4月からiPadが1、2年生全員に配布され、生徒たちの学習が深まっています。2学年の共通科目「日本近現代史(日近史)」では、iPadと一緒に情報共有アプリも導入。調べ学習や意見の共有に活用されています。

 5月中旬の6限目、この時間のテーマは「地租改正」でした。地租改正は明治維新の一環で実施され、お米を納める年貢が廃止されました。代わりに、土地にかかる税を現金で納めることになりました。農民の反発があり、暴動も発生しました。

 「農民にとって地租改正で何が変わったのだろうか?」――教員から発問されると、生徒たちはプリントや資料を調べ始めました。一人で黙々と作業をする生徒もいれば、クラスメイトと議論をしながら協力する生徒もいました。

 

 その後、生徒たちはアプリに自分の意見を書き込み、教員に送信しました。すると、生徒の意見がプロジェクターでホワイトボードに投影されました。「農民が税を納めるのが大変になった」「自分一人で税を納めないといけなくなった」などの意見が出ました。

 教員は生徒と議論をしながら、授業を進めていきます。「なんで納税が大変だと思った?」「農民は作ったものを売り、お金にする必要があったと考えました」「そうだね、農民は収穫物を売って現金に換え、納付することになった。納税は年貢よりも大変になったんだね」――そんなやり取りを重ね、生徒たちは地租改正の影響を理解していました。

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