3学期に入り、最初の学校行事である「新春かるた大会」が開催されました。

「百人一首を全て覚えてくる」という課題を、冬休みに出していましたが、各学年ともしっかりと覚えてきている生徒がたくさんいる様子で、本番はどの戦いも熱い戦いが繰り広げられていました。

海外で生活をしている期間が長いと、その国の文化や慣習にばかり目が行きがちですが、こうして日本の文化や伝統に触れる機会を設けることで、日本人として日本特有の文化を再確認し、国際交流に生かせるきっかけにもつながります。今では日本で生活していても、このような遊びや日本の文化に触れる機会が少なくなってきています。そのため、生徒たちにとって、このかるた大会はとても貴重な時間となっているはずです。

このかるた大会は、全てクラス対抗で行います。小学5年生から高校2年生までが、同じ札を囲みながら真剣勝負です。これでは高校生が有利ではないかと思わるかもしれませんが、実はそうとは限りません。小学生や中学生は、国語の授業やHRの時間を使って、たくさん練習をし、入念に準備をしてきています。

百人一首は、よまれた札を取っていくという簡単なルールですが、句を覚えたり、自分なりに作戦を立てて臨んだりすることで結果は大きく変わります。勝負を重ねていくうちに多くの歌を覚え、成長していく様子は低学年ほど著しいように感じます。

本番の大会は3回戦、各ブースに分かれての勝負です。クラスのエースをどこで出場させるかも、クラスで話し合うべき重要な戦略です。

生徒たちが思い入れのある歌では、特に白熱した勝負が見られました。一番人気は、「ちはやぶる神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは」という在原業平の歌です。とある漫画で有名な歌です。「ちは」の時点で勝負が決定していました。取ることができなかった生徒たちはとても悔しそうで、真剣勝負ならではの面白い一幕でした。

こうして今年も、日本の文化に触れて楽しくクラスの親睦を深めることができた、かるた大会となりました。今回、良い結果を出すことができた生徒や悔しい思いをした生徒たちが、それぞれ来年はどのような活躍を見せてくれるのか、今から楽しみです。

新たな年を迎えた2020年1月12日、3学期始業礼拝を執り行いました。今学期は新入生2名を迎え、小学生から高校2年生までの142名の児童生徒でスタートしました。

在校生にとって、3学期は1年間の締め括りであると共に、次の学年に進むための準備の期間でもあります。特に、高校2年生にとっては、何をするにも最高学年としての資質が求められる学期となります。尊敬する先輩たちのように、生活や勉強に関して努力する姿勢を見せることはもちろん、学校を支え、下級生を牽引する存在とならなければなりません。また、アコライト、聖歌指導、テーブルマスターなどの責任ある職務も任されます。どれも重要な仕事であり、今まで経験したことのないプレッシャーを感じたり、上手くいかずに悩んだりすることもあるでしょう。それでも挫けずに、最上級生らしくしっかりと責任を全うしてくれることを期待しています。

この3学期は、アウティングや生徒会選挙があり、短い学期でありながらも良い刺激を受ける機会があります。各学年とも、今までの学びを生かし、新たな年度に向けて少しずつ動き出していかなければならない学期でもあります。各行事を通して、友人たちとの関係をより深め、勉強や学校生活でさらなる成長がみられることを願っています。彼らがさらに、どれだけ成長する姿を見せてくれるのか、とても楽しみです。

1月の最後の週末に本校とロンドンの本会場で英語検定試験がありました。
土曜日はロンドンの本会場で1級と準1級の受験があり、バスを手配して午前7時に学校を出発。現在学校にいる生徒の3分の1近くがチャレンジしました。準1級は今回が初めての中学生もいましたが、高校生の先輩たちと一緒だったせいもあり、落ち着いた様子で受験会場に入っていきました。
ちょうど正午を過ぎたころにバスに戻って来た生徒たちの顔は気のせいか皆晴れ晴れ。出題された問題についてあれやこれやと話しながら一瞬のロンドンの雰囲気を味わいつつ帰路につきました。

翌日日曜日は準会場に指定されている本校で2級までの試験がありました。こちらは小学生から高校生まで、全部で60名近くが受験しました。今学期はケンブリッジ英語検定がないので、この英検が唯一の力試し。帰寮後まもなくという試験日程だったので、冬休み中にしっかり勉強して来た生徒たちもいたようです。

短い3学期が終わると、春休みがきて、4月からはそれぞれが新学年に進みます。今回の受験がその前の大切なワンステップになり、それぞれの受験ロードマップに従って更に英語力を伸ばしていってくれればと思います。

RGSにおける演劇教育は大変有名で歴史あるものです。英語だけでなく、ラテン語やフランス語、ロシア語など、多くの言語で行なわれています。今回のような日本語劇はRGS創立以来初めての試みとなります。

演劇の導入になるプレゼンテーションは劇と同様に重要です。不思議の国のアリスをキーとして、日本と英国、ギルフォードを文化的に結びつける内容です。先日亡くなったテリー・ジョーンズもRGSの卒業生であり、このプレゼンテーションでも紹介されています。

今日の演劇練習は、RGSのオーディトリウムを使って行ないました。
Part2の日本語劇「不思議の国のアリス」では、よく知られている物語を日本風に脚色したユニークな場面設定になっています。

日本語の微妙なニュアンスや実際の動きなどを、RGSと立教の生徒達で互いに確かめ合っていました。全員で協力してより良い劇を作れるよう願っています。

「From Alice to アリス」のパート2は、「不思議の国のアリス」です。RGSで日本語を学ぶ生徒と、立教の生徒が共に舞台を作ります。音響が入ったり小道具を使ったり、台本を見ながらではあるものの、段々と形になってきています。

二学期の練習よりスムーズに進行することができましたが、まだ改善できる点があるようです。本番まであと1ヶ月弱。全員で良いものを作り上げて欲しいと考えています。

ロイヤル・グラマー・スクールとの合同演劇企画「From Alice to アリス」は、立教からロイヤル・グラマー・スクールに場所を移してリハーサルを行っています。ロイヤル・グラマー・スクールの生徒と立教の生徒で協力して、一つの作品を作っています。ロイヤル・グラマー・スクールは500年以上の歴史がある学校です。初めての訪問でもあり、生徒たちは少し緊張しているようでした。

本日の練習はパート1、プレゼンテーションです。不思議の国のアリスを鍵として、日本と英国の文化や歴史を紐解き、つないでいきます。アラン・チューリング、イシグロ・カズオ、芥川龍之介などの人物が、ギルフォードや不思議の国のアリスと関係が深いことをシェアする内容です。

昨年9月に始まったCollyer’s Collegeへの学期留学。高等部2年生から3名の生徒が参加しましたが、Aさんから最終英語レポートが届きましたのでご紹介します。

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I took part in a new program going to The College of Richard Collyer and doing homestay from September to December last year. When I look back on it, I first think of many difficulties I faced such as doing loads of tasks and different perspectives I experienced. Although I sometimes felt like going back home in Japan, I made it through a tough time because my friends were there for me and helped me. On the contrary, I have made lots of precious memories through having a relaxed time with my host family and hanging out with my classmates.
I think what I have achieved the most is that I improved so much after four months. I made progress in all four skills needed in English; reading, writing, listening and speaking. Especially, it had become smoother having a conversation in English than before. I think this is because I got into the habit of thinking in English without translating into Japanese before I answer. Also, my vocabulary has increased dramatically through daily conversations I had during the homestay and school life. I tried hard to learn new words every day and I got quite used to various English, e.g., some strong accents and listening to someone talk fast. In addition, I became to take autonomy act. Since I only had three subjects, I had much more free time in the daytime than in Rikkyo School. Therefore, it was essential to manage my time of the study. I found it difficult at first, but I kept in mind to make plans to do my tasks. My teachers did not give me any exception and special treatment because I was an international student. I was asked to say my opinion and attend discussions in the class like others, and I had the same deadline of my tasks as they did. It was quite a hard work to do all the work I was given, which are researching and filling the worksheets in English, doing analysis on the topics and making Power Point slides and presenting my art works in a sketch book after making them. I even have stayed up all night once. After I got used to the routine, it became much easier to finish my homework. As I have put a lot of effort into every work I did, it has been a great pleasure to see good marks and comments I got from my teachers.
I have learned so many things that I cannot list. I think experiencing British culture and new perspectives changed my view to see things a lot. I enjoyed all the lessons and some of the subjects I took really fascinated me which I will keep learning for my future career. I strongly believe that this experience has broadened my horizons. I am going to keep challenging new things.

昨年9月に始まったCollyer’s Collegeへの学期留学。高等部2年生から3名の生徒が参加しましたが、Bさんから最終英語レポートが届きましたのでご紹介します。

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After Collyer’s college life

I spent about four months here in the second semester term during my study abroad. I didn’t have confidence in myself because I did not understand English at all while I was staying at the Rikkyo school in England. People around me were always good at English. In order to change myself, I strongly wanted to concentrate and study in an environment where I was surrounded was English. This is the reason why I entered this program. I experienced many things during a short time so there is not enough space to write about everything in this page.
I am going to write this report to describe the warmth and kindness of the people I felt was particularly strong. In addition, I felt how important it is to have a vision for the future.
At first, I was often confused by the unfamiliar environment and cultural differences. There were several struggles, for instance I couldn’t make progress with my homework, I felt ill and so on. At that time, people around me supported me in various ways. My friends gave me words of encouragement and invited me to hang out for lunch or go to town. My host family provided me with a lot of British experiences.
In the subjects I took, there were many assignments of writing essays. There was pressure to manage my free time and complete essays in English, which was still unfamiliar to me. But my teacher always praised me and that made me confident and motivated to study hard. I felt more and more that I would like to be able to talk fluently with my friends and understand lessons in more detail. I felt happy in this college life and had hope, thanks to the kindness and warmth of everyone who encouraged me. Classmates who became friends during this period, teachers, host family, my family and Rikkyo school’s friends and teachers. They warmly watched over me. I really appreciate everyone. I was able to realize that the warmth and tenderness of people are the core of an important heart that gives hope and motivation.
Also I felt that many of the friends I met during this period had a strong self and were able to manage themselves. Everyone talked about the future with shinning eyes and had a wide vision of the future. I was stimulated to think more about my own future because everyone around me was studying seriously. This environment inspired me and from now on, I would like to set a new goal and move forward with that goal every day. One of my goals is to be warm and kind and to be able to talk about the future with shining eyes.

昨年9月に始まったCollyer’s Collegeへの学期留学。高等部2年生から3名の生徒が参加しましたが、Bさんから最終レポートが届きましたのでご紹介します。

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学期留学を終えて

私は、二学期の約四ヶ月間 Collyer’s college での短期留学を体験しました。私はずっと英語力がないことから自分に自信を持つことが出来ませんでした。自分を変えるためにも、一度集中して周りが英語だらけという環境に飛び込んで勉強をしてみたいと強く思いこのプログラムに参加しました。この期間に経験した事は全てを原稿用紙に書き切る事の出来ないほど濃いものでしたが、この最後のレポートには私が特に強く感じた人の温かさと優しさ、将来のビジョンを持つことの大切さをお伝えします。
最初は、慣れない環境と文化の違いなどに戸惑うことも多くありました。体調を崩したり、なかなか宿題を思うように進められないこともありました。そんな時に周りの人が様々な方法でサポートをしてくれました。友人が励ましの言葉をくれたり、遊びに誘ってくれたりしました。ホストマザーがイギリスの文化を体験させてくれました。
私のとった科目では、エッセイを書くという課題が多く出ました。たくさんある自由時間を管理して、慣れない英語でエッセイの完成をさせなければならないというプレッシャーがありました。しかし、先生は毎回私を上手に褒めてくださいました。それが私の自信となり次も頑張ろうというモチベーションに繋がりました。もっとみんなと話したい、授業を理解したいという思いがどんどん強くなりました。この生活に楽しさを感じ、希望を持つ事が出来たのは、私に接してくれたすべての人の優しさ、温かさのおかげです。期間中に仲良くなった友達、先生、ホストファミリー、家族、そして立教の先生、友達。本当に温かく私を見守ってくれました。みんなに感謝しています。人の温かさや優しさが希望やモチベーションを与える大切な心の核になることにも気づくことが出来ました。
また、この期間中知り合った友人は自己を強くもち、自己管理ができる人が多いと感じました。みんなキラキラした目で将来を語り、広い将来のビジョンを持ち、それぞれの勉強に真剣に取り組んでいる姿からはたくさんの刺激を受け、自分の将来についてもより深く考えさせられました。今からまた新たな目標を掲げてその目標達成に向けて日々前進していきたいと思います。
今回触れ合った人のように温かさと優しさをもちキラキラした目で将来を語れる自分になりたいです。

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