Q:大学選びといっても、具体的にどうしていいのか、
あるいはじっくり時間をかけられないというところに
歯がゆさを感じている受験生も多いのではないでしょうか。

A:進路選択、特に大学選択は、自分の将来に直結する
問題です。自主的、積極的に取り組んでもらいたいと思い
ます。

しかし、この進路選択、大学選択ほど若者にとって難しい
ものはないでしょう。人生経験が極端に少ないうえに、自分
の生涯に関わる進路を、短い期間で選択しなければなりま
せん。

大変な課題ですよね。ですから、高校の進路指導の先生方、
担任の先生方のご指導を仰ぐこと、保護者の意見に耳を
傾けることも大切なのです。しかし、結局、自分自身判断
能力を高めていくことが肝要です。

Q:受験生自身の判断能力が問われるわけですね。

A:厳しい言い方かもしれませんが、自分の人生なのですから、
自分で決めなければなりません。

とは言っても若者はまだまだ未熟です。私ぐらいの年齢になれば、
人生経験もあり、世の中も多少は知っているから、正しい選択が
できるかも知れません。

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しかし、私に残されている選択の可能性はゼロに近いと言って
良いでしょう。若者には選択の可能性はあるが判断できない。
老人は判断できるが選択の可能性がない。つまり「判断できる
ときには選択できず、選択できるときには判断できない」という
パラドックスが進路選択の宿命なのです。ここに進路選択、
あるいは進路指導の難しさが潜んでいます。
ですから、「信念に溢れる青年時代ではあるが、進路選択に
関してだけは、老人の意見にも耳を傾けよ。片耳だけは開け
ておけ」と私は生徒達に語り続けているのです。

 

 

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