本校では、始業前や放課後、長期休暇中に教員による数多くの学習講座・体験講座が開かれています。授業内容をより深く学ぶ講座や単元ごとに苦手を克服する講座、もちろん大学受験に向けた講座、そして生徒の興味関心を広げる楽しい講座もあり、無料で受講することができるので、毎年多くの生徒が参加しています。今回は中間試験後に実施された体験講座「美術館 博物館に行こう―東京国立博物館 特別展「はにわ」編」についてご紹介します。この講座は学芸員の資格を持つ社会科の先生との対話がとても面白く、毎回盛り上がっています!

以下、生徒の感想を紹介します。

・「はにわ」は古墳のまわりお墓の飾りのイメージで、興味ないと思っていましたが、先生のミニ知識がおもしろいので参加してみたら、すごいはまりました。どのはにわが気に入ったのか、参加者ではにわを選んだ理由を話すのも面白かったです。

・はにわの色付けについて、先生の説明を聞いて、そんなはずはないと驚きましたが、その通りでした。どうして知っているのか聞いたら、博物館や美術館にも興味があって、大学で学んだとききました。私も学芸員になってみたいと思っていたので、興味があります。

・「はにわ」のデフォルメの過程が興味深かったです。適当な形から、技術が進化して精密な甲冑へとおもっていたら、逆だそうです。画家のピカソを例にして説明してもらったら、わかりやすかったです。

・人型のはにわ 同じ工房で同じ人が作ったのかもと推察されている、別々の古墳から発掘された5体の甲冑のはにわが気になります。(私が)生きている間に、謎がわかるのかなとつぶやいていたら、その謎を解くのはあなたかもしれないといわれました。植物や空気から年代測定できる方法もいっぱい聞きましたが、おもしろかったけれども出るまでには覚えていられませんでした。もう1回といいつつ、3回も先生にほぼ同じ質問をして迷惑でしょうかと尋ねたら、おもしろかったら10回でも質問どうぞと笑われました。いまはすべてはわからなくてもいい、おもしろいと思って眺めて、最後には知識もつながっていくといわれると気が楽です。

・犬のはにわ! くるんとなった尻尾が可愛い。おしりがかわいい。そんな感想でいいのか謎に思っていたら、先生は「鹿の(はにわ)おしりのフォルムがかわいい」とみていたそうです。なぜ犬やシカのはにわをつくったのかと尋ねられました。なぜだろう。最後は答えが判明しました。鹿や犬は人物とセットで狩猟をあらわしているそうです。後世の鷹狩りと同じ、権力を示すためで、ヨーロッパの絵画の狩猟場面を描いた意図についても教えてもらいましたが、「鷹狩り」はそういう意味だったのかと初めて知りました。

・はにわに「魚」がありました。なぜ魚?魚のはにわ すごい謎です。先生がおっしゃるには、魚のはにわは少なく貴重だそう。鮭やボラなど種類がわかるようにリアルに作っているそうです。豊漁祈願なのかな?

・踊るはにわ が好きです。皆で小学校の教科書でみたみた!と騒いでいました。デフォルメするほうが時代が新しいとのことですが。王様が祭りで踊る姿か、もしくは片手をあげて馬の綱をひく姿と考えられていると説明してもらいましたが、このゆるゆるが好きです。

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