演劇部ではこの春卒業された先輩方の送別会を行いました。送別会の日、見慣れたセーラー服ではなく、私服姿でいらした先輩達を見て、新鮮さを覚えるとともに、もう学校内ですれ違うことや、一緒に部活動に参加することは二度と無いのだと思うと、寂しさが込み上げてきました。しかしながらいつもの笑顔とともに和やかに話す先輩方の姿に変わらない温かさを感じ、安心感を覚えました。
送別会ではお昼を食べながら談笑し、その後は後輩たちの練習の見学や、即興劇を行いました。
即興劇では、学年ごとにチームに分かれ、決められたお題に沿って短い劇を作ります。おそらく最後になるであろう先輩方の演技を鑑賞しながら、共に過ごした5年間の日々に思いを馳せていました。
コロナ禍の苦境に立たされながらも、常に私たちの先頭に立ち、大きな優しさと共に懸命に後輩達を引っ張ってくれた先輩方。時には笑顔を交えて、時に凛とした姿で部をまとめてくださいました。私たちはそんな先輩方に尊敬と憧れの念を抱き、また力になりたいと強く思い、その背中を追いかけてまいりました。
先輩方と作った劇で、特に思い出深いものは、2023年の記念祭で高校演劇部が上映した『レ・ミゼラブル』です。フランス革命を舞台にした、ミュージカル屈指の名作です。
2023年はようやくコロナ禍が収まる兆しが見え、合宿も再開し、マスクを外して練習することができるようになりました。しかしほとんどの部員が中高生活の大半をコロナ禍で過ごしたため、例年通りの形が分からないまま手探り状態で進む日々でした。一度は落ちついた感染症も、次々に再流行の波が押し寄せ、果たして無事に本番が迎えられるのか、不安を抱えながらの練習が続きました。しかし先輩方は暗い表情を見せず、明るく前向きに引っ張ってくださりました。その姿を見て、私たち後輩は明るい未来を信じて練習に取り組むことができ、願いは叶ってついに舞台で本番を迎えることができました。ずっと大変な思いをしながらも、それを見せずに懸命に努力を続けてきた先輩方の輝く姿に感動の涙が止まりませんでした。
そしてそんな先輩方からのバトンは私たちへ、そして新年度からは後輩たちに渡され、今年の記念祭では再び『レ・ミゼラブル』の舞台を後輩たちが演じます。エネルギーと表現力に溢れた芝居に今から期待が高まります。
最後になりましたが5年間私たちを支えてくださった先輩方に改めて感謝の気持ちでいっぱいです。これからの先輩方のご活躍を後輩一同応援しています!
そして四月から入学される新入生の皆さんへ、
皆さんが白いセーラー服に青いリボンを輝かせ、東京女学館の校門をくぐる日も近づいてきました。皆さんにお会いできる時が待ちきれません。入学したら是非、魅力溢れる私たち演劇部にいらしてくだされば嬉しいです。今年の演劇部は中学は『夢から醒めた夢』高校は『レ・ミゼラブル』の練習を行います。また普段の練習の他にも、昨年に引き続き遠足や合宿も計画しております。入部された皆さんと共に舞台を作っていくことを、部員一同楽しみにしています!

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