本校では4年生から、小倉百人一首を20首ずつ五色に分けた五色百人一首を授業に取り入れています。この活動は、歌のリズムや昔の言葉遣いを楽しく学習することで、言語感覚を豊かにしてほしいというねらいがあります。百人一首は恋について歌った和歌が多いですが、季節に関する和歌もたくさんあります。

今年最初の授業で、「君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ」という源氏物語のモデルになったと言われている光孝天皇の和歌について子どもたちと学習した時のことです。子どもたちから「春」という季語と「雪」とがしっくりこないという疑問が出ました。旧暦が1月から3月を春としていたことを学習できたのは、まさにここでした。また1月が春だったことが現在でも名残があることを知ると、何となく目にしていた年賀状の「新春」、「賀春」そして、理科で学習した「春の七草」という言葉の意味が理解できたようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業では、カルタ取りを一対一で勝負します。三学期になると、上の句を読んだだけでカルタを取れる子がたくさん出てきます。歌のリズムや和歌の意味が気に入り、この札だけは絶対に取られたくないという思いから、決まり字などを覚える子もたくさんいます。

そして授業で学習してきた成果を発揮する場の百人一首大会が毎年3学期の初めに行われます。二人でチームを組み、源平合戦というカルタ取りで試合を行います。トーナメントを最後まで勝ち進んだチームには校長先生オリジナルの和歌が綴られた賞状をもらうことができます。

今年も4、5年生ともに、白熱した試合を繰り広げていました。

さとえ学園小学校

国語科

小山 康典

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