
8月10日から理科学クラブが、伊豆諸島の活火山である三宅島の研究に行ってきました。

研究テーマは「三宅島・富士山の巡検から学ぶ火山学」。
サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)講座として独立行政法人科学技術振興機構に採択され、千葉大学大学院理学研究科の津久井雅志准教授と、本校の理科学クラブが、顧問の荒井教諭とともに、毎年研究しています。

「三宅島を訪れて」
2年2組 高野 太一
三宅島を訪れて、「島の人々にとっていまだに火山はとても大きな存在となっている」ことを実感しました。10年前に火山が噴火をして全島民が避難を強いられたこの島では、現在でもガスマスクの携帯が義務付けられて、至る所に火山ガスの警報を知らせる回転灯が設置されています。

「毎朝、村役場からの放送(防災無線)で火山ガスの状態が家々に知らされており、島の人々が火山ガスを「日々の生活の中に存在する危険」として警戒していることを、身をもって知りました。

島の中にはその高すぎるガス濃度のために立ち入りが制限されている地域も存在し、その地域内にあるため噴火前に住んでいた家に帰ることのできない人が多くいらっしゃることは、安全な都会に住んでいる私達にとってかなり衝撃的なことでした。
そして何より、過去の噴火による溶岩流によって崩壊した学校の校舎や噴火によって出来た地形をそのまま保存することで、島を訪れる人々や後世の人々に噴火の実態を教えようと努力し、それを島興しに利用しようとする島の人々の復興への強い思い
を感じました。今回のこの貴重な経験で、「火山学」研究に対する意欲が一層増しました。