平成15年度卒業生の市川雅彦選手(大宮アルディージャ)と平成18年度卒業生の荒井美帆さん(シンクロナイズドスイミング日本代表)が、「夢に向かって」というテーマで中学生、そして高校アスリートクラスの生徒たちに話をしてくれました。

市川選手が高校3年の時に東京都予選で帝京高校を破って優勝し、冬の選手権に初めて出場しましたが、その時にエースストライカーとしてそしてキャプ テンとしてチームを牽引していたのが市川選手です。高校卒業後は法政大学に進学し、その後大宮アルディージャ・東京ヴェルディで活躍しました。

・全国大会出場という夢に向かって頑張った高校3年間。
・大学2年の時に試合で大けがをし、医者からもサッカーは難しいと言われ、人生が終わったかというくらいの絶望を味わったこと。
・それでも懸命にリハビリをし、復帰して、大宮アルディージャに入団したこと。
・けれども膝の怪我は良くなるどころか、むしろ悪化する一方で、周囲からは指導者の道を勧められたが、サッカーを続けたいという気持ちが強く、将来歩けなくなっても構わないから、今サッカーをしたいという強い気持ちで5年間Jリーグの舞台で頑張ってきたこと。
・やはりプロの世界は厳しく、自分としてはまだまだやれるという自信はあったが、今季はアルディージャを解雇され、その後もどのチームからも怪我を理由にオファーがなかったこと。
・今シーズンは、タイやインドなどで活躍の場を求めてチャレンジしていたが、膝が言うことを聞かず、とうとう選手を引退することを決めたこと。
などを話してくれました。

「夢を追う気持ちはあるけど、体が夢を追えなくなってしまいました。20年間続けてきたサッカーをやめるのは辛かったけど、自分がやってきたサッ カーの楽しさを子どもたちに伝えていきたいという次の夢ができました。自分の経験が次の世代につながればうれしいし、新たな夢に向かって歩いて行こうと決 断しました。これまでサッカーをやってきて、夢は自分自身を成長させてくれるんだということがわかりました。時には挫折したり、苦しい時もあると思うけ ど、諦めずに夢に向かって進んでほしいと思います。」

荒井さんは、高校2年の時にジュニアの日本代表に選ばれ、在学中から多くの大会で素晴らしい成績を収めました。
・代表に選ばれてからは、合宿や遠征が多く、先生や友だちに助けてもらったこと。
・日本大学に進学し、大学3年の時に日本代表に選ばれ、世界水泳に出場したこと。
・日本代表としてメダルを取れないことが続き、今年の世界水泳でもチャンスがあったけれども4位でメダルが取れず、悔し涙を流したこと。
・小さい頃からオリンピックに出場することが夢だったけれど、昨年のロンドンオリンピックには、選考会で9人まで選ばれるところを10位となってしまったために出場できず、本当に悔しい思いをしたこと。
・ロンドンオリンピック後には選手を引退しようか考えたけれど、小さい頃からの夢を諦めてしまう自分自身に悔しいという気持ちがあったこと。
・今は、次のリオデジャネイロオリンピックを目指して頑張っていること。
などを話してくれました。

「みなさんそれぞれに夢があると思うし、夢に向かって頑張っていても調子の悪い時もあると思いますが、自分が持っている夢を大切にして、夢に向かって今の学校生活を充実させて頑張ってほしいと思います。」


2人とも、挫折を味わいながらも夢に向かって頑張ってきた経験をしっかりと語ってくれました。こういった先輩たちがいてくれることは本当にありがたいです。

そして、生徒たちはみんな熱心に話を聞いていました。今日の2人の先輩の話を聞いて、何かを感じ、自分の夢に向かって進んでいってほしいです。

先輩方、ありがとうございました!

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