授業は理科を公開して、来校された方に見ていただきました。この日のテーマは「表面張力」です。表面張力を高めるのはどうしたらよいかを、各班で考え、その仮説が正しいかどうかを実験で明らかにする、というものでした。いろいろな種類の水溶液、あるいはいろいろな濃度の水溶液を準備し、そこに針金で作ったアメンボを浮かべることで表面張力の強さを調べたようです。アメンボは、針金の太さで22号から32号までありました。
各班の代表の子に、その様子を書いてもらいました。
「私達は、表面張力を高めるにはどのようにしたらいいかと考えた時、食塩などをとかしたらいい、と考えました。そこで、飽和した食塩水、砂糖水と水の表面張力を比べる実験をしてみました。比べるために、26号のアメンボを作ってみました。砂糖と食塩水を水にとけるとかし、アメンボをうかせてみました。すると、水はすぐに沈み、食塩水はしばらくういていましたが沈んでしまいました。それに対して、砂糖水はずっと浮いていました。なぜ長く浮いたかを考えた結果、砂糖水はねばり気があったから表面張力が強いと分かりました。私は、実験をするまで、一番表面張力が強いのは食塩水だと思っていましたが、砂糖水が一番強かったのでおどろきました。」6年女子
「ぼくたちの班は、表面張力を高めるためには粘り気が必要なのではないかと考えました。そこで、ロウ、ミョウバン水、砂糖水の順で粘り気が強いということを実験で調べました。まず、ロウを融点である70℃にして液体にし、針金で作ったアメンボを乗せました。しかし、常温のアメンボを乗せてしまったため、アメンボの足に冷やされた液体のロウが固体になってしまい、すぐに沈んでしまいました。そこで時間がなくなってしまったので、またやる機会があったらアメンボを温めてからやりたいと思います。」6年男子
「食塩水の濃度によって、表面張力がどのように変化するかを調べた。水道水、10%の食塩水、20%の食塩水(どれも300g)を使った。洗剤には表面張力を弱める働きがあるので、洗剤を加えていき、いつアメンボ(針金)を浮かせられなくなるか調べた。予定では、1gずつ加えていくはずだったが、1gでは多すぎ、0.1gずつ加えても沈んだので、薬さじ(小さい方)の枚数で数えた。すると、水・・・2杯、10%・・・3杯、20%・・・4杯 で沈んだ。食塩が濃い方が表面張力が強くなるらしいが、逆の結果になった班もあるらしい。」6年男子
きちんとした結果が出た班もあれば、いろいろな理由でおかしな結果になった班もあったようです。それでも、予想を立て、楽しみながら実験をし、うまくいかなかった場合はその原因をしっかり考える、ということがよくできていることが9人の文章からわかります。