フルシチョフさんにご馳走になった貴腐ワイン(6)

 

しかし貴腐ワインの思い出、これへの執着はなかなか
収まりません。

結局私は、ロンドン三越で貴腐ワインを購入する結果に
なりました。その値段は余りに高く、恥ずかしくてここ に
公開するわけには行きません。

ロンドンのホテル選び

「お前は馬鹿か」と言われるような値段なのです。  

その「貴腐」は十七年を経て、拙宅のワインセラーに
眠っています。「何か良いことが あったときに」と思うの
ですが、その機会がなかなかありません。  

私は、もっと安い貴腐をほかに二本持っています。
元もと酒好きではないだけに、ワイン を集めるのは
おかしいのですが、学生時代、フルシチョフさんに
ご馳走になった貴腐の味 は、それほど強烈だった
ということでありましょうか。

〈完〉

ページ
TOP