1/21(月)、算数の「かけ算の筆算」の3時間目の授業が行われました。 「12人で1つのグループをつくります。そのグループが23こできました。全部で何人になるでしょう」という問題が示された後、子ども達から、式の予想が発表されました。
その後、縦12個、横23個のドット(アレイ図)が描かれたプリントが配られ、そのドットを利用して、今日の問題をどのように考えたかをプリントに記す時間がとられました。 10分後、いくつかの特徴的な考え方が、紹介されました。
次いで、それらの考えを筆算に置き換える取り組みがなされ、最後に、筆算として分かりやすい考え方を各自がノートにまとめ、本日の授業は終了しました。
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授業後、聖徳大学から児童学科教授の一ノ瀬喜子先生を講師に招いた、研究協議会が行われました。
協議会では、今回の授業の成果として、アレイ図により、筆算の経緯が見えるようになったことなどが挙げられ、今後の課題としては、「12人のグループ」という設問が、果たして良かったのかどうか、という点などが挙げられました。
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講師の一ノ瀬先生からは、計算の仕方(アルゴリズム)を教え込むのではなく、これまで学んできた考え方を活かして自らの頭で考えさせようとする思いが、授業から伝わってくることが評価されました。 しかし、アレイ図による多様な考え方を導き出すことが今回の授業で最も大切なことではないので、例えば教科書にあるように「(12人ではなく)12円」のように、十進位取り記数法(=それぞれの位を単位とする数が10になると次の位に進み、10に満たない端数がそれぞれの位の数字として表され、位置によってその単位の大きさを表す数が示されることから成り立つ記数法)に導く設問の方が望ましかったという講評などがありました。
しかし、アルゴリズムを教え込むのではなく、既に学んだ事項を活かして問題解決に当たらせる今回のような授業をぜひ続けていって欲しいとのコメントがありました。
また、算数の授業として力を入れて欲しいのは計算の習熟(練習)ではなく、「考える」力を育てることで、計算の習熟は家庭学習やドリルタイムなどで行うほうが望ましいとのお話もありました。
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今後は「計算のきまり(結合法則、分配法則)」と筆算を結びつける授業の展開に期待したいとのことでした。
さらに算数は道具教科であり、「算数語」を教える教科であるとも述べられました。算数語としての式、表を書ける児童を育てることの大切さを述べられました。
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今後の聖徳大学附属小学校 算数教育の発展にご注目ください。