたしは今年の4月から通っています。1学期が終業したあとの七月下旬にはホームステイをしました。初めはとても緊張して、なかなか話せなくて困りましたが、ホームステイの家の方が少しずつ話しかけてくれたので、すぐになじむことができました。このイギリスの家族との交流でいくつか気づくことがありました。
まず、ホームステイ先の家に着いたのが夕方の5時でしたが、家に入ると中が暗かったことです。家の人が迎えてくれても電気はつきませんでした。真っ暗ではないですが、ろうそくを一部屋に5本立てた感じでした。日本ではもっと明るかったので少し暗いなと思いましたが、その暗さでとても落ち着くようになりました。
庭には大きなトランポリンがありました。トランポリンは子どもの代表的な遊び道具だそうです。わたしもホームステイ先の子どもとトランポリンでいっしょに遊んでいたら、あっという間に夕飯になりました。
その日の夕飯はパスタ。わたしの料理がとても多かったのにびっくりしました。周りのお皿を見てみたら3分の1ほど少ないので、どうしてだろうと思いました。
でも前にイギリス人は夕飯の量が少ないと聞いたことを思い出し、日本人とのちがいをちゃんと考えて多くしてくれているのだと思い、大変うれしかったです。
ホームステイではイギリスの生活と日本での生活が大きく異なることが分かりました。わたしはこれからもイギリスだけでなく、いろいろな文化のちがいにふれてみたいと思いました。
(小学部6年生 女子)

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