この日は、シェムリアップにあるプロサッカーチームを訪問し、課題解決型のワークショップに参加しました。市街地から車で20分ほど離れた場所にあるサッカー場は、天然芝を備えたサッカー専用スタジアムです。今シーズンは8月10日に開幕し、年間約20試合のホームゲームが行われます。プロサッカーは、バレーボールと並んで国内で人気の高いスポーツです。
まず、クラブ経営における課題についてお話をうかがい、その中でも「近隣に住む人たちに、試合を観戦しに来てもらう」というテーマに挑戦しました。課題解決のためには現状把握が欠かせません。今回は近くの市場を訪れ、そこで働く人々にインタビューを行いました。班ごとの活動で、通訳はつかず、スマートフォンの翻訳アプリを使ってクメール語と日本語でやり取りします。突然、日本から来た高校生たちが仕事中に話しかけるため、「忙しい」「面倒」といった表情で断られることもありました。それでも根気よく声をかけ続け、何人かから話を聞くことができ、現状の一端を知ることができました。
活動の最後には、スタジアムに戻り、グループごとに「どうすれば観客を増やせるか」の提案を発表し、ワークショップを締めくくりました。
プロサッカーチームの経営に学ぶ
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 まずは、カンボジアにおけるプロサッカーの現状について、説明を受けました。 
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 日中は気温が高いので、試合は夜に行われます。ナイター設備は必須ですね。隣では、サブグラウンドが建設中です。こちらは、人工芝になるそうです。 
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 プロサッカーチームを中心として、都市開発を行っていて、球場の近くには住宅地を建設しています。将来的には、遊園地などの建設も構想されているそうです。 
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 ホームチームのロッカールームです。選手ごとのロッカーが壁一面に作られています。 
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 こちらは、アウェイチームのロッカールームです。ロッカーは設置されておらず、壁にハンガーがかかっているだけなんですね。 
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 プロチームの芝に入らせてもらいました。もうすぐ開幕のところ、ありがとうございました。つい、走りたくなってしまいますね。 
現地調査
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 実際に、市場に行ってみて、町の人にサッカーチームについて、聞き取り調査を行います。 
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 お昼前なので、少し人出は多くありません。この後、たくさんのお客さんがやってきます。 
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 お店の中に、入っていて、話を聞いてみます。 
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 質問を翻訳したスマホの画面を見てもらい、聞き取ります。ただ、この方はちょっと機嫌が悪かったのか、断られてしまいました。 
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 炊飯器が並んでいました。 
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 通りに面した入り口の奥に、たくさんのお店が入っています。 
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 奥に入ったお店で、話を聞いてみます。食料品を扱うお店は、忙しそうだったので、日用品や装飾品のお店の方に聞いてみました。 
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 大人がだめなら、子供に聞いてみると、かなり具体的にやり取りができました。 
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 店先では、魚や肉が炭火で焼かれています。日本でいうバーベキューですね。 
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 バイクでお店の中まで、入ってきて、買い物していました。 
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 衣料品店もありました。 
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 ナス、ウリ、サツマイモ、ニンジン、カボチャ、レタス、スイカなどが売られていました。 
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 たらいに入っているのは、鮮魚ですね。ナマズのような魚が売られていました。 
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 インタビューが終わるころ、学校帰りの子供たちが自転車、バイクに乗って帰ってきていました。こちらの学校は、午前、午後の二部制になっています。 
課題解決に向けた提案
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 昼食後、グループに分かれて、どのようにしたら街の人たちに試合に来てもらえるか、提案内容を話し合いました。 
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 先ほどのインタビュー結果も踏まえて、提案をします。 
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 具体的に提案内容をプレゼンしてもらいます。 
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 この短時間の中で、プレゼン資料を作成して、提案した班もありました。 
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 現在、スポンサーとなっている企業と、さらなる連携を提案した班もありました。 
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 提案された中で、特に興味を持っていただいたのは、「試合の日、町の人たちを無料でシャトルバスに乗ってもらう」というものでした。すでに、市街地からバスを運行していて、途中で町の人を乗せることができると、実現性の高さが評価されました。 
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 最後に、事前に用意していたチームグッズについて、プレゼンをさせていただきました。 
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 9つのグッズを提案しましたが、興味をもっていただいたのは、「冷感タオル」と「応援用フラッグ」でした。実際に採用されたら、うれしいですね。 
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 今日の振り返りです。何に挑戦したのか、失敗したのか、各個人でまとめを行いました。 
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 少しだけ、ピッチに入って、サッカーをして、一日を終えました。 



