昨年の10月から生物部で育てていたアオウミガメを、夏休みの間に故郷の小笠原の海へかえしに行きました!
なぜアオウミガメを育てていたのかとうと、NPO法人ELNAが行っているジョイントブリーディングという活動に本校が参加しているからです。
このジョイントブリーディングとは、小笠原諸島の父島で産卵され、ふ化したアオウミガメの赤ちゃんを少し大きく育ててから、故郷の海へかえすことで大きな魚や鳥などの外敵に襲われずアオウミガメが大きくなり、生存率を高めることができると考えられている活動です。
今年は有志10名が小笠原体験学習に参加してくれました。
7月26日発の船に乗り、出発っ!
たくさんの貴重な体験をしてきました。
少しですがご紹介いたします。
小笠原へは船で24時間!!!
長い船旅です。
今年は台風の影響があり、行きは酔ってしまう子も…。
到着すると真っ青な空が広がり、大きなザトウクジラのオブジェがお出迎えしてくれました。
そして、伝統工芸品であるタコの葉でブレスレット作りをしたり、
(みんな真剣…)
山へ登り、固有種のマルハチを観察したり、
ガジュマルの森で木登りしたり、
シュノーケルで、たくさんの海の生き物を見たり、
無人島の南島では、沈水カルスト地形の自然を感じながら、アオウミガメが産卵に来た足跡を発見したり、
半化石のヒロベソカタマイマイなど、たくさん観察したり、
戦争の傷跡を目の当たりにしたり、
ビジターセンターで歴史、自然、動植物を学んだりしました。
夜には宿から歩いて桟橋まで行き、海を見にGO~
桟橋から天然記念物であるシロワニや、まだら模様の大きなマダラエイなどを間近に見て、
子どもたちも大興奮!!!
そして最終日。
学校で育てていたアオウミガメを海にかえします。
まずは小笠原海洋センターの方からウミガメについて学びました。
子どもたちからは、「えー、そうなんだー」と、驚きの声があがっていて、ウミガメについて更に詳しくなりました。
そして、海洋センターにいるアオウミガメの甲羅磨きや、エサやりなど、様々な体験をしました。
更にふ化したばかりのアオウミガメの赤ちゃんにも触らせてもらい、あまりにも小さすぎて子どもたちはドキドキ…
最後は育てていたアオウミガメの凜を海にかえします。
まずは最後の身体測定。
生物部が慣れた手つきで、海洋センターの方と一緒に測定しました。
そして、手と足に標識をつけます。これは海にかえした後、どこかで凜と出会ったときにとても役立ち、ウミガメの貴重な情報になります。
みなさんも海でウミガメを見かけたら、標識に注目してくださいね。
いよいよ、海にかえす時がやってきました。
最後にみんなで記念撮影。
生物部の手より、海へ…
小笠原の地を感じ、パタパタパタと海へ向かって元気に泳いで行きました。
子どもたちからは「頑張れー」「元気でねー」とエールが送られました。
また大人になって、小笠原の海へ戻ってきてほしいですね。
小笠原を全身で感じ、とても有意義な時間となりました。
子どもたちは多くの経験をし、大きく成長したことと思います。
この経験をいかし、環境問題や野生生物のことを考える優しい人になってほしいです。
さとえ水族館 住友幸子 >゜))))彡