妖しい光を放ち人々の心を揺さぶるステンドグラス。古代メソポタミア時代の遺跡から
ステンドグラスに用いた板ガラスが発見され、多くの人の心を魅了してきました。そして、
その光沢に魅せられた美術家が世界各地で自身の表現法として取り入れてきました。
日本では広島生まれの丸木衣里氏が早くからステンドグラス作品の原画を発表し、そ
の名を美術界に広めてきました。戦後は反戦美術家として活躍し、1995年に94歳で
亡くなるまで多くの作品を残してきました。
1983年に菅生高校が開校されたとき、島田久理事長は美術にも造詣が深かったこと
から知人を通して丸木衣里氏を紹介されたそうです。そして新しい学校に相応しい作品
ということで特別にお願いして作られた作品が校内に飾られました。
そのうちの1つ、平和ホールの「平和の祈り」。縦長の壮大なスケールでハトを象徴とし
たステンドグラス作品です。見る者を圧倒するスケールで永遠の平和を祈る作品です。
そのほか食堂の窓や体育館の屋根などに作品が飾られました。菅生高校で学ぶ若者
に平和な社会を作ってほしい、世界がいつまでも平和でありたい。そういった願いが込
められているのです。
菅生高校にお寄りの際にはぜひ、ご覧になってください。