体罰「絶対」禁止への疑問(5)
ともあれ、そのようにして、ぶっては駄目、
怒鳴っては駄目、立たせても駄目、睨んでも
駄目というような奇妙な風潮が我が国教育界に
猖獗(しょうけつ)を極めるに至ったのである。
叱ったり怒鳴ったり、時に軽くゲンコツを張ったり
することが時に必要である。特に小学校にその
傾向が強い。
しかるに「体罰絶対禁止」の原則が、あまりにも
杓子定規に要求されるので、教育現場には
「何もせんければいいんだろう。何もせんければ。」
と言った雰囲気が生まれてしまいがちなのである。
さてこの「体罰」は、我が国教育百年の流れの中で、
どのように位置づけられてきたものなのであろうか。
又、現在どのような問題を含んでいるのであろうか。
次回はこの点を詳しく論じてみたい。
(完)