テロと修学旅行(2)

いわゆるイスラム国なるテロ集団は、
ここに来て、その本拠を失ったようで
ある。支配地域への課税、石油資源
からの収入等、この集団を支えていた
実質的裏付けは姿を消そうとしている。

単なる期待に過ぎないかも知れぬが、
世界各地でのテロも、少しずつ姿を
消して行くのではないか。

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イスラムテロは、もともと、キリスト教十字軍
とイスラム教徒との葛藤に遠因を有してい
る。また、第一次世界大戦の後、トルコ領
であったアラビア半島が、トルコの敗北に
より、英仏に分割された。サウジアラビアは
自国領土を確立した。そんな時代背景の中
で、白人列強の植民地支配が、対立を加速
させた。

パレスチナは、英国の支配下におかれて
いたが、大国間の協議の末、ここにイスラエルが
建国される事になった。二千年前に住んでいた
という理由で、パレスチナ人を追い出し、そこに
ユダヤ人が住むということにも無理があったが、
そのイスラエルも、七十年ここに住み続けている
のだから、この事実も無視してはならない。

そのように複雑な歴史背景の中で、イスラムテロが
発生しているのではあるが、考えて見れば、この
葛藤は、我が国と直接の関わりを持つものではな
い。私は、白人列強の植民地支配、キリスト教と
イスラム教との葛藤、このような問題は、我が国と
は直接の関わりが薄いのであるから、中東の紛争に、
我が国の政府が直接関わるというようなことは、極力
控えるべきだと考えている。

この「イスラム国紛争」も、やがては沈静化して行く
であろうから、一日も早く、世界中の人々が、信教に
関係なく他国を訪れることのできる時代が来て貰い
たいものだと思うのである。

(その3へ続く)

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