芸術鑑賞会の内容は年ごとに、古典芸能、演劇、音楽の順に変わります。今年は
音楽の年であり、演目は、一部が金管五重奏、2部が邦楽アンサンブルです。
一部の金管五重奏は、Buzz Fiveが演奏します。Buzz Fiveは、FIFAワールドカップや日
展のオープニングセレモニーでの祝賀演奏、『ジャパン・ブラス・コンペティション2001』金管
五重奏部門第1位、併せて、大賞、川崎市長賞、洗足学園賞を受賞するなど、非常にレベ
ルの高い金管五重奏団です。
二部の邦楽アンサンブルは、本校の講師である高良 暁子、細川 英子、久松 彩子の
各先生と、ヴァイオリニストの御木まどかさんによる、特別編成合奏団です。各先生方は、
東京藝術大学を卒業され、御前演奏やテレビ出演、リサイタル活動など、各方面で活躍さ
れています。
いよいよ一部の始まりです。緞帳が上がるとステージにはチューバ奏者が一人。「あれっ
?」と思ったところ、客席脇の扉から、残り4人のメンバーが演奏しながらの入場です。予期
せぬ入場に生徒も教員もビックリ、そして大喜びです。
驚きの入場のあとは、クラシックの名曲演奏です。J.S.バッハ、W.A.モーツァルト、L.V.
ベートヴェンなどの名曲を、素晴らしい演奏とお話で盛り上げます。代表生徒がアンサンブ
ルを指揮する企画、各楽器を紹介する企画なども盛り込まれ、あっという間の1時間でした。
二部では、普段はなかなか目にする機会のない17弦のお箏や、ヴァイオリンとお箏の組
み合わせが見られました。宮城道雄作曲の「春の海」では、本来、尺八とお箏で演奏する
ところ、ヴァイオリンとお箏との演奏を披露してくれました。
「春の海」の演奏後は、ヴァイオリニストの御木さんが、尺八の吹き方をヴァイオリンで表現
する方法や、西洋の演奏法との違いを紹介してくれました。
最後は、「千と千尋の神隠し」のテーマを4人で合奏。雅な調べが会場を包みました。
■VOICE
1年 刈部 菜々子
「中学での初めての芸術鑑賞会だったので、とても楽しみにしていました。第一部の金管
五重奏では、指揮者もいないのに、みんなが目と目を合わせて演奏していました。第二部の
邦楽アンサンブルでは、今、私たちが練習している『さくら さくら』を変奏曲で演奏してくれ
ました。はげしくなったり、ゆっくりになったりして、とても楽しい演奏でした。」
2年 清水 美希
「皆さんとても息が合っていて、素敵な音楽でした。金管五重奏では、楽器の種類や演奏
方法の詳しい説明があり、分かりやすかったです。邦楽アンサンブルでは『お箏とヴァイオリ
ンは合奏できるのかな?』と思っていましたが、とても合っていて凄いと思いました。」
3年 水地 くるみ
「今回、金管五重奏で指揮を体験してみて、間近で感じた楽器の音の大きさに驚きました。
客席からでは味わえない、貴重な体験が出来て、とても良かったです。」