日本語の深さについて(2)

ところで「蛍の光」はどうやって集めたのだろう。

私にも経験はないのだが、実は沢山の蛍を
ネギの中に詰め込んだのだそうである。

すると蛍の光でぼうっ と明るくなる。実際に
それで本が読めるものかどうか私にも確信は
ないが、少なくとも美しいものだったのでは
ないかと想像される。

今のビニールの袋だっ たらもっと明るかった
ろうと思うが、でもネギの筒の方がロマンがある。

昔も行灯その他の光源はあった。多くは菜種から
絞った菜種油を使う光源である。

しかし菜種油は値段が高い。それに大切な食料
でもある。容易く明かりとして用いることは許され
なかった。

 

その3に続く…

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