「結婚しない」は個人の自由か
人口減少が投じる暗い影
人口減少が投じる暗い影
私はしみじみ、日本経済が立ち直ってきていることを痛感した。
トヨタ自動車のハイブリットカーは、世界産業で先駆的役割を
果たしている。薄型テレビ、様々な録画装置、デジカメ等々、
我が国に追随できる国は少ない。経済が活況を呈するわけで
ある。
加えて団塊の世代が、この一、二年のうちに引退する。その
ため、新人採用に先手が打たれているのであろう。今や我が国
の企業には、それを可能にするだけの余力がある。加工貿易国
としての日本を考えるとき、決して悪い気はしない。
しかし、このような経済的好条件は、この後も永く続くであろうか。
我が国の未来に暗い影を投じる問題は色色あるが、その第一は
人口の減少である。
ある統計によれば、二〇〇六年を基準として、二〇五〇年の
我が国の人口は、二七〇〇万人減少する。驚くなかれ三七
パーセントの減少である。
十五歳から六十四歳までの生産年齢について見ると、三二
〇〇万人、三七パーセントが減少する。
少子化に伴う人口減少、特に生産年齢人口の減少は、我が国の
将来に暗い影を投げかけている。