尊敬するから厳しく要求する(4)

 

教師には授業を静粛に保つ絶対の責任がある。
教師の指示に従わず、授業を妨げる行為を続ける
生徒に対しては、十分な指導と叱責を繰り返さなく
てはならない。

それでもなお執拗に妨害を続ける生徒があったら、
高等学校であればこれを退学処分に付す。

中学校は義務教育だから、そのようなわけにも行く
まいが、しかし妨害分子を放置するようなことがあって
はならない。

学校全体で取り組めば、必ず解決方法は見つかる
筈である。

小学生が私語や立ち歩きを続け、教師に打つ手が
ないなどと言うのは嘘である。気力においても体力に
おいても、教師が妨害生徒に対抗できないなどという
ことがあるはずはない。

問題は、生徒のそのように放恣な言動を制止することに
ついて、教師の側に思想的確信、教育的確信があるか
どうかなのである。戦後教育、ゆとり教育は、 生徒の自主
性に過大な期待を寄せるあまり、教師からこのような確信を
うばってしま ったのかも知れない。

粛然と授業に耳を傾ける本校生徒の中で授業を進める
喜びを日々味わいながら、これがどうして日本のすべての
学校に広がって行かないのかと、不思議でならないので ある。

 

<完>

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