コロナの影響で本校の礼拝の授業は礼拝堂と教室を結んでオンラインで実施されてました。今月から中学生は学年ごと、高校生は3クラスごとにローテーションで礼拝堂での礼拝を開始しました。中学1,2年生、高校1,2年生は初の礼拝堂での授業で今までと違う雰囲気での礼拝を経験したのではないでしょうか。

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今週の聖書科からの生徒へのメッセージです。

「ペンテコステと聖霊」

使徒2:1-4, 41

1五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、2突然、激しいが吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。3そして、炎のようなが分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。4すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。

41ペトロの言葉を受け入れた人々は洗礼を受け、その日に三千人ほどが仲間に加わった。

ユダヤ教には3大祭りと呼ばれるものがあります。3大祭りはそれぞれ季節の変わり目に開催されます。春の訪れを告げるのが3-4月にかけての過越祭ペサハ、出エジプト34:18、レビ23:5-6、申命記16:1-3)で、大麦の収穫の始めの時期です。大麦はビールの原料や麦茶などに使われます。5-6月の初夏には五旬祭(七週祭、シャブオット、出エジプト34:22、レビ23:15-16、申命記16:9-10)があり、小麦の収穫の始めを記念します。小麦はパンや麺類などに使われます。9-10月の秋には仮庵祭(スコット、出エジプト34:22、レビ23:34、申命記16:13)、秋の収穫祭があります。過越祭では収穫よりも主に出エジプトを記念しますが、過越祭の時にイエス・キリストが十字架にかけられ、3日目に復活したため、キリスト教の復活祭、イースターと重なります。過越祭から50日目の五旬祭にはユダヤ教の会堂、シナゴーグでは麦の収穫との関連で旧約聖書のルツ記が読まれます。ルツ記に登場するルツという女性は、イスラエルの英雄、ダビデ王の曾祖母にあたる人物です。

今日の聖書ではこの五旬祭の日にイエスの弟子たち、婦人たち、イエスの母マリア、イエスの兄弟たちが共に集まって祈っていました。すると、激しい風のような音が響き渡り、炎の舌のようなものが現れ、一人一人の上に留まり、一同は聖霊に満たされました。

聖霊は神様から送られた私たちを助けてくれる存在で(ヨハネ14:16,26,15:26)、まず、イエス・キリストの十字架と復活に表された神さまの愛を私たちがわかるようにしてくれます。イエスが逮捕されたときには弟子たちは全員、イエスを見捨てて逃げました。また、主イエスが十字架に掛けられた後の弟子たちは自分たちも殺されるのではないかとひどく恐れ、家に鍵をかけて閉じこもっていました(ヨハネ20:19)。イエスに従った者たちはみんな挫折してしまいました。私たちも時に行き詰まり、挫折して絶望することがあります。

ヨハネの手紙1には「神は愛です。愛には恐れがない。完全な愛は恐れを締め出します」(1ヨハネ4:16,18)とあります。

復活の主イエスに出会い、聖霊を与えられた弟子たちは神様の愛がわかるようになりました。神様の愛がわかるようになると、人はダメな自分自身も受け入れることができるようになり、変わります。それだけでなく、人をも愛せるようになります。神様の愛を知った弟子たちからは恐れが取り除かれ、神の力が与えられ、大胆に神の愛とイエス・キリストの福音を語りだしました。それはペトロだけではありませんでした。一緒に集まっていた者たちは120人ほどいたので(使徒1:13-15)、その多くは名も知れない人々でした。しかし、神様の愛を知ったその一人一人が証し、伝道したのでした。41節にはその日、クリスチャンになった人が3000人ほどいたとあります。キリスト教では五旬祭のギリシア語ペンテコステは弟子たちに聖霊が与えられた聖霊降臨日、キリスト教会が誕生した日として、記念されます。神様からの助け手である聖霊が与えられるように祈りましょう。そして、神様の愛を知り、自分と他者をもっと愛せるようになれますように。

 

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