テロと修学旅行(1)

中学校の修学旅行、今年は京都、奈良
である。昨年は北海道であった。京都大
学や北海道大学を実際に見て、将来の
参考にして欲しいと考えている。

高校生の場合、外国を見ておくことが
大切だ。ヨーロッパに足を伸ばすと、世
界地図や地球儀に対する実感が変わっ
てくる。第二次世界大戦のきっかけとな
ったチェコスロバキアや、ポーランドは、
意外なほど、ドイツに近い位置にある。
そのあたりを実感できると、世界史や、
国語、勿論英語の勉強にも役立つで
あろう。

狭山ヶ丘高等学校付属中学校校長メッセージ

本校高等部は、従来イギリス、フランス
に目的地を定めていた。贅沢はしない
し、一年生から積み立てておくから、意
外に安い経費で、ヨーロッパの中心部を
旅することができたのである。
しかし、うち続くテロである。

実は、希望者で、七月にイギリス、ハロ
ゲート市で、語学研修を行う予定であった。
私は、イギリス南端の街ブライトンから
ネス湖まで、三回ドライブしたことがある。
イギリスは第二の故郷くらいに感じていた。
ハロゲートには、永く滞在したこともあり、
勝手は知っている。

しかし、このハロゲート近くのマンチェスター
で、テロ事件があった。それでも語学研修は
実施するつもりであったが、今度はロンドン
ブリッジでのテロである。流石に今回は中止し、
目的地をカナダのバンクーバーに変えて、三
月に実施することにした。少し寒いが、カナダ
ならば安全だ。

DSC_4210

しかし、高等部二年で実施している
修学旅行は、カナダという訳には行か
ない。時期は、一年生のスキー教室に
連動させなければならない。旅行先と
しては寒すぎる。カナダでは、国の歴
史が浅く、学ぶべき文化施設も少ない。
迷った末、ハワイを目的地に選ぶこと
にした。

今日、どこにいてもテロの危険がゼロ
ではないが、ハワイなら、防備も固いし、
様々な点で安全度が高いだろうと判断
したためである。

(その2へ続く)

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