2011年の春休み、私は家族でイギリス、イタリア、フランスへ合わせて10日間の旅行に行った。

そこで感じたのは、その国の歴史とその国の人々が深く繋がっている、ということである。

日本ではひとまとめにヨーロッパと言う。私はそのせいからか、ヨーロッパの国々は全て同じ、というようなイメージを持っていた。

それぞれの国の良さを分かろうともしていなかった。

その考え方が間違っていることに気づかされた。
始めにイギリス・ロンドンに行った。

都会であっても騒がしさがなく、落ち着きがある町だ、と思った。

晴れはほとんどなく、曇っている。でもその中に人々の温かさがあった。

道を歩いていたり、店に入ると、マナーであっても、親切に私たちに接してくれた。

マナー以上のことでも心がこもっている。

これは素敵なことだと思った。生真面目な中に温かさがある。

 

イギリスの次に行ったのは、イタリア・ローマだ。

ローマは常に晴れ、人々もがやがやしている。

同じヨーロッパの国でもこんなに違うのか、そう思える程、イギリスとはかけ離れていた。

人々はとても活発でいつも笑っている。

イタリア語のイントネーションからは、個性的であり、情熱的な国であることが分かった。
イギリスにもイタリアにもない上品さがあったのが、フランス・パリである。

生真面目ではないが、とても丁寧で静かだが上品な笑い、楽しさがパリにはあると思う。

ひっそりしていてもその中にある美しさはどこの国にもない、フランスの「個性」だ。

 

ヨーロッパ、その中の国々にある「個性」。

自分だけしかない個性を思う存分に伸ばしたから、そしてその個性を人と分かち合えたからこそ、イギリス、イタリア、フランスは、それぞれ違う構成を持った国になったのではないか?

積み上げた歴史、過去の先には一体、どんな未来が広がっているのだろう。

それをこれから作り上げていくのが、今の子供であり、それぞれの個性なのだと私は思う。

        

Graduat ing this school was an honor. I feel empty sometimes with my daily schedule.

I cannot explain what I actually learned at this school, but I feel and know that I have changed a great much in this school.

What I’d like to say to students of this school is that “reality is something annoying“.

If I could come back to this school, it would be  in a blink.

Time is the most valuable asset. So use it wisely. 
I wish all graduates and current students good luck.
You got one life, so don’t
waste it.

お天気に恵まれた日。

学校のはずれにある林の、細々とした小道を奥へ奥へと進んでいくと、そこにはブルーベルの花が一面に広がっています。

木漏れ日の光を受けたブルーベルの花の紫のグラデーションと、草木の緑とのコントラストは非常に美しく見事なものです。

風がそよぐと、馨る甘い香りとともに、表情を変える紫の絨毯は、いつまでも見飽きることはありません。

子どもたちからも「きれい」の歓喜の声。この感動は生徒たちの心に残ったことでしょう。

初夏をも感じさせる気温の中、学年ごとに長い長い列を連ね、小道を進んでいきながら、まだ話したことのない友達との会話はどこか緊張気味な様子でしたが、しかし探索気分が手伝い、たくさんの笑顔を見ることができました。

日本人にとって、桜が春を感じさせるように、イギリス人にとって、このブルーベルは春の到来を感じさせる花であるそうです。

 

立教英国学院でも、新しく入った子たちを迎え、新たな学年への意気込みや期待に胸を膨らませる生徒とともに、新鮮な春をスタートさせました。

 

立教の生徒は、基本的には青いネクタイを身に付けています。

しかし、高校3年生だけは違います。

彼らのネクタイは「」。

それは最上級生の証です。

彼らは最高学年として、後輩たちの面倒をみたり、相談にのってあげたり、つねに全校をリードしていく存在です。

下級生は赤ネクタイを身に付けている高校3年生をお手本として、学校生活を送っていきます

今まで、後輩思いの先輩達が代々受け継いできた伝統です。立教の赤ネクタイにはそれだけの重みがあります。

新年度、新しく赤ネクタイを着けた瞬間に、凛々しく、頼もしく見える高校3年生たち。

それはきっと、これまでずっと彼らの先輩たちが、最高学年として後輩たちの模範となるように振舞ってきたからでしょう。

高校3年生にとって、この1年は大学受験に向けて勝負の年となります。 

赤ネクタイを身に着けて、大勝負に立ち向かっていった先輩達を思い出し、日々の生活を実りあるものにしていって欲しいと思います。

           

どこまでも続く青い空と果てしなく続く広い海。

水平線がかすかに曲線で地球はやっぱり丸いんだと教えてくれた。

夜には数えきれない星が瞬いていた。

 

そんな景色があるのがイースター島。

 

太平洋に浮かぶ、その絶海の孤島にはたくさんの守り神がいる。

それがモアイ。

 

私はイースター島にいくまで、そこにはモアイしかないと思っていた。

しかし、あの景色にもモアイと同じくらいの価値があると思った。

田舎育ちの私でも驚くほど海が透明で、星が多い。

 

もちろんモアイもすごいけれど私には

自然の広大さの方が印象に残っている。

 

イースター島の自然は、私の中の「広い」という概念をぶち壊してくれた。

     

進路を決めるということはどうしてここまでややこしいのだろうか。

私には多くの選択肢が与えられている。

ここが一つの問題点である。

両親は私の好きな道を選ばせてくれようとする上、今まで国立の勉強をしてきたため、国立、私立両方に道がある。

これは贅沢な話だが、親に強制されでもすれば、進路の選択にこれほど時間はかからないだろうとつくづく感じてしまう。

しかし、どちらを選ぶにしても何らかの犠牲は払わなければならないようである。

 例えば、選択は簡単だが、親に強制されるとする。

この場合の犠牲は「自分の希望」である。

大学は自分の好きな勉強が思いきりできる格好の場所であるから自分の好きなことをしないのは損である。

何がしたい、将来こんな職業に就きたい。

このような希望が叶わずに後悔をしてしまう人も少なくはないだろう。

      

  では逆に、進路の決定権が全て自分に委ねられたとする。

私はこちらに当てはまるのだが、こちらは、自分の人生に全面的に責任を持たなければならない上、決定するのに多大な時間が必要である。

しかし、こちらのほうが恵まれていると思う。

長い時間をかけて自分の将来をじっくり見据えることは、一生のうちに何度もあるものではないから、自分を見つめなおすいい機会である。

どちらにしても最終的に決めるのは自分なのである。

もうすぐ大学生となると、人に頼ってばかりいられなくなる。

自分のことは自分で責任を負わなければならないというプレッシャーにも迫られることだろう。

避けては通れぬ受験は、自分をいかにうまくコントロールするかにかかっていると思う。

難しい課題ではあるが、受験は焦った時点でもう負けである。

もちろんある程度の焦りは必要であるが。

      

   受験までの残りの時間、「焦りは禁物」「時は金なり」「やるしかない」という三つのフレーズを頭の中に刻み込んでしっかりと取り組んでいきたいと思う。

自分の人生は人に決められるものではないから「最後は自分」である。

時間の限り考えて、自分にとってのベストな答えを見つけたいと思う。

 

(高等部3年生 女子)

 

         

鎌倉で桜が咲きました。満開に近い桜を見るたびに、自然と唇が弧を描きます。私は桜が好きです。桜のどこが好きなのか、桜のどんな時が好きなのかと訊かれれば、色、香り、あと満開の時や、桜が散る時に花弁がひらひらと舞っているように見えるのとか、激しく桜吹雪のよう散って見えるのが好きだと答えます。それらが好きだと感じると同時に、そこが綺麗だと私は感じます。

そうやって、自分の好きな桜の様子を見ると、私は疲れとか苛立ちが吹き飛んで、穏やかな気持ちになります。そうやって、穏やかな気持ちになった後には、今年は出来なかったけど、来年は家族と京都に行って、お茶を飲んだりお団子を食べたりしながら、花見をしたいなぁと思うのです。そう思った後には、地震の被害にあった人も、桜を見て少しでも幸せな気持ちになってくれたらいいなぁと思うのです。

今までは桜を見て、「あ、綺麗だな」と思うだけでしたが、自分が何故桜を綺麗だと思うのか、桜の何処が好きなのか、改めて考えてみると、もっと桜が綺麗に見えて、好きになりましたし、もっと桜が見たいと思いました。嬉しい事に、私の家の近くには桜が沢山咲いているので、立教に行くまでの間、見ようと思えばすぐに見ることが出来ます。

皆さんも、桜を見た時に「綺麗だ」で片付けないで、どうして綺麗だと思うのか、考えてみながら見てみてください。きっと、もっと綺麗に見えて、もっと好きになると思います。

 

添付の写真ですが、この日は鶴岡八幡宮で、東日本大震災 追善供養 復興祈願祭があり、それに向かって歩いている人も写っています。神道、仏教、キリスト教の各宗派の代表の宗教者が、一同に会してお祈りし、海岸まで歩いたそうです。

私は参加しませんでしたが、同じ時間に家族でお祈りしました。この美しい桜がこれからも毎年美しく咲いて、この日の祈りを思い出させてくれるといいなと思いました。

学校に行っても、お祈りは続けたいと思います。

 

(中学部3年生 女子)

 

2011年度 学校説明会日程 (4月5日更新)

 

海外子女教育財団主催「海外学校説明会・相談会」

5月31日(火)  マニラ日本人学校
6月 2日(木)  シンガポール日本人学校
6月 4日(土)  バンコク日本人学校
6月 6日(月)  ホーチミン日本人学校
6月24日(金)  パリ日本人学校

 

海外子女教育財団主催「帰国生のための学校説明会・相談会」

7月21日(木)  大阪 毎日ビル オーバルホール
7月22日(金)  名古屋 名古屋国際会議場
7月29日(金)  東京 国立オリンピック記念青少年センター

 

 

汗ばむほどの陽気、そして雲一つない快晴に恵まれた4月9日(土)、地元Horsham(ホーシャム)の町で、東日本大震災のチャリティーイベントが行われました。

英国ではロンドンのほか各地で、在住する日本人達が立ち上がり、震災直後から義援金が集められています。

英国人の方々だけでなく、世界でも活動は行われており、企業へ物資の提供を依頼するメールを送る方や、赤ちゃんへ常温保存が可能なミルクを送る署名活動など、今も余震が続く日本へ援助活動が続けられています。

 

 今回のホーシャム市のチャリティーイベントは、立教教員を含む、近隣に在住する4人の日本人を中心に立ち上げられました。

英国赤十字社の支援のもと、大震災や津波の被害の大きさを訴えて募金を呼びかけるだけではなく、日本文化を体験できるワークショップを通じて義援金が集められる工夫もなされました。

ヨーヨー釣り、独楽や剣玉遊び、お箸ゲーム、日本語入りのしおり作り、折り紙、浴衣体験といったコーナーが設けられ、20名以上の日本の人々がスタッフとして協力し、本校教員数名も各コーナーで活動しました。

教員家族の子供たちもスタッフとして活躍し、箸の使い方や剣玉、独楽の遊び方などを教え、予想以上の人気企画に。

両親に甘えてコインを貰って何度も挑戦する子供や、なかなか浴衣を脱ぎたがらない子供もあったほど、イギリス人の子供たちも夢中になってくれました。

春の日差しがまぶしい広場には音楽も流れました。これも企画の一つ、お子様ミュージシャンによる演奏です。

子供たちがそれぞれ得意の楽器演奏を披露すると、自然と会場に人々の足が向けられました。

人々の注目を特に集めたのは、2度にわたって行われた剣道と茶道のデモンストレーション。

本イベントでは立教のJapanese Eveningの指導にあたる教員らが協力しました。

剣道は地元の日本人剣道家と共に、茶道は近くに住む生徒らと共に、それぞれ剣道型や掛り稽古、お点前を披露した後、地元の子供たちに面を打たせたり、試飲してもらうなどして、イベントを大いに盛り上げました。デモンストレーションや各コーナーの活動だけでなく、机や椅子などの備品提供や朝早くから運搬を行うなど、校長や他スタッフも蔭ながら協力しました。

 

 今回のイベントのメインの一つは、実際に救援活動に従事した消防隊員のお話をうかがえることです。

英国では震災が起こると各地の消防局で救援チームが組まれ、すぐに日本へ向かって下さいました。

立教のある地区でも5名の隊員が被災地で活動されました。

当日は震災被害の様子を伝えるディスプレイボードの前で、被災地で実際に見てきたこと・体験してきたことを語り、質問一つ一つに丁寧に答えて下さいました。

ディスプレイボードはクランレー村での募金活動に作製したものをさらに拡充し、隊の方々が提供して下さった貴重な写真や、日本での地震対策、日本からのお礼のメッセージも掲示されました。

これらを通じて隊員の方々自身がその体験を語ることにより、被災地の深刻な状況がより直接に伝わったことでしょう。

終わりには彼らへ花束が贈られ、日本人として、在外邦人の私達から感謝の気持ちも伝えられました。

日本からのメッセージに答えるように、日本への励ましのメッセージを書いて下さる方もいらっしゃいました。

このメッセージは日本語へ訳し、被災地へ送る方法を模索しています。

 

 このチャリティーイベントでは、英国の方々が惜しみない協力を申し出て下さいました。

ケーキやお寿司を寄付として提供して下さった地元のベーカリーや日本食レストラン、またスタッフに無料休憩所を提供し、店内にも募金箱を置いて下さったパン屋さん、その他数多くの方々の協力を得てこのチャリティーイベントは行われました。

イベントの最後を飾ったプロのジャズ演奏もそのうちの一つ。

多くの聴衆が演奏を楽しみながら募金に協力して下さいました。

ホーシャムのうららかな土曜の午後、町に響き渡る心地よいジャズの演奏が終わり、午後4時、企画者の代表が挨拶をすると、広場に集まっていた沢山の方々から温かい拍手が起こりました。

 

 このイベントでは3,000ポンド以上の義援金が集まりました。

集まった義援金は英国赤十字社を通して日本に届けられることになっています。

震災から1ヶ月が経った今、これほどの気持ちを提供して下さった英国の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。

 

 

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