この9月から始まったCollyer’s Collegeへの学期留学。今学期は高等部2年生から3名の生徒が参加しています。Cさんから第1回目のレポートが届きました。

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Collyer’s college への短期留学がいよいよ始まりました。短期留学をすることが決まってからは、新しい環境で貴重な経験ができることへの嬉しさと不安な気持ちの両方でした。最初の数日間はスイスや中国など様々な国からの留学生のために用意された、Induction week と呼ばれる期間でした。初日は先生と話し合いながら、教科を三科目決めました。先生は親身になって一緒に考えてくれて、最終的に自分の興味のある科目を選択することができました。留学生とは一緒に卓球をしたり、ホーシャムの街を配られた地図を元に探索したりもしました。その際には街の人に場所を聞いたり、道に迷ったりもしましたが協力して、最後には皆んなと仲を深めることができました。それぞれ異なる環境から来た留学生達は将来の明確な目標をもっていたり、今していることをとても楽しんでいて同世代の彼らからとても刺激を受けました。

会話、授業、家へ帰ってからももちろん英語に囲まれています。私にとって全てが新しい世界です。これからたくさんの壁が自分の前に立ちはだかると思うけれど、この経験を無駄にしないよう一瞬一瞬を大切に実りのある期間にしたいと思います。

この9月から始まったCollyer’s Collegeへの学期留学。今学期は高等部2年生から3名の生徒が参加しています。Bさんから第1回目のレポートが届きました。

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最初の一週間

C0llyer’s college での最初の一週間は、induction weekというものでした。学生登録、履修科目の決定、学校についての説明、国外から来ている生徒との交流をしました。交流では、卓球をしたり、ホーシャムの町をグループでトレジャーハンターをしながらまわりました。この交流のおかげで、緊張は少しずつほぐれていき、全員の距離が近くなったと思います。

私にとってはすべてが初めてだらけの一週間でした。必ず同じ飛行機に立教生が乗っていて、先生が迎えに来てくれて、学校に行きみんなに会うというのが当たり前でした。当たり前とは全く違う生活を送って、いつも誰かに頼りすぎていたなと感じました。そして何より英語の勉強をもっとしなければまずいと感じました。これからの三ヶ月、このままでは英語で何かを学ぶということについていけないと思いました。貴重な体験を無駄にしないように頑張ります。

本校とCollyer’s Collegeとの間に提携された新たな教育連携に基づき、9月から高等部2年生女子3名がCollyer’s Collegeに学期留学を始めました。Colllyer’s Collegeが手配したホームステイ先から学校に通うことになります。英国の現地校は9月が新学期です。Collyer’s Collegeの新入生と新たな生活が始まっています。立教英国学院での始業式にはこの3人が参加し、それぞれの抱負を語ってくれました。暫しのお別れとはなりますが、12月までの4ヶ月間、充実した学校生活を送ってくれることを願っています。定期的に報告書が送られてくることになっています。以下、Aさんからの第1回目のレポートです。

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Collyer’s College での生活が始まりました。
月曜日から水曜日までの3日間は中国やスイスからの留学生と一緒に卓球をしたり、ホーシャムの街を探検したりなどのアイスブレーキングがありました。連絡を取り合えるお友達が何人かできたので、少し安心しました。
木曜日から地元の学生も来ると、学校が一気に賑やかになりました。中学三年生の時に私が短期留学に行ったMillais Schoolという学校で出会ったお友達とも再会することができました。
今週は来週からの授業に備えて学校になじめるようなプログラムがいくつかありました。わからないことだらけで不安でしたが、先生方に直接聞いたりメールをしたり、Student Serviceを活用したりなど自分たちで解決できました。
ホームステイ先のホストファミリーとも毎日積極的にコミュニケーションを取り合っていて充実した生活を送ることができています。
二学期という長い期間をCollyer’s Collegeで過ごすのはとても貴重な機会なので、たくさんのことを吸収して帰ることができるように頑張りたいと思います。

夏休みを終え、また新たなスタートを切ろうとしている生徒達はとてもすがすがしい表情をして帰ってきました。帰寮後は、久しぶりに会う友人や先生たちと話をして過ごしている姿が多く見られます。その楽しそうな表情からは、第2のホームである立教に戻ってきて安心している様子が感じられます。

2019年9月8日、2学期始業礼拝が行われました。
今年のイギリスの夏はとても暑い日が続き、最高気温が38.1度に達するなど観測史上2番目の暑さとなりましたが、この日は気温も気候も落ち着き、季節の移り変わりが感じられました。

また、今学期からの新入生を迎え、各学年とも更に活気づいていくことでしょう。今学期はオープンデイという大きな行事もあるため、クラスや所属する組織の団結をどれほど強められるかが成功のカギとなります。2学期初日は、積極的にコミュニケーションをとり、目標に向かってそれぞれが歩き始めた、そんな一日だったように感じます。
今学期も多くの生徒が活躍し、学習や行事などの様々な取り組みにおいて、主体的に学びを深めていくことを願っています。

僕は夏休みのある2週間、カナダのバンクーバーへキャンプに行きました。僕はそこで出会いと別れを体験しました。
そのキャンプには日本人だけでなく外国人もたくさんいて最初は全然キャンプに馴染むことができずにただ家に帰りたいとしか思っていませんでした。
けれどもそこでずっと家に帰りたいと思っていても帰れるわけが無いし、わざわざカナダまでキャンプに行った意味も無くなってしまうので、自分から積極的に話しかけました。
積極的に話しかけるということは、親などの頼れる人がすぐそばにいなくて友達と24時間生活している環境の立教英国学院で身につきました。
自分の気持ちを外国人などに伝えるのにとても良い練習になりました。
段々みんなと仲良くなり、共通点が見つかり会話がどんどん弾みました。
そして毎日が楽しくなり1日がとても早く感じました。
初日から1週間が過ぎ、帰ってしまう人達との別れを惜しみながら写真を撮ったりしました。
しかし別れだけではなく、2週間目に新しい人との出会いがあり、新しい友達を作ることができました。
そしてあっという間に2週間が過ぎ、帰国する前日にみんなでダンスをしたりしました。
今振り返ってみるととても意味のある2週間でした。
小学校の友達と久しぶりに会って遊ぶのもいいけれど、こういったキャンプなどに行って出会いと別れを体験し、再会を約束することができたので一生の宝物になりました。

全ての私達に

一学期のハーフタームには日本に帰国した生徒達も数多くいました。久しぶりの母国と家族が安らぎを与えてくれたことと思います。
しかしながら、英国から日本のニュースを見ていると、川崎の殺傷事件が目に飛び込んできました。まずは、亡くなった方々、傷ついた方々、その関係者を覚えて祈りましょう。
このニュースを見聞きしたとき、つらい思いをしている人たちのことが浮かびました。と同時に、本校は関東圏からの方が多いので、生徒の皆さんのことが心配になりました。もし直接被害に遭わなくても、生徒達の知人が被害に遭ったかも知れません。
そう思いながらニュースを調べていると、はっとなったことがありました。被害者の男性の一人、私と同世代の外務省の方に見覚えがあったのです。
今から十年以上前に、神学校の研修でミャンマーの奥地、インパール作戦の舞台の一つに訪れたことがあります。奥地の空港で、亡くなった外務省の方と私は出会い、ミャンマー最大の都市ヤンゴンまでのフライトを隣席にて共にしたのでした。
その時に、ミャンマーの貧しさの問題について言葉を交わしたことを鮮明に記憶しています。
ミャンマーの名産である翡翠の鉱山は、中国やインドの資本に抑えられていて、そこで貧しいミャンマー人の男性が家族のために出稼ぎに行きます。残された妻は、当分の蓄えがない場合は売春宿に働きに行くのです。そして妻や、あるいは現地の売春宿を訪れた夫は性病にかかり、結果、ミャンマーではHIVが蔓延しています。
そのため、現地の教会ではHIV患者のための施設を設けています。
また児童労働も問題となっています。五人に一人の子供が学校に通わず、働かざるをえない貧しさなのです。そういった子供たちの受け皿として、教会が寺子屋のような役割を果たしています。
ある大聖堂を訪ねたとき、多くの若者達が教会で練習を重ねた現地の踊りなどで私達を歓迎してくれました。
その日の夜、ガイドをしてくれるミャンマーの方に連れられ、お酒が飲める大きなホールへ行きました。壇上では、昼間見た踊りと似たような踊りを、若い女性達が披露しています。
ふと目をやると、ホールの片隅には大きな花輪があります。あれは何かと尋ねると、「花輪を買って踊り子に渡すと隣りに来てくれる。さらにもう一つ花輪を渡すと、踊り子と夜を過ごせる」との返事がありました。
何ともやるせない気持ちに包まれたことを覚えています。
この私の経験を生徒達に授業や礼拝などを通して伝えました。
私を通して川崎の殺傷事件や、また殺害された方がどういった国で働いていたか。その国の人々はどういう状況にあるのか。生徒達にとって、今回の川崎の殺傷事件や世界の状況はまさに他人事ではなくなったことと思います。
私達はつい、自分の知っている範囲のみを私達と思い込んでしまいます。
ですが、「私達」という範囲は本当はとても広く、実はまだ会ったことがない人も含めて「私達」なのです。国内外における社会の分断が続いて久しいですが、世界は地続きなのです。
毎朝の礼拝にて、イエス様が教えられた「主の祈り」が唱えられます。その一節に「私達に日ごとの糧をお与えください」という祈りがあります。
この糧は、心と体の糧を意味します。この糧には、愛という意味があるのです。
「全ての私達に、心と体において愛が与えられるように。」
「私達」として祈る意味。「愛」を求め祈る意味。
世を去りし者も、この世にいる者も、全ての私達が共に歩むことができますように。
これを覚えながら、生徒達が人として成長していくことができますよう祈り願っております。

テレビ東京で働く保護者の方のご協力により、8月19日に9名の生徒たちが六本木にあるテレビ東京本社を訪問することができました。
この校外学習は、「テレビ番組ができるまで」というテーマに沿って、社内設備やお仕事の様子を見学していく、というものです。
夏休みという自由な時間を使って、日本の会社を訪れることができたことは、とても貴重な体験となります。

見学は、ビルとフロアの紹介の後に、まずスタジオから始まりました。テレビの画面を通してしか観たことがないスタジオの、テレビに映らないところには、沢山の機材とスタッフの皆さんがいました。実際に照明や音響のスタッフの皆さんのお話を聞き、テレビ番組が様々な人たちの技術と連携で制作されていることを知ります。

次に訪れたのはニュース番組のスタジオです。本番前の時間を使い、一人一人、実際にキャスターの原稿を読んでみました。視聴者に伝わるように、ゆっくり、丁寧に話すことは、とても難しいです。すると、そこに本物のニュースキャスターがお越しになり、その5分後には本番の生放送が始まりました。つい数分前まで自分たちがいたスタジオを使って、ニュース番組が放送されています。キャスターの方の話し方は自分たちのそれとは全く異なり、とても聞きやすく、臨場感も伝わってきます。改めてプロのすごさを感じました。また、スタッフの皆さんが本番直前やCM中に新たな原稿を持ってきたり、テロップを差し替えたりしていて、現在進行形で番組が作られ、変化していく様子を見ることができました。その間、働く皆さんはとても真剣で、早さと正確性が大切な報道番組の緊迫感を感じながら、現場の様子を見学していました。普段何気なく見ているニュースに、これほど多くの人が関わっていることは、現場を見てみないと知ることはできません。生徒たちは、とてもよい経験をしたと思います。

昼食を社食でご一緒させていただき、質疑応答を終え、約3時間の校外学習は終了です。帰り際、エレベーターでたまたま芸能人の方と一緒になり、生徒たちは興奮していました。

このように、職場を訪問する機会を今後も大切にしていきたいと思っています。
テレビ東京の皆さん、今回は本当にありがとうございました。

本校の中学部入試では、独創力や発想力、社会的な問題に対して興味関心を持ち、自分の意見を論理的に「書ける」生徒を求めてきました。2020年度には大学入試改革を控えており、各教科で求められる力もより一層変わってくることが予想されます。こうした情勢を踏まえ、本校では2020年度入試より国語の出題傾向を一部変更致します。

https://www.rikkyo.co.uk/wp-content/uploads/2019/08/2020年度中学部国語科入試出題変更についてのお知らせ.pdf

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