11月9日(水)、午前11時ごろのこと、ガタゴトガタゴトガタタタ…窓の外から気になる機械音。シャベルカーのような車が行き来もしています。なんでしょう、この音?授業中、窓ガラスの向こうの様子が気になります。

運ばれてきたのは大きな木箱3つ。重くて重くて専用の車や台車を多用して運び、大人4人が協力し合って教室内に入れました。そのうち1つは教室よりも大きい直方体の木箱。教室の窓ガラスや窓枠をはずして入れなければならないようです。シールドされている木箱をはずして、中身を開けています。休み時間になって外に出てきた生徒たちが「なになに?」と寄ってきました。

「先生、なにこれ?」
「なんだと思う?」
「建物の一部みたいだなあ、畳もある。」
「茶室だよ。」

そうです!立教英国学院に茶室がやって来たのです。
この茶室、どこからやってきたのでしょうか。

立教に届いた茶室は1979年生まれ。木箱に刻まれた年代が年月を感じさせます。この茶室は今から30年以上前、はるばる海を越えてイギリスに渡ってきたもの。ロンドンはヴィクトリア&アルバート・ミュージアム(VICTORIA & ALBERT MUSEUM)に運ばれ、1980年に開催された”Japan Style”展に展示されました。役目を終えたあと、ずっと倉庫で眠り続け、今回博物館が倉庫を整理した際に発見されたものです。裏千家ロンドン出張所を通して(御礼申し上げます)、立教英国学院が引き継ぎ、生かしてゆくことになったのです。

といっても、運ばれた茶室は水屋部分が組み立てられているだけで、あとはすべて解体された部分部分の状態。これから組み立てを行わなければなりません。茶室に座れるようになるのは2012年のことになるでしょう。英国人スタッフも、茶道部員もその日を心待ちにわくわくしています。運び入れるだけで、みな大興奮でした!

                                  
今年のオープンデイのクラス企画では、がらくたミュージアムを開いた。がらくたミュージアムでは、全て要らない物、すなわち「ゴミ」とされる物を使って作品を作った。キャップやペットボトル、新聞紙等を使った。私たちのクラスはシャーロックホームズを題材にした企画だった。ホームズは、パイプと帽子という典型的な格好で、イギリス人にも日本人にもわかってもらえるものだった。先生方だけでなく、お客様にも「あ、これホームズだ!」と言ってもらえた。分かってもらえた時はとても嬉しかった。
私が主に担当したのは看板だ。まず下書きから始まり、ペンキも全て塗った。看板を体育館に持って行った時、先輩方に「かわいい!」「色を塗った後が楽しみ!」等と下書きの時点でとても嬉しい言葉をいただいた。
ホームズが看板の2分の1を占めるような絵で、影という設定だったのでホームズを真っ黒に塗った時は「シンプルで良いね。」等と言われた。1度塗っただけではホームズは真っ黒にはならず、2度塗り、3度塗りをし、ホームズを極めた。ホームズが懐中電灯を持っているのだが、光の感じを描くのが難しかった。失敗も沢山し、何度も塗り直しをし、自分の納得いくものを作った。最終的に、看板部門で2位をとる事が出来てとても嬉しくて、感動した。模型には少ししか触れていないのだが、なんと1位をとる事が出来た。
5人しかいないクラスで7つもの賞をとることが出来たのは、奇跡か珍事としか言いようがないだろう。だが、この喜びは計り知れない。今年のオープンデイは心に残る最高のものとなった。
(中学部2年生 女子)
                        

10数年ぶりに母校を訪問させていただきました。
自分の在学中よりも生徒数は減っていましたが、今も昔と変わらない生活を送っている後輩達を見ることが出来、大変嬉しく感じています。
次回訪問する機会がありましたら、木曜日の昼に来て、アップルクランブルを食べたいと思います。

                                  
今学期、僕は立教英国学院に来て、OPEN DAYがあると知って、何人くらいの人が来るのかなぁ、と思っていましたが、立教のOPEN DAYというのは、日本の文化祭にあたるものだと知ってびっくりしました。
僕は4年半イギリスの現地校に通っていたので、OPEN DAYというものは、その学校に興味を持つ人に、生徒たちが学校を案内するものだと思っていました。
しかし、それは大間違いでした。
この学校のOPEN DAYは、日本の文化祭と同じでした。
そして、そのOPEN DAYは、楽しく過ごせました。
僕は、OPEN DAYに向けて、影絵を作りました。
作っている際、暗めにしなくてはならないので眠くなり、作るのも大変なので、苦痛でした。
しかし、ほぼ自分で作った作品が3つできて非常に嬉しかったです。
更に、奥野先生と作ったシャーロックホームズの影絵が出来上がり、僕の準備はバッチリでした。
思っていた通り、皆も準備万端だったので、11月6日の当日を楽しみにして、前日の作業を終えました。
OPEN DAY当日になり、急に緊張し始めびっくりしましたが、お客さんが来始めるとそれも収まり、楽しく1日を過ごせました。
僕が当番だった時、ノーラン先生の孫に、日本語で「僕は立教に来ました。」と書いて、と英語で頼まれたので、書いてあげました。
僕は、そういうサービスを英語を使ってたくさんしました。
翌日の表彰式で中2はなんと7つも賞をもらいました。
会計特別賞、IMPACT部門、看板部門、教員部門、お客さん部門、模型部門、そしてなんと総合部門でも1位をもらいました。
お客さんは、僕が一生懸命説明したのでとっても喜んでくれました。
更に僕が作ったゴンドラの影絵が凄かったと聞いて、とても嬉しかったです。
(中学部2年生 男子)
                                 

まだまだ英語を習い始めたばかりの中学生達が地元の町や村に繰り出して体当たりで英語を試すイギリス文化体験記。レポート、写真、集計、地図作り等分担して生徒達自らの手で作り上げた作品をお楽しみください。

 
11月9日、M2はBillingshurstに5回目の訪問、また色々な質問をしに行きました。
今回のテーマはクリスマス。質問は、

1.クリスマスはどこで過ごすのか。
2.クリスマスイルミネーションで有名な場所を知っているか。
  この答えがYesだったら
3.それはどこか。
4.Billingshurstから遠いのか。
5.近くの町の名前は何か。

を聞きます。オープンデーがあって先週は質問に行かなかったこともあり、Billingshurstに行くのがとても久しぶりに、楽しみに思えて自分でもびっくりしました。

この日は寒く、外にいる人が少なかったように思います。
インタヴューの結果、 多い人で5人が質問に答えてくれて、計29人の人に聞くことができました。

1.の質問には
家で過ごす、と答えた人が7人、子供の家で過ごすと答えた人が2人、パリと答える人もいれば南アフリカと答えてくれた人もいました。

2.の質問には
ホーシャムと答えた人が3人。他にはポーツマス、ミルウェイ、クローリー、Billingshurstの教会、図書館の上の家、マクドナルドの近く、という答が得られました。

今回インタヴューをして、日本とイギリスのクリスマスの習慣の違いにびっくりしました。
イルミネーションがきれいなところを皆が知っていることからもクリスマスは日本よりも強く地に根付いていると感じました。

次回もどんな質問をするかまだ分かりませんが、聞くのが楽しくなるような授業にしたいです。

                   
1学期のハーフタームが終わると、「2学期のオープンデイ、どうする?」と、どこからともなく「話し合わなくては」という雰囲気が漂い、クラス企画の討議がはじまります。期末考査前になると「これにしよう」「いや待てよ、こっちの方が」を繰り返し、いよいよ最終的に決まるのが7月初め。9月に戻ってくると、基本的な原稿書きが始まり、同時に、絵を描くため裏が白の不要なプリントを張り合わせて、大きな紙を作り上げる作業が始まります。
並行して、学年をこえて有志が集まるフリープロジェクト企画も立ち上がります。毎週日曜日に練習を重ね、完成へと仕上げてゆく企画です。

約2か月の時間を費やして出来上がる、オープンデイ。
うんざりするような話し合いを重ね、喧嘩もし、泣いたり落ち込んだり励ましあったり焦ったり… でも最後はまた元気を出して、それぞれのクラス企画、フリープロジェクトの作業にもどります。そんな毎日が終わり、11月6日(日)、ついにオープンデイ当日を迎えました。

力作のクラス企画を紹介しましょう。

小・中1の企画は、”TOTORO IN WONDERLAND”
日本を代表するスタジオジブリのアニメと、ディズニーアニメを取り上げて紹介。彼らのすごいところは、ジブリ・ディズニーを挙げつつ、双方の良さと特徴を考察したところ。ディズニーがヨーロッパの恐ろしい民話に題材を置きつつ、「子どもに夢を持たせるものでなければ」と考えていたこと。「ジブリは食事をするなど、普段あたりまえの生活を織り込んで描写するので、より現実的な作品になっています」「15歳前後の思春期をとりあげながら、環境、将来などのテーマが多い」・・・なるほど。だからこそ、夢だけに終わらず、作品のメッセージと共に何か惹きつけられるものを持っていたのか・・・おもわずうなずく思いでした。

中2は、”がらくたミュージアム”
とにかくアイディア大賞。10人に満たない人数で、リサイクルできるペットボトル、フタ、使い切ったマジックマーカーなどをひたすら集め、アートを製作。ペットボトルの巨大ロボット、CDを組み合わせて物体を作りそれに光を当ててシャーロックホームズのシルエットを作った作品、1000個近くの色フタを使った大きな顔など、中2にしては皆なかなかのアーティスト。展示の王道「文字の説明」によらない、非常に面白いクラス企画です。

中3は、”星の伝説”
12星座と琴座の伝説について、よく知られているけれど「そもそも何が発祥?」をもとに紹介しました。よく読んでゆくと、ギリシャ神話の神々の、いきいきとした生活が浮かびあがってきます。大神ゼウス、英雄ヘラクレスの登場の多いこと多いこと。ギリシャの神様はずいぶんと個性ゆたかだったようです。針金だけを組み合わせて作ったケンタウロスの像が赤く輝いて印象的。人が通ると電気がつくようにもなっており、クラスの先生の手腕が光る仕上がりでした。

高1は、”LOST IN AMAZON”
アマゾンに迷う旅人を主人公に、絵と模型を見せる明るい展示。高1のすべての技を集めて作成した、木にぶらさがる猿とからまる蛇。そして大口を開ける恐怖のワニ。教室をうまく使った、きれいなまとまりの展示でした。

企画展示最高学年の高2は、”いのち”
『世界が100の村だったら』という有名な本をもとに、クラスが最も大切な部分をピックアップ。なかでも東日本大震災と、今学期立教が体験した2日の断水をきっかけに水不足について掘り下げ、いのちの大切さ、私達が立ち向かってゆくことの大切さを伝えようとするもの。全校アンケートを実施して私達のゆたかな生活水準や生きてゆく上で求められるものを知ろうとし、水不足、飢餓、地震などの統計や新聞、写真をまじえ、前を向いて生きてゆく人の姿を、最後に『スマイル』スペースに散りばめました。

フリープロジェクト企画は、 劇、ダブルダッチ、チャリティー、ダンス、ドミノ、剣道、茶道が行われ、それぞれ熱い発表の成果が披露されました。

この長い1週間、生徒たちは全エネルギーを出し切って、さぞかし疲れたことと思います。すべてのとりまとめを行い、学校行事としての完成に導いた、高1・2のオープンデイ本部員、係の生徒のみなさんもお疲れ様でした。

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