11月15日(土)、「グローバル教育公開シンポジウム」を開催しました。本校の保護者や他校の教員など100名を超える方が参加しました。

第1部では、本校前校長の栗原卯田子氏が、「グローバル研修の立ち上げについて」として基調講演を行いました。2015年の海外でのグローバル研修開始の前史から話を説き起こし、「グローバル教育とはなにか」「教育目標とグローバル教育」などに及ぶ骨太な講演でした。

第2部では、松本浩欣氏(東京外国語大学)、山﨑直也氏(帝京大学)、佐藤幸久氏(岩手県立盛岡第一高等学校)がそれぞれ講演ののち、三者によるパネルディスカッションを行いました。

松本氏は、グローバル教育には「課題解決」と「人材づくり」という2軸があり、それが「グローバル教育」を分かりにくくしていると指摘したのち、オーストラリアで研修を行う意義について話されました。

山﨑氏は、ご自身が代表理事を務めるSNET台湾(日本台湾教育支援研究者ネットワーク)の活動について紹介され、「台湾を学ぶ」「台湾で学ぶ」という2つのアプローチを示しました。

佐藤氏は、盛岡一高の海外派遣事業が半世紀近く続いているのはなぜかに言及されました。そのカギの1つが、日常の探究活動の延長線上に海外派遣が位置づけられていることを指摘されました。

パネルディスカッションでは、参加者の事前アンケートをもとに議論を進めました。

Part1では、教育関係者対象のアンケートにもとづき、教職員の協力体制の構築、教育目標や教育計画とグローバル教育の関連付けという、多くの学校が課題感を持っているテーマについて意見を交わしました。

Part2では、保護者対象のアンケートをもとに、留学や子どもに望むこと、親としての関わり方などについて議論を行いました。

最後は、講師の先生方からのメッセージで締めくくりました。複数の先生方が、「安全圏(コンフォートゾーン)」を出ることの大切さについて述べられました。

当初3時間の予定だったシンポジウムは、気が付けば4時間近くに及びました。多くの方が最後まで残り、講演や議論に耳を傾けていました。

シンポジウムは学びと示唆に富む、とても豊かな時間となりました。本校のみならず、他校のみなさまとも成果を分かち合いたいと考えております。講師の先生方、ご参会のみなさま、ありがとうございました。

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