日本語の深さについて(1)

 

卒業式、入学式などに永く歌われてきた歌を
ご紹介しよう。明治文語文に近い歌詞だが、
内容は深く、日本語の豊かさをも感じさせる歌
である。

蛍の光

蛍の光 窓の雪

文読む月日 重ねつつ

いつしか歳も 杉の戸を

明けてぞ今朝は 別れ行く

止まるも行くも 限りとて

形見に思う 千万の

心の端を 一言に

幸くとばかり 歌うなり

蛍の光や窓の雪の明るさで「文読む 、即ち勉強する
ことができるものだろ 」うか。実はそれができたのである。

昔の書物は筆の字を版木で刷ったものが多 かったから、
今の活字に比べると文字が特段に大きかった。

二宮金次郎が 薪を 背負いながら勉強したと伝えられるが、
昔の本ならそれも可能だったのかも知れない。

その2に続く…

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