以前紹介した、スピーチコンテスト(スピコン)中1入賞者インタビュー。
今回は、中学3年生の入賞者に話を聞きました。
中学3年生は、実際に自分自身で英語によるスピーチ原稿を作るところからはじまります。
苦労もたくさんあったようで、インタビューの内容はかなり濃いものになりました。そこで二日間にわけて紹介します。
今日は、3人それぞれが自分のスピーチに込めた思いを掲載します。
N:タイトル(「My Best Memory in Australia」)と内容が違うと思う人がいるかもしれません。この10月にオーストラリア研修に行った時、ホストマザーが中国人だったことが今回の作文を書くきっかけになったので、このタイトルにしました。
ホストマザーと出会って以来“中国”という国に関心を持つようになり、テレビや新聞でも見るようになりました。そこでとても気になったのが、PISA(国際学習到達度調査)の結果です。中国はすべての分野で1位を獲得していました。さらに日本企業も日本人学生より、優秀な中国人を雇用することが多くなっているというニュースを耳にして、正直私は「負けられない」と思いました。
一方で、今まで日本人は自分たちのライバルとして、同じ日本人だけしか見ていなかったのではないかと疑問に感じました。もしかするとこの状況は、チャンスなのではないかと思えてきたのです。ライバルという存在が国際化することで、私たちの目も必然的に海外に向くことになります。結果的に国内しか見ていなかった日本人の視野も広がり、国際交流へとつながるのではないかと考えました。だから、積極的に世界中のライバルと競っていくことが大切だと思い、今回のスピーチを作りました。
S:「My Dream」というタイトルで、ずっと続けているバレエを通して学んだことを伝えたいと思い書きあげました。
長年続けてはいるけれど全然上達せず、発表会ではいつも小さな役しかもらえませんでした。だんだんバレエに対する熱は冷めていき、高校に入ったら勉強も忙しくなるので、やめてしまおうとも思っていました。そんな時、試験の都合で次の発表会に出られないことを伝えたときの先生の言葉「大きな役を用意していたのに残念。」。これが私の心にとても響いたのです。自分にとって、「続ける」ということはなかなか大変なことでした。中学入試の勉強で時間がない中でも、中学に入学して生活が変わった中でも一生懸命がんばりました。先生にかけてもらった一言は、そんな私の今までの努力を認めてくれて、続けてきたことを評価してくれたように感じました。
「実力がついたから役がもらえる」ということより「続けてきたことを評価して役がもらえる」ことの方が、私にとって嬉しいことです。先生がどんな気持ちで言ったのかはわかりませんが、今の私は、高校でも絶対にバレエを続けて、そして楽しんでいこうと思っています。
H:中1から所属しているバスケットボール部での体験を「Love for Basketball」と題してまとめました。学校生活の中でも大きな位置を占める部活。当然つらくて厳しいこともたくさんありましたが、それ以上に得たもののほうが数多くあります。「礼儀」そして「仲間」の大切さです。部員同士はクラスも違うし、いつも一緒にいるわけではありませんが、それでも信頼しあえる仲間との絆をつくれたことは、私にとってとても重要なことです。また、活動を通して「感謝」の気持ちをもつことを自然と学びました。たくさんの人に支えられてバスケットボールができることを忘れずに、これからも練習に励んでいきたいです。
さて、日本語で熱く話してくれたこの思いを、どのように英文へ、そしてスピーチへと作り上げていったのかは明日紹介します。
お楽しみに!!