日曜日に東日本大震災に遭遇した方のお話を聴く機会がありました。
この方は、宮城県の名取市でクリニックを開設しているお医者さんです。名取市は仙台市の少し南に位置しています。
地震が起きる前の町の写真、小学生の女の子が震える手で撮った津波によって流される家々や車の映像、逃げ遅れた人びとを救うために犠牲になった知人たちのこと、津波が引いた後の変わり果てた町の姿、避難所で生活する人びとの様子など、映像を使いながら教えていただきました。
この方は、3つあったクリニックのうち2つを震災で失いましたが、残ったクリニックで自家発電装置を使いながら24時間診療を震災後からずっと続けているそうです。一人ではできないことも、仲間たちと助け合うことによって何とかできるようになることを実感した、と話されていました。
しかし、4月に再び大きな地震が起き、元通りに直されていたものがまた壊されてしまった時は、たいへんなショックでしばらくは立ち直れなかったそうです。
一方、各地から救援のために訪れたボランティアの皆さんの活躍している様子と、町の人びとの感謝の気持ちも伝えていただきました。

終りに、神奈川に住む人たちにお願いしたいことを話されました。
それは、意外にも「普通の生活をしていてください。」という話でした。
「家族が一緒に暮らし、お父さんが働きに出かけ、お母さんが家事をきりもりし、子どもたちが学校に通う生活。今、私たちが求めているのは、このような普通の生活をもう一度取り戻すことなのです。神奈川の人たちの営む普通の生活を見ることで、私たちの希望を確かめるとともに、励ましにもなるのです。」と話されました。

普通の生活をしながら私たちができることを工夫し、実行していきたいと思っています。
覚えていると思いますが、3月に食料品やガソリンなどが品不足になった時には、本当に必要なものだけを購入し、余分に買い占めたりしないようお互いが心掛けました。
現在は、原子力発電施設の被害により、この夏の首都圏の電力供給不足が心配されています。消費電力の15%削減が社会的な目標になっています。
翠陵では、それを上回る20%削減を目標にした節電計画を立て、実行していきます
学校の消費電力の大きな割合を占めているのが照明やエアコンです。消費電力をできるだけ節約して目標が達成できるように、皆さんにも積極的に協力してもらいたいと考えています。
節電のための具体的な行動については、文書でお知らせします。少々の不便は我慢しなければいけません。電力供給不足による大混乱が発生しないように、社会全体で取り組んでいきましょう。

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