ずいぶん前から私たち、とりわけ学生・生徒の国語力低下が叫ばれています。ある
アンケート調査によれば「日本語を大切に思っている」割合が8割に達するなど、言
葉に対する強い思いがあるそうです。しかしながら、日常の言語生活になると、ほと
んどの人が自分の言葉や文章に自信がないと答えています。今まで国語任せにし
てきた文章力指導を、学校あげて取り組まなければならない時期にさしかかってい
るのです。
こうした現状をふまえ東海大学では、大学生はもちろん、全付属高校・中等部・初等
学校・幼稚園の生徒、園児対象に「書き方指導の手引き」という冊子を作成しました。
菅生高校から研究部主任が大学の主催する研修会に参加し、定期試験の行われた
5月26日(水)の放課後「書き方指導の手引き」を使った先生方向けの研修会を開
きました。
当日会場に集まった先生方は1、2年生担当の先生方と講師の先生合わせて60人
ほど。同じ時間に3年生の学年会議が開かれたので、後日3年生担当の先生方だ
けの研修会が開かれます。学校あげての研修会なので全員参加が条件です。
大学の研修会に参加した研究部主任が講師役となり、生徒に文章を書かせるとき
のポイントをわかりやすく説明されました。理系の生徒向けに研究レポートの書き方、
また文系の生徒向けに小論文をレベルアップする方法など、多岐にわたる説明にメ
モを取る先生方が大勢いました。大学で作成した「書き方指導の手引き」には例が豊
富に掲載され、明日からでもすぐに実践できそうな内容ばかり。会場からは、自分な
りにアレンジしてすぐに使ってみたいといった声も聞こえてきました。
定期試験が行われる期間は、生徒にとっては試験勉強で大変な時期です。一方、ふ
だん授業やクラブ活動で忙しい先生方は、じっくり研修に取り組む時間が確保できる
期間でもあります。菅生高校では、こういった時間を利用して先生方向けの研修を積
極的に行っています。