NHKBSプレミアムで、“シリーズ 辛亥革命100年”という番組が今日から3夜連続で放送されます。
中国では、辛亥革命によって清王朝に代わり中華民国が1912年に成立しました。革命が始まった1911年の干支である辛亥にちなんで名付けられました。
今夜の第1回のタイトルが、“孫文 革命を支えた日本人”。
22日の第2回が、“ラストエンペラー 真実の溥儀”。
23日の第3回が、“蒋介石 秘められた対日戦略”です。
本校の海外友好校である上海市第三女子中学と関係ある人物がこの中にいます。
中国の人たちが“国父”と呼んでいる、辛亥革命の指導者孫文の夫人となったのが宋慶齢女史。
中華民国成立後、病気で亡くなった孫文の後を継いだのが蒋介石で、その夫人となったのが妹の宋美齢女史です。2人とも上海市第三女子中学の卒業生で、中国の近現代史に大きな足跡を残しました。
翠陵は今年開校26年目を迎えましたが、開校当時2つのことの実施を目指しました。1つは高校2年生の夏季休業を利用して行う海外教育研修で、1期生から予定通り開始し現在は3つのプログラムが実施されています。もう1つは、海外の同年代の人たちとの交流を目的とした海外姉妹校交流です。当時は国際交流というと一般的に欧米に目が向きがちでしたが、翠陵では最初はアジアの国、それも横浜と関係の深い都市の学校との交流を目指しました。
日本と中国は日中戦争・太平洋戦争以降国交が途絶えていましたが、1972年田中角栄首相が中国を訪問し、「日中共同声明」に調印して国交が再開しました。翌年、横浜市はいち早く上海市と友好都市提携を行いました。
1988年、横浜・上海友好都市提携15周年記念事業の一つとして、両市の協力を得ながら翠陵と上海市第三女子中学との友好校提携が実現しました。翠陵が開校してわずか3年目のことでした。創立97年目を迎えていた上海きっての名門校とよく友好校提携ができたと今更ながら驚いています。
同校は長い歴史の中で多くの著名人を輩出していますが、中でも中国の人なら誰でも知っている“宋三姉妹”が特に有名です。「宋家の三姉妹」という映画も製作されています。
長女の宋靄齢女史は浙江財閥の当主孔祥熙夫人、次女の宋慶齢女史は孫文夫人、三女の宋美齢女史は蒋介石夫人となりました。同校は来年創立120周年を迎えます。交換留学を始めとするさまざまな交流が今後も引き続いて行われます。このような名門校の生徒の皆さんと交流できる機会は、他の学校にはほとんどありません。皆さんは、これらの交流に積極的に参加し、友情を育むとともに国際的な視野の拡大を大いに図っていってください。